チロンヌプカムイ イオマンテ

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チロンヌプカムイ イオマンテ

解説

アイヌ民族の知られざる祭祀「チロンヌプカムイ イオマンテ(キタキツネの霊送り)」を記録したドキュメンタリー。1986年、屈斜路湖を望む美幌峠で、75年ぶりに「チロンヌプカムイ イオマンテ」が行われた。狩猟民族であるアイヌの教えでは、動物は自らの肉や毛皮を土産にして人間の国へやって来るとされる。彼らはキタキツネを我が子のように育てると、そのキタキツネに祈りを捧げて歌や踊りで喜ばせ、土産を背負わせて神の国へ送る「イオマンテ」を執り行う。祭祀を司るアイヌ長老・日川善次郎エカシは、祈りの言葉の一言一句に魂を込める。60年代から日本とアジアの民族文化を撮り続けてきた北村皆雄監督が、86年当時の映像に2Kレストアを施し、貴重な祭祀の様子をよみがえらせた。漫画「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者・中川裕がアイヌ語の現代日本語訳を担当。(※タイトル「チロンヌプ」の「プ」は小文字が正式表記)

2021年製作/105分/G/日本
配給:ヴィジュアルフォークロア
劇場公開日:2022年4月30日

スタッフ・キャスト

監督
企画
堤大司郎
監修
中川裕
カムイノミ対語訳
中川裕
語り
豊川容子
音楽
豊川容子
nin cup
司祭者
日川善次郎エカシ
スチル
堤大司郎
制作
三浦庸子
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映画レビュー

5.0原日本・縄文の流れを残す、原日本人の在り方を見た

2022年7月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

プレハブの「ウポポイ国立博物館」に行くよりも 100倍アイヌがわかる、素晴らしい映画! 北海道中の8のアイヌ部族の踊りもある! 翁の奥さんや、孫たちは日本人離れした西洋顔。 沖縄に似ている。 歌は、独特のトランス周波数を出す。 昔の縄文人はテレパスと言うから、宇宙へ願いを届けるのだろう。 アイヌと沖縄の方は、一番古い日本人・縄文人に近い遺伝子という。 混血で薄くなった我々が、憧れても困難な、原日本人の血の伝統である! 自然を敬い 動植物の命を大切にし 自然に寄り添って暮らす、アイヌの人々。 災害で電気が止まっても ネットが使えなくても 騒がず。 食料不足になっても狩猟・採集で生きていける。 素晴らしい生活力は、どんな災害でも生きていけるだろう。 子供たちは村から出たいというが、その生活技術を持っているのだろうか・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 京都では公家の漆器 「行器(ホッカイ」で、甘酒を作り 京都では貴族の茶碗 「天目台」付き茶碗が、祭祀の最上の茶碗である。 そして、その茶碗の家紋は、源氏の「三つ巴紋」! 飲み方も、「天目台」の貴人作法そのままであるのには驚愕であった。 翁は、義経神社のある、「平取アイヌ村」の沙流川出身だが 源義経が、その儀礼を伝えたのか・・・? そう考えると、、無性に北海道へ行きたくなった。 また、帽子が、高僧が最高礼装でつける帽子に形そっくりであった。 大切にして頂きたい。

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suzy6

4.0違うけど同じという生と死を尊ぶアイヌの豊かな世界観

2022年7月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

明日が名古屋の最終上映、その前日の今日。 今池のシネマテークで、チロンヌㇷ゚カムイ イオマンテを観てきました。 ドキュメンタリー映画なので、そのままがスクリーンに写し現れるわけですが、そうした場の共有を現実であるかのように受け取り、感想を述べることは違う気がしますが。 それを承知で、わたしなりに書いてみます。 アイヌの世界観は、これほどまでに豊かなのかと思い知らされる映像でした。 まだ、現地に行ったこともないけど、わたしなりにアイヌに興味を持ち、ちょっとかじっただけの知識でまったく理解はできてないけど。 久高や熊野で。 奥三河の山中で行う修験の祭りの中で。 郡上白鳥の六ノ里や、石徹白の中居神社でも。 アイヌに近いものを感じたり。 実際に何度かアイヌの方たちとも出会ってる。 そして、強烈に感じるものがある。 わたしとの大いなる違い。 それと同時に、まったく一緒ではないのに、同じものを感じるのだ。 それはこの映画でますます深まった。 違うのに、同じ。 これがとてと大切なことだと。 あるとき、歴史の中で歩んできた道の違いを知って尊重しあい、生まれくるところから互いに同じくするところで触れあえば魂も震える。 クマのイオマンテしか知らなかったけど、初めて知るキタキツネのイオマンテ。 わが子のように育てた動物を殺すのではない。 生と死をこれほどまでに豊かに祭り上げることができる人間という存在の意味。 現代的価値観ではけして何も語ることはできない。 これは知識で知っても何の意味もなさない世界だから、その時代、そのときその場所にいたとしても、部外者のわたしがどこまで理解できるかわからないけど、カメラはちょうどいい距離感でとらえてて、とても伝わってきた。 撮影された時は、ちょうどわたしが中学生の頃か。 その頃、まだこのような祭りが行われていたのだ。 35年前の映像に、当時のわたしと同い年くらいのエカシの孫が出てくる。 北村監督の秘蔵のドキュメンタリーが、やっと世に出たのが今の時代ということに、なんだか胸が熱くなる。 そして、その後どうなったか。 最後に、35年後の現在の映像が挿入され、映画として完成していた。 ナレーションと挿入歌の豊川容子がまた、映画をより深く、優しい響きで包んでくれた。 カムイと人間。 動物と人間。 それらはまったく違うけど、まったく同じなのだ、といつも教えてくれる。 そんなアイヌの、わたしが大好きな世界観。 いつかどこかでチャンスがあれば、ぜひ観てください。

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fuhgetsu

3.5アイヌ文化の記録ドキュメントとして大変貴重な作品です。…けれど、観るのに心の準備が必要な場面もありますので心してご鑑賞ください。

2022年6月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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もりのいぶき

3.0観客側のリテラシーが問われる

2022年5月9日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

 再現されたイオマンテを忠実に記録した素晴らしい映像だ。しかし、ツネ吉のモノローグや挿入される音楽等、過剰な演出がいちいち鑑賞の邪魔をする。監督いわく、アイヌの人々の意図を伝わりやすくするため(間違ってたらごめんなさい)というようなことを言っていたが、それはパンフレットで書くとか、後から付け足せばいいことではないか。  監督の思いが強すぎたのか、この映画は「偏った」映画になっており、ドキュメンタリーとしては失格だと言わざるを得ない。ツネ吉が殺されるシーンのモノローグなんてちょっと気持ち悪かったですよ。よくある環境啓蒙系ドキュメンタリーみたいで...

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りゅうへい