劇場公開日 2022年7月1日

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「どこまで事実なんだろう?って思っちゃう」モガディシュ 脱出までの14日間 バリカタさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5どこまで事実なんだろう?って思っちゃう

2022年7月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

本作は当事者への取材や丹念なリサーチで事実を明らかにして映画化されたものだそうですね。
なるほどなるほど、物語の素材自体がとんでもなくドラマティックでそこに韓国映画の実力が乗ってくれば、楽しめないわけがないですよね。

で、す、が、、、良くも悪くもエンタメ側に寄せちゃいすぎたような気がします。もちろん、製作陣の意図として社会派よりエンタメ的味付けをしたのかもしれませんが、不思議にヒリヒリしないのです。人間関係もそうですが脱出劇としても。

政敵、それも歴史的な政敵と協力するって、命がかかっているとしても当事者の間ではかなりハードルが高い気がするんですよね。特に北側の人々の葛藤ってとんでもないような気がします。(想像ですけどね)ですが両国の間の溝は小競り合いレベルですし、毒がどうの・・・ってレベルだし。なんだろうなぁ、内面的な葛藤はほぼ描かれていないのですよね。また内戦が激化しているのですが、結構大人数移動がすんなりできちゃってるあたりの描写を見ると「あれ?」って感じだし。(移動しないと話が進まないのでしょうが・・・)

そして、ラストのMAD MAXみたいなアレ。・・・本当ーーー???ほんとにーーーー?な猜疑心が私の心を満たしていくのです。そんなんじゃ無理でしょうってくらいにチープな防御で対軍隊・・行くかい??当事者に取材したものの話が地味だったから、アクション面で盛っちゃったって感じ?もしかして?なんか冷めていくなぁ。。。。

ま、冷静に考えて、北側関係者の取材はしてない(できないでしょうね)でしょうから、全て韓国側の取材でしょうね。だからこういう感じにせざるを得なかったんだろうなぁ。だからでしょうね、韓国側が格好良く見えてしまうのは・・・・仕方ないのかなぁ?ま、製作してる側だしなぁ。韓国の皆様が喜ぶように作ったはずですしね。

手に汗握るような微妙な人間関係や脱出劇ではございません。はい。話が地味でも、骨太の物語ができたような気がしますけどねぇ。残念でしたねぇ。

バリカタ