劇場公開日 2022年12月2日

「??「生まれ変わることができるなら妹みたいな美人に」」月の満ち欠け 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0??「生まれ変わることができるなら妹みたいな美人に」

2023年1月1日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

2023年映画館鑑賞1作品目
1月1日(日)イオンシネマ北上

原作未読
原作は『鳩の撃退法』の佐藤正午
監督は『軽蔑』『雷桜』『きいろいゾウ』『ストロボ・エッジ』『彼女の人生は間違いじゃない』『ノイズ』『あちらにいる鬼』『母性』の廣木隆一
『外科室』『テルマエ・ロマエII』『映画 ビリギャル』『いぬやしき』『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『そして、バトンは渡された』の橋本裕志

原作者も比較的人気作家で監督も脚本家も豊富な実績を誇るベテラン
出演者も豪華な顔ぶれ
それなのに新年1発目から酷いものを観せられた気がするけど星3つは与えたい
映画はやっぱり娯楽なわけで好きな役者が出ていればそれなりに楽しめるんだよね自分は
話としてはアレでも三船敏郎勝新太郎中村錦之助石原慎太郎浅丘ルリ子が共演した『待ち伏せ』もGHQが剣戟映画を禁止したなかで制作された片岡千恵蔵主演『多羅尾伴内』シリーズも

だから日本の役者に興味もなければ生まれ変わりも信じない人にとっては地獄かもしれない
そもそもそんな人は映画館でお金を出して観るという愚かなことはしないだろうけど

予告編からして頓珍漢だったからな
僕自身輪廻転生とか全く信じないというか人生観において思想に全く合わないし認めたくもない
生きているうちが花であって一度しかない人生だからこそだよ
手塚治虫の漫画ならスッと受け入れることができるけど映像作品となるとオカルトは強い拒否反応が出てくる
タイムスリップとか透明人間とか宇宙戦艦ヤマトとは全く別次元なわけで一緒にしないで欲しいものだ

タイトルの月の満ち欠けだって仕組みからして生きた死んだのはなしじゃないよ

ホテルのレストランでの伊藤沙莉はやばすぎる新興宗教の勧誘に見えて来た
子供は親を選べるなんて聞いたことねーよ
前世にしたってタモリが河童でさんまがかまいたちの時点でインチキそのもの胡散臭い

瑠璃が執念深い
胎児に乗り移って脳に侵食しのっとるんでしょ
カマキリに寄生する虫みたいで怖い
寄生獣じゃん
感動しないしむしろ怖いよ
ファンタジーというよりホラー
最後に至ってはコメディーだね
江口寿史の短編『ポッキー』のオチみたい

大泉洋の熱演ぶりは逆に笑えた
自分はサイコパスではないと思うけど
僕側も悪いが大泉側にも問題があるのではないだろうか
どうしてもバラエティー色が強い役者がシリアスな演技をすると吹き出しそうなる
しかも大泉洋はだいぶ前だが『おにぎりあたためますか』で戸次重幸と北海道のテレビ局の女子アナと一緒に北海道の大自然を眺めながら放屁をしたのだが悪びれることもなく「オナラをしてなぜ悪いの」とあの彼独特の表情で屁理屈を捏ねていたことを思い出すのだ
今思えば大泉洋は典型的なオナラ顔でオナラ・オブ・ザ・イヤー3年連続受賞で殿堂入りするような勢い

有村架純の脱ぎっぷりは清々しいが素っ裸にはならない
下着でしっかりとガードしている
どうしても観たいわけじゃないが観たくないといえば嘘になる
小学生の子役と比べるとやっぱり架純は姉同様オッパイが大きめだなと再確認

中身は正木瑠璃でも見た目は緑坂るり
親子でもないのに成人男性と女児が抱き合っては警察沙汰ではないか

作品の都合上3人の子役の女の子が出演しているが緑坂るりが一番きつい
ある意味これも虐待ではないだろうか
実写版のちびまる子ちゃんでみぎわさんの役をやった子役の女の子くらい可哀想

アラサー伊藤沙莉の女子高生役は周りが若い子ばかりなのでいくら童顔で小柄とはいえやっぱりキツイ
堀之内の某風俗店従業員みたい
親友の墓参りにしたって役作りで大人になったことを強調したのか彼女にしては厚化粧だ
亀戸か綾瀬か金町のスナックでママ一人じゃ手に負えないくらい繁盛した時に手伝いにくる臨時のチーママみたい

久々に田中圭が嫌な役でそれがとても良い
イケメンもたまにはこういう役をやらないと
広瀬すずと夫婦役を演じた横浜流星みたいに

妻と娘を交通事故で亡くし勤めていた東京の会社を辞め実家の八戸に引っ越す小山内堅に大泉洋
夫から逃げる際に踏切内で電車に轢かれ亡くなる正木瑠璃に有村架純
大学生の頃に人妻の正木瑠璃と男女の関係になる三角哲彦に目黒蓮
小山内瑠璃の親友・緑坂ゆいに伊藤沙莉
緑坂ゆいの娘・緑坂るりに小山紗愛
正木瑠璃の夫で建設会社社長だった正木竜之介に田中圭
堅と同郷で東京で同じ大学に通いのちに結婚する小山内梢に柴咲コウ
堅と梢の娘・小山内瑠璃に菊池日菜子
小山内瑠璃(幼少期)に阿部久令亜
堅の母を世話する訪問介護士の荒谷清美に安藤玉恵
荒谷清美の娘・荒谷みずきに尾杉麻友
レコード店で働く三角哲彦のバイト仲間・中西に寛一郎
レコード店の店長に波岡一喜
八戸に暮らす堅の母・小山内和美に丘みつ子

まっ僕も仮に生まれ変われるなら土屋太鳳の子供として生まれたいね
パパはイケメンだし両親ともダンスキレキレだからモテそう
三田佳子の次男みたいに違法な薬には手を出さず働きもせず毎日映画鑑賞三昧
とはいえなかなか死にそうもない
これからも生き恥を晒し続けることになりそうでその点においても生まれ変わりは無理な話だ

野川新栄