スイート・マイホームのレビュー・感想・評価
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おそらく、監督自身が語っていたことだが、アップのカットを多用したこ...
おそらく、監督自身が語っていたことだが、アップのカットを多用したことで、彼の意に反して平板な印象を与えることになった。モデルハウス、この日本家屋の撮影がまずい。建築基準法で地下室といっても納戸扱いというセリフは笑えた。地下室をきちんと撮影してしまっているので、奥行きや陰影がわかりすぎるのだ。リアルサイズの日本家屋の地下室(納戸)は、怖さの演出とは程遠く、狭さを映し出していることで原作の内容から外れていく。天井裏も、なぜか明るく撮影。子供の頃押し入れや天袋を覗き込んだ時の怖さを感じたことのある人は多いはず。暗さが底なしの深淵に感じられるところからくる恐れ。それは再現できずに映像が進行していく。空間のスケールって、個人の身体スケールや視覚的なスケール、イメージの中のスケールといくつか積層して把握され、その重なりの度合いやズレから、不思議さや恐れといった感情が表出するものだが、監督はそんなことはつゆ知らずといった感じ。全体の演出のぎこちなさが目立った作品だった。
R-子供がいる人NG
ずっと冷や冷やおどおどしながら見られるサスペンスです。
途中、何度も心霊系ホラーとは聞いてない!!とキレながら見ていましたが心霊系ホラーではありません。
逆張りしてその逆張りもしてもういっちょ逆張りしながら見るようなサスペンス慣れ視聴者には先が読めそうです。
でもわしゃ子供がよお、犠牲になる系はよお、駄目なんじゃ。
奥さんのある台詞から(これはやべえぞ…)と不安になった人は席を立って良いです。
いや上質なサスペンスだから最後まで見て。
いややっぱり帰っていい。
いや…
エンドロール後に何かあるらしいのですが、私は駄目でした。
ふざけんなよ!!!!!って怒りながらエンドロールの最中に中座しました。
子供と犬が犠牲になるのはいけない雰囲気に果敢に挑みましたって購入前にでかでかと書いといてほしい。
あと誰かユキちゃんの生死教えて
目が潰されても赤ちゃんって無事?
無事って言って…有識者の方…誰か…
力技が惜しい佳作
ご都合主義や描きたいシーンのために無理やり人物の行動をパズルした感が強く、脚本は正直イマイチ。
途中までは訳の分からない、正体の知れない怖さがよく演出されていたけど、よくある生きている人間が1番怖いオチで終盤とてもガッカリ。
もういっそお化けが狂気の元であって欲しかった。
そして何より人間の狂気の描き方が浅い。
主人公がアホすぎる。
ツッコミどころ多すぎてもはやギャグ。
これは原作のせいだろうけど、ならば、なんでこれを企画化したんだろう…
映像演出にはこだわりを感じ、面白い画角もあり、編集も丁寧で好感が持てる。
しかしカラグレはやりすぎ。総じて安っぽい。
せっかく協力者も多く、予算もそれなりにかけていただろうに、日本のホラーってこんなもんなのかとレベルの低さに終始ガッカリ。
これで芸文振の助成金が通っちゃうんだ〜っていう…
演技も棒。序盤が特にひどい。
正直、1番子役がうまかった。
次点で兄。
この二役がなかったら見れたもんじゃない。
映画館で見たら、それなりに音響のおかげで見れるけど、配信や小さな画面で見たら退屈な映画だと思う。
途中退出者が少なくなかったのも納得の作品だった。
確かに、そこらじゅうに…。
寒い家に住む家族が、まほうの家の異名を持つ暖かい家を購入‼
…だがその家に住んで以来賢二のまわりでは不可解な事件が続いていき…といった物語。
序盤から不穏な雰囲気。大人しい青年の賢二だが、実はよろしくない秘密を抱えていたり、登場する人物は皆揃いも揃ってどこか怪しげ。
ワタクシ、間取りフェチなのに加え不気味な地下室とか凄い好みだし、ホラーテイスト満載のサスペンスでミステリーな展開も垂涎モノ。
度重なるミスリードもあり、この現象は霊的なものか?或いは誰かが…と考えながら観ることができるのも楽しい。お寿司よりもうどんって…なんて良い子なのかしら。
そんなこんなで、それぞれの人物が抱える過去の問題にも思いを馳せながら、重厚な物語が進んで行くは良いが…好みの雰囲気とは言えあまりにも同じテンションで進んで行くので、中盤からちょっとダレちゃったかも。
加えて、そこからの急すぎる展開も少し気になったかな。。手っ取り早く話を進める為なのか、社員の情報あり得ないくらいぶちまけますねwあと、狭い所がダメで地下ではああなっちゃたのに…上だと平気なの…?
全体を通し、怖さもあったし何だかんだ騙してくれたし、惜しいところも多かったけど、それだけに総じてかなり楽しめた作品だった。
「サスペンス好き」
この頃のミステリには疑問が残る
途中の住宅模型が出てきたところで「動機と実行可能性から考えて、犯人は奈緒だな」と思うの。「でも、そこを引っくり返されて『やられたー! ちょっと動機に無理ありすぎだけどね』ってなるのがミステリだよな」と思って観てたら引っくり返らなかったの。
流石にそれだけではどうなんだということで、イヤミスっぽい終わりにしてるね。
単純な謎解きはやり尽くされたから何かを付け加えようというとこだけど、安易な気がしたな。
その作品を齊藤工が映画化する。なにか大人の事情があるのかな。《blank 13》みたいな訳の分からない作品が齊藤工には合ってる気がしたな。
蓮佛美沙子のこれ系の役は《白ゆき姫殺人事件》以来だったんだけど、似合うね。少しホラー系が似合う顔な気がしたな。
観た人にしかわからない、役者の使い方が贅沢な作品
ファーストカットが笑顔の奈緒さん
あな番での怪演で、笑顔の奈緒さんがすっかり怖くなった私。しかしイメージ?を崩すかのように、最近はあの笑顔のままの作品が多く、バラエティでも楽しく見れるようになった。
果たして今回は、、
昨日春に散るを観たわたしにとって二作連続の窪田正孝さん。
全く違うキャラクターを見事に演じている。
彼のすごさは演じている感じが全くないところでセリフも本当にスムーズ。
絵に描いたような良妻賢母の連佛さん。
いい伏線でした。
まほうの家なんて怪しい宗教的な名前、地下室、完全電化、子供のため?の監視システム。
どんどん不気味さが増す。
平穏な日常が気がつくとホラーの世界へ
少し間延び感があったが、単なるホラーでは終わらない表現で面白かった。
エンドロールのあとにも映像あり。
目を覆いたくなるような
冒頭から不穏感が半端ない映像で引き込まれました。
住宅展示場の人々の笑顔も怪しさ全開で、主人公一家はどうなってしまうのかと。
仲睦まじい主人公一家の日常に違和感が積み重なってゆき、何気ない場面でも異様な緊迫感を醸し出しているように感じました。
魚を焼いたりさばいたりしている場面、何だか妙に怖いですし。
刑事の喋りの間や佇まいなど妙な怪しさや気持ち悪さがありましたが、これはこれで面白かったですし、黒沢清監督っぽいテイストがあるような気もしました。
俳優陣の演技も素晴らしく、窪田正孝と蓮佛美沙子の朗らかな夫婦が戸惑いや恐怖に囚われてゆく様子もよく伝わります。
淡々と静かに不気味さを感じさせる演出も好感が持てます。
ストーリーとしては、終盤はうーん…と感じる部分もありましたが。
犯人が娘に危害を加えようとしたところを主人公の兄が助けに入ったらしいというのも、兄はどうしてそのタイミングが分かったのか?と。
主人公が出張ということを兄も知っており、察したということかなとも思われますが。
刑事が犯人の情報を教えるところも、そのタイミングで何故そんな中途半端に?
危険だと思うなら警護を付けるとか、主人公から思い当たる人物を聞き出して一緒に調べるとか、現場検証で気付かなかったのかとか。
この刑事の妙な雰囲気はなんなんだと思いつつも、嫌いではないですが。
刑事からの情報で犯人が分かってから、犯人が登場するまでも長いと感じてしまいましたし、あと、犯人が倒れている主人公にとどめを刺さずに包丁を落としておくとか、何で?と。
主人公は理想の家族の父として犯人にとっては必要ということなのか?犯人は何しに来たのか?
犯人像もそんなに意外性はないというか。
とは言え、ラストは色々と考えさせられます。
兄の死の真相なども結局は分からずじまいで、妻の事件への関与も疑ってしまうような。
子供の視線についても印象的でした。
目を覆う場面は、目を覆いたくなるような痛ましい出来事を示しているものと思いますが、目を覆っても子供は見ている、気付いている、現実を見ないようにしても現実を覆すことはできない、という意味合いにも感じ、主人公や犯人にも重ねられるような。
ストーリーとしては終盤微妙に感じるところもありましたが、淡々としながらも不穏さが際立つ語り口など、全体的に良かったと思います。
良作だと
1ヶ月前程、雨月さんの「変な家」の映画化が決まった時、このスイートマイホームの事も知った。家ブームなのかなぁと思いつつ、斎藤工さんの監督なので、期待していた。
公開週には仕事の関係で行かれず、今日になったが、いつもの映画館では上映なし。隣の町の映画館は歯医者の時間に被ってしまい、ちょっと遠い映画館に観に行来ました。
先週は1日何回かの上映があったけど、今週はどこも1日1回になっていた。
そのため夕方17:30からの上映。お客さんがなんと、自分を含めて2人。30分程でカップルがきて4人だった…
内容は良かった。
案外犯人がわからなかった。
エンドロールで福山雅治さんの名前発見。
竹中直人さんの名前もあったような気がしたけど、見間違いかな?
閉所恐怖症って
地下室はダメだけど屋根裏は平気なんですね!明るいからでしょうか?
地下室にも電灯つけたらいいのに…。
けど一番気になったのは空調機のデザイン。
あれでいいんですか?
なんか笑ってしまいました。
犯人は、結婚してるって割に指輪してないし、アマリさんは怪しすぎて逆に怪しくないし、ほかの犯人になりえそうなやつ全員よく知らない役者だしこいつやんと思いました!!
けど、ワンチャン呪い的なものかもとも思ったので最後の方まで楽しめました。
実際犯人だったし一通り説明はあったんですが…、なんか納得いかないなぁ。
全編楽しめたんですがよく考えるとなんかほかも色々納得いかないような…。
まあ原作があるということで時間的に仕方ないんですかね。
ラストシーンは、狙いすぎてて逆に興ざめしました。
頭おかしくなりそうな前フリあったしなんかそういうのかなぁという気はしてましたが見てて怖いというよりこどもが可哀想と思ってしまって。
動物とかこどもが酷い目に合うと悲しくなりますよね。
だれが、どこに。
2023年。齊藤工監督。長野県松本のスポーツジムで働く男は妻と小さな娘と三人暮らし。マイホーム購入を機に身の回りで殺人事件が連続して起こり、妻は「家の中に誰かがいる」と言い出して、、、という話。
浮気をしていた主人公は浮気相手が脅迫されることで周囲に対して疑心暗鬼になっていくが、さらに、自身が過去の父親にまつわる記憶を失っていて閉所恐怖症になっているため、自らの精神の健全性に自信がない。また、作中には誰かに監視されていると思い込んで社会生活ができなくなっている主人公の兄がいて、いたるところから見られているから気をつけろと主人公を注意する。すると、家の中にいる誰か、とは主人公や周囲の人間の無意識的な何かだったり、妄想だったりするのではないかという想定、つまり、心の中の問題なのではないかという想定がはたらく(一人で家に残る妻は心配が嵩じてそう言いだしているのでやはり心の問題と思われる)。しかし一方で、妄想とは全く関係ない他人の子供が幽霊を見たり、実際に赤ちゃんがさらわれそうになったりもするので、その誰かは心の中とは関係なく存在する怨念とか祟りとかの霊的なものか、または物理的に存在する人間なのではないかとも思わせられる。本作では、これらすべての「誰か」候補がひとつにしぼりこまれないまま重なり合っている。無意識的なものや霊的なものは地下で顕れ、人間は屋根裏に隠れている。最後の妻の様子も含めて、「真犯人」が目的をもって行動していました、では説明できない細部がたくさんある。人間であり、無意識であり、幽霊である「誰か」。
山場で包丁で人を刺すシーンがある。主人公の過去の記憶とも関連している山場なので、ここをどう撮るのかを映画に詳しい齊藤監督が考えなかったはずがないが、やや粗雑に扱われた印象は否めない。
上品かつ上質な恐怖
マイホームを購入して絵に描いたような幸せな家庭に不穏な影が入り込んでくる。
何かに憑かれていく、壊れていくようすが、魔法の家の地下室の暖房の音(最初、隣のスクリーンで上映してる映画の音が漏れ聞こえてるのかと思った、それほど不快な音)と共鳴しつつ実に良く描かれている。
何でもありのハリウッド作品、何でも説明しちゃう邦画、グロくて胸熱な韓国映画、最近の映画を観慣れた目には物足りなく感じるかもしれないが、良くも悪くも齊藤工の品の良さが出ているんだと思う。
派手さはないけれども確かなキャスト、多分スタッフにもそういった人たちが集まっているんだろう。
気を衒うことのない齊藤工の真面目な演出、誠実な映画作り。これからも俳優業とともにコンスタントに作品を作り続け続けてほしい。
メジャーな製作会社さんへ。
かつて名を馳せた有名な監督やテレビ局出資の人気タレント俳優でヒット作出してる監督ばっかり使ってないで、ここに映画のことが大好きで映画のことを本当に思ってて、真面目にしっかりとした作品を作れる良い監督さんいますよ。
地鎮祭、施主が到着する前に始めちゃったんだな。
ゆっくり待っててあげてたら、急いで事故することもなかったかも。
人間に宿る怪物
もう少し細部にこだわって欲しかった
俳優の齋藤工がメガホンを取った映画ということで興味津々で観に行きました。ホラー要素満載ですが、サイコスリラーに分類するのが個人的には一番しっくりくる感じの作品でした。
俳優が監督を務めたことと関連があるのかは分かりませんが、役者陣、特に主役の清沢賢二を演じた窪田正孝と妻役の蓮佛美沙子、一級建築士の本田役の奈緒らの演技は、中々良かったと思います。ストーリー的にも、概ね良くできており、こんな怖い家があったら嫌だなあと、素直に感じたところです。
一方で、ディテールには疑問も。物語のポイントとなった清沢一家の新築マイホームの地下室には、集中冷暖房の機器が設置されてました。「建築基準法上は納戸だ」という説明があり、天井高も大人の背よりかなり低い地下室でしたが、一応採光窓らしきものはあったものの、地下なのに電灯が付いていないのは明らかに不自然。特に清沢賢二は閉所恐怖症らしく、モデルルームの地下室でも失神したくらいなので、注文住宅なのにも関わらず電灯を設置しないことや、閉所恐怖症対策として天井高を普通の居室並みにしなかったこととか、いろいろと気になることがありました。
また、殺人事件が発生し、刑事が被害者と関係があった清沢賢二のところに聞き取りのため捜査に来ますが、常に刑事が1人しかいないというのも不自然。普通2人で行動するでしょ。
まあ細かいところなんですが、こうした不自然さがあったせいで、ちょっと冷めてしまいました。ホラーの部分は思いっきり人外の存在を描いて欲しいと思いますし、本作ではその点良かったと思いましたが、「神は細部に宿る」と言われるように、人の世界の部分に関しては、もう少し現実に即して、丁寧に創って欲しかったと感じたところです。そうすることで、人外の恐怖にもリアリティが生まれ、映画の質もより高くなるのではないかなと思いました。
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