仕掛人・藤枝梅安2のレビュー・感想・評価
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時代劇を超えた傑作
これまで時代劇にまったく興味がなかったのですが、豪華キャストとビジュアルセンスの良さ惹かれて試しに足を運んでみると、すっかり虜になりました。時代背景や歴史が苦手な方でも、愉しめる映画です。
パート1もパート2も、夫と、母と、それぞれ2回ずつリピート鑑賞させていただきました。
パート1は、涙し、梅安先生にうっとり引き込まれてしまう作品、パート2は、仇討ちと敵討に緊張感あふれる作品。
どちらも威厳と影を合わせ持ったストイックな梅安を豊川悦司さんが見事に演じられ、いままでにない「仕掛け人」の深みと情緒を感じる最高傑作でした。この世界観は豊川悦司さん以外には表現できないし、ちょっと代役は考えられない存在感ですね。
菅野美穂さんの自然体の演技力が素晴らしかったです。梅安先生に絶妙にマッチする彦さんも愛嬌があってかわいい。天海祐希さんのおみのと盗賊の桔平さんともハマり役。高畑淳子さんのおせきがホッコリいい味出してます。石橋蓮司さんと小林薫さんは少しのご出演でしたが、大物俳優ならでは、声の出し方からして本当にうまい一流俳優さん、と母が大絶賛でした。
佐藤浩一さんの井上半十郎はご高齢で、仕掛け人としての手強さには欠けるものの、佐藤浩一さんらしいいい味出てましたねー。
ただ半十郎にお供していた一ノ瀬颯さんは、洋風ジャニーズ顔なので、この映画のなかでは、違和感がありました。カムイ伝とかキングダムとか、ゲームや漫画を映画にしたような軽めの時代劇作品なら適役ですが、今回のように風情や重みのある作品には向かないキャスティングだったと思います。
ほかにも書ききれないですが、いまからパート3が待ち遠しいです。松本幸四郎さんが何を見せてくれるのか、、、!
そして最後はなんといってもこの映画にどっぷりと浸れたのは、映像美と感情を揺さぶるカッコいい音楽の融合。ひとつの芸術として、何度も込み上げてくるものがありました。
半年おきにシリーズ新作の公開をお願いしたいです。制作チームと俳優さん方、みなさんの一体感が伝わってくる本当に素晴らしい映画作品でした。
続編は…
面白かったです。
エンドクレジットで違和感があったのですが、最後のおまけ映像で納得。
前作では、エンドクレジット後のおまけ映像で今作の導入があったけど、続編はいよいよ、あのキャラクターが出てくるのかしらん?
原作は読んでないので「vs.」というエピソードがあるのか否かは無知ですが、そういう展開ならもっと面白いかも?(池波正太郎アベンジャーズ的な感じ?)
話の流れは、いわゆる公権力がほぼ存在せず、闇世界が正義を司るというご都合主義的なんだけど、まあ、そればお話ということで。
テンポの良い展開で楽しめました。
いずれにしても、続編希望です。
必殺仕事人をイメージして観ちゃダメ
劇場で時代劇を観るのってすごく久しぶりな気がする。
私にとって時代劇と言えば「遠山の金さん」と「必殺仕事人」という世代。
「仕事人」が好きなら「仕掛人」もアリでしょ、ということで、1作目は見逃してしまったが、この2作目からでも大丈夫という声を聞き席を予約。
個人的なことで言うと、そもそも私は豊川悦司という俳優があまり好みではない。
背が高くてスクリーン映えする俳優だとは思うけど、あの声と演技が、なんか「違うなぁ」といつも感じている。
で、本作なんだけど、その豊川悦司扮する藤枝梅安が、いろいろ闇を抱えたキャラクターである割に、まぁしゃべることしゃべること。
原作を知らないので何とも言い難いが、主人公が過去や状況や心情をこんなにセリフで説明してくれなくてもいい気がする。
(ここからネタバレ)
あと、サイコパスな双子の弟。
毒で動けなくして絞首刑なんだけど、本人も暴れることなく受け入れてて、おそらくコレ、本人も覚悟があったという演出なのかな?
ただ、もう少し膨らまさないの?って感じ。
梅安さんが、ステルスによるハリ攻撃。彦次郎さんは吹矢と毒ってことになると、どうしても剣術勝負にならない。
前作含め、登場人物同士がみんな実は関係性ありすぎってのもねぇ。
いや、私が「必殺仕事人的なモノ」を何となくイメージして来てしまったのが悪いんだけど、全般的にやはりケレン味が非常に薄くて、敵をを倒すカタルシスがすごく少ない。
ただ、役者達はさすがの存在感で、特に高畑淳子のクセの強さ。シーンは少ないのに、確実に記憶に残る。
次回作はもう仕掛人やってそう。
石橋蓮司も良いね。話し方とか、ウチの取引先の爺さんソックリだし。
全体として嫌いじゃない。
テンポも良いし、味もある。
ただ、エンターテインメントとしては地味な印象は拭えない。
あ、あといつも思うけど川井憲次の音楽仕事。
安定の「川井節」ね。
原作の最後までこのキャスト&スタッフで映像化希望
ただただかっこよかったです。
一作目同様、いやそれ以上に川井憲次サウンドの美しさが引き立つ!!!
VFXが、言われなきゃわからないくらいの綺麗な融合で、それもまた見応えあり。
梅安の人としての業の深さに、キャラの深みは増し。
あー、このスタッフ&キャストでずっと、年1~2回の映画シリーズ続けてくれないかしら?
舞台となった京都と江戸によって、宿敵・白子屋も登場したことだし、原作の最後まで映像化してもらいたいものです。
シブかっこいい大人の映画
前情報&予習無し、1も見てません。中村主水の必殺シリーズが好きでフラッと観に行きました。
先に個人的結論言うと観て正解でした👍
前半は少しウトウトしてしまいましたが笑、話しが進むにつれ面白くなってスクリーンから目が離せない状態に🤨
キャストがみんな良いですね。みんな良い味出してます。トヨエツも良いけど佐藤浩一はやっぱりかっこいいし上手い。違う作品で演じてた斎藤一を思い出した。連れの一ノ瀬颯が沖田に見えたり。
他の方も言ってるようにエンドロール後のヤツが次回作アピール臭ぷんぷんさせてましたね😊
壱より数倍面白いというかこれだけで良かった
2023年劇場鑑賞89本目。
壱が仕掛人のめんどくさい掟と業を描いた作品だとしたら、こちらは基本勧善懲悪もの。まぁ佐藤浩市パートがややこしくはしていますが。
椎名桔平演じる浪人が悪党すぎてあの最期でも物足りないくらい。あっ、このシリーズで悪党死ぬというのはネタバレじゃないですからね。決定事項です。本題はその後どうケリをつけるかなので、そこをお楽しみに。高畑淳子がでかい声でセリフを言うたびに笑ってしまいました。
エンドロールで「あれ?この人いたっけ?あー、じゃ多分この後か・・・」と思ったらその通りなので席を立たないよう。
ちなみに完全に終わって明るくなったあと若い男の人が「○○○○だ!」と興奮して叫んでたのが印象的でした。
仕掛人は単なる「殺し屋」。
一作目は梅安中心の物語であったが、二作目は梅安と彦次郎の物語になっている。二人が仕掛人になったいきさつが描かれていてとても興味深い。似ている二人は、表向きは真っ当な仕事をし、良識ある人間でありながら、裏では仕掛人として殺しを請け負っている。そんな矛盾した自分の生き方に「悲しみ」や「諦め」みたいなものを二人とも持っている。お互いに似たもの通しであることを感じるから、友情のようなもので結ばれている。その絆は、一作目では料理を一緒に食べるシーンに象徴的に表現されていたが、今作は仕掛の仕事を二人で本気で力を合わせてやりとげるシーンに直接的に表現されている。
殺しという「悪事」を行っているのに、生かしておいては世のためにならない人間を消すという「正義」を行っているかのような勘違いが、「仕掛人」の倒錯した世界の魅力でもある。梅安は仕掛の世界に身を委ねたために、この世の裏表が良く見えるようだ。善と悪は突き詰めていくと境界がなくなってしまうのかもしれない。善人も平気で悪事を行い、悪人も良心をどこかに残している。梅安は、自分のしていることが善悪を超えた単なる「殺し」であることを自覚している。梅安と彦次郎が、そんな自分たちの定めをしみじみ語るのがとても印象的であった。
二作目でドラマに深みのようなものが出て、三作目も楽しみである。
池波正太郎の世界
話の筋とは違うけれど、今回も美味しそうなお料理がいっぱいでした。池波さんのファンはたまらないですね。
王道の時代劇で安心して観ていられます。
今回の話は仇討ちがメインテーマ。そして梅安と彦さんの過去の話も上手くつながっていて、わかりやすく飽きない設定でした。役者たちの力量のおかげか、テーマは暗いのだけれどそれほど陰鬱にならず人間の心に寄り添える感じになれたのが良かったです。
トヨエツの存在感と演技、めちゃくちゃカッコよかったです。
最後の晩餐
前作に引き続き「時代物、面白いじゃない!」と思わされてしまったのでした。
作品への力の入れようがひしひしと伝わります。ちゃんとやれば素敵なモノを創る事ができるお手本のようです。
トヨエツさんと愛之助さんの言葉使い・声が魅力的、菅野美穂さんとの濡れ場も艶っぽい。
今回は食事シーンが少なかったですが、それでもハゼの鍋には喉が鳴りましたし、決戦前のTKGも良かったなぁ。
こういった作品をもっとメディアで取り上げてくれたら邦画の勢いも増すのだろうなと、感動しつつも寂しくもあり。
個人的には高畑淳子さんのまるで恋する乙女のようにパッと輝くような笑顔を浮かべるところや椎名桔平の毒蝮振りに役者の力をものすごく感じ入りました。
そしてエンドロールでの「あれ?このヒトどこで出てた?見逃しちゃったの?」またしてもやられました。
良質な作品に出会えるこことができて幸せでした。
地味なシーンが多いのがミソ。
前作に続いてよい。
今回は梅安がエモい。
やっぱり脇からメインまで役者レベル高し。
トヨエツ、愛之助の会話が今回もよい。
なんだろなぁ、明日死ぬかも知れない事を知ってる2人がお互いに優しく静かな時間を共有する感じ。
食事のシーンも生を慈しむ、生命を大切にする感じがして機能してる。
下働きの高畑のキャラが好きだ。
椎名桔平も極端なキャラを上手く演じ分けている。
剣豪2人との戦いもあっけなくも、凄まじい。勝つにはこういう戦い方しか無いだろうなぁ。
どうやら3もありそうなので、個人的には絵作りにもう少し時間をかけてこだわって欲しいと思う。
しぶい❗
もう最高です、豪華絢爛ではなく、無理からではあるが、本当にありそう。
豊川悦司、ほんまに美味しそうに食うな~☺️
次回も、あるぞあるぞ~😵楽しみ~🙏
どこかのアカデミー賞の映画と大違い良かった~👏
色と食事が池波正太郎の本骨頂
2作目を観たのでまとめて。
制作にテレビ局が多数参加しているので早ければ夏秋にもテレビで放送しそうだったので、初めは観に行く気が無かったのですが、タイミングが合ったので1作目を観賞、思いの外面白かったので2も楽しみにして先日観賞。
テレビはもちろん映画の時代劇としても最近ではみられない位に力が入っていた。
一つ不満なのが、良く作り過ぎているのか夜のシーンになると月明かりかろうそくしか無いので画面が暗いってとこ位。
必殺シリーズのように、弱者が悪人に虐げられなけなしの銭で仕事を依頼、出陣、悪即斬のスピーディーな展開ではなく、仕掛ける相手の動向を調べ隙が出来るまで待つやり方。
仕掛け料も最低でも100両(今なら1000万位?)ととても貧乏人の敵討ちに出せる金額じゃないと、単純な勧善懲悪では所を見て「そう言えば原作はこうだったな」とか思い出した。
最後にオマケがあるのを聞いていたので何かなと思っていたら、エンドロール中にあの人の名前が。
後で知ったけど来年にはあの人の映画もあるそうでこちらも楽しみに。
原作に出るもうひとりの仕掛人、小杉十五郎が好きなので彼が出る話も作って欲しいな。
2作目も最高に面白かった
1作目に劣らず、今回もとても良かったです。
人を殺すと、いずれは自分が殺されると語る梅安先生の言葉に重みがあった。
多分自分的には今年一番の邦画だと思います。
若手の一ノ瀬 颯がなかなかがんばっていたという印象。
今回もエンドロールで帰る人がいたけど、かわいそう。
エンドロール後の映像で、また続編あるのかと思ってたら「鬼平犯科帳」なんですね。
仕掛人も続編作って欲しい。
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