「自分の感覚とのズレにビックリ」ブレット・トレイン さとちさんの映画レビュー(感想・評価)
自分の感覚とのズレにビックリ
率直に言って、稀に見る「糞映画」と思ったのだが、色んなレビューサイトを見ても、大枠は「面白い」部類に入れられている事にビックリ。
酷いレビューも無くは無いが、かなり稀に。
まず、開始1分ほどで拙い日本語で喋る「雄一」に違和感を感じざるを得ない。
その親には真田広之が演じているので、当たり前だが流暢な日本語。
この違和感で危険な匂いは感じていたのだが…。
昔々のテンプレートの様な「日本」感を端々に散りばめられて、これが狙いで、それこそタランティーノの「キルビル」でのトンチキにっぽん、をパロディでやりたかったんだろけど、所謂「スベってる」感がずっとあった。
街中の感じはサイバーな見た目で、香港で撮影?と思うくらい。
実際、看板などの漢字が日本では見ないものも沢山あった。
かと思えば、オタク文化を表現しようとしたのか、痛車みたいな外観の新幹線。
その新幹線(では無いのかもしれないが)はスピード感満載での外観のカットなのに、夜に東京出て京都に明け方着く、て何km/hで走ってるんだか。
そして、米原過ぎてから「Fujiyama」が。
そんなゆっくり走る新幹線に、ジャッキーチェンばりに両手で掴まり、ガラス窓を手で割って侵入。
ここは、笑うところなのか?
車内でも何組もの殺し屋達がやりあうのだが、何故か殺される場面では誰も乗っていない車内に。
流石にこんなにやらかしたら、他の車両でも気づくだろうし、車掌も通るはずなのに違和感を感じざるを得ない(まあ、ずっとなのだが→違和感)。
最後のラスボスも、何故か護衛も無く単身で乗り込んできて真田広之との対決。
あんだけいっぱいいた護衛は、これも何故だか天井の車外に沢山張り付いている。
ボスに張り付いておけよ。
途中の挿入歌も、キルビルよろしく演歌なんか入れたりしてるのだが、梶芽衣子みたいなパンチも無く、これまた「スベって」いたと思う。
ホントにこれを「面白い!」と言ってる人が多くいるのなら、自分の感覚がズレているのかもしれない。