「すぐ隣にある現実かもしれない怖さ」聖地には蜘蛛が巣を張る yookieさんの映画レビュー(感想・評価)
すぐ隣にある現実かもしれない怖さ
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実在した連続殺人事件を元にしたストーリーであり、全ての被害者が女性であることから、「殺人の追憶」に通ずる鑑後感。淡々とした犯罪シーンを何度も見せつけられるのが辛かった。正義感に溺れる市井の人の行き過ぎた行動は、すぐそこにある現実。両方の正義があり、殺人犯の妻や子供だけでなく世間の言動など、一方を完全否定できないところが、実に恐ろしかった。本編の中で、「蜘蛛」は犯人の標的となる娼婦たちを指していたが、タイトルに込めた蜘蛛は、犯行のきっかけとなる正義が信仰からくるもであり、その正義感=信仰心に犯人が囚われてしまっているという事も意味しているのではないかと感じた。
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