かがみの孤城のレビュー・感想・評価
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こんなふうにつながってたら、いいな
こころちゃんをはじめ、登場人物の気持ちが丁寧に描かれていたと思います。
仲間とそうじゃないやつって分けていく。
中学生という時期だからこそのしんどさ。
自分も今となっては、昔のことだけど、なんか心の中がチクチクするような息苦しさを感じました。
孤城でも、同じことが起こりそうになるけど、意見がぶつかったり、苦しさをぶちまけたりできる相手になったことが、大きいんだなぁと。
当たり障りのない関係のままでもいられるけど、そこから一歩踏み出したからこそ、ぶつかる。ぶつかっても、相手を知りたいっていう勇気。
胸にくるものがありました。
話のラストだけど、
あんな風につながれた仲間が、実は身の回りにいるかも??なんて思えたら、この世界で生きていくのも悪くないって思えるんなぁと感じました。
昔、学生だった大人にも
じんわり心に染みる映画でした。
原作も好きだったけど
原監督が好きなので、低学年の娘を連れて観に行こうと思っていたが、少し難しいかなと躊躇していた。結果的には、SF的なくだりや、悩む中学生の心理などを深く追っていくことはしなかったので、小さな子供でも観やすくなっていた。主人公たちを苦しめる人の顔が、荒い銅版画のような影になっていて、より辛さがビジュアルで伝わって面白かった。家の窓を叩く影は幽霊のように見えた。バツを追って主人公たちの過去を見ていくところからは、原作も感動的だったが、映画では涙が止まらなかった。バツを一つずつ探すたびに仲間の過去とつながる所は映画化すると間延びしてしまうのでは?と思っていたが、バツを集めて光の階段を駆け上がって鏡の列に手をさしのべるまでの表現は、そうきたかと泣いてしまった。原監督のクレヨンしんちゃん大好きなので、あふれる感情のまま突っ走る描写があって感涙した。映画のエンディングロールにも感動したが、私自身が学校に行けなくなってしまったクチなので、どうしてもそちらよりの見方になってしまうから、もう一度冷静に観直したいと思った。
辻村深月のファンだから思うところがある
本作品を観に行ったのが祝日ということもあり劇場は超満員で、辻村深月さんのファンとしてはその事がまず何よりも嬉しかったです。
映画の中身についてですが、
キャラクターの見た目も雰囲気も原作と乖離が全くなく素晴らしいと思いました。
内容も面白く描けている、と思ったのですが
こころの''いじめ''''不登校''の部分にブラッシュアップしすぎなのではないか、とは感じました。
もちろんそこがテーマの作品だとは思うのですが、人間関係とミステリー要素こそ辻村深月さんの面白さだと私は感じているので、すこし「よくあるいじめ・不登校がテーマの感動物語」に近付いてしまっている気がしてしまいました。
こころ以外の6人の関係も、2時間という時間の中だと仕方ない部分ではありますがすこし希薄に感じてしまいました。
こころの性格・心情を表現したいためかテンポが悪い部分もあり、また演出がやや大袈裟なのも少し残念に思いました。
しかし、劇場を出る際に周りからは「面白かった〜」「今度本かして〜」という声が聞こえてきたので、これは辻村深月さんのファンだから細かいところが気になるのと、原作既読だからテンポが悪く感じてしまっただけで初見の方からみたら全くそんなことはないのかもしれません。
ただ、声優だけは悪かったと断言できます。
俳優を使うことは悪いとは言いませんが、下手な俳優を使うのは納得できません。
こころ、オオカミ様、アキがとくに棒読みが酷く、せっかくこんなに丁寧にキャラクターを原作に寄せて作っているのに非常に残念でした。
ファンだからこそ、穿った目で見てしまいましたが、辻村深月さんの作品を面白いと思ってくださる評価が多く嬉しく感じています。
ぜひキャラクター達に興味を持った方々は原作を読んでみてください!
原作が読みたくなる
対象年齢は高くない感じだが思った以上に良い
原作のすごさ
面白かった。すごく。
良い意味でハードルが低かったので、より面白く感じたのかもしれない。
すごく面白かったのだが、それだけに細かいところの矛盾点が気になってしまった。おそらく原作はもっと緻密に構成されていて面白いのだろうなあ…。映画にする限界だと思うのだが、ディティールが省かれた部分はかなりあるのではないかと想像できる。
ストーリーとして巧みなところは、孤城に集められた7人の共通点が段階的に明らかになっていくところ。
中学生→不登校児→同じ学校→7年ごとにずれている
最近の映画としては展開がゆっくりすぎな気もするが、登場人物の心の動きを自然に追える親切な速さだと思う。
7人の中学生の年代がずれていることは、「どんな時代になっても、子供は人間関係で悩んでいる」という隠れたメッセージがこめられているように思う。おそらく原作では、それぞれの年代での時代背景や不登校の理由が異なることなどももっと詳細に描かれているのではないか。
もったいないな、と思うところは、「7人の時間がずれている」「フリースクールの先生とアキが同一人物」というこの物語の大きな仕掛けが、かなり序盤で分かってしまうところ。だから登場人物の気持ちに共感するというよりは、早く気づけよ~、とイライラした気持ちになってしまう。
もう少したくみに隠して(ミスディレクションやミスリーディングを使って)、「あっ! そうだったのか!」という驚きをもたらしてほしかった。
終盤の展開も???な点が多い。「×印を回る→階段が現れる→時計に行く」という手順がなぜこころに分かったのか? それまで城の中で一番怪しいと思われる時計について調べてなかったのがそもそもおかしい。これも原作では語られている部分が映画で省略された結果なんだろうと思う。
さておき、この映画(物語)が本当に優れている点というのは、ファンタジーと現実をつないでいる、という点だと思う。
ファンタジーの世界と現実の世界の関係というのは、ファンタジー文学にとって非常に重要な部分で、そこに作家の思想がこめられる。たとえば「果てしない物語」では、ファンタジー世界に入って帰ってこれなくなる人間と、ファンタジー世界で成長して現実に戻ってくる人間がある、としている。
「いじめ」「不登校」という現実の深刻な問題に対して、ファンタジーの中での救いを示したところで、現実の問題は解決しないわけで、「現実には鏡の中の世界は存在しない」ことに現実の子供は逆に絶望してしまうかもしれない。物語の世界に没頭することは、一時的な現実逃避になっても、現実の解決不能な問題は何一つ変わらない。
しかしこの物語では、「アキ」の存在がファンタジーと現実をつないでいる。現実の世界でも、全部の大人が信用できないわけではない、中には頼れる大人がいるかもしれない、という救いを残している。この物語は、子供には「頼れる大人もいる」ということを、大人には「救いを求めている子供がいる」ということを教えてくれている。
この映画の感想とは直接関係ないのだけど、最近、「対人恐怖症」というのが日本における「文化依存症群」なのだと知って、すごく気が楽になった。
「文化依存症群」というのは、特有の文化環境にだけ発生する精神障害のことで、「対人恐怖症」(他人が自分をどう考えているのかを異常に不安に思うこと)というのは日本にしかない病気なんだという。
いじめは日本だけにあるわけじゃないと思うけど、対人恐怖症的なものがいじめを深刻にさせているところはあると思う。対人恐怖をメタ的にとらえることで対人恐怖は多少やわらぐ。他人が自分をどう考えているのかってのは、「思いやり」という意味では必要な気持ちだけど、過剰になってしまうと、自分の本当の気持ちを言えなくなってしまうという意味で有害だ。
話す事の大切さ、悩みを抱える皆へ
すごく良かった!
予告を見た時は不思議な城を舞台にした恋物語になるのかと思いましたが、全然違いました。
これは理由ある7人が大切な物を見つける物語。
それぞれが別の悩みを抱えていて、お互いが交流していくうちにある共通点が見えてくる。
イジメと孤立、人との関わり方、勇気を持って話す事の大切さ、支える人たちと母親の愛。
色々な事を感じて、見直すきっかけになってくれると思います。
涙がこぼれそうになるシーンも多々あり、エンディングも曲が相まって泣ける!
キャラデザインも良くて、それぞれの声もよく合っていると感じました。
ストーリーは伏線が分かりやすい為に終盤での驚きは控えめ。
伏線をもっと序盤にさり気なく貼っておくと、ラストがより一層盛り上がったのかもしれませんね。
それと何人かの“その後”が気になってしょうがない。
皆どうなったのー?💦
最近見た映画の中で1番の良作
6歳児と観に行きました!
チェンソーマンの藤本タツキ氏が観たとTwitterにあげてたので、じゃあ観てみるか!と前情報無しで行きました。(先生曰く周りの人は泣いていたらしい)
1番グッときたのは、最後の方にリオン君が涙するシーンです。もう、、この泣き顔見れただけでお金払う価値あり‼︎レベルで良かった〜!泣
イケメン青年が微笑みながらキレイな涙をどばどば出してくれています!最高です!!!
※このリオン君の泣き顔はPRVにもあり
今年小学生になる娘を連れて行きました。6歳児には過激な言葉かも?!と思う点もありましたが、今後友人関係で上手くいかない事もあるだろうし、そんな時少しでも思い出してくれたらいいなと思いました。特にもえちゃんの考え方は、強くて冷静で響きました。
ちなみに、、娘に感想を聞くとたのしかった!だって。全く理解してねぇぇぇ〜
幼児といく場合はお金の無駄になる可能性があるのでご注意ください
真実はいつもひとつ
赤ずきんちゃんとオオカミさま
変わったストーリーですね。
声優陣が豪華!話もよかったです
原作を読んでたので観てみました
絵柄が好みじゃなかったけど、原作を読んで気になってたので観に行きました。他の映画見た時に流された『鑑賞中の注意』動画も気になったしね。後ろから席を蹴られたオオカミがめっちゃ怒ってた。僕はmovixで見たけど、いろんな映画館で流してるのかな?「スゲェ推されてんだ、観なきゃっ」って気になりました。
本編はもう少しリアルな背景で観たかったですね。遠近感がなくって、背景が手前に見えたり、手前の柱が認識できなかったりしました(特に前半。後半は目が慣れたのかな)。
終盤、アキを助けに徐々に駆け出すシーンの演出はカッコよかったです。
ストーリーは「よくまとめたなぁ」と言う感じ。原作は結構長編だし、7人それぞれにストーリーがあって、端折れないですしね。
残念だったのは前半の東条さんの印象が薄かったこと。こころちゃんが憧れる東条さんには、三井のリハウスの転校生のような(古くてすいません)圧倒的美少女感が欲しかった。だからこそ、皆友達になりたがるし、だからこそ、後半で吐く毒にインパクトがあるのに。
そう言えば舞台化もしていたようですね。実写でも良かったかも。そうなると気になるのは東条さんのキャスティングよりオオカミ様のお面のクオリティーかな。マンウィズにはならないよね?
闘い続ける・・・
原作未読
久しぶりに真っ直ぐな作品を鑑賞した 観客は圧倒的に子供、特に中高生が多い中、今作品を選択した昨今の学生達に多大なる賛辞を贈りたい 映画というものはこんなにストレートで爽やかなメッセージをスクリーンから届けているんだよと…
只、すれっからしのオヤジの自分から言えば、一服の清涼剤としての要素としての作品の意味合いになってしまっているのが自身の情けない限りなのだ それはジュブナイル作品としての模範性を要していて、だからこそ過ぎ去ったその時代の不可逆性に対する甘酸っぱさを得た、いわゆるノスタルジーを貰った印象に留まってしまった寂しさかもしれない
今作のキモは二つ 先ずは『赤ずきん』と『狼と七匹の子山羊』との混同 そして、敢えていじめっ子との和解を行なわない醒めたリアリスティック
前者は、似ているグリム童話を敢えてミスリーディングさせることでミステリー性を増幅させる装置を設置したのだが、今イチこれが半減してしまったように思われる 今作に於いて一番のショッキングポイントである、二つの事件(未成年暴行未遂 家への押しかけいやがらせ)が余りにも強烈過ぎ、本来ならばミステリー要素が題材である筈がヒューマンドラマに喰われてしまっていることを感じてしまった 要はバランスが揺らいでしまったのではないかと
後者は、その現実的である、いじめっ子といじめられた子は、一生解り合えないという極めて当然の関係性をきちんと落とし込めた点に評価点としての最高値を付けたい 攻撃する側(観て見ぬ振りをする奴も含む)は直ぐに忘れる された側は一生の刺青となり、例え皮膚を代えてもその痕は消せない 国レベルであっても同じだ 出来るならば未来永劫謝り続けて欲しいと願う気持を、今作ではきちんと表現されていると思う
伏線回収系といってしまえば強すぎなカテゴライズだが、そのスッキリ感を学生達に"基準値"としてもたらした今作は充分評価されて然るべきだと思う内容であった
後、もう少し作画を丁寧(ガラス張り等、反射表現の大変さを充分高評価)に、もっと言えばライティングに影を落とし込んでくれればより没入感を得られたと思うのは、汚れた大人の戯れ言か・・・
城に集められた同じ学校の中学生
それぞれに登校できないでいた
興味深いのは皆年代が違っていたこと
そしてそれぞれに生きる力を身につけていくだろう
お姉さんのドールハウスに物語世界が収斂するのが切ない
良い内容でした。結末良し。
良い話だったと思います。
完全にファンタジー設定なので、どんな話だろうと思っていました。いじめや家庭問題という重いものを主軸に据えながら、きれいに描けた物語だと感じます。辻村深月さんの小説を読んだことが無かったのですが読んでみたくなりました。
確かに人は弱いもの。誰しも「かがみの孤城」のような場所、仲間を求める部分はあります。実際の世界ではそれは親であり、家庭・家族であり、友人であり、児相の職員や教師であるべきでしょう。果たしてそういう役割、正しい大人としての役割を自分が果たしているかどうか。その部分は大人への強烈な問いかけです。作者はこの作品を子供よりも大人に読んでもらいたいのかもしれません。
映画としては終盤に詰め込みすぎなところ、ちょっとだけ先がわかっちゃうところが気にはなりましたが、物語全体としては良かったと思います。
全455件中、221~240件目を表示

















