グッバイ・クルエル・ワールドのレビュー・感想・評価
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結構、好き!!
悪くはない
タランティーノ・テイストの映画。
「レザボア・ドッグス」と「パルプ・フィクション」を日本的に
アレンジした様な感じの映画。
多少、糠味噌臭くなっているが、結構楽しめた。
宮沢氷魚と玉城ティナのカップルのバイオレンスがアクセントになっている。
「パルプ・フィクション」のダイナーのシーンで、ティム・ロスと女が
ラリって撃ちまくるシーンを思い出した。
大金を強奪した寄せ集めの悪たち。
西島秀俊、斎藤工、三浦友和、宮川大輔など。
ヤクザの幹部の鶴見慎吾。
ヤクザと連んでる警察官の大森南朋。
バイオレンスが半端なく兎も角殺しまくる。
ゴミ・クズ扱いされた宮沢氷魚と玉城ティナの復讐の銃弾は
八方破れで刹那的で自滅的。
斎藤工を蜂の巣の様に撃つ気持ちは分かるわ!
どうせ自分たちも命なんかないのだ。
BGMは中々攻めてて、
ボビー・ウーマックの「What is thjs」で景気良くはじまり、
マージー・ジョセフの「Let's Stay Together」
ラストには、ママス&ザ・パパスの、
「C alifor nia D reamin’」で終わる。
空と海の大画面に銃声が一発。
誰が撃たれたか?
自分を撃ったか?は、
想像に任される。
(レザボア・ドッグスをめちゃめちゃ観たくなった)
豪華キャストを使った偶像劇
公開前はそのメンツ的にすっごい興味が合ったんですが、タイムラインで目に入ってしまう一・二行で分かる不評感。
こ・これは…と戸惑っていたら見逃してしまいました。
そうして巡りあったプライムです。
まずタイトルやボビーウーマックに派手な車など、タランティーノ感が強いのが気になりました。
「ジャッキーブラウン」「パルプ」「トゥルー・ロマンス」、あとウォン・カーウァイのような風味も有りましたね。
スタイリッシュなクライムムービーを撮りたかった意図は分かるのですが、どこかぼやけた感じが…。
というのもそのまま突き抜ける訳でなく、途中から現代社会で行き場の無い元ヤクザの話になったりと打って変わってベタっとした流れへ。
ただ、途中からラストが完全に見えてしまったのは少し残念でしたか。
でも、豪華キャストを使った偶像劇としては中々魅力的ではありました。
B級バイオレンスへのオマージュか?
シンウルトラマンの斉藤工と西島秀俊さんが出ているので観てしまったが、何だこれ!?
中身はアメリカでお馴染みのB級ギャング・バイオレンスもどき、いきなりの派手なアメ車にソウルミュージック、掃いて捨てるほど作られたそんなB級映画を今更、豪華キャストで真似てみてどうしようというのか・・。
見飽きた感の暴力シーン、それに加えて左翼運動家の馴れの果て、妻子や世間に見放された元ヤクザなど日本流の浪花節を絡めるから残飯雑炊のようなゲテモノ映画になってしまった。
まあ、多様性の時代、美より醜を良しとするB級映画へのオマージュなのでしょう。
宣伝の仕方間違ってる気はする
数多いけど殺傷力の低い派手でチープな銃撃戦というより、そんな些細なミスで人生再起不可になってしまうのか、という切ない話だった。
三浦友和がやかましくて素晴らしかった。浜田は基本汚い金を狙って素晴らしいのだが、よく考えると現場には来なくてサイテーだ。ほんの少しのシーンなのに安西と浜田の信頼関係もよくわかり、安西が情を感じるのもよく理解できた。
和製スナッチ...?ではない。
和製スナッチを期待して観に行ったけど、なんかちょっと違った。
終わり方はすごい好き。
クタクタになった2人のおじさん、綺麗な海、鳴り響く銃声。
渋すぎる。
でもなんで最後のシーン銃声が1発なんだろ?と思った。
あの状況なら2発鳴りそうだけど。
片方は組長殺しの容疑で拷問されるのだろうか。。
そう思うと後味悪いなぁ!
銃声2発にしてくれたら、こんな悶々としなかったのに!
映画館で観る没入感、狂乱世界に迷い込む楽しきエンターテイメント
ただひたすらに豪快で
ただひたすらに残虐で
ただひたすらにダークで
笑ってしまうほどのバイオレンス!
アメリカ映画っぽい派手な王道さもあり
フランス映画みたいにシニカルなシュールさも醸し出し
日本映画みたいな縦の組織感の表現を強く残しつつも
まるで漫画みたいな強ぶっ飛びを存在させた世界観。
あえて一言で言うならば、
『下克上バイオレンス』!
ストーリー性も人生観も全てがcruel world 〜残酷な世界〜
でもラストカットを観終わった後、
この127分間の激しさが、じわじわと自分自身の血に肉に染み渡っていくような∙∙∙
そして妙な満足感に、帰り道 独りニヤッとしてしまう。
そんなシャレオツさがあった(笑
ストーリーを愉しむというより、映像色や音の迫力や音楽の選曲、台詞回しやトーン。
映画館という空間だからこそ、研ぎ澄まされた没入感で感覚で愉しむ邦画。
ありそうでなかった作品ではないかと思う。
そして音楽もこれまたシャレオツで。
サントラ欲しいと思う選曲。
カッコ良い作品でした。
無
すごい不思議なことなのだが、かなりバイオレンスな映画なのに、見ている間の感情は「無」なのだ。
「怖い」も「血がたぎる様な興奮」もない。
ただただ「無」なのだ。
役者さんは一流なので、ここが物語の山場なんだろうなぁというシーンはなんとなくわかるものの何も響かない。
なんというかとても不思議な映画だった。
もったいないわ
キャストもロケも映像も仕掛けも、傑作となるチャンスは間違いなくあった。この場合観客の矢印は脚本演出監督に向かう。それは仕方がないね。
役者で良かったのは奥野瑛太と片岡礼子。異論はないだろう。残念だったのは三浦友和と宮沢氷魚。共に役者というよりは演出の間違いかと邪推。三浦友和の役はべらべらと薄っぺらいことを喋りすぎ(若者にやられるための振り?要らんわそんなもの)。宮沢氷魚の役はアーッとか意味不明な雄叫び複数回、それにラストの環境音がない中での劇伴に合わせたダンス、何だそれ。お二人とも役者の格が落ちる残念な仕事になった。
大ラスの西島秀俊と大森南朋(監督の実弟)のシーンも「なぜの嵐」(吉沢秋絵)、悪党をかすかに写すという画角にこだわる割に、西島秀俊がフレームインしてようやく存在に気づくという不自然さ。
オマケ。大森南朋と宮沢氷魚、ちむどんどんでは義理の親子ね。
「秀逸すぎる」
今年105本目。
クルーエル・ワールド(無慈悲な世界)にさよならでグッバイ・クルエル・ワールド。宮沢氷魚と玉城ティナの会話の所が音楽と合わさって秀逸すぎる。自分の中で今年NO.1は「ガンパウダー・ミルクシェイク」だったが今作は作風が少し似ている所もよく、超えてきた。こう言う作品を映画と言うと思います。
役者さんの渋い芝居を愛でる映画
俳優陣はみな大熱演。キャラを立て、気持ちの揺れ動きを芝居でがっつり表現。それを見せるために、やたらタメをとる画面。それが、だんだんダルくなってくる。(とくに奥田瑛二は力入りすぎで変な爺さんになってる。その点、うるさいくそジジイの三浦友和は軽くて良かったなあ)
暴力満載だけど、カッコいいのか?というとそんなことない。ただただ即物的に殴る、銃撃。どう?カッコいいでしょ?と言われても、あまり興味ないとピンと来ないのだ。
憎しみや愛といった感情で繋がる関係が一切ないせいか?みんな駒。
ラストの2人のシークエンスも、そもそも離れた場所にいた瀕死の2人が海辺で出会うのが無理筋だし。いい会話瘋だけど、それもやっぱり響かなかった。楽しんで見た方に、スミマセンと謝っとく
皆殺しの富野
2022年映画館鑑賞46作品目
9月19日(月)イオンシネマ石巻
ハッピーマンデー1100円
監督は『まほろ駅前多田便利軒』『ぼっちゃん』『まほろ駅前狂騒曲』『日日是好日』『タロウのバカ』『MOTHER マザー』『星の子』の大森立嗣
脚本は『婚前特急』『きみはいい子』『裏アカ』『まともじゃないのは君も一緒』『ボクたちはみんな大人になれなかった』『さがす』『死刑にいたる病』の高田亮
ラブホテルでマネーローダリングの真っ最中だった杉山興業の現場を叩いた強盗5人
まんまとうまくいったが杉山側の策略も手伝って5人は仲間割れ
なんやかんやで殺し合い全滅する話
強盗団で運転手の役割をしている武藤がド派手なアメ車を借りて運転するのが面白い
オープニング曲に使用されたボニー・ウォーマック の『What Is This』がとても良い
このメンバーの紅一点に玉城ティナはナイスキャスティング
この作品内容にハーフならではのバタくさい顔がよく似合う
『ちむどんどん』でヒロイン暢子の夫の和彦を演じていた宮沢氷魚が髪の毛を染め大胆にイメチェン
役者冥利に尽きるというかこっちの方がやりやすいのではないか
それにしても氷魚って真魚以上に変な名前
元ヤクザだという事がバレてしまい真っ当に生きようにもうまくいかない安西が可哀想で悲しい
宮脇と浜田の関係がもう少し描かれたら良かった
ミルが踊るシーンでチカチカするシーンがあるがその後チカチカがやたら長いのが頂けない
医学には詳しくないが癲癇患者には良くないのではないか
これは大きな減点対象
最後海辺をバックに柵にもたれて笑いあうオッサン2人のシーンが印象的
強盗団の一員で元ヤクザの安西幹也に西島秀俊
強盗団の一員で闇金業者の萩原政春に斎藤工
強盗団の一員でデリヘル嬢の坂口美流に玉城ティナ
強盗団の一員で萩原に借金がある元証券マンの武藤に宮川大輔
強盗団の一員で左翼崩れの元県知事秘書・浜田に三浦友和
ラブホテルの従業員で強盗団に情報を漏らした矢野大輝に宮沢氷魚
オガタから小遣いを貰い杉山興業に協力するマル暴刑事・蜂谷一夫に大森南朋
安西の妻で実家のこじんまりとしたホテル正田屋を継いだ安西みどりに片岡礼子
安西の元舎弟で正田屋の従業員になった飯島に奥野瑛太
杉山興行のトップ杉山に奥田瑛二
杉山興行の幹部・オガタに鶴見辰吾
知事選で4期連続当選を狙う現職知事・宮脇に螢雪次朗
浜田の手下に前田旺志郎
浜田の手下に若林時英
浜田の手下に青木柚
タランティーノを目指してみたらこんなんできました~おつかれさんした~
斎藤工はジャンキーヤクザがよく似合う。西島さんと大森さんの配役逆で見ても面白かったかもしれない。おっちゃんらしぶといわ~励みになるわ~そして、赤毛のパーマの置物だけが残った…ちむどんどん反省会
タイトルのcruelは日本語の「狂える」と掛けている?
そういうトッポいセンスを含めて、こういうシュールな志向の映画は嫌いじゃない。
ラストシーンでてっきり二人共始末されると思わせておきながら、フレームアウトした後の銃声が一発のみで、「一体、どっちだ?」と観客に謎を残しながらエンディングを迎えるなんて、なかなか味のある演出だと思う。
時々、観客を置き去りにして作家の独りよがりに走る展開もあったりするが、西島秀俊や大森南朋や三浦友和などの落ち着きのある芝居が良い抑えとして効いている。
特に大森南朋の気だるそうな表情は何とも言えず深みがあっていい。
また、熟女好きの自分的には、片岡礼子の出演シーンが多いのは嬉しい。
世の中には吸い取る奴と吸い取られる奴の2種類しかいない!
5人組の素人強盗団という設定はどことなくコメディ映画にありそうだから、笑えると思ってたのに・・・バイオレンス多過ぎ!シリアスすぎる!この辺りが『ヘルドッグス』や『ブレットトレイン』と違ったところ。
ただただ殺し合いの連続。全体的には復讐の連鎖といった感じで、暴対法以降の新しい悪党どもの行く末を描いたもの。その暴対法施行によってヤクザを辞めることになった安西(西島秀俊)を中心に、ヤクザ組織(奥田瑛二がボス)とヤクザに協力する蜂谷刑事(大森南朋)が敵対する構図だ。
半グレグループといった新しい勢力もヤクザの手下になっているだけで、無秩序になっただけで根本的には変わらないといった皮肉や、法律をかいくぐって荒稼ぎするマネーロンダリングや借金に苦しむ搾取される側の人間たちを痛烈に描いてると感じた。
左翼崩れという設定の浜田(三浦友和)が主人公の元ヤクザ安西よりもキャラが立っていた気もする。何かと政府や上流階級批判をするものの、知事の秘書なんてのを経験したためにすっかり落ちぶれている感もあった。人生最期に一旗揚げようとしたのだろうか、やはりここにも虚しさを感じる。
そんな強盗団の中でも際だっていたのが矢野(宮沢氷魚)とミル(玉城ティナ)の若者即席カップルだった。『パルプフィクション』や『ナチュラル・ボーン・キラーズ』とか、古くは『俺たちに明日はない』などを連想させる無感情で暴走する若者なのです。
コンビニ店長の苦悩。どれだけロイヤルティ取られるんや!と、ついついコンビニ業界の不条理を感じさせ、元証券マンの借金漬け、元ヤクザの苦悩、無対策の格差社会など社会派要素も満載。俳優では奥野瑛太の凄みがとても良かった。
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