「同時期公開の「すずめの戸締り」よりこちらのほうが面白かった。」かがみの孤城 孔明さんの映画レビュー(感想・評価)
同時期公開の「すずめの戸締り」よりこちらのほうが面白かった。
中学1年生の主人公少女は同級生の虐めで学校に行けなくなってしまい、家に引き篭もりに。
両親は心配して手を焼いてくれはするものの改善の切っ掛けは掴めなかった。
そんなある日、自室の鏡が光り出し手で触れたら吸い込まれて見知らぬ城の入り口で狼のお面を被った少女と出会う。そこでは自分以外に女の子2名、男の子4名が同じようにして城に招かれていた。
狼の少女は「非日常の冒険が始まる」などと訴えかけて来るが、どの子も唐突で訳が分かっていない。
「この城の何処かにある秘密の部屋への入り口を見付ければどんな願いも叶う」そのチャンスが7人のうちの1名に与えられた。期限は1年間もあるという。これが長いのか短いのか。
集められた7人は年齢は違っても中学生だった。やがて少しずつお互いの事情を知るうちに、男の子1名を除く他の6名はいずれも学校に通えていない不登校児童だった。
季節の移り変わりと共に城で過ごす時間を共有するうちにお互いを少しずつ理解する仲間となっていくのだが・・・・実は集められた少年・少女たちは他にも「ある共通点」があった。それは・・・・。
願いを叶えることができたら、城での記憶は消えて仲間たちのことは忘れてしまうという制約の中で揺れ動く心理。「城の中では会えても、現実世界では出会えなかったのはどうしてか」という疑問が解決した時、世代を超えた先輩・後輩であることが7人を繋いでいたのだと知る。
上映時間の制約で主人公以外の6名の過去、不登校の理由がイマイチ画面で見て分かり難かったと思います。画の見易さや声優は問題ありません。
同時期公開の「すずめの戸締り」よりこちらのほうが良かったですよ!
