ナワリヌイのレビュー・感想・評価
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"生"をもって事実を継承する
2022年劇場鑑賞54本目 傑作 76点
クチコミを拝見し鑑賞。
当方恐縮ながら、このナワリヌイさんと当事件についてほとんど耳にしていなかったので、生の映像を交えてのこの事実を突きつけられて終始衝撃でした。
当方2022年年間ベスト候補である作品、牛久もドキュメンタリーになっていて、今作同様リアルをリアルの映像そのままに届けにくる作品が本当に衝撃が止まらなくて、良作共に手に汗握って前傾姿勢になって鑑賞していたのを覚えています。
今もなを世界で一番肉体的暴力等を浴びさせてくる牢屋に収容されていると聞いていますが、どうか生きていて、いつかまた姿を観させて欲しいです。
是非。
(追記)
報道を耳にし、昨今の動向を一通り知りました
想像を絶する日々だったと思いますが、こうして我々にも強く残り教養として認識を改めるきっかけに間違いなくなりました。一連の活動やその勇姿ありがとうございました
安らかにお休みください
現在進行形の、信じられない記録映像が満載の一作。
若きロシア反体制派のリーダー、アレクセイ・ナワリヌイがインターネットや集会などあらゆる手段を活用しつつ、プーチン大統領らの政治不正を暴き、体制の変革を図ろうとする姿を、文字通り密着して記録した映像の数々。
ナワリヌイとそのスタッフ達はスマートフォンまで使って事細かく映像を記録しているのですが、その目的は、自らの政治活動を世界に知らしめるため、と同時に自らの身の安全を図るため、ということが徐々に分かってきます。周囲の懸念は、2020年8月にナワリヌイが移動中の飛行機で毒殺されかけることで、現実のものとなります。本作の白眉は、その実行犯を割り出していく過程なのですが、カメラの前で繰り広げられる顛末は、ドラマでもあり得ないような荒唐無稽な話に見えるけど、全て実際の出来事。ブラックジョークとして笑いたくなりますが、同時に明らかになった手口に背筋が寒くなります。
有能な弁護士から反体制側の政治家に転身することに、もちろん家族は大きな不安があったと思いますが、映像に映される彼ら家族は、ナワリヌイの身を案じつつも、自ら先頭に立ってプーチン政権の横暴を訴えることも躊躇しません。
政治家が家族ぐるみの支援で活躍する姿を追った映画と言えば、香川県出身の衆議院議員・小川淳也を追った『なぜ君は総理大臣になれないのか』(2020)も思い浮かべますが、政治家本人に熱意とビジョンがあり、家族もそれを積極的に支えている、という点では共通しているものの、命の危険性という面では天と地ほどの差が。
周囲から心配されつつも帰国し、逮捕投獄されたナワリヌイが、ひとまず無事に釈放されることを祈るばかりです。
ものすごい作品としか言いようがない
ドキュメンタリー、ノンフィクション、事実、そして真実。ナワリヌイ氏が大統領になってほしいと願うロシア国民を思うと胸が痛む。独裁者が支配する国の実態は本当に恐ろしい。
日本にナワリヌイのような活動家がいたらと、つい考えてしまう。
そう考えることがもっと不幸だと気づかなければならない。日本人は優秀だ。
ロシアによるウクライナ侵攻により、プーチン大統領は全く信用できなくなった。大統領側近による忖度のナワリヌイ暗殺と思っていたが、やはりプーチン大統領の承認を得ていたと考えるしかない。クリミア半島併合した時に気づかなければならなかった。
拘束されることがわかっていながら、帰国を決断するナワリヌイの意図がわたしには理解出来ない。
彼なりの考えがあってのことだが、彼の支持者はウクライナ侵攻をどう思っているのか、聞きたい。
80年前の日本は、今のロシアと同じだったことを私達は忘れてはならない。
今まさに、この空の下で
我々が寝て食べてゴロゴロしている間にも、彼が勾留され不自由な生活を強いられてる。
何ともやりきれない。
それにしても、こんなにも魅力的な人物だったのかと新鮮な驚きである。
暗殺未遂容疑者へのアプローチや追及は、 まるで台本でもあったのではないかと思う展開。
ドラマも色褪せるし、こんなにも簡単に情報がやり取り出来るのかとも少しばかり怖くもあった。
過去に極右に関わっていて、その回答もリアル。
つまり大きな敵を倒す為には、そんなことは大した問題ではなく、戦略の一環であると。
全ての人が今観るべきものである。
98分の映像証拠
面白かった。
最初はどういうドキュメンタリーを予定していたのだろう?
取材途中で毒殺未遂事件が起きているが、幸か不幸か、この取材のおかげで、数々の証拠が残されている事で、事件が完全には闇に葬られる事はないのは幸い。
事件が起きてからは、取材クルーにも命懸けの緊迫感があり、特に数名の容疑者の足取りを点と点を毛糸で繋ぎ、絞り込んでいく場面は、サスペンス映画を観ているようでハラハラ。
しかし今のウクライナ情勢もそうだけど、これだけ世界のメディアが監視し撮影している中で、堂々と拘束したり、関与を否定するロシアという国に驚かされる。
警察官や軍人の中にもナワリヌイ氏の支持者もいるだろうに、衝突せざるを得ないのは少々気の毒。
『潜水艦クルクスの生存者たち』『親愛なる同志たちへ』も観たけど、やはりずっとこういう国なんだろうな。
ロバかわいい。
鵜呑みにするのは。。。
劇中でプーチンに関するニュースを鵜呑みにするなと言っていたが、それはどちらにも言えること。
結局はこの作品も一方的な反体制派視点であり、アレクセイ指示を誘導している感満載だった。
どこまでが事実なのかは、我々には分からない。
悪が勝つのは善人が何もしないから
ロシア反体制派のカリスマ「ナワリヌイ」がロシア政府の暗部に切り込む衝撃的なドキュメンタリー。プーチン政権が最も恐れた人物だけあって絶大な影響力を持っている人物である。
「悪が勝つのは善人が何もしないから」
この言葉は全世界へのメッセージとして永遠に語り継がれて欲しい名言であり心に強く残りました。
2022-121
政敵に対する理不尽な扱い
ロシア反体制派のカリスマ、アレクセイ・ナワリヌイを追ったドキュメンタリー。プーチン政権への批判で注目され、反体制派から支持を集める政治家ナワリヌイ氏はプーチン政権にとって最大の敵とみなされ、不当な逮捕を繰り返され、追い詰められていった。そして2020年8月、移動中の飛行機内で何者かに毒物を盛られ、昏睡状態に陥った。ロシア内の病院では何をされるかわからないので、ドイツ政府の支援のもとベルリンの病院に搬送され奇跡的に一命を取り留めた。彼の妻や支援者たちは、調査チームを結成し真相究明に乗り出した。回復したナワリヌイ氏がモスクワへ戻ると即逮捕され・・・という話。
プーチンのやり方を克明に描き、ドキュメンタリーというのが凄い。関係者の生命、財産が大丈夫なのかと心配になった。
どこの国でも権力者が自らの政敵に対する攻撃してるのはわかるが、知ってる限りプーチンと金正恩の2人は双璧なのでは、とあらためて思った、
北朝鮮のように一党独裁の社会主義国家じゃないロシアで旧ソ連時代と変わらないような事をしてる。
対立候補を殺し、逮捕し、国外の要人まで殺そうとする、プーチンって何なんだ。
知れば知るほどプーチンは権力欲の塊、悪の権現だと知れる。
本作品の関係者がプーチンから狙われて不利益を被らないことを祈りたい。
随分前のウクライナ大統領(超男前)がダイオキシン盛られた事件を思い...
随分前のウクライナ大統領(超男前)がダイオキシン盛られた事件を思い出した 火種は昔から有ったんだ まさかの常套手段?暗殺に化学兵器使うってどこぞと同じ
街中歩きまわったり、SNS発信とか、大変な渦中でも帰国したりこの人大胆で怖いもの知らず
ただ紛争中で今はロシアそれどころじゃないので、どういう状況なのか気になる
悪い予感しかないが、一日も早い無罪放免とご無事を祈る
肝のすわっているとはこういう事
とてもドキュメンタリーとは思えない人物像と内容だった。
日本の政治家ドキュメンタリーを数本みたが、この作品は一線を画し、本当に現状を変えてくれそうと思わせる。
特に今のあの国の現状が酷いからだけではない、頭がキレて、正義感があって、肝がすわっていて、話も面白い。
こんな映画の主人公みたいな人が現実にいるんだと驚く様な人なのだ。
そして収監、最後までリアルで終わりがない。
あの国のゾッとする部分をスクリーンで見せつけられた。
晋三君の親友の犯罪
晋三君には外国にウラジミール君という同士がいました。
ウラジミール君と仲の悪かった主人公は何回か命の危険にさらされ今、収監されています。
ウラジミール君は国際的に非道といわれる犯罪を犯す前に国内でこんなことをやっていたのを知りました。
パンケーキのロシア版ですかね。
事実は小説よりナントカ
21世紀のある国のお話なんですよね。そして事実なんですよね。現在進行形なんですよね。いやぁ、映画以上に映画のような恐ろしい展開と現在を見せてくれます。そして・・・ナワリヌイ氏がどうにかしようとしている国はとその中枢の上層部連中は旧ソ連のままなんだと痛感しました。「DAU」で見た世界ですよ。恐ろしい。
いやぁ、こんな映像よくぞ残していましたね。本国ではもちろん上映されないでしょうし、今のウクライナ侵攻の手口と同じで、嘘ついて自身を肯定するし、情報も操作するから自国民達に真実が届くことはないのでしょうね。作品内で出てきた(国営放送なのかなぁ?)テレビの司会者やコメンテーターたちが思いっきり国寄りの発言していたのはびっくりしました。
ぜひ、元KGBの手口を本作で見てほしいです。
こんなことがあったんです・・・という作り方ではなく、事件の追求を含めナワリヌイ氏の密着ドキュメント作品なので臨場感が半端ないです。彼の日常の中にある「対政府(対プーチンか?)」がエグすぎます。独裁政府に楯突くってこういうことかって、嫌ってほど見せられます。そして、どんどんどんどんロシアという国に不信という気持ちだけが膨らんでいくのです。
新しいようで旧体制然としたロシア。サイバー的に足跡残しまくる関係者連中然り、その手法を選択する国の上層部然り、今どき何やってるだ?感がハンパないです。だからこそ、国も進歩できないんだろうなぁ、なんて思っちゃったりします。あぁ、最高権力者のために行政も軍も動いているんだろうなぁ・・・恐ろしさしかないです。
ナワリヌイ氏は現在投獄されています。彼に次ぐ誰かが沢山出てこないとどうしようもできないのでしょうね。国民がいくら賛同したところで、応援したところで、三権が牛耳られてるこの国ではどうしようもない。国内部に賛同者が出てこない限りは厳しい。でも、いつかは善人が悪人を凌駕してほしいと願うし、そうあるべきだと思います。
本作ラストのナワリヌイ氏の言葉が胸に刺さりました。
「諦めるな〜」で始まる言葉です。
(ネタバレなので書きません。)
ナワリヌイ氏を釈放できる「何か」がないかぎり、ロシアはこのまんまだろうなぁ。
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