仕掛人・藤枝梅安2のレビュー・感想・評価
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豊川悦司、いいなぁシミもシワもあるのに何だろうなあこの色気?歩く姿...
豊川悦司、いいなぁシミもシワもあるのに何だろうなあこの色気?歩く姿だけでも絵になる。
テンポは緩く殺しはサッと潔い。いつまでも死なない敵もいなくて、それぞれに物語があって、その世界にどっぷり浸れる。おもんにも震える。あんな男にあんな弱みを見せられたら…
エンドロールで松本幸四郎?どこに?と思ったらえ〜また次あるのぉ💕そういえば前作もそのパターンだったなぁ
これぞ日本が世界に誇る作品
良い時代劇
彦次郎の意趣返しと梅安のけじめ
梅安と彦さんの忌まわしき過去
池波正太郎の生誕100周年を記念した『藤枝梅安・仕掛人シリーズ』の第2弾。自分の地元、駿河の国・藤枝出身の闇のヒーローという藤枝梅安が主人公だから、1作目に続いて楽しみにしていた作品。本作でもしっかりと藤枝出身をアピールするシーンがあり、個人的にもニンマリ!
本作では、梅安の相方・彦太郎の忌まわしき過去を振り返る中での、妻と子供を殺した極悪人・峯山への敵討ちに燃える復讐劇と、梅安自身が過去の過ちから殺めてしまった女の夫・井上からの復讐劇という、両面が並行した形で、展開されていく。
前作のラストで、彦太郎が見つけた妻と子の仇の井坂。後をつけてその井坂の正体を探るのだが、本当の仇は、井坂の弟・峯山であることを知る。そんな中で、梅安は、京都の元締めから悪事を繰り返す峯山の仕掛の依頼を受けることになる。そして彦太郎と協力して、仇の峯山と対峙していく。
一方で、逆に梅安を妻の仇と復讐心に燃える井上は、梅安同様、京都で仕掛けを生業としてる浪人。梅安が京都にいることを知った井上もまた、梅安を追って、妻の仇として命を狙ってくる。それぞれが復讐する側とされる側として、憎悪の連鎖となって、息詰まる攻防が展開されていくのだが、そこは『仕掛人』、見応えある仕掛けが繰り広げられていく。
出演者は、1作目から引き続き、藤枝梅安を豊川悦治、相方・彦太郎を片岡愛之助、梅安を愛おしく思う女中・おもんに菅野美穂が出演。そして、敵役となる峯山と井坂の2役を椎名桔平が演じ、梅安を仇と思う浪人には佐藤浩市が飯伏銀な演技を見せていた。そして、1作目でも登場していた、梅安のお手伝い・おせき役の高畑淳子の演技は、シリアスなドラマ中に、一服の柔らかさが伝わる、アクセントにもなっていたと思う。
そして、前作の椎名桔平に続いて、エンドロールの中に出演してなかったはずの大物俳優の名前があり、「あれ?」と思ったのだが、エンドロール後に、『藤枝梅安3』へ続くシーンがあるので、席は立たないように。
因縁だらけの人生ですから、そりゃ疲れて死にたくもなります
嬉しいオマケ
快作かと。
人情深さ
先生の針が恋しゅうございます
1作目の終わりで予告されていた待望の続編。今回は京を舞台に彦次郎にまつわる話…と思いきや、それだけでは終わらせない。梅安のもうひとつの過去バナに、この時代でも髪の量が多すぎて後ろにまとめている(違うか)佐藤浩市を強敵としてぶっ込んできて、クライマックスを盛り上げてくれる。
登場人物の誰もが脛に疵を持ち、そこは主人公も例外ではなく、薄暗い過去から来る弱さを抱えているのがいい。人妻に女を教わり(篠原ゆき子というのがまた絶妙)、死を覚悟した闘いを前に、鍋のハゼをちゅうちゅう吸うようにおもんにむしゃぶりつかずにはいられないトヨエツ梅安。闇のヒーローとはいえ実に人間味がある。今作は愛之助とのブロマンス要素より、女にモテモテのトヨエツ全開であり、言い換えればそんなモテモテ許すまじで命を狙われているわけである。
仕掛けのシーンは際限なく殴り合うバトルもののようなクドさがなく、潔く終わる。山犬の眼・桔平の最期なんか毒薬&縛り首というカッコ悪さ(笑)。裏切り必至のアウトレイジにしか見えなかった白子屋・石橋蓮司が信頼のおける蔓というのは意外性があった。
エンドロール後の幸四郎についてはちょっとググったところ、来年に池波正太郎バースが続くということらしい。本作1・2とも堪能した身としちゃあ、梅安先生にはもう1本ぐれえ針を打ってもらいてえもんだが。
「梅×彦」度、飯度は低めも、時代劇としては面白い
2ですが、あまり1と関係ありませんので、2から観てもok。
1と同じく仕掛=殺しの依頼を受けた梅安さんと彦次郎が取り組むのが、色々と因縁のある相手。梅安さんは鍼医で、彦次郎も元は寺の下男で、二人とも刀は使えない。しかし、今回の相手はバリバリの侍と剣術使い、さあどうする。
時代劇としては1よりも面白いかも。あまり本編が面白いので、1の時に楽しんだ「梅×彦」のBL妄想が出来なかった、、、
今回は仕掛けが忙しく、あまり二人がイチャイチャ飯を食べる暇がなかった、、、。椎名桔平と佐藤浩市と、、、これもどうかな〜。
「美しい彼」というガチBL作品が今週末公開のようで、今日はやたらと腐なお姉たまが映画館に多いです。が、BLというのは本来は、歌舞伎・落語・宝塚と同じく日本が誇る「見立て」という大変高度な演芸なはず。これからも、こういう作品を見つけたいですね〜
もはや芸術作品と言える
彦さん、梅安さん、彦さん、梅安さん・・・・・二人が話すとき相手の名を必ず呼ぶのが不思議だった
チャンバラ劇として見応えあり。殺し屋としての覚悟、闇の世界で生きる者の悲しみが伝わる戦いにしびれました。
池波正太郎原作の同名時代小説の映画化第2弾。
はり医者と冷酷な仕掛人の両面を持つ梅安を豊川悦司が演じ、色気と諦観漂うダークヒーローを創出しました。
前作は、梅安は、実の妹の殺害の依頼を受けて、紆余曲折のなかで実行してしまうまでが描かれました。今回は、まず彦次郎が仇として追っていた人物を京への旅先で見つけて、さらにその人物の殺しを梅安が受けるという彦次郎の過去に迫る話が先行します。さらに今度は、梅安が昔患者だった武家の妻女と不義密通の仲となり、あげくに殺してしまったことにより、仕掛人となっていた元夫の凄腕に追われるというふたりの因縁が複雑に絡まる設定となっていました。
チャンバラ劇として見応えあり。殺し屋としての覚悟、闇の世界で生きる者の悲しみが伝わる戦いにしびれました。撮影や照明など丁寧なスタッフワークが集結して、見応えたっぷりです!
京では、無頼の浪人集団が町家で暴れまわっていました。金や酒、女を強奪し、逆らう者は容赦なく斬り捨てる。その中心にいるのが井坂惣市(椎名桔平・二役)という男でした。
そのころ、藤枝梅安(豊川悦司)は幼いころ自分を拾って、鍼医にしてくれた恩人・津山悦堂(小林薫)の墓参りのため、相棒の彦次郎(片岡愛之助)と京に向かっていました。その道中で、彦次郎はある男の顔を見て「あの野郎、生かしてはおけねえ」とつぶやくのです。
男は、彦次郎の妻と子を死に追いやった憎い仇でした。初めて明かされる彦次郎の生い立ち。しかし、男はきちんとした身なりの武士であり、非道を働くような人柄には見えなません。梅安は本当にこの男が仇なのか違和感を覚えます。同じ旅籠に泊り、身元を探ると、男は 松平甲斐守の家臣・峯山又十郎(椎名桔平・二役)とわかります。悦堂の墓前で、悦堂を亡き父の恩人だと感謝する又十郎と会話した梅安は、この男が仇ではないと確信するのでした。
けれども峯山には不審な動きもありまし。その夜、上方の顔役で殺しの依頼を仲介する元締“蔓”でもある白子屋菊右衛門(石橋蓮司)と久しぶりに再会した梅安は、いきなり井坂の仕掛を頼まれます。一方、店ですれ違いざま、梅安の顔を見て、目を見張る浪人がいました。男の名は井上半十郎(佐藤浩市)。井上と梅安も切り離せない憎悪の鎖でつながれていたのでした。新春の祭りで華やぐ京の町で、彦次郎と仇、梅安と井上、暗い因縁の決着をつけるべき時が巡ってくるのです。
仕掛人梅安が生み出す独特の世界観と時代劇の醍醐味である活劇のワクワク感を堪能できました。佐藤や小林、椎名ら重厚な俳優陣が加わって、男たちの宿命と人間模様も映し出すてんこ盛りの一本です。今回の映画版では過去の因縁が明らかになって、梅安が悪だくみに利用されたり恨みを買ったりしていたと描かれます。正邪の境があいまいになった現代を映したのか、陰影が濃いなと感じました。苦みと渋みが加わって、大人の味わいです。
特に梅安を慕っているおもんが、井上半十郎の襲撃を受けたとき、「あなたは誰と闘っているのですか」と渾身の言葉を放ったとき、演じる佐藤浩市の「俺自身だ!」というかえし言葉には、しびれました。この台詞の意味を、ぜひ大きなスクリーンで感じ取ってください。
ところでエンドロール後のもう終わったようなひと呼吸置いて、梅安がおもんのいる通いの料亭へ顔を見せると、遊び人風情の男が店から入れ違いに帰ろうとしていて、亭主が「長谷川さま、またのおいでを」と丁重に見送っているシーンが出てきました。
この遊び人風情の男の尋常ではない佇まいに驚いた梅安が、亭主はお客様の身上は明かせませんとやんわり断られます。
でも本編では登場しなかった松本幸四郎のクレジット。そして本作シリーズと同日に製作が発表された来年の公開開予定の『鬼平犯科帳』のことを思うと、今から楽しみです。最後まで席をお立ちになりませんように。
「緒形拳版しか許さぬ」そう言った友人にも勧められる今作
昔の出来事に悩まされる梅安と昔のしがらみをたちきりたい仲間
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