神は見返りを求めるのレビュー・感想・評価
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不快で嫌悪感はあるけれど…
自分の体験してきた社会では、本当に性悪な人は、こんなに分かりやすくありません。
センスが古いから切り捨てようと思ったとしても、逆恨みされたくないし、この先も困った時には手を貸して貰うかもしれない、とか少しは計算高く考えるので本音は直ぐにバレるとしても、表面的にはもっと取り繕います。
砂浜の撮影現場での村上アレンだって、ムロツヨシの存在は仕事上のライバルなどとは微塵も思ってないので、個人的な嫌悪感を露わにしたような、あんな恨まれそうな怒鳴り方はしません。自分が認めていない人に無駄なエネルギーは使いません。
なので、この映画の中の胸糞悪い人たちは、悪い人というよりも、考えの浅い軽薄なだけの人たちなのだと思います。
もし、自分の周りにここまで薄っぺらな人たちしかいなかったら、何かを一緒にやることになる過程で、自ずと〝こちら側の人たち〟の中で浮き始め、想像していなかったような孤立感を深めることになるはずです。
なんだか違う…と。
ムロツヨシとこちら側の人たち、という構図にはなりません。こちら側の中での孤独とどう向き合うか、どう脱出するか、というのがテーマになります。
ムロツヨシのようなタイプの人だって、相手から、ありがとうのひとことくらいは聞きたいわけですから、無分別のお人好しではなく、もう少し善意の使いどころを選別します。
映画を見て、自分の感じたことをレビューという形で表現する、このサイトに参加するような方々にとっては、こんな薄っぺらな人たちとは付き合いたくないな、と畳み掛けられるので、不快感と嫌悪感は半端なく襲ってきますが、『ダークナイト』のジョーカーのような本質的な邪悪に対する恐怖は感じないのではないでしょうか。
だから、印象としては重苦しくて深い映画のようではあるけれど、さして心に届くとも思えなくて、あまり人に勧める気にはなれない。そんな気がします。
吉田さんあるある「登場人物全員割とクズ」
YouTuberを否定するわけでも擁護するわけでもなくあくまで中立
とはいえYouTuberてやっぱアホだなと観客に思わせる
そしてムロツヨシのガーシー感やばい
福田組のイメージつよいんですけど演技上手いよなぁと改めて思いました
結構残酷だし胸糞なシーンも多いけどまぁ面白かったです
田母神さんは結局何をしたかったんだ、街中で「ゴッティじゃね?」と言われるレベルにまで有名なのに永遠に貧乏なのはなぜ?
などはあったがトータル的におもろかった
独創的な意欲作。だからこそ勿体無く感じる部分も。
毎度毎度、あまり見たくない人間の一面が大好きなのかとお見受けする吉田監督。『ヒメアノ〜ル』は快作でしたね。あれ以来、気に留めてるです。
今回はYouTube界隈を舞台に、人間の嫌になる程の軽薄さを、シリアス、コメディ、ホラーなどごった煮感のある「妙な作品」として仕立てています。
演出含めてノンジャンルな感じ、とても良いです。描こうとしているものも、独創的で好み。役者さんのチョイスや演技も素晴らしいですね。「本物のYouTuberを使ってるんじゃないか?」と思えるほど、YouTube界隈の表現はリアリティがあります。そこのディテールは今作の肝の一つですから。
ただ、作品全体としてYouTubeを表現することに入れ込みすぎてるかな……という印象も少し。これ「YouTuber批判」とか「SNS批判」みたいに表層的に受け止められかねないかなと。「インターネットで希薄化した人間性」みたいな。
まぁそういう感想を抱く鑑賞側も含めて「いやぁ人間って軽薄w」っつーのも嫌いではないですが。
また作品の全体的な趣向や、描こうとしているものは独創的だと思うのですが、それを表現するシナリオが少々詰まりきっていないかなぁ、と。
意図的な部分もわかるのですが、途中「胸糞スッキリ系バラエティの再現VTR」みたいになってしまっていて。後半に向けたフリだったんすかね。胸糞が前に立ちすぎてしまっていて。
ラストシーンもちょっと唐突。「普通に終わらせない」みたいな、作品からはみ出た作り手の意図を感じてしまいました。サラッとスッと、シンプルな余韻が欲しかったかも。
作品全体として、とても独創的で志の高い意欲作だと感じます。人間の醜悪さを時代性を交えてポップに描く試みは、ポン・ジュノ作品を彷彿とさせる。
だからこそ、要所でちょっと足りないと思うところも。物凄い作品になり得る可能性を感じるだけに。
youtuberを媒介した我々の映画だった…エンドロールだけ…
エグい!!面白い!!とはいえ僕はもうアラサーなので、改良されたユーチューブの映像もカット割りきつすぎて可愛すぎて無理ーってなったので、立派な老害の仲間入りですね✨
ユーチューバーという形は取っているけど、結局「義理vs成果」というのはどの職場にもあるもので。助けられたら恩を返したい、でも恩を返さなくてもいいやとか卑下する目線が入った瞬間、その人に対しての扱いが悪くなるのもまあ当然と言えば当然で。その人間関係の難しさや人間臭さを描かせたらさすがは吉田恵輔監督。そりゃもう面白いですよ。
岸井ゆきのさんが演じるゆりちゃんは、自分が才能がないのもちゃんとわかってるし、一時期のバズりが数年後にも持て囃されるものではないと分かっているという、客観的な視点を持ててるからこそより残酷になる。ムロツヨシさんが豹変できるのは知ってたけど、岸井ゆきのさんもとんでもない演技力だなと思いました。
若葉竜也さんが演じる役の軽薄さよ。ああいう世渡りをするやつがいるからね…
僕は芸のないユーチューバーは大嫌いなのですが、賛美することもなく落とすこともなくしっかりと取材されたのだろうなという印象。
相変わらず吉田恵輔監督の作品にナプキンが出てくるのは何なんだ💦
ガーシーを予言するような後半の展開も圧巻で、前フリとして岸井ゆきのがしっかり感謝してみたり、体を預けようとしてみたりという流れがあるからこそ余計に胸糞で余計に苦しい。
ラストシーン。通過点として認めてくれた事実を踏まえてもう一度やり直したかった…この撮影日和の晴れ空で…うーん。切ない。ここで安易に仲直りして動画を撮ったりするような安易な結末に落とさないのも吉田恵輔監督。見事。
ちょっともったいないと思ったのは、映画冒頭配給のPARCOを出すシーンもYou Tube風にできたのなら、エンドロールもして欲しかったなと。それこそ観客が客観的な視点で見てたのを、「これはお前らの話だからな」というメッセージを残す意味でもトライしてほしかったかな。
リアリティ
YouTubeの世界は知らないが、なぜかリアリティを感じた。きっと、人間の本心と建前というか、生々しい感情を嘘つかず見せてくれたからだと思う。
見ながら、YouTubeって世の中のなんの役に立ってるのかなと思ったが、それこそが古い感覚なのだろう。そうです、私はやはりおっさんなのですね。
よくよく考えればテレビのバラエティも同じですかね。
何とも言葉にしがたい気分で映画館を出た。
レビューを書きたくても言葉に詰まる。
いや、なんと言っていいかわからないけどすごく面白かったです、ハイ。
"あっ!こいつはおれだっ!笑…"な映画
「やっぱり私、あなたが嫌い」
このことばは、監督自身が誰かに向けた言葉?それとも、誰かから向けられた言葉?
面と向かって、半分呆れ気味に、こんな言葉は言われたことはないけれども、あの最初のムロツヨシな感じは、なんか見覚えがある…悲しかな、おれだよ(笑)
人の保証人になるほどお人好しではないけれど、自分の欲望に素直になれない、あの感じ…傍(はた)から見てると、余計に腹が立つ…あの煮え切らない感じ。
だから、他人につけ込まれるし馬鹿にされるんだよ。そして、気づいた時には、時すでに遅し…。イライラがまたひとつ溜まって行く…。
寛容な心があれば…坊主のような(笑)
でも、信頼していた人から裏切られると、突然顔貌が"無"になるか、大魔神に変貌するわな…笑
色々と注(つ)ぎ込んでもいれば、「それ返せ」って言いたくもなるよ…。カッコいいこと言う奴もいるけど、そんな奴ばかりじゃ、人生面白くないでしょ…笑
とても他人事とは思えない、素晴らしい作品でした!笑
オススメ!笑
*おおっ、そう言えば、この「映画.com」のレビュー・サイトもSNSではないかッ!笑
承認欲求の塊みたいな奴らの集まりだよ、ここも(笑)
*カンヌやベルリンにはかすりもしないけれど(そんなのは、是枝某何某一派に任せておけば良い…笑)、吉田恵輔監督…新作が今1番気になる監督さんだと、改めて気がついた(笑)
99%胸くそ悪い、吉田監督っぽい
ムロツヨシと岸井ゆきのファンです。
楽しみでしたが、吉田監督と予告から人間の醜い部分前回かと思って観ましたが、やっぱり、、むなくそ。
ヒメアノ〜ルは、エグくて途中退出しようかと思ったのを思い出した。
今回も念の為、退出できる位置で鑑賞開始。
この映画は、人間の醜さ全開でエグいけど、退出したくなる程ではなかった。安心。
監督?制作陣?はYouTuberがそうとう嫌いなのかな、と思えるほど、嫌な人だらけ。と思っけど、YouTuber以外も全員嫌な人でした。
ムロツヨシと岸井ゆきの二人はとても良かった。
2人とも、良い人と悪い人、可愛らしいところと醜いところの振れ幅がさすがです。
岸井ゆきのがとても可愛い。ので、そんなところまで見せるの?(画面かぶりつきで)いやいやもっと自分を大切に、、、と、ムロツヨシの気持ちがよく分かった。
99%醜いので、残りの1%が、、、切ない。
予告動画から、こういう話なのだろうと思ってみたけど、ある意味その通りで、別の意味で予想外だった。
共感できないわ
「見返りを求める男」と「恩を仇で返す女」ていう設定が面白くて観ました。でもね、僕もっとオッサンだけど(だから)田母神さんに全然共感できないわ。まあ、あんなお人好しじゃないしね。共感できなくても、こういう人もいるんだなって面白がれればいいんだろうけどね。ただただいたいだけでした、田母神さん。それに女の子って、ゆりちゃんみたいの別にフツウでしょ?そんなことないって?ホント?
YouTuberってああいうのかって、それは面白かった。ムロツヨシ使ってるからもう少し笑えるの期待したんだけどね。クスッと笑えるやつ。そういうんじゃないのか。
たまにはこういう作品を見るのも良いかもしれませんが、後味は良くないです。
まだ見ていない人からどんな話か端的に教えて、と尋ねられたらどう答えるか?
善意で支援を行った人と支援を受けた人が、のちになって立場が逆転して揉める話。
(そういった面もある)
小学生のなりたい職業の上位に位置するユーチューバーにも光と影があるって話。
(こう言った面もあるね)
珍しい終わり方をした話。
(まあ、この手の終わり方はあまり見ないよね)
端的に言えば、後味良くない話だね、というのが個人的な答えです。
この手の作品はたまに見るのならいいのですが、出演者のファン以外には勧めにくい、と思う。
#50 様々な人間性を比べる映画
舞台挨拶で若葉さんが言ってたけど、観た後にどの人がどうだったか語りあうのにうってつけの映画。
どんな人にも一律優しい田母神さんがあることをきっかけに恩着せがましい人間に変わったり、最初は控えめで自信がなかった女子が急に自信たっぷりな勘違い女に変わったり、最初からとことん嫌な人間だったり。
どの人が自分が一番嫌いかとか、自分に似ているかとか考えるのが楽しめる。
正直私はユリチャン的な人間かも〜。
エグいですよ監督さん
感情がぐちゃぐちゃになった。最初は、お人好しおじさんの田母神に対して否定的な感情を抱いていた。
「善意」というのは無償でないと、最後には自分が傷つく。いい歳してそれがわかっていない田母神さんが、バッドエンドを迎えたとしてもそれは本人の問題。可愛さ余って憎さ百倍になるのが目に見えてる。
なんて思っていたら、「悪の狂言回し」若葉竜也がいい演技するんだよね。お調子者で、他人の悪感情を着火して回る様子が、上手いこと上手いこと。いるいる、こういう嫌なヤツ。
後半は、岸井ゆきの演じるYuriちゃんが人気YouTuberになって、勘違い天狗になってしまう。そして、田母神さんに対する態度が酷い。もう、ここからは田母神さん応援モード。何もかも、ぶっ壊しちゃえ、田母神さん。
この気持ちに寄り添うような展開でもないのにラスト一歩手前で、何とも言えないカタルシスを感じた。それが、吉田恵輔監督に向けてた怒りに変わろうとは。😹
エグいですよ監督。
人は変われない
もっと狂気を期待しましたが
そういう映画では無かった。
いろんなものに影響されても最終的に人は変わらないし変われないから
人に期待するんじゃなくて
自分で後悔せずに
生きていこうみたいな感じかな⁉︎
人間の持つ、胸くその悪さを存分に感じられる
いわゆる底辺女性YouTuberゆりちゃんに対して見返りを求めずにサポートを行う中年男性田母神との話し。
YouTuberとして成功?を遂げてからの2人の関係性の変が楽しめる作品。全く飽きずに間伸びすることのない見事な展開だと思った。
見返りを求めずにサポートをし続けてきたはずの田保神の人格の揺れ動きが恐ろしいのだが、決して自分も共感ができない訳でも無いと感じさせられることが胸くそ悪さを助長させられる。
こんなにも楽しみながら、胸くその悪さを感じられる作品に出会えて良かった。
世間で定期的に発生するYouTuberの炎上騒動。
全くの他人事だと思い、興味本位で覗いてしまっている自分がいるが、そんな自分もその炎上への関与者でもあるのだと、はっとさせられる作品だった。
痛々しくリアルな男女関係
YouTuberを目指す女の子とイベント会社の男が主人公の本作。
集団におけるポジショニングがテーマでしょうか。
人が複数集まると、その中で階層が出来る。
冴えない女は冴えない男とカップリングされる、ということが、ど頭の合コンから描かれます。
本人たちがそれを無意識に判断して自分に相応しい相手を取りにいく感じが生々しい。
YouTuberとして成功するに従い、
外見は垢抜け付き合う人も変わっていく。
そんなゆりちゃんにとって、ムロツヨシはイケてない時代の自分の象徴。
生まれ変わりたい時には邪魔な存在です。
だから避けて遠ざけて忌み嫌ってみるも、そうする中で自分が今いるステージにミスマッチであることに気付かされてしまう。
結局自分がどれだけ変わろうと、1人で何もできないと泣いていた頃から何も変わってない。
周りの人間は受け入れてくれている風でも、人に従って駆け上がってきたゆりちゃんは自分に自信がなく、居心地の悪さは拭えない。
何度も言い放っていた『あなたのことが嫌い』には自己投影を感じます。
一方で、ムロツヨシは人に親切にすることでしか自分の存在を保てない。何もないから自信もない。
ある意味、他人に執着して生きているだけだったのが、
ゆりちゃんに罵倒されたことで自立の道を歩み始めます。
これがこの物語のストーリーラインでしょうか。
最終的に生死は不明だけど、彼が自分の好きを見つけて人生を歩き出したラストシーンは、希望に満ちて美しかったです。
【”有難うって言って欲しかっただけなのに・・。”僅かな齟齬により、善意が憎悪に変わる時を抉り出した作品。今作は、SNS社会で生きる私達の姿を映し出しているのかもしれないな、と思った作品でもある。】
― ご存じの通り、𠮷田恵輔監督はオリジナル脚本で勝負できる、数少ない監督である。その作風に、人間の妬みや嫉みや、隠しきれない悪性を取り入れ始めたのは「ヒメアノ~ル」「犬猿」辺りからだと思う。
そして、個人的な意見だが、見事にそれらの要素が結実したのが「空白」だと思っている。-
◆感想
・今作を鑑賞後、爽やかな気持ちで”あー、楽しかった!”と言う人は少ないと思う。何か、人間の愚かしさや、
厭らしさを見せつけられた感じがするからである。
・”神”と揶揄される程のお人良しのイベント会社に勤める、田母神(ムロツヨシ:怪演である。)が、売れないユーチューバーのゆりちゃん(岸野ゆきの)をあるきっかけで手伝い始める。
ー 彼が、ゆりちゃんに何かを求めていたとは、思えない。正に、お人よしなのである。-
■だが、ゆりちゃんが人気ユーチューバーとの共演でブレイクし、一方、田母神が、いつも金を貸していた且つての同僚が飛び降り自殺し、彼自身がその同僚の連帯保証人であったが故に、彼は精神的、金銭的に追い詰められていく様を演じたムロツヨシの人が変わった様な姿が異様なまでに怖い。
・ゆりちゃんは、アッサリと田母神をパートナーから切り捨て、イケメンデザイナーと仕事を始め、たちまち人気者に・・。
ー 成程ね。ユーチューバーが、小学生のなりたい職業ランキングの上位に定着する筈だ・・。ー
・怒りを制御し切れなくなった田母神は”T-ゴッド"として、ユーチューバーデビューを果たすが、目的はゆりちゃんの人気を落とすというだけのモノ。
ー 二人で罵り合う、田母神にも、ゆりちゃんにも全く共感できない・・。そして、天罰のように、ゆりちゃんはユーチューブ製作中に、大やけどを負う。その様を病院で映す、ネズミの面を被ったユーチューバー気取りの少年の姿が、恐ろしい。田母神に一度は追い払われるも、彼は撮られた映像を田母神にSNSで流される事を恐れ。彼を傘で滅多刺しにする・・。-
<前半は、田母神とゆりちゃんのラブストーリーに展開していくのかと思わせつつ、急転直下の嫌な嫌な展開の落差が、不快だが、秀逸である。
他人の噂話を脚色し、自覚なく流す、田母神の同僚の男(若葉竜也)を含め、登場人物がほぼ総て共感出来ない稀有なる作品。
もしかしたら、この作品はSNS社会で生きる、私達の姿を映し出しているのかもしれないな・・、と思った作品。
ラスト、ゆりちゃんが”大っ嫌い・・。でも有難う・・。”と包帯でくるまれた身体で田母神に言うシーン。その彼女の姿を映しながら、後から”有難う・・。”と言うシーンを見返す田母神の姿が切ないと思った作品でもある。>
ムロ、強し
ムロツヨシ主演作品かつ吉田恵輔監督作品。
テーマはYouTuber。ジャンルはもちろんサスペンス。「見返り欲しさにやってる訳じゃないから」 \ バァァン / 〈神は見返りを求める〉という特報に心が鷲掴みにされ、すご〜く楽しみにしていた作品。人を笑わかせる天才と人を狂人に仕上げる天才の化学反応。ベイビー・ブローカーからの鑑賞だったが...こちらもえげつなかった笑笑 今年、「TITAN チタン」に並ぶ狂気作。もう唖然としてしまいました。
正直に言いますと、YouTube設立当初から今に至るまで、その名もない時からずーっとYouTuberを見ていたYouTube好きの私としては、違和感を覚える描写がたくさんありました。まず、そもそも底辺YouTuberでこんなにコメント来ません。言わなければ同僚にも友人にも知られることはまずないでしょうよ。ユーザーの数、とんでもないんですから。再生回数何十回と認知度、コメント量が全く釣り合ってない。怪盗ピンキーがプロデュースしたみたいですけど、なんでこの辺突っ込まなかったのかなーと思っちゃいました。
あと、こんなテレビみたいな編集する人っていなくね?って笑 芸能人のYouTubeはこんな感じだけど、HIKAKINだろうとはじめしゃちょーだろうともっと簡素ですよ。見ていて恥ずかしくて仕方ない。ちょっと芸能人扱いし過ぎかな。実際のところはYouTuberじゃないので分かりませんが、こんな風にプロデューサーがいて企画者がいてカメラマンがいて、みたいなYouTuberは私の知る限りでは見たことがないです。
とまぁ、YouTuberに関する不満はこの辺にしといて。肝心な中身ですけど、これはもう本当にとんでもなかった。人間のいや〜な部分をグロくえげつなく描くのが上手すぎる、この監督。結構誇張されて分かりやすくなってはいるけれども、人間の心理ってこんな感じで、ムロツヨシ演じる田母神の気持ちも、岸井ゆきの演じるゆりの気持ちも、どちらも十分理解できる。理解しがたい感じだけど、自分に置き換えてみてみれば「そう思うのは無理ないな」とか「だからといってそうも思っちゃうよな」ってのは感じちゃう。人間って気持ち悪い生き物だなと思わせられる映画です笑
正しいとは、当たり前とは、普通とは、一体どんな定義から生まれるものなのだろうか。それはいけないでしょとか、これはやるべきでしょとか、ああいうのが無難でしょとか。人間、誰一人として理解していない。というか出来ない。自分の気持ちがある限り。サイン会にやってきた1人の少女が言ったセリフが真理なのではと思ったのだが、理解しようとか深いこと考えるからいけないのかなって。楽しませたい!笑わせたい!だからこうしよう!なんで、この気持ちが失われてしまうんだろうね...。
ムロツヨシと岸井ゆきのの狂気的な演技が心臓を圧迫してこれ以上ない緊迫感を作り上げ、本当にキッツかったです。胸糞悪いし、全然心温まらないし、耐えがたかった。もう嫌だああ!!と何度思ったか分からない。とてもじゃないけど、人におすすめ出来るような作品ではないが、「ベイビー・ブローカー」以上に生きることの意義を考えさせられる作品でありました。
なんでこんなにグロいんだろうか。臓物えぐれたり、血が飛び散ったりするようなR15のヤクザ映画とかよりも、全然グロい。ホラーでもよく描かれるけど、結局いちばん怖いのは人間の心であって、欲望とか妬みとかがいちばん気持ち悪いんだなって。衝撃度で言えば今年トップクラス。レビュー上げた時は★3.5にしていましたけど、やはりこの気持ち悪さは一級品だなと思い★4.0に。一生忘れられない気がしました。
というのも、友人にこの映画について話していた時に、ものすごく熱く語ってしまい、それほどこの映画って魅力的なんだなと気付かされたんですよ。映画館で見るような作品ではありませんが、現代の問題がひとつに凝縮して皮肉られている作品でして、何度観てもとかじゃないけど、一度は見てこの恐ろしさと凄まじさを体感して欲しいとオススメしたくなる傑作なんです。
何度も言うように、ちょっと誇張されていてコメディっぽくなっている部分もありますが、とてつもなく狂気的でとてつもなくリアルな作品です。ああ、本当に苦しかった。キツかった。でも、めちゃくちゃ考えさせられた。オススメしずらいですけど、オススメです。
なんそれ‼️❓キモ‼️❓イタイの‼️❓
シナリオは悪いです、ナンセンスで、尻切れトンボの結末。
サイコか、不幸の連鎖か、なんか振り切れてほしいけど、中途半端で。
岸井ゆきののビジュアルがその状況を現していて、なかなか楽しい、十分にどのビジュアルでも大丈夫です、満足できます、どの場面でも。
しかしながら、飛び降り自殺とか、全身火傷とか、妙に生々しいので、心臓が悪い人は要注意です、少し吐き気がしました。
YouTubeに関わらず、個人情報漏洩は恐ろしいですね、身の危険です。
人が良すぎるのは、馬鹿にして、神なんですか、本当の神は悪魔より悪いでしょうが。
この映画は佐藤二朗が演じるとよりリアルになると思います。
若葉くんを含めて、演技力はみんな十分です、シナリオの悪さを気にしなければ、十分オススメです。
無自覚な悪の恐怖
邦画で一番新作公開が楽しみな吉田恵輔監督の最新作!
相変わらず映画タイトルの入り方がかっこいい!
前作「空白」と比べると映像的には少し劣ってしまっているかな?(公開規模も小さめで、製作費も低予算?ということもあると思いますが。)、テンポ良く進み2時間があっという間に過ぎるくらい没入して観ることが出来ました。
若葉竜也さん演じる梅川葉は最高でしたね笑
一見コミュニケーション能力抜群の良い奴かと思いきや、無責任に人の感情を掻き立てるだけで、根本的には誰のことにも親身になっていない、無自覚で軽率な悪というキャラクターを完璧に表現していましたね。
ラストの地獄の3者ご対面でも全くブレることなく軽率であり続けるという。これはすごい笑
人気ドラマだった長瀬智也さん主演の「マイボスマイヒーロー」ではなんちゃってヤンキーの役をやっていましたが、彼の演じるキャラクター良いですねー。
後はやたらマウントとってくる超ウザいクリエイター村上アレン演じる柳俊太郎さんも良かったですねー。
舞台挨拶付き上映で拝見し、ムロツヨシさんと吉田恵輔監督のトークを楽しませてもらいました。
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