劇場公開日 2023年8月18日

「クローネンバーグの世界を堪能」クライムズ・オブ・ザ・フューチャー カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0クローネンバーグの世界を堪能

2023年8月19日
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鑑賞方法:映画館

好き人にはたまらないが、そうでもない人からすると「さっきからずっと何やってんの」って映画w。

なんだかチョコプラのコントを思い出してしまった。

本作はストーリーや演出を語るようなものではなく、クローネンバーグ個人の趣味を余す事なくぶち込んだアブノーマルな世界を一緒になってニヤニヤしながら楽しむお祭りのような作品である。

クローネンバーグは「戦慄の絆」以来のファンだが、不気味な造形の手術器具や人体への尋常じゃないまでの興味がここに来てとうとう爆発した、もしかしたらこれが最後?と思わせるようなある意味集大成のよう。

冒頭の変なベッドで心を鷲掴まれたが、白い骨のような椅子はたまらなくツボだった。
あれに座ってスプーンを口元へ持っていけないのは操作が難しいからなのかと思ったが、よく見たら自分の手でスプーンを持ってたので何でが止まらなかった。

誰にも文句を言われずに好きな映画を撮れる数少ない監督の異常な世界をご堪能あれ。

カツベン二郎
いぱねまさんのコメント
2023年8月19日

失礼します
あのBREAKFASTチェアは、口に入れた食物に対して、咀嚼、消化を外から補助する動きをする医療器具としての設定の様ですw 食べ物を上手く消化できない人に躰を揺らしたり、一定の動きを強要させたり、振動を起こしたりしながら効率的に内臓の働きを助けるようですね 普通ならば胃腸薬で良いのでは?と思うのですが、あの世界の一部の富裕層に人気なギミックという、まぁ一種の道楽としての位置づけかも知れません その滑稽さにニヤリとさせる皮肉さを印象つけているのでしょうね 確かに却って食べづらさを表現する馬鹿馬鹿しさ全開です 但し笑えない雰囲気を醸し出してる空気感も演出しているので、その相反する世界観に"意味不"な訳です(苦笑

長文、失礼しました

いぱねま