あなたの顔の前にのレビュー・感想・評価
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On the Manipulative Nature of Directors
After watching a baker's dozen of Hong Sangsoo's films, one can see the director is comfortable tethered to his own languid style. His characters reappear across films, with hidden vexations unwoven through extended dining out scenes. You know what kind of activity to expect, and the undertones are heavy-handed reflections on human relationships. His filmmaker characters suffer lonely male agony.
心の彷徨‼️
これはホン・サンス監督が元女優の中年女性の心の彷徨を、会話劇の中に描いた秀作ですね‼️長い間アメリカで暮らしていた彼女が、久々に帰郷し、妹との交流、そして自分のファンだという映画監督との食事を通じて、この女性の深い悲しみと葛藤をあぶり出す内容‼️特に映画監督との食事のシーンは、カメラを据えて二人の会話を捉え、映画監督のヒロインへの憧れ、自作への出演要請、そしてヒロインの帰郷の理由が明らかになる告白まで、様々な感情が露わになる名シーンだと思います‼️
初めてのホン・サンスがこの作品だったのは、当たりかも。
サンオク役のイ・ヘンヨのもつキャリアとストーリーがシンクロする中、熟女の色香がスクリーンからびゃんびゃん漏れていた。
ゴダールアクを希釈して成立しさせた世界観は、濱口竜介が継承したのかも、とぼんやり。
これも合わなかった
長い間アメリカで暮らしていた元女優のサンオクが韓国に帰国し、妹ジョンオクのもとを訪れた。ずっと疎遠になっていた家族と再会するサンオクだったが、帰国の理由を明かさず、思い出の地を巡り、過去と向き合いながら、心の拠りどころを見いだしていくサンオクの様子を描いたもの。
しばらくはその前見た作品同様なんのこっちゃ、だと思ってたが、なんの病気か知らないが余命半年で故郷に帰りたくなったんだな、と最後の頃にわかる。
サンオクに感情移入出来ないから余命半年とわかっても悲しくないし、そうなんだ、と思う程度。
イントロダクションよりはましだが、やっぱりこの監督の作品は合わない。
つまらなかった。
【中年女性が抱える心の深遠を追求し、想い出の地を巡り、捨て去った筈の過去と向き合って行く姿を描いたヒューマンドラマ。彼女の姿を映した数々のショットに切なさが漂う、抒情性溢れる作品である。】
ー 長い間、米国暮らしだった元女優サンオク(イ・ヘヨン)は、突然帰国し、妹ジョンオク(チョ・ユニ)のマンションを訪ねる。
サンオクは帰国の理由を明かさないまま、且つて自分が可愛がっていた甥(シン・ソクホ)の店を訪ね、小さい頃住んでいた家を訪ね、自分の映画を撮りたいという、映画監督と居酒屋でコーリャン酒を呑みながら、自らが抱える心の深淵を、酔いも手伝い口にする・・。ー
◆感想
・今作は、同時公開された「イントロダクション」と共に観たい映画である。
何故なら、「イントロダクション」は人生の荒波にこれから出ていこうとする青年の茫漠たる不安を映画であり、今作は人生の終幕が近づいてきている元女優の、回顧の旅を描いているからである。
「イントロダクション」の主役を演じたシン・ソクホが、サンオクの甥として出演している所も、観方によっては青年が今や、所帯を持ち社会的に成功しつつ有る、とも観れる。
・元女優サンオクを演じたイ・ヘヨンと、彼女に映画出演を持ちかける映画監督(クォン・ヘヒョ)とのコーリャン酒を呑みながらの固定カメラで撮影したシーンは、白眉であろう。
サンオクの30年以上前の映画に感銘を受けたと話す監督に、撮影期間を聞き、”今はそんなにかかるの・・”と言い、映画出演を断るサンオクを演じたイ・ヘヨンの、本当に酒を呑んでいるのでは?と思ってしまう程の饒舌に自分の寿命が残り5-6カ月であることを告げる姿。
そして、彼女は”町を行く人々の顔の前には天国が隠れており”
”自分にも天国が有って欲しい”と願う言葉を口にする。
<余命僅かの女性が、且つて後にした土地、人を巡礼の様に巡り、話しをする姿。
その姿を凝視したかのような、数々のショットに切なさが漂う、抒情性溢れる作品である。>
<2022年8月21日 刈谷日劇にて鑑賞>
よく解らない。
うーん…
サンオクに感情移入できなかった。
お金持ちだなーとか…。
初めて会った人に、
あんな重い話されちゃったら
監督、キツイよなーとか…。
なんだかアンニュ~イ感じの
雰囲気重視で疲れちゃった。
忘れていた。"いい映画" 😊 大好き
なんと素晴らしい映画なのでしょう。
人生の一場面、変哲のない日常、が
過ぎていきます。
カメラがとらえる空間、時間、流れ
あー、素敵過ぎます!
村上春樹さんの作品が素敵な理由(わけ)が
少しらかったような気分。
これがまた、満足!な気分。
あれ?なんだか分かりやすい
「イントロダクション」観賞後に連続で。なんともストレートなドラマで、意外や意外。そして演者さんたちの素晴らしい演技もあり、非常に、ひっじょーーに切ない女性の人生ドラマに胸が締め付けられたのです。
僕が見てきたホン・サンス作品は鑑賞中に必死に足りない頭を回転させて行間を埋めていたのですが、本作は主人公サンオクの行動理由を見極める程度(結構早めに理由はわかると思います)であとはサンオクの気持ちに寄り添う、、、そんな作品でした。
なぜサンオクは「自分の顔の前にある(起こること)ことだけが真実」と言うのか?それを解き明かすような短期間ロードムービー的な構成。妹のところで過ごしている間のいくつかのエピソードでサンオク自身が何者で?なども含めて徐々に明らかになってきます。そして切ないラストまでゆっくりとゆっくりと語られていきます。
監督特有の演出なのでしょうが、会話の長回しシーンが印象的です。「逃げた女」の時もそうでしたしね。だからこそ映画監督とのシーンを経てのラストは胸に染み入るんです。そしてその肝心のラスト。どう見るか?ですよね。非常に切ないシーンです。「自分の顔の前〜」の主義に外れた自分、希望を持ってしまった自分への自虐なのか?本気にした相手への嘲笑なのか?なんにしても、これが目の前で起きてることであり、真実であるということが、切なくやるせない、、、そんな一本でした。
気怠さと女たらし
作品中にいつも現れるホン・サンスの分身が、いつも弱弱しくて女性が大好きなんですよね。そして、曖昧で気怠いフランス映画的な感じ。それが、ホン・サンスのイメージです。主人公の望郷の気持ちと祖国では異邦人的な感じが共感できました。
純文学のような世界
ホン・サンス独特の長回しと撮影方法は健在で、そこに一人の女性の人生を集約したような1日を描いており、シンプル且つ、ホン・サンスにしてはわかりやすい作品だった。
アメリカ在住で、かつては演技の仕事を少し(?)していたサンオクは様々な想いを胸に帰国し、そこで会った人たちとの会話が中心だが、これが文学のように言葉が心地よく流れてくる。少しずつ、サンオクの心の中が表れだし、終盤には彼女の現状がはっきりと輪郭化されていく様はホン・サンス映画の中ではかなり観る側に優しい描き方だった。
たとえて言うなら、絵画の中心にフォーカスされたものでまず観る側を引き寄せ、徐々にその背景や側面を見せていくような手法と言えるだろうか。それが、ズームイン・ズームアウトの撮影技法とマッチしているように見えた。
とはいえ、やはりこういった作品は役者の力量に尽きるような気がする。いくらこのような特殊な技法の映画を作ったとしても、役者の腕がなければ、ただの実験ムービーに終わってしまうだろう。
サンオク役のイ・ヘヨン氏と映画監督役のクォン・ヘヒョ氏の会話のシーンは、あまりにも自然に見えて素晴らしかった。
タバコを吸う人と吸わない人
まずは「素晴らしい」の一言。
個人的には『逃げる女』がベストワンでしたが、早くも記録が塗り替えられました。
(『イントロダクション』見たら、また塗り替えられたりして。同時に公開なんてもったいない。)
ホン・サンス監督の会話劇はミステリやサスペンスを見ている時と同じ興奮があります。
散りばめられたヒントから人物像が浮かび上がり、対話を重ねるうちに過去の関係が炙り出される。
そして、お互いが影響しあって、刻一刻変化する感情。
対話を通して、新しい関係に上書きされる瞬間に立ち会う臨場感!
ビタースイートな大人の相合傘が泣けました。
美しくて、切なくて、優しくて。
成瀬巳喜男を彷彿とさせる展開に、ラストシーンがより一層際立ってきます。
この世はタバコを吸う人と吸わない人に分けられる。
喫煙者の肩身が狭いご時世です。
うちの会社なんて建物の中には喫煙所が無く、エントランスからゆうに500mはある屋外に一ヶ所のみ。
高層階からだと降りるだけでも一苦労。
しかも屋根もない吹きっさらし。
劣悪な環境に追いやられるのと反比例して、どんどんあがるタバコの値段。
同僚の視線を背中に受けつつ、確実に有害な物質を体に取り込む為に、雨にも負けず風にも負けず。
時代に逆行して、それでもタバコを吸う覚悟。
韓国のタバコ事情は知りませんが、この映画の中では“そちら側”を選択した生き様に見えました。
喫煙は弱さや依存に映るかもしれませんが、誰しもが何かしらに依存しているのではないでしょうか?
タバコは会話の間を持たせてくれる。
初対面の人との距離を縮めるコミニュケーションツールだった時代もあったのですよ。
そして何よりタバコは、深いため息をつかせてくれる。
将来の保身(健康)を捨てて、今この瞬間の欲情に正直に生きる。
たとえ周りの者を不幸にしてでも。(副流煙)
そのかわり、傷ついても誰のせいにも出来ない。
今の時代にそんな生き方を選んだ同志たちに見えました。
失うものも多いけれど、今この瞬間の真実と美しさを知っている。
あと、タバコって銘柄でその人をなんとなく判断できますよね。
とくに監督のタバコが人となりを表していて見事でした。
あぁ。ホン・サンス監督って、本当に優しくて残酷で、ロマンチックで辛辣で…大好きだぁ!
誰の顔の前?
2022年6月19日
映画 #あなたの顔の前に (2021年)鑑賞
長いアメリカ暮らしから突然、妹の元を訪ねて韓国へ帰国した元女優。帰国の理由を妹には明らかにしない。彼女に出演オファーを申し出る映画監督に語った真実とは
ゆっくりと時間が流れます
#coco さん試写会ありがとうございました
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