「空から撮った映像とタイトルが重なる」聖地には蜘蛛が巣を張る あささんの映画レビュー(感想・評価)
空から撮った映像とタイトルが重なる
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衝撃的な内容なうえに、見終わった後に難題を突きつけられる作品。物語の早い段階で犯人を映し出し、その鮮烈な犯行シーンをありありと見せつけられる。
ジャーナリスト・ラヒミを物語に入れることで、イランの女性蔑視、男尊女卑に関することも浮き彫りに。
娼婦を悪、生きる価値がないとみなして、一掃しようと勝手に使命を持つサイード。
サイードが捕まった後も、無罪だと声を上げる信者や家族(普通におかしいだろ!?)。
宗教の恐ろしさを痛感させられる。
そして、娼婦を生み出す社会にも問題があるし、それを放置する警察や政治もめちゃくちゃだ。
ラストは2度にわたりサプライズが用意されているが……
息子が取材に淡々と応じて、反抗シーンを説明するところも恐怖だった。第二のサイードにならないでほしいと願いたいが、いずれ第二のサイードが誕生するのだろう。
なかなかよく出来たストーリーだった。
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