女神の継承のレビュー・感想・評価
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久々のガクブル映画!
韓国製のホラーってあんまり馴染みがなく
見終わった後に何も残らない凡作ホラーかと思っていたらこれはやられた。
モキュメンタリー形式で始まる前半は何となく撮った
霊媒師のインタビューがダラダラと流れてもの凄く退屈。
これは失敗したかな〜と思い始めた頃「何か」に憑依されたような
奇行を繰り返す娘に焦点を当てた所から不穏な空気が漂い始める。
お祓いをする準備が終わる迄自宅に軟禁している娘の常軌を逸した行動の
隠し撮り映像がだんだんエスカレートしてこれはヤバい。
クライマックスのお祓いが始まると予想以上に強大な邪悪な力で
まさに阿鼻叫喚の地獄絵図がスタート。
ここからは死に物狂いで逃げないと間違いなく殺されるのに
押さえる所はしっかり撮ってるカメラマン魂に脱帽!
最近の生ぬるいジャパンホラーを凌駕した傑作。
子供の頃観てたらトラウマになりそう。
全く手を緩めない恐怖と絶望の応酬
タイ東北部、山奥のとある小さな村。
この地域にはバヤンという女神への信仰があり、ドキュメンタリーの取材班はこのバヤンの霊媒であるニムという女性に密着取材を始める。
取材を始めて少し経った頃、ニムの姉の娘であるミンが突然別人のように奇行を取り始める。
今までの経験から、ニムはバヤンの代替わりが始まり、その後継者として選ばれたミンが取り憑かれたのだと推測するが、実際にミンに取り憑いていたのは想像を遥かに超える強大な“何か”であった…
ナ・ホンジンプロデュースのタイホラーとあって興味はあったものの、ホラーが苦手なものでなかなか足を運びづらかった本作。
そうこうしていたら、後輩が観たいと言い出したので思い切ってその後輩と観に行くことに。
ただ、その彼もホラーは苦手みたいでビクビクしながら劇場へ。
…
まあ、死にますわそりゃ。
足ガクガク、溜め息しか出ない。その後輩は夜も眠れなかったらしい…
そこまで煽るつもりはないけど、ホラー苦手な人は怖いもの見たさで行くものではない。
確かに物語の構造は非常に『哭声 コクソン』に似ている。
あの後半にかけて地獄へ突き進む感じ。祈祷じゃどうにもならないっていう。
ただ、自分自身『哭声 コクソン』の延長線上の恐怖だと思ってたので完全にやられた。
『哭声 コクソン』似てはいるけどこっちの方が断然ホラーだし、後半は全く容赦のない怒涛のお化け屋敷ホラーなので、超ビビりな者としては生きてる心地がしなかった。
こんなに薄目で観た映画は初めてじゃないかと。
まあフィクションだと割り切れればこちらの勝ちだけど、哭声の時にあった心の余裕が全くない。
印象的、というより衝撃的なカットが多かったのも特筆したい部分。
どうしても後半ばかり記憶に残るが、前半も数分に一回現れる“異質さ”が恐ろしい。
ミンの深夜の職場での淫行やバヤンの首がもげたことに絶叫するニムの姿は強く脳裏に焼き付いている。
若干音に頼り過ぎているとも思ったけれど、アジアの陰湿な雰囲気が画面全体に蔓延っていて素晴らしかった。
鑑賞直後はあまりの衝撃に怖い以外の感想が持てず、評価不能にしようかと思ったが、数日経ってまた恐怖を噛み締めることでジワジワと魅力が体に伝わり始めた。
何かの正体とは一体何だったのか?
そもそもバヤンとは何者なのか?
考えれば考えるほど深まる謎に自分も闇へと堕ちていく錯覚を起こす。
観賞後、後輩から「気付きました?取り憑かれたミンが車に乗せられてる時、本人は無表情なのに窓ガラスに映った顔は笑ってたんですよ。」と言われた。
なんでそんなとこ気づいちゃうのよ。
そういうのが一番怖い、でも物凄く気になる。
多分もう観ない。でももし続編のようなものが公開されるなら観に行ってしまうだろう。
モキュメンタリーホラーの可能性を再確認すると共に、ホラー好きの気持ちが少し分かったような気がした。
〈余談〉
ニム推しです。生きてて欲しかった。
職場でハメてる様子が防犯カメラに映ってるのはどっかの性癖に刺さりました。
いつも通り人の心がないのでワンちゃんの悲劇に関しては特に何も思いませんでした。
なにせ『籠の中の乙女』の猫ちゃんの悲劇でニヤニヤしてた人ですからね。はい。
ドキュメンタリーというホラー
流れは前半が土着信仰に基づく巫女(霊媒師、祈祷師、シャーマン)の生活ぶりのドキュメンタリー、中盤がその巫女の姪が謎の憑依を受け変貌していく様子(ここが怖いの)のドキュメンタリーだけど、この辺から被写体に関わっていくスタッフ、終盤が悪霊祓いの儀式に伴う恐怖のあれやこれや。
ドキュメンタリーにスタッフが絡む時点で彼らの死亡フラグは立てられたようなもの。
頼りのなさそうで、実は実力がある(のかもしれない)祈祷師はやっぱり。
主人公と思われた巫女は、あっさり死ぬ。ほんと前触れもなく。工エエェェ!!!!(゚ロ゚ノ)ノってなるでしょ。
彼女が亡くなったから、後詰がなくなり、その後の展開も悪いことしか起きなくなってしまった。
岸田今日子似の巫女の姉は巫女になりたくなくてキリスト教に改宗した人、それに全ての根源その姉の旦那の血筋がヤバかったと言う。悪霊から見て「女神を断った女」と「殺された恨みを持つ家系の男」が夫婦になったことで復讐の時が来たということで姪にのりうつったらしい。何でも先祖がたくさん首を切ったらしいが、その舞台となった廃屋は禍々しいけどどう見ても近代的なコンクリートの建物。歴史的に考えても第二次大戦よりあとの建物のはず。その程度のわかい悪霊があんなことやこんなことが出来るのかなあ。
さて、主役(最初にクレジットされている)巫女の姪ミン役の女優さん(名前が難しい)は、なかなかの熱演だった。およそ考えられるR18のあれやこれやを全てやってのけるとはなかなかの根性だ。ビジュアルから言って韓国や日本なら坂道などのアイドルグループにいてもおかしくないだけに、あの演技が日本の誰にできるだろうって考えた。憑依されるだけなら小松菜奈でもできるだろうけど、あれやこれやは無理だろうな。
結局なんだったのという思いは残る。解決されない点ではバイオハザードやゾンビものと通じるところがある。正直言ってエンタメなら最後はちゃんと救いを作って欲しかったと個人的には思う。
演出のひとつとして気になったのが、子供を突き飛ばして睨みつけ泣かしてしまうところ。子供の泣き方はリアルと感じられ心が傷んだ。はじめうろちょろする白い犬はフリだなと思ったらやっぱり⤵︎ ⤵︎
巫女が崇めているバナンという神は実は姉の旦那の家の守り神だったということ?だから、終盤なんの前触れもなく誰かに壊されたのかなあ?「誰がこんな酷いことを!」まあそうだなあ。
前半部分だけではほぼ興味を持ってくれそうにないだけに、もう少しエンタメに振った方がと思う映画でした
リアルドキュメンタリーテイストによる祈祷師一族の末路
舞台はタイ北部、その土地の女神を崇める祈祷師女性のドキュメンタリーとして開始するも姉妹の娘がどんどん豹変。事態は最悪の方向へ……。
祈祷師というからには代々その一族が存在しており、今回その一族で20代の娘ミンが豹変していく。最初は年齢による女神の継承時期であると周りは仮定するも女神とは真逆な存在であるとわかっていく。
ネタバレはこのぐらいで、なかなか最近の中では怖いという感じになった。ホラー映画は自分なりに多くは見てきたと思うがいいできかと思います。特にお祓いまでの数日間を家の中の監視カメラ映像を見るフェイズはリアルで久しぶりにびっくりしてしまった。俺としたことが(*´Д`*)
女優さん可愛いし演技もすごいな。
勇逸気になった点。これは個人的感性なのだが終盤撮影者サイドがカメラ片手に逃げるところが各一人一人にあるがそうなった瞬間にリアルドキュメンタリーからあぁいつものホラー映画ね、に心変わってしまったのでもしかしたらいらないかもよ。
何はともあれ『祈りの先に救いはあるか』これは数値など目に見えないし、何回やればとかもない。現実霊媒師などは存在するが力を貸してくれる神や天使は何を天秤にかけているのだろうか…そして悪霊を祓うとはどういうことなのか……是非劇場へ(自己責任でね)
エンドクレジットで救われました。
古典的名作から「お分かりいただけただろうか?」までオカルトホラーの美味しい所を何の衒いもなくドシドシ入れてきて逆に潔さがあった。
冒頭が地味なのでアート系映画なのかなと思って観ていたので、中盤くらいからてんこ盛り盛りのジャンル映画になってたまげた。
『マッハ弍』のラストは唐突にカルマがどうのと言って主人公が壮絶な死を迎える。
そうなんだよ。タイにおける前世のカルマは女子供無関係に容赦なく厳しいものだったんだ。タイ国民はあのラストは腑に落ちるのだろう(?)
犬肉食の話をしょっちゅうするものだから嫌な予感がずっとしてて、案の定最悪(褒)なシーンが出てきたけど、エンドクレジットで「動物に危害は加えてません」というのを見て心底ホッとしました。
恐ろしい作品でした。
タイトルからこんな作品だとは、思いもしませんでした。
超苦手な分野です。
ミンの変貌にビックリ!最後までつづくなんて!
母もミンのこと妹のニムに頼んだけど、ニムの突然死。
とにかく死人だらけで、作品として完成したことがスゴいことだと感じました。
【良かった点】 中盤から後半にかけての恐怖演出のたたみかけには痺れ...
【良かった点】
中盤から後半にかけての恐怖演出のたたみかけには痺れた。除霊バトル?みたいなのが始まった時のワクワク感がたまらない。カメラを通して観ている観客がラストに殺される側になるという展開もありそうでなかった演出。女神バヤンがいるかいないか曖昧なのも良い味を出している。信仰するしないに限らず邪悪なものは存在するよ?っていうあの感覚、好き。
【良くなかった点】
モキュメンタリー作品の運命でもあるが、この映像はいったいどうやって手にいれたんだろう?が常に脳裏をよぎっていた。だって全滅じゃん。あいつらがカメラ綺麗に残しておくかな?
ウコンの力はどんな力?
タイ東北部の村に住むシャーマンの家系の娘に何ものかが取り憑く話で、巫女の主材をする映像という体でみせていくモックドキュメンタリー。
巫女になることを拒み改宗した姉に変わり女神バヤンを宿らせる次女の主材の様子から始まり、程なく姉の旦那の葬式に。
そして姉の娘ミンが時々おかしな行動をする様になって行くストーリー。
バヤンがミンに!!という姉ちゃんだけど、イヤイヤバヤンだとしたら行儀悪くない?
人の話も聞かずよそに頼っちゃってもう…。
そこから急激に憑きものの影響が加速していき、なかなかエグさもあるけれど、ちょっとクドさも感じる。共食いだし。
所謂業ってことですか…実はカルマの継承ですね。
なかなか面白かったし見応えもあったけれど、意外だったのは巫女のあっさりさ加減ぐらいで意外性はなく、どこかでみた様な内容という印象だし、深いドラマがあるわけでもなくこの尺はやっぱり長かった。
【"アサンティヤ家の崩壊・・。"禍々しき事限りなき、タイ山村で起きた事を描いたモキュメンタリーホラー映画。後半の展開の余りの禍々しさは、恐ろしさと共に、絶望感半端なき作品でもある。】
■タイ東北部の村で脈々と受け継がれてきた祈祷師一族が、何者等かに、祟られて行く過程をTVクルーが追って行く・・。
- 小さな村で暮らす若く美しい女性ミン(ナリルヤ・グルモンコルペチ)が、原因不明の体調不良に見舞われ、まるで人格が変わったように子供帰りをしたり、凶暴な言動を繰り返す。
途方に暮れた母親は、祈祷師である妹のニム(サワニー・ウトーンマ)に助けを求める。
もしやミンは代々、祈祷師を輩出して来た、アサンティヤ一族の、女神バヤンから新たなる後継者として選ばれて憑依され、その影響でもがき苦しんでいるのではないか・・、とニムは考える。
やがてニムはミンを救うために祈祷を行うが、彼女に取り憑いている何者かの正体は、ニムの想像をはるかに超えるほど強大で、禍々しきモノであった・・。
◆感想
・ホラー映画チキンの私にとっては、中盤からの禍々し過ぎる展開は、全身硬直状態で鑑賞したので、大変に憑かれた・・じゃなくて疲れたが、今作品は今までに鑑賞したホラー映画の中でも、鑑賞後の嫌な感じはダントツである。
特に序盤の比較的、土着要素を全面に出した"祈祷士とは・・"を淡々と話すニムの姿と、後半の禍々し過ぎる数々の描写のギャップが凄い。
・美しいミンを演じたナリルヤ・グルモンコルベチの何者等かに、憑依されて行く様はドン引きモノである。股間から血を流しながら、獣の様な表情になって行く過程・・。
・完全に憑依されたミンの、除霊迄の数日の夜間の家での行動を、隠しカメラで撮影した数々の禍々しくも、恐ろしきシーン。
- あのシーンのミンが、行った数々の事は・・。ちょっとコメント出来ません・・。-
・ニムが突然死した後に、強引に男性祈祷士が、除霊を行うも・・
- 物凄い絶望感に襲われる。-
・そして、流された死の前のニムが言った言葉。"女神バヤンの存在を感じられない・・"。
- 再び、深い絶望感に襲われる・・。-
<どれだけ、嫌な気分にさせてくれるんだ!ナ・ホンジン!😭(褒めてます。)
ヤサンティア家の先祖が行った悪逆非道な行為(一切、描かれない所が、怖い。)が、積もり積もって、子孫に祟る。
因果応報、土着ホラー映画。
深い深い積年の怨念は祈祷士の祓い等、吹き飛ばすのである。>
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