劇場公開日 2022年10月28日

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「傑作までではないが間違いなく佳作な名作」天間荘の三姉妹 zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0傑作までではないが間違いなく佳作な名作

2023年6月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

スカイハイのスピンアウトということは知っていましたが、ただただ評判の良さが気になり鑑賞。
一言にまとめれば東日本大震災犠牲者への鎮魂作。
そこに普段の彼岸を混ぜて、というか導入して本筋に流し込む作りでした。泣いたとか泣けるというSNS上の書き込みはみましたが自分にはそこまでではなかったかな。で、そこまでいかなかった原因は画像、特にCG関係がダメすぎて幼稚というか作り物過ぎるとか、興をそがれたことですかね。星空だったり津波だったり彼岸のことだったりがホントに絶望的。それ以外は素晴らしいのにもったいないなあと思いました。
天間荘のモデルに小樽市の銀鱗荘をもってきたことにはとても関心しましたし、水族館のロケ地を変えていくことで時代の流れ(変化)を表現した工夫はよく考えたなあとうなりました。役者も意外なところで意外な人を登場させたり、正直、もったいないなあとも思いましたが、やっぱ演技の上手い人がこれだけ投入できるってすごいよな、なところも見どころかなあ。
「三ツ瀬」の実態が、あの世とこの世の中間にあるところ、が単純なものではなくだんだんと実態に顕になっていくことや家族が再び家族になっていくところなど脚本も演出も素晴らしいです。上映時間が鑑賞しにくかったり回数も減ってはいますが、観られるうちに鑑賞しておくことをお勧めします。

さいごに、余計なことを。
のんさん、岩手で未だに大人気ですが、大人気の理由が分かったような気がします。単純に「あまちゃん」に出たからではなく、岩手の方言でいう「めんけぇわらし」なんです。可愛いとかそういうものではなく「めんこい」んです。めんけえわらしがあまちゃんさででた、ということかなあと思いました。自分のルーツの半分以上があまちゃんの舞台でしたのでそういう感慨をもったのかもしれません。本作でののんさんの「めんこい」こそ醍醐味でしょう。

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