エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのレビュー・感想・評価
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普通にハチャメチャ型娯楽映画かと思いきや
…号泣した。
辛く苦しい人生もちろん楽しい事もあるけど、常に心配や苦労、他人の妬み嫉みになど様々なネガティブな事からは逃れられない。
そして日々の多忙から小さな幸せをも見つける事が出来ない。
良い事も悪い事も全部受け入れる事ができればある日突然、霧が晴れたかのように視界が晴れる。
幸せはすぐそこにある。
愛あれ!
税金の申告、夫との愛の確認、娘の親離れと、マルチバースになんの関係が??
コインランドリーの税金申告の話しのために、マルチバースまで
持ち出して、
ミシェル・ヨー姐さんは40面相&八面六臂の大奮闘。
中島みゆきの「ファイト」
“戦う君の歌を、戦わない奴らが笑うだろ“
みたいなシレーっとした娘のジョイ。
今、wikiで粗筋読みましたよ!!
ジョイがマルチバースでエヴリンの宿敵のジュブ・バトゥキなんだって?
普通にぼーっとイヤイヤ観てたら、
ジョイー=ジュブ・バトゥキ、
うーん?
なんてまるっきり分からなかった。
不機嫌な娘のこと、エヴリンは、凄く気にかけていて、
結局は娘を振り向かせよう・・・みたいな家族の内輪話し!!
ですよね!!
なんでマルチバースだの、
世界の危機・・・だの持ち出すんだろ!!
楽屋ネタを延々と見せられてる感じ。
ところで「カンフー」ですが、
ブルース・リーは有名ですが、
今、カンフーをちょっと調べたら、
カンフーとは、中国武術全般を指す言葉で、
少林拳、詠春拳、太極拳などなどがある。
カンフーの本来の意味は「練習、鍛練、訓練の蓄積」
及びそれにかけた「時間と労力」の意味。
ブルース・リー世代じゃないし、女だし、
カンフーたって思い入れはない。
夫の姿をした使者のウェイモンド(キー・ホイ・クァン)の
アクション(カンフー?)はそこそこ面白いけど、
顔の優しさとのミスマッチがあって、ぜんぜん強そうに見えないんだけど、
なんか小さい話しを大風呂敷広げて、
ユニバース(宇宙)だの、
マルチバースだの、
《世界の危機を救う》のと、エヴリンになんの関係があるの?
税金申告と経営危機と娘のレズ問題で、
頭がパンクしそうなエヴリン!!
お疲れ様!!
2時間半、面白くない映画に付き合わされた私にも、
お疲れ様!!
これが今年のアカデミー賞7部門受賞!!
正直言って、どこが面白いのか、
分からない。
壮大な馬鹿騒ぎの奥に隠された哲学
壮大な愛の物語に頭をガツーンとやられて終盤に涙した1回目。
終盤の人生哲学的な粋な台詞のオンパレードの部分を理解したくて二度目の鑑賞をしましたが、より一層泣かされた。
理解できないという理由の低評価が多すぎて悲しくなるけど、観る人を選ぶ映画なのは分かる。
壮大なバカ騒ぎでもある無数のマルチバースの大嵐を最終局面でbe kindの言葉と共に優しく両手で包み込み、愛でなぎ倒す。
そして所詮人間など小さな存在であるって…
人類の生まれなかった自然の美しい星で石として存在する事の平穏な日常って深すぎるでしょ。壮大なアフリカのサバンナで体操座りしたくなるよ。
色々壮大すぎて、あと何度か観てすべてを吸収して頭に叩き込みたい名作中の名作エンターテイメント映画
キラキラした人生を過ごしただろうイケメンバージョンの旦那が
「それでも君と一緒に税金をやりたいと思う」ってウォン・カーウァイ映画ばりに粋な台詞で決めたかと思えば、大事な家族になったアライグマを取り戻す為に肩車して全力で走って吹っ飛ばすし、マルチバースの大嵐を総動員して優しさの竜巻で包み込んで吹き上げるエンディング。
壮大な愛に直面して泣くしかないやつでした。
昨年のアカデミー作品賞のコーダとは180度違う、奇天烈な作品ではあるけれど「上手く行かない日常に苛立ちを抱えた家族達が前にむかって進む物語」と言う点では同じ。
この作品の素晴らしさが理解できる人が増えますように。
オスカー7部門受賞!キー・ホイ・クァンの演技が最高!
期待はずれ
ミシェル・ヨーへの愛を感じない
悩み多い迷えるエヴリンが、マルチバースのいろんなあったかもしれない別の自分のパワーを借りて敵と戦うというストーリー。映画のオマージュなどもいろいろ投入しながら、誰しも持ってるあったかなという未来の姿と今の自分とのギャップ、みたいなところも共感を呼びそうなところでもある。
すごく思ったのがこの作品、自分はエブリンだと感じ中年女性目線で観るのと、それ以外の目線で観てエブリンを客観視するのでは感想がまるで違ってくるんじゃないかってこと。わたしには、この作品からミシェル・ヨーやエブリンというキャラクターへのリスペクトを感じ取れなかった。
面白いけど、エブリンの今の苦境は旦那のせいでも娘のせいでもなくエブリンきみ自身の世界の見方、優しさの欠如、きみの心持ちなんだよって言われてしまってるようで、中年女性はただの道具として記号化されてて、その中年女性が破天荒なのりでアクションをすることに焦点あたってる感じが気になってしまって、少し心が波立った。
がっつりコメディ
馬鹿馬鹿しいと油断する事なかれ
いかにしょうもない事をするかで戦うなんて、ふざけた話かもしれないと思ってた時期が私にもありました。
でも、この映画は親子の関係と夫婦の関係の再生を描いた作品で。
誰しも、その人生の中で夫婦や親との関係に疲れたり虚無感を持ったりするんだと思う。
特に今の10代や20代はネットが普及して、他人との距離感が気薄になってるし漠然と将来への不安がずっとあって、親世代からするとそんなもの悩みでもないかもしれない。
努力や気持ちが足りないと思うかもしれないけど。
その辛さや劣等感や虚無感は当事者にしか解らなくて、それを親が思う正しさや望む未来なんて暴力でしかないんだよね。
そんな若者や人間関係に諦めた人達に優しくあろうと寄り添う気持ち、認める気持ちが、最大の武器になるのだ。
最後は本当に感動してた
優しさ
めっちゃ面白かった!
中年女の私には深く刺さる作品だった。
冒頭の、山のようなレシートのシーン。黒沢の『生きる』のそびえ立つ書類の山と同様、税金に追われる生活を一瞬で理解させる。「一枚一枚のレシートに物語がある」みたいなセリフは無数にあるマルチバースを示唆していた。
なぜエヴリンが選ばれたのか。それは彼女の人生が失敗だらけだから。彼女が失敗すると、ほかの世界のエヴリンが成功している。それが宇宙の秩序だと言うのだら、失敗だらけの人生に贈る、優しさマックスの設定だと思った。
マルチバースにアクセスするには、突拍子もないバカなことをしないといけない。「自分の常識や殻を破れ!」って言ってくれてるようだった。
カンフーでスーパースターになったエヴリンは、超セレブのミシェル・ヨーそのまんま。ミシェル・ヨーも、人生のどこかの選択が違っていたら、エブリンのような人生を送っていたのかもしれない。めっちゃ説得力がある。
さて。
エブリンは自分が世界の中心じゃないことを知っている。
かつて、エブリンの親は子どもの恋愛を認めず、失望した形で彼女を行かせた。
親に失望された苦い記憶というのは、自分の存在に虚しさをおぼえ、諦めたような心持ちにさせる。
だから、愛する娘(この素晴らしい命!)には、願わくば自分に似て欲しくないと願う。娘には自分自身の人生を生き生きと謳歌してほしい。
ところが。娘というのは、母親の諦めた感じや、口ではOKと言いながら古い価値観を捨てきれないでいる様子を誰よりも敏感に察知する。
そして母親と同じように自分の存在に虚しさをおぼえ、ありのままの自分に許可を出せない。
マルチバースを自由に行き来するジョイ。この世界は虚無を搔き集めるだけなのか。だとしたらもうベーグルに入っちゃえばいいんじゃない?
そこで、エヴリンは奮い立った。行かせてたまるか!私は自分の親のように、娘に失望したり、諦める形であなたの手を離したりしない!娘がレズビアンであることを気にしていた私(親の価値観)とはオサラバだ!
虚無を搔き集めて形成されるものは虚無ではない。時間や空間が全て幻想だと気づくことで、共に笑って暮らす相手への愛の尊さを知る。
だから宇宙で最強なのは優しさなのだ。
光の選択をすれば可能性の扉は開く。
ジャンル分け不能。でも、それが人生、、、なのか?
作品賞、監督賞、脚本賞など、アカデミー賞7部門を受賞し、アメリカで旋風を起こした映画。しかし、その割には本サイトのレビューの平均点は低く、見る前は半信半疑だった。
確かに目まぐるしい場面転換で状況を把握するのに終始苦労したが、「マトリックス」のメタ世界観とエミール・クストリッツァ監督「ライフ・イズ・ミラクル」の〈人は愚かしく愛おしい〉という人間観が合体したような、素晴らしい映画だった。
〝普段は絶対にやらない下らない(と思われる)事をすれば、今いる世界を抜け出し、別世界に行けて新しい能力を手に出来る〟この設定が、バカバカしく下らないシーンを続出させ、妙な快楽をもたらすが、その一方で、妙に寓話的でもあり、案外人が生きる上で大切なことを伝えているのでは、などと真面目に受け取ったりもしてしまう。ロッテン・トマトという映画批評サイトには「感動で、うっかり涙した」という評が書かれているそうだが、まさに、そんな映画だった。
最強カオスな感動
第95回アカデミー賞
作品賞含む最多7部門受賞の総なめに
大大大納得の2020年代最強の名作🙌🏆
現在は賞レースで大注目されていますし、以前から超高評価で一際目立っていた本作。海外公開から長い間首を長くして日本上陸を待っていました。マルチバースを扱った設定、ミシェルやジェイミー、ジョナサンなど大好きなキャスト、A24という信頼性、全てが最大限の興味を持たせてくれました。ずっとずっと待ち望んでいました。
アカデミー作品賞間違いなしの傑作です。マルチバース設定、ぶっ飛んでるようでしっかり筋の通った家族の物語。一つの選択が色々な可能性を生み出す。
でも決めるのは自分。こんなに笑えて泣ける映画ないです。大切な人と観たい頭おかしいくらいの大傑作です。
理屈で理解しようとするとわからなくなる作品
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