RRRのレビュー・感想・評価
全823件中、281~300件目を表示
無知ゆえの判断不能
まず第一に、この映画はメチャクチャ面白い。叙事詩のごとき圧倒的なナラティブで受け手に時間を忘却させる、まさにパワフルという形容が相応しい映画だった。間断のない物語展開もさることながら演出も素晴らしい。特にビームとラーマの邂逅シーンは白眉だ。ロープの両端を持ったまま橋の上からそれぞれ真逆の方向に跳躍し、振り子の要領で少年を救出するという荒唐無稽で空前絶後なアクロバット。橋下で宙吊りのまま固く手を握り合うビームとラーマ、最高潮の興奮を湛えたままそこに「RRR」のタイトルが堂々と顕現する。
私は常々、映画においては物語の緩急を受け手の欲望からどれだけ意図的に外すかが重要なことだと思っているんだけど、本作は過剰なまでに受け手の欲望を満たすことで逆説的に受け手の意表を突いているといえる。ありえね〜!やりすぎだろ〜!という我々の常識からの逸脱ぶりが本作をメモラブルなものにしている。例のナートゥダンスも爽快で、フレッド・アステアもジーン・ケリーも裸足で逃げ出しそうなインド人たちのパッションに心躍らされた。同じ大志を抱きながらもプロセスの違いから対立せざるを得ないビームとラーマのアンビバレントな関係も、古典的といえば古典的だがゆえに普遍性と説得力がある。裏切りと屈辱の果てに誤解が融解し、二人が再び(あの橋下での邂逅のときと同じように)固く手を握り合うシークエンスは感動的だ。そこから繰り広げられる超人的な復讐劇も外連味たっぷりで清々しい。
いやー面白かった、とマジで口に出しながら劇場を後にした。
…のだが、やっぱりこれでいいのか?という疑問も残る。これでいいのか?というのはもちろん本作そのものの姿勢(大英帝国の過度な悪魔化、女に対する抑圧的な淑女性の要求、暴力への再帰など)についてもいえる。しかしここで言いたいのはどちらかというと、地球の裏側の隔絶された場所から本作を観る自分が、多分に政治的・歴史的コノテーションを含む本作を、「あー面白かった」の一言で無邪気に片付けていいのか、ということだ。
大英帝国の描き方や、ビームとラーマの友情を通じたイスラム・ヒンドゥー融和の暗示からもわかるように、本作はインドのナショナリズムを強化する、言ってしまえばある種のプロパガンダ映画であるといえる。そういう政治的・歴史的な緊張感を孕んだ作品を、文脈もクソもない安全圏から好き勝手に毀誉褒貶するというのは、異文化理解からは最も隔たった行為だ。別に価値判断の基準を「面白いかどうか」とか「萌えられる関係性があるかどうか」とかいった一点のみに定めているのならそれで構わないと思う。そういう映画の見方もある。でも私はそう簡単に割り切れない。他国の、しかもきわめてナショナリズム的な価値観に触れるのなら、その国に関するある程度詳細な知識がなければどうにもならないと思う。
残念ながら私はインドという国のことをちっとも知らない。インド映画というものにもあまり触れたことがない。そうである以上、本作のようなナショナリズムが強すぎる映画について性急に判断をすることは避けたい。というかできない。本作への評価がこの程度に落ち着いてしまったのは、ひとえに私の知識不足ゆえだ。
それはそうと、私はもっとインドのアウトサイド的な映画を観てみたいと思った。ミュージカルもハッピーエンドも存在せず、1時間半で終わる、言うなれば現代版サタジット・レイのような映画が。日本に輸入されていないというだけで、そういう映画は必ず存在するはずだ。
面白かった
いろんな意味でめちゃくちゃ面白い
圧倒的な強さをヒーロー
独特な雰囲気と肉体的アクションで魅せる。
インド映画全体ではないけど、ダンスを交えた作品は多々あるけど、この作品におけるダンスにはしっかりと意味を持たせている。
ストーリーはつれさらわれた少女を救出するため男と、その反対側の男の友情と争いを独特な表現で描いてる。
2人の男の熱〜い友情ドラマと(絶対的主人公による)破天荒なアクションがこの物語を作り上げている。
いまはなくなりつつある圧倒的な主人公の強さと絶対的なヒーロー感を醸し出した作品だけど、アクションは最新のVFXや独自の要素を取り入れててド派手でした。
あとインド要素として動物を多様してるところは面白く感じました。
打倒大英帝国
大英帝国軍をインドの英雄2人が打ちのめす映画。反英国人、反西洋人をここまでストレートに表し尚且つぶちのめす映画は初めて見ました。映画を見ながら日本でも流行っているということは日本の観客はイギリスをアメリカに置き換えてインド人を同志と見なし胸を熱くしているのか?溜飲を下げているのか?と思ったのですが、レビューを見る限りそのような意見は見受けられませんでした。なんで?笑。超ストレートに語っているのに。かつてイギリスの植民地だったインドの監督がハリウッドに引けを取らない大迫力の映像でイギリス人を完膚なきまでにやっつけているんです。名指しで大英帝国と西洋を批判してぶっ飛ばしてるんです。映画を見ながら時代が反転し出したのかと思いました。さて日本でも同じような映画が撮れるでしょうか?スサノオや日本武尊が大暴れする製作費100億円の映画を作れるでしょうか?ラージャマウリ監督はインド人とアジアの人達に伝わるように映画を作っていると言っていました。
血と汗と暴力と情熱
エナジードリンクみたいな映画
友人から教えてもらってはじめて見たインド映画、RRR。
インド映画なんて、踊ってワイワイ!なんでしょ?
って思ってたらオープニングから引き込まれて3時間があっという間でした。
わかりやすい構図なのに1つ1つのシーンがクライマックスな感じだし、
調べてみるとインド神話のようなシーンも多くて人生初映画館で5回も観てしまいました。
映画って映画館でみるとこんなに面白いんだと再確認させてもらえた映画。
・友情が詰まっててジャンプマンガのすべて!って感じ
・音楽がシーンにぴったり合ってて歌詞の翻訳も良い
・退屈になりがちなエンドロールまで楽しい
・一緒に観た人とそのあと居酒屋に言って語り合いたくなるくらい熱い映画
・3時間はむしろコスパ良い
・見たあとすごい元気になれる不思議な映画
インド映画って踊るだけでしょ?っていうのは「日本映画って侍か忍者でしょ?」って言ってしまってるのと同じですね。少し反省しました。
なんかもう笑うしかないっていう、迫力
タイトルなし
楽しませる事を貪欲に追求した、底抜けで無邪気なパワーが全編にほとばしる怒涛のエンターテイメントムービー。
口コミに押されて見た口。確かに、波乱に富んだドラマ、圧巻のアクション、そして超絶技巧のダンスと、幕の内弁当の様なてんこ盛りのエンターテイメントで、IMAXの大画面でしっかりと堪能。
最大の売りであるアイデア一発勝負の荒唐無稽なアクションシーンはまさに痛快そのもので、さらにそのアクションをくどいほどのスローモーション撮影で見せる辺りも、ジョン・ウー以来の外連味に昇華させていて非常にカッコいい画面作り。
ただストーリー展開は前半は怒涛の展開なのだが、インターミッションを挟んで後半に向かうにつれ予定調和が見られ、ドラマツルギーが雑になって行くのは残念だったかな。。また、武器を部族の元に調達しようとするラーマが途中、武器だけが武力ではなく、権力に屈しない不屈の精神こそが民衆への最大の武器になる事を、拷問を受ける親友のビームの気概によって気付くものの、結局ライフル銃を調達してハッピーなエンディングになるのは、ずいぶんと短絡的な感じがした。エンドタイトルのダンスナンバーも国威発揚の雰囲気がして、今の世界情勢を考えるとあまり無邪気に観れなかった。ただ、そういった所も全部ひっくるめて、本作のただ楽しませる事に特化した突き抜けた姿勢は、論理的過ぎて真面目になり過ぎた本家の今のハリウッドのアクション映画には、到底真似できぬ物だろう。幕の内弁当的なサービスが満点なインド映画の、底抜けで無邪気なパワーが迸った一本。
すっきり
劇場で見るべき
今作を知ったのは割と最近だったが、本当に映画館で見れてよかった。
3時間なんてあっという間だった。
アニメ漫画しか興味がない&インド映画初めての人と行ったが、体感1時間半で一切
最初誰が誰だか識別できなかったが、途中でちゃんと識別できた。
ラーマ役がカッコよすぎる。顔もだけど、何か使命を抱えてそれを隠して悪に徹してる人って最高にかっこいい。
2人の仲良しぶりには笑った。
ダンスシーンも激しいものばかりで、一緒に見に行った人が引かないか心配だったが、それも含めて楽しかったと言っていたから安心した。
バーフバリ2のかわいいダンスシーンみたいなものは一切なかった。
というより「ナートゥ」ダンスしか記憶にないレベルw
インド映画はやっぱりハッピーエンドだから安心して見れる。
どなたかのレビューにもある通り、映画はやっぱり娯楽として楽しむのが良いと改めて思うような映画。
熱いエンタメ
これぞ王道!てんこ盛り!
RRRをめっちゃおすすめされて昨日行ってきました、十数年ぶりの新宿。
きれいになってた映画館でインド映画を初めて見てきました。
あーもっと早く知りたかった~
来週からは夕方上映しかないみたいなので、我慢できずに今日も行くことに。
(おばちゃんは家族の介護があるので昼しか行けない)
もうね、とにかくてんこ盛り、かっこいいし、かわいいし、可哀そうだし、楽しいし、憎たらしいし、びっくりするし、、、音楽もダンスもアクションも友情も、もう最高すぎる。
こんなにてんこ盛りではなかったけれど、昭和の時代の映画やドラマってこんなだった気もする。悪い奴ホント悪いし、主人公はかっこよくて使命感に苦しむ。そして試練に立ち向かう!
2回目なのに号泣。何べん見ても号泣するって「砂の器」かよ。
しかーも最後楽しいし、もうなんなんこれ?
「マツケンサンバ」以来こんなにハッピーになれることありませんでした。
ありがとう!
頑張って生きていくぞ~
初のインド映画はかなり男前で最高な映画。これぞ映画!!
息もつかせぬアクションシーンや映像、展開。時に目頭が熱くなり三時間はあっと言う間。インド映画には馴染みがなく、謎に歌と踊りがあるくらいしか知りませんでしたが、こんなにすごいとは。ハリウッド超大作並みだけどでも違う。親友なのに何故戦うのか、友情とは、使命とは。インドの歴史にも触れることができますが無知でも大丈夫。さりげなく教えてくれます。そして伏線の妙。最後にビームが望んだことが読み書きで、深さとテーマも感じられ、とても素晴らしい映画でした。とにかく度肝を抜かれ胸熱で人に見て見て!!と勧めたい。観客も老若男女さまざまだったのが納得。そしてナートゥダンス動画を帰って見てしまいました。
エンターテインメント。
全823件中、281~300件目を表示