CLOSE クロースのレビュー・感想・評価
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レオの悲しみ
予告編でストーリーは想像できました。でも役者も映像も想像以上でした。レオの悲しみは彼にしか分からない。そして彼はそれを抱えたまま、その感情をどのように自分の中に収めれば良いか分からない。だから彼は涙を流せないし、流さない。兄に溢れるように打ち明ける告白。ただ、親友に会いたい、でも会えない。その喪失と自身の行動への後悔と怒り。そして彼は涙する。胸がいっぱいになりました。レミの両親は家を移り、レオの悲しみはレミと過ごしたその家に封印される。レオはこれからの人生、人をどこまで純粋な心で受け入れることができるだろうか。そんなことを思いました。レオと兄との寝室のシーンを私はこれからも忘れることはないだろうと思いました。
反復でみせる隙間風
隣りの女性が終盤からずっと泣いていた。そんな繊細な映画でありつつ、とにかくドキッとするほどの美少年がこっちを見つめる。出演しているどの女の子より美しい。そんな仲良しの少年同士のお話。ただ、思ったよりエモーションに来ないのは、キモの部分をあまり描かないから。2人だけの楽園に邪魔(学校生活)が入るとメリメリっと関係に隙間風が忍び込んで、予想もしない亀裂となる。展開はとにかく日常の繰り返しを繰り返して見せて(特にオープニングとラスト)、2人だったものが1人に変わった世界、そしてその1人が消えると行くあてない世界が広がってしまうことを映す。削ぎ落とした中で見せる寂寥感。そして見せないことで引っ張る少年の罪。美しさと残酷さと、そんなわけで失った者を反復で見せる映画でした。
思春期の儚さ、危うさ、残酷さをここまで美しく描けるものとは
思春期のその一瞬一瞬はかけがえのないもので美しいものであるとこれまでも思ってきた。
しかし、その美しさには、儚く、危うく、残酷が含まれているからこそ、唯一のものなのであるということをこの作品によって感じることができた。
光の演出により、主人公の心情を表現し、
時間の経過を花を中心とした草木で表現する。
セリフで心情を説明するわけではなく、
思春期で混乱する心情を映像によって丁寧に表現された素晴らしい作品であった。
皆背負って生きていく
これこそ”君たちはどう生きるか”です。
主人公の少年が素晴らしいです。どこにでもあるような物語ですが陰と陽の部分をしっかり描き分けていて最後まで離しません。
本当のことを言う難しさ、勇気、何があったのか知りたい親
真っ当ないい映画です。
お金を出してみたい映画の1本です。
是非。
泣きたい訳ではないのに・・
自然に涙がでてくる
ほぼレオの心情を描いている
大好きな友(レミ)を失くした時
レオの表情は
涙を一切見せなかった…が
腕を怪我した時痛くて泣いた
(心がボロボロになってた)
レミの母親に自分のせいかもしれない
と話した時に大粒の涙を流した
…辛かっただろうね…レオくん
レミ本人、家族も
そしてレオの家族も。
怪我が治ってギプスを外した後
…彼の顔の表情が軽やかにみえた
レオくん役の男の子の目が
…素晴らしく見事なまでの表情です
重いストーリー。二人の少年の演技は見事
話題のCLOSEを観たが、二人の少年レオとレミの演技は素晴らしかった。ここは良かったが、ストーリーは考えさせられる内容だが、重たいストーリー。好みは分かれるだろう。もう少し、最後は希望を持たせても良かったのでは。先月公開の怪物でも二人の少年がポイントになっているだけに比較も面白い。気になったのはレミは結局どうなったの?観客に想像してほしいのだろうか?ここははっきりさせてほしい。可もなく不可もない作品。
重たい
かなりセンシティブな部分に触れる作品で、
それが少年時代のものであるからに
余計に柔らかい感情がズタズタになる感覚がある
どこから作り始めたのかは分からないが、
二人の未来を見てみたかった。
人を傷つけてしまった記憶とか、
自分に嘘をついてしまった記憶とかが
思い起こされる映画でした
追記
ラスト、ダルデンヌ味を感じるなと思ったら!
まさかレミの母親、ロゼッタ!!すごい
最高だった
確かに好き嫌い別れるかもしれないですが、とても良かったです。面白いとか感動するとかでは表現出来ない。なんというか...本当に良かったです。エンディングまでずっと涙流れますので、ハンカチ必須でした。
カンヌでは観客がもっとも泣いたらしいけど…
フランス映画
大親友の男の子二人の片方が自殺(どどんな方法で自殺したのかは…)し、もう片方がフラストレーションやコンフリクトなどに押し潰されそうになる中で、現実に立ち向かって行く話
映画を観ている限りは、自殺の原因は100%片方の男の子のように見えるが、それだけで本当に自殺までする?
フランスと日本のカルチャーの違いもあると思うが、平日(次の日が学校)でも友達の家で、それも複数日宿泊させることが、友情以上のなにかを育んでしまい、結果として…
周りもそうだが、僕も泣けなかったし、日本のいじめでの自殺とは一線を…
フランスはマルチチュニック(多民族化)やダイバーシティ(多様性)が進んでいる為のバットイフェクトなのかも知れない
頼りきることの難しさが垣間見れた
瞳が綺麗な少年。
多感な時期を上手に作ってくれた作品でした。
俺も子供の頃、毎日の様に過ごしていた同級生とある時期を境に仲を違えた事があった、からすごく感情移入もできた。
そう、俺もあの時に酷く傷付いて彼を突き放した。
子供の頃は言葉が分からず説明が出来ない事が多くある。
そんな子供達の気持ちをサポート出来るワーカーや教育が行き渡っていく世の中であって欲しい、、そう僕は願う。
映像、文章、マンガ、それぞれで表すのが得意なもの、そうでないものが...
映像、文章、マンガ、それぞれで表すのが得意なもの、そうでないものがあります。
本作は言葉にならない感情を巧みに映像に撮っているなと感じました。
ストーリー自体は予告を観て想像できるものではありましたが、
本作はわかりやすいストーリーではなく、心の機微を味わう作品だと思います。
あの頃の自分と目があった
なんとも切ない、心が締め付けられる映画でした。
街の風景と少年達の美しさが相待ってより胸を締め付けられる映画でした。
レオとレミを見ていると、誰もがそういう経験をしてるんじゃないかと思いますし、自分もそう言う経験があるし、レオの気持ちもわかるし、レミの気持ちも痛い程わかります。
しかしよくよく考えてみるとレオ側になった記憶はあまり鮮明ではないが、レミ側になった時の気持ちは今でも覚えて覚えているし、あの時は学校と言う社会しかなかったので本当に苦しかった記憶があります。
もちろん、年をとって部活など、会う人が変わっていくと、距離が変わるのは当たり前な事ではあるのですが、
二人だった世界から急に学校という世界に変わって、心が追いつかない気持ちが二人の眼差しからより伝わりより切なさを感じました。
あの時代特有のなんとも言葉に変え難い気持ちなどを、レオとレミを演じた二人から言葉にせずとも伝わってきて、あの時の昔の自分が頭に出てきてより苦しくなりました。
当たり前ですが、人によって感じ方は違うし、傷つけるつもりがなくって言った一言で傷つける事はあるし、ちょとした些細な事が、誰かに取っては大事な事だったり、今ならなんとも思わない事が、あの時代なら物凄く傷つく事もあるし、人間の残酷さや、人の気持ちの残酷を感じたりしました。
あと何でも人は自分の知らない物や見た事ない事をかってにいままであるものに方にはめがちですが、それもきよつけなくてはと思いました。
映画はレオの視点で描かれているので、レミの視点で描かれたり、レミの母親の視点で描かれていたらまた違うとは思いますが、最後にレオが後ろを見て走るシーンを見てそれでも、生きていくとレオは思ったのかなと自分は感じました。
長々とすいません。読んでくれた方がいればありがとう。
映画見たあとお腹が空いたので、二人が仲が良かった頃に食べていたパスタを食べたくなりましたが、二人がやっていた食べ方はできませんでしたが、満腹で家路につきました。
少年時代の投影!! 親密だった2人の少年にできたこころの溝 閉ざされた心が開いていくまで
を描いたストーリーでした。
13歳のレオとレミは、兄弟のようなフレンドシップ、友情で結ばれた2人に見えました。
しかし、同級生の揶揄するような言葉から
些細なことでレオとレミがケンカをしてしまいました。
今までもこれからもずっと近くにいてくれる
存在だと思われたレミが居なくなった!
レオはアイスホッケーに力を注いで、距離を置いていたけどレミのことを純粋に好きでいた
少年の心の美しさ、喪失感、生命の儚さを
感じました。
レミを死に追いやったのは自分なのだと
レオの悔やまれる感情が機微に表現されていました。大事な人が亡くなり、レミの母親に
面影を感じる姿がありました。
ベルギーの花を摘むシーン。
色とりどりの咲く花に囲まれるシーン。
悲しいときは泣いてもいいと言ってくれた
家族の深い愛を感じました。
レジリエンス、自然の中で強く生きていく
立ち直る力が感じられるストーリーでした。
タイトルなし
折り合いと成長と。ぴったりと寄り添っていたはずの二人に生じたズレ。進むスピードの差か、それとも向けられたベクトルの種の違いか。終盤まではとても良かったが、罪悪感の置所に着地した終わらせ方は、あまり好みでは無かった。
曖昧な関係性の脆さと鮮烈さ
この関係性に身に覚えのあるセクシャリティの自分からしたら、美化しすぎなんじゃないかと思う瞬間や要素も結構あった。そして、会いたいという感情をあの年齢で相手にしっかり伝えることただそれだけのことが本当にどれほど幸福なことか。
やっぱり、自分はレオが踏み出した一歩を成長とも適応ともまだ言い換えたくない。
曖昧な関係性を曖昧なまま余白を残して表現してくれた製作陣に感謝します。絶対見なければいけないと感じる映画が今年は多く、本作品も劇場でまた見に行ってからもっと色々考えて文章にしてみたいと思います。
思春期は言葉にならない感情との闘い
保護猫の兄弟みたいな絶対切り離せない関係の二人が、思春期の集団の中に入ったことで、自分たちだけの世界から、それを外から見るとどう見えるのかを知ることになる。
一方の成長のスピードにもう一方がついていけなかったのかな。
気持ちが言葉に追いつかない日々。
折れたのは腕じゃなくて心。
会いたい、の一言がこんなに沁みるとは。
もっと年齢がいって、レオが持った複雑な気持ちを言葉にできて、レミが納得がいくだけの説明ができたなら結果は変わったのだろうけど。
思春期の入り口付近はまだまだ大人になるまでの第一脱皮段階みたいなもので、全部が未発達だから、気持ちなんていう不確かで目に見えないものを相手に伝わる言葉で表現するなんてなかなか出来ないよな。
何も言わなくても伝わる仲だったのに、片方がもしかしたらこれは他人から見たらおかしいことなのかもしれない、という思春期にありがちな揺らぎを持ったことによって二人は固く結ばれていた心のバランスを崩してしまった。
子猫みたいにくっついて寝て、繊細なレミが不安になったら文学的なアヒルの例えで寝かしつけしてくれて。一人っ子で両親から惜しみなく愛をもらって大事大事に育てられてたレミにとって、レオは間違いなく血より濃い相棒だったと思う。
二人でいて完璧に楽しかった世界から、一歩外へレオが踏み出してしまったけど、レミはその先に一緒に行けなかった。
だって彼はまだその先に興味もないし、二人の関係に疑問も不安もなかったから。
多分裏切りに近い衝撃があっただろうなと思う。
けどレオが外に一歩踏み出したそれは、間違いなく人として誰もが成長の通過点で経験することで、特別なことじゃない。それが皆んなわかっているから、観ている方も余計に辛いのだ。
泣く準備はして観た映画だけども。
彼らの言葉にならない感情が、本当に辛い時、しんどい時は涙すら出ない気持ちが沁みてくる。演者が悲痛に演じながらも泣いてない場面でも、観ているこちらは涙が止まらん。
アフタートークで奥浜レイラさんが、この映画は社会がどういう規範をもって、子どもたちへどのように影響を与えていくのか、という話でもあるのでは、というようなことを仰っていたけど、本当そうだなと納得した。
子どもの世界から学ぶことは多い。
大人の世界と必ず繋がっているからだ。
あの頃の気持ちだけじゃなく、今、子どもたちとどう関わるべきかも今一度考え直す素晴らしい作品だった。
無邪気と残酷
2023年6月8日
映画 #CLOSE #クロース (2022年)鑑賞
13歳の少年ふたりに起こった悲劇ととそこからの日々
主人公のレオ役の少年は今作が俳優デビューとのことですが、表情が素晴らしいです
また、レミのお母さん役の演技も真に迫る見事なものででした
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
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