「映像の美しい復讐劇ではありますが……」ノースマン 導かれし復讐者 よしてさんの映画レビュー(感想・評価)
映像の美しい復讐劇ではありますが……
クリックして本文を読む
アニャ・テイラー=ジョイ目当ての鑑賞です。
その意味では満点ですが……。
私自身が北欧神話への理解が低いことを差し引いても、あまり語るべきものがないストーリー。
きわめてシンプルな復讐劇です。
主人公は敵役の叔父に大国の王であった父親を殺され、母親を奪われ、城から復讐を誓い脱出します。その後は、ロシアで傭兵をやっているようですが、主人公が落ちぶれた姿があまり描かれないのです。そして、傭兵生活の中で、叔父の噂を聞き、復讐のため奴隷として叔父に近づきます。
そこからがひどくて、叔父はアイスランドの片田舎の山賊のような存在まで落ちぶれていて、荒野に小屋をせいぜい十戸くらい所有している程度の存在になっています(ここの自然の風景はきれいです)。
屈強な兵たちが守ってるわけでもなく、いかにも小物な部下と息子が奴隷相手にえばり散らしているくらいで、復讐劇が全然盛り上がらない。
敵役の叔父は、アニャ・テイラー=ジョイの容姿目当てで、夜の相手をさせようとします。ところが都合よく「生意気」だという理由だけでお役御免になり、よくわからないまま主人公と結ばれますが、あまり運命的なものにも感じられず……。
その後も一気に復讐するでもなく、一度は復讐をあきらめ逃亡しようとするも、使命に気付いて復讐に臨みますが、締まらない終わり方のままエンディングに。
もっと壮大な話だと思ってたんですけどね。尺が足りない感じはありましたが、褒められる出来の映画ではないです。
コメントする