逆転のトライアングルのレビュー・感想・評価
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格差の過去か、共生の未来か 世界の縮図
ラストの先をどう想像するかは、
観る人がそれまでの人物をどう観ていたかがわかってしまう?
コップの水をみて、まだあると思うのか。
もうこれだけしかないと滅入るのか。
そんなリトマス試験紙のような。
とにかく予想以上に楽しめました。
揺れる豪華客船のあの場面、メジャー大作でもないのに、隅から隅までよくできていて、圧巻でした。
清掃のあの人!
新藤兼人作品の乙羽信子さんを想起させるようで、素晴らしい!可憐さ、ふてぶてしさ、肉感的な魅力、久しぶりに感動しました。
セントラル・ステーション以来の驚き!
ここにも乙羽が!
名優ですねー
力とイケメンと皮肉と⭕️ロ
面白かった。序章から未婚の男女において、食事のお金を払うのは誰かで揉めるシーンは、「フレンチアルプスで起きたこと」を連想する。
船が沈没し残ったメンバーの中での弱肉強食の世界は、力を持つた者トイレ掃除の女とイケメン又は美女が役に立つ。
沈没までの船のシーンはまさにカオス、最高にグロで笑える部分も。酔っ払いの船長役ウィルソンこの人しかいない感じで的役。
ラスト好きです、この監督らしい曖昧さがすき。
I love you. Give me fish. 愛している、だからアジの開きをくれよ
そういえば名作とされるかの「十五少年漂流記」。
あれは、漂流した十四人の白人少年と、一人の黒人召使いの、“動かせぬ差別社会"を、白日の下に晒した物語でした。
階級社会を逆転させて、主客を入れ替えて彼らを戦わせてみたいという妄想は、けっこう根深く世の中に潜んでいるのでしょう。類型の作品は、古今たくさんあります。
しかしこの作品、監督の育ちがわかるし、
小学生の作文みたくて、まあまあ、オモロかった。
撮影のスタッフたちもノリノリで、アイデアを出し合いながら、悪ふざけ映画のコンセプトに便乗したのでしょうなぁ。
カンヌ映画祭に集まるセレブたちは、
一握りの王族や貴族、そういう世襲のモノホンの大金持ち以外は、たとえブラックタイをしていたとしても、総じて下働きの鬱屈した中産階級のはず。
そもそも「役者業」とは、その発生からして低層階級のなりわいでした。
だから積もり積もった不満を武器に、溜飲を下げるためにも、こうやって庶民のルサンチマンを小出しにする“プチ・フランス革命"を民衆は求めているのかもしれませんね。
プレートの弛緩。マグマの放出という訳です。
ところが本作の「革命」=「遭難のドキュメント」の、このとんでもないチープさは何だ!
監督が観客の期待をわざと外して、観客を蹴落としてせせら笑う仕掛けであったように思う。
つまり、本当のセレブがどこにもいない。漂流者たちはひとり残らず低層だったから。
漂流してたどり着いた孤島でも、けっきょくそこで生まれてくるのは底辺同士での上下関係の再構築と、マウントの取り合い。
そして手揉みしながらの懐柔作戦でしたね。
役者が二流だから、ストーリーに現実味がないのです。どこにもセレブがいないから下剋上にリアリティが無い。だから観客には驚きも戸惑いも、そして快哉も生じようがないのです。
ギャラをケチって本当のセレブリティを起用しないからこうなる。
たぶん監督は、そこ、わざと狙ったんでしょうが、彼の思惑どおりに安っぽい映画でした。
「神様メール」ではカトリーヌ・ドヌーヴがゴリラとのベッドシーンを演じ、
「おとなのけんか」ではケイト・ウィンスレットが盛大に嘔吐して吐瀉物をぶちまける。
大物を使うからテーマが明確になってくるものを。
「逆転」をさせたいなら、アビゲイル以外の出演者はすべてアカデミー賞の常連にしなきゃダメなんですよ。
カップルにはブラピとナオミ・キャンベルが良き。
ロシアの成金も貧相でしたから、あれやらせるにはマーロン・ブランドを連れて来なきゃあ。
掃除婦アビゲイルはロレックスには興味がない。アビゲイルが欲しかったのは男。
セックスを満足させてくれたら食い物を作ってやっても構わないって、・・配役もストーリーも、とことん貧相な干物でした。
・・・・・・・・・・・・・
女とは戦え。戦わないと奴隷になるぞ!
と尻を叩いたタクシー運転手 ―
きっとあれはオストルンド本人のカメオ出演。
溜飲りゅうべん・オストルンド?
お金が出来たから、彼は次々と話題の新作を出すけれど
彼の敵はセレブリティではなく、映画を観にきてくれた観客なんでしょうな。
そろそろ僕は飽きたかもしれない。
最後の様子から
なかなか観るのに忍耐を要しました。
最後どうなるのか気になって、見届けました。
カールの様子は緊迫していたのですが、どうなったのかは想像するしかない!
ヤヤを始末したところで、いずれは誰かが見つけるでしょうしね。そんな浅はかなことはしないと思いますけど。
ヤヤ役の女優さんは亡くなったそうですね、ご冥福をお祈りします。素敵な女優さんでした。
好みの問題
第1章で腹立たしかったヤヤが最後にはとても可愛く見えて1番好きなキャラクターになっており、第3章序盤でめちゃくちゃ応援してたアビゲイルが結局は理性も生理的にも受け付けない嫌いなキャラクターになっていたというのが正直な気持ち。
個人的なキャラクターの印象も最初と最後では見事に逆転しまったわけです。ヤヤ役のチャールビ・ディーンさん、本当に残念でなりません。ご冥福をお祈りします。
物語ですが、「面白かったー!」とはならず、「この散らばった感情どうすれいいの!?」と困惑したのが観終わった直後の感想。そして第2章で気持ち悪くなった。船で私も見事に酔った。実はこれに似た経験をしたことがある。
ただ、いろいろ解説&考察のサイトなどを見ると理解が及ばなかったところが補完され「なるほど」と思った。
少しテーマが被っているということで、小日向文世主演の『サバイバルファミリー』を思い出しました。
ブラックジョークでshit
導入でめんどくさい主人公だと思ったが、周りも大概で、それでも豪華客船であんなに酷い展開になるとは思わなかった。
島編はナディアばりに要らなかったのではとも思いつつも、金持ち、権力の移り変わりとかの皮肉な演出にはやはり必要だったのか。。
それでも船爆破で終わっといても良かったような。。
カンヌの“間”
物語が展開するまでたっぷり時間をとる(間を取る)感じがカンヌ。物語が展開するまでが長い気がした。ただこの間を待ってられるのがカンヌ。ハリウッドなら30分は短縮してたはず。オチはスタイリッシュな音楽で誤魔化された感じがするが、後半の設定は映画「OLD」とさほど変わらない。
人物像(個人)の心理描写が少ない(表面的な事柄のみ、掘り下げない)ので、なんとなくオチも読めた。映画評論家ウケのよさそうな映画。
船の中という世界で、各々の業界で「1番」を目指す・自負する金持ちの注文に、船のクルーはすべてイエスと応える。その「資本主義/社会主義/マルクス主義のせいで不幸が訪れ、原始的な生活を人間が強いられるようになる!」…とでも言いたかったのだろうか。鑑賞者にとってはどうとでも取れる。
船の中ではチップがもらえるから従うだけで、島の中では食料があるから従うようになる。お金を持っている=お金持ちの人らへの戒めのような映画。なので、セレブが見てセレブが(あぁこんなふうになるのはやめよう)と思うための映画で、セレブが評価した映画。
お金を持たざるものからすると「いけすかない」とも思ってしまった。でも映画は映画。おもしろいです。
ラストシーンの後はどうなるのだろう?
カンヌのパルムドール受賞作品で観たいと思っていたが封切りの時に見損ねていた作品。少し長過ぎるとは思うが中々面白かった。この監督は色々な人達(軍需産業で儲ける英国人とか売春してるのと変わらないモデルとかインフルエンサーとか)をコケにするのが好きなようだ。現代が何故"眉間の皺"なのかは(台詞で一度出てきたが)僕はピンと来なかった。寧ろ邦題の逆転のトライアングル(三角関係の意味で)の方がしっくりくる。ラストシーンの後はどうなるのだろう?色々なシナリオが考えられるが。
こんな作品…初めて観ました
<映画のことば>
あなたの島での行動力にマジ感心しているの。女のリーダーが誕生するなんて。大富豪を飼い慣らした。めちゃ格好いい。
例えば、デート代はどちらが払うべきか。彼・彼女のちょっとした仕草が、どうしても気に入らない。
セレブと言っても、必ずしも名家の出とは限らず、一代成金にはありがちなな振る舞いのオンパレード。
迎える接客スタッフにしても、チップ以外に関心なし。
果ては、動力船にも帆があると確信している(自分は正しいと思い込んで譲らず、スタッフ=船長を見下す)セレブ客等々。
お上品ぶっている彼・彼女らも、海が時化(しけ)て船が揺れると、トイレに駆け込むでもなく、ところ構わず、その場で嘔吐の嵐―。
日常の生活で起こる人間模様を、真正面から事細かに取り上げて、こんなにも映像化・ストーリー化した作品って…評論子には寡聞にして、本作の他に思い当たりません。
ネットの評では「人間に対する鋭い観察眼とブラックユーモアにあふれた作品で高い評価を受けてきた」と評されているリューベン・オストルンド監督は、その手になる作品は初めての鑑賞でしたが、こんな作風の作品を撮る方なのでしょうか。
登場人物の細かい所作から、その心の動き(考え)を紐解いてゆかなければならないのは、どうかすると映画はざっくりと観てしまい、周囲に「えっ、そんなシーンもあったっけ?」とピントを外してしまいがちな評論子には、少しばかり辛いものがありましたけれども。
内容的には、第3部が、もちろん圧巻!
「進化論」を著(あらわ)した著名な自然科学者・ダーウィンのものとされる次の言葉が脳裏に浮かびました。評論子には。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一、生き残るのは、変化できる者である。」
それなりの教育を受け、それゆえに、それなりの知性と教養とを身に付けていたであろう(?)豪華クルーズ船の乗客だった紳士・淑女を差し置いて、最後の局面では、アビゲイル(作品の前半ではトイレの掃除を怠らないよう、廊下越しにきつく言い渡されるシーンがあるだけで、映像には姿すらまったく現さない)か、彼・彼女らに対してリーダーシップを執ることができたのは、彼女が、当該の局面に応じて変化する(いち早く考え方を切り換えて行動する)ことができたから、ということなのでしょう。
長らく「下積み」に耐えてくることで、彼女には逞(たくま)しい生活力が身についていたということなのだと思います。
その生活力にモノを言わせて、平時においては、絶対に揺らぐことのないトライアングル(社会のヒエラルキー)を、いともあっさりと「逆転」する…。その鮮やかさに目を見張ります。
その意味で、邦題は「いい得て妙」だと思った次第です。評論子は。
賤吏の身に甘んじていても、人生においては、こんなふうな「変化できる者」としてありたいものです。評論子も。
他に類例の少ない奇抜な作風の一本として、佳作の評価に値するものと思います。
(追記)
評論子が参加している映画サークルの「映画を語る会」でお題作品として取り上げられていた一本でした。
今は地方暮らしをしている評論子には劇場公開時に観ることができず、当時は「聴講生」として悔しさを抑えながら、話し合いを聞いていたものでした。DVD化がなり、ようやく観ることのできた作品でした。
話題に取り上げられていなければ、おそらくは観ていなかっただろうと思います。
教えられて佳作に当たる―。
映画を観ることの楽しさは、そんなところにもあるように思います。評論子は。
汚いの苦手な方は注意
トレイラーでアピールされた痛快さよりはなかなか一考すべき作品
数年前に監督の前作『スクエア』を観て、今よりも圧倒的にあまり深く考えずに映画を観てきていた自分は
「これはなんだったんだ?」と疑問だらけになった記憶がある。
やはり人間臭さの表現と万国共通の気まずさを直視させる演出は一級品。眉をひそめつつ爆笑させてくれる皮肉に満ちた会話は素晴らしい。
パート2の遭難までが冗長に感じるが、それらは遭難までの振りなので仕方なしと思う。そこでの船長の振る舞いや会話は特に"逆転"の要素にも絡んでくるのでやはり仕方なしと思う。
ラストに関しては、「ヤヤは殴られずに2人でキャンプに帰り報告を聞いたカールは喜び急いで島の反対側へ向かう」といったものだと思った。そう感じた後に他の可能性、パターンも考えたが直感的に思った上記の感想は揺るぎなかった。
ただこれは一見"どのキャラクターに感情移入するか"ということがラストシーンの捉え方に影響するようにも見えるが、モデル2人には冒頭のやりとりなどからも不快感を与える構成になっているため感情移入はしづらいので、どうしてもアビゲイル側に立った視点になってしまいがちとなる。だが「あの特定のシチュエーションでは逆転していたが、それ以外のこの世ではすべからく富や名声が支配する側に立っている」という事実を理解している以上は一種の諦めとして遭難メンバーが脱出することをゴールに映画を観ており、このままサバイバルしてアビゲイルがキャプテンのままいて欲しいという気持ちのままエンディングを迎えるのは私は難しいように思った。
逆転島で起きたこと
学校や会社は社会の縮図とよく揶揄される。
世の中皆平等と言っときながら、悲しいかな人間って必ずピラミッド型になる。
それを豪華クルーズ船の中に置き換えて。
ピラミッド上部はイケメンモデルやインフルエンサーの美人恋人や裕福な乗客たち。
中部は船長や客室乗務員たち。
下部は料理や清掃などのスタッフたち。
これには国籍や人種も絡む。
上部はアメリカ人やイギリス人やロシア人ら世界の大国。中部は専ら白人。下部は黒人や有色人種が多い。
結局世界ってこんな感じ。覆る事はない。
が、もし、ある状況に置かれた時、このヒエラルキーが“転覆”したら…?
皮肉や風刺をたっぷり乗せて。
イケメン&美人カップルはたかだかレストランの支払いで言い合い。
“クソ”で大金持ちになったロシア人富豪。彼の妻が死んだ時、泣きながら亡骸を抱きつつ、身に付けていた宝飾品をちゃっかり取る。
穏やかそうなイギリス人老夫婦は、武器商人! 二人がある物で爆死するシーンは何ちゅー皮肉。
船長はまともに働きもせず飲んだくれ。白人客室乗務員たちは如何にしてチップを貰うか熱心。
そんな中、料理や清掃のスタッフたちはせっせせっせと仕事。
嵐で船がゆ~らゆら。豪華ディナーがとんでもねー場に。
揺れやアルコールやなまものに当たってゴージャスセレブたちはゲロゲロ祭り。
チップを期待した客室乗務員たちは空回り。
そんな中、清掃スタッフは汚物をせっせせっせと処理。
嵐に加え、海賊の襲撃。もはや漫画だ。
船は難波して生き残った面々は無人島へ漂着…。
言うまでもなくサバイバル能力など皆無のセレブたち。
魚も取れない。火も起こせない。出来るのは少ない飲食を恵んで貰ってボケ~ッと助けを待つ事だけ。
客室乗務員はこんな場でも仕切ろうとする。
そんな中驚くべき能力を見せたのが、トイレ清掃員の中年有色人女性。
魚も取れる。火も起こせる。類い稀なサバイバル能力を見せる。
よし、船の中同様コイツを働かせて…なんてのはここじゃ通用しない。
ここじゃ私がキャプテン。食べる物を餌にわざわざそれを言わす。
食べ物を恵んで貰う為、皆彼女に媚びる。
まるで犬に餌をやるように食べ物を投げ与えるトイレ清掃員。それにがっつくセレブ。
自分や女性たちは救命ボートで寝る。男どもは火の番。
それをすっぽかして見つけたスナック菓子をこっそり食べる。その姿が何と情けな…。無論バレて翌日は食事抜き。
女王のような力握るトイレ清掃員。まあ、分からんでもない。
魚を取ったのも私。火を起こしたのも私。私は何でも出来る。じゃあ、アンタたちは何が出来るの?
何にも出来ない役立たずども。働かざる者食うべからず。
でもどんどんどんどん独裁者になっていく。救命ボートで寝るのも最初は女たちだったのに、いつしか若いイケメンをお呼びに。
シュール過ぎるラスト。あのエレベーターは何…?
ここから助かって、またヒエラルキーの下部になるよりかは、ここで女王様として君臨していたい。
人はここまで醜態堕ちるのか。
遭難や漂流やサバイバル映画数あれど、絶対にこんな状況になりたくないトップレベル。
最初は退屈だったが、船の揺れが始まってから~無人島サバイバル辺りはそれなりに。
滑稽なハリス・ディキンソン。
美しい肢体を披露しつつ、癖ある役所のチャーリビ・ディーン。経歴調べたら、事故で脾臓摘出、感染症で急死とは…。合掌。
知名度あるキャストはウディ・ハレルソンくらいだが、一際存在感放つのはドリー・デ・レオン。
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』に続き2作品連続でカンヌ国際映画祭パルムドールに輝いたリューベン・オストルンド監督の目の付け所は奇才ならでは。
その『ザ・スクエア』よりかは面白く見れたと思う。
でも、本当に心底面白かった/良かったかと問われたら…。
作品は人間やヒエラルキーを風刺したテーマやメッセージこそ訴えているのかもしれないが、どうしてもゲロゲロゲロゲロやトイレ逆流の汚物シーンが干からびるほど脳裏にこびりつく。見ていてかなり辟易…。セレブの醜態を失笑するには充分だけど、あんなに胸糞悪く見せる必要あったのか…? 何だかかなり趣味が悪い。
意味はあるのかもしれないけど、はっきり言って中身なんてない。これで2時間半…。
それがカンヌ受賞やアカデミーノミネート。批評家や業界人や通な人たちはこんなのが好みなのか…?
こんなのに面白味を感じて、理解してこそ、真の映画マイスターなのだろう。
きっとお偉い批評家様たちが選ぶキネ旬でもBEST10入りは間違いないだろう。
『マリオ』や『サンドランド』や『キングダム』などに興奮&感動する私なんぞ、お偉い批評家様たちから見ればそれこそ失笑ものなのだろう。
そんな低能無知アホバカな私に映画を語る資格ナシ!
私の映画を見る目って…。何かガッカリする。
今日は凹んで寝よう…。
下品なシーンが長すぎて最悪
個人的に下品なシーンが嫌いなせいもあるのか、
乗客がディナー中に船酔いして嘔吐しまくるシーン(トイレでさらに汚いシーンも)が本当に不快で最悪でした。
それがまた一瞬ならまだ仕方ないが、もう長くてしつこいのなんのって。終わるまで目と耳を塞ぎました。
ストーリー的にあんなにも汚いシーンを長々と観客に見せる必要性はないのに意味が分かりません。
監督の神経を疑いました。
DVDで観たのが不幸中の幸いで、これ映画館でポップコーンを食べながら観ていたらもう本当に最悪だった、と思います。
下品なシーンさえなければ伏線や細かい描写に皮肉や深い意味が込められていたりと、全体的に面白いストーリーでした。
ちょっと雑な時間配分と構成で下手くそな映画ではありましたが。
狂った時代を笑い飛ばせ
豪華客船のクルージング船が漂流した島での局所的な社会の発生を描く。
社会主義者である船長の自暴自棄な航海により、皮肉にも資本主義者たちが社会主義的なコミュニティを形成する。
金銭的な裕福は意味を失い、容姿や能力が権力へ直結するもある程度生活が形になっていく。
ヒエラルキーの逆転が安定してきた所で、キャプテンと1人のクルーは社会への復帰の糸口を見つける。
キャプテンは現在のヒエラルキーを維持するためにクルーの殺害を目論むが、それに気づかないクルーの言葉に葛藤する。
最後の言葉は「付き人とならないか?」、、、善意から成る暴力の結末はどうなるか?
悪意がないからこそ救いのないラストシーン、最後までシニカルを貫いたブラックコメディの良作。
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