リボルバー・リリーのレビュー・感想・評価
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これまでで最も美しい綾瀬はるかが躍動
長浦京氏の原作は、非常に映画的でありながら、映像化困難な設定だった。
ましてや感動大震災後の帝都・東京が舞台ということで、大正時代のセットを作り込むことは潤沢な予算が必要になってくるということも言わずもがな。
それでも、紀伊宗之プロデューサーと行定勲監督は見事にやってのけたと言っても過言ではないだろう。一寸の隙も無いキャスト陣を揃え、俳優陣もまたその期待に応えた。
その中心にいたのが綾瀬はるか。これまでで最も美しい綾瀬はるかをスクリーンで観ることができるはず。そして改めて、アスリート並の体感と運動神経だなあと感嘆せざるを得ない。
羽村仁成、ジェシー、古川琴音ら若手キャストの奮闘も目を見張るものがあるが、長谷川博己、野村萬斎、豊川悦司らの匂い立つような存在感と大きなアクセントを加えたことも言及しておく。
安っぽい脚本が、せっかくの素晴らしい演技を潰す
<映画のことば>
「お前たちのような国家の犬が見る夢は、どんな夢だ。いい加減に、目を覚ませ。
お前たちは、何を信じているんだ。資源も資金も足りないこの国に、他国を侵略する力
があると、本気で思っているのか。
このままでは、日本は自滅するぞ。」
<映画のことば>
「彼は百合さんとの子を亡くしたことで、痛感したそうです。もう殺し合いの時代は終わったのだと。」
「殺し合いは、続いているじゃない。(でも)何で私なの?なぜ、あの子を私に託すの?…ほんとに勝手な人。」
「水野は死んでいなかった。大いなる目的のために自らの死を偽装し、細見になることを選んだ。戦争を回避し、経済力で国を成長させる。それを、たった一人でやろうとしたんだ。大した人です。」
「回転式拳銃を自在に使いこなす女スパイ」ーそんなようなところでしょうか、本作の題名の意味するところは。
そういう細見(水野)も、息子・信吾の護身用として武器(拳銃)を託しているのですから、彼自身が否定したはずの「殺し合い(のための道具)」で、息子の護身を図ろうとする-。
しかし、現実問題としては致し方ないのかも知れませんけれども。
何か…腑に落ちないものを感じてしまうのは、果たして評論子だけだったことでしょうか。
総じて、安っぽい脚本が、本作の水準を引き下げてしまっているように、評論子には思われました。
評論子的には、良作としての評価がやっとこさという一本だったと思います。
たとえ、多くのレビュアーが正当に評価しているように、主演の綾瀬はるか渾身の「女スパイ」としてのスタイリッシュさ、あるいはまた、軍部が幅を利かせていても、まだ昭和初期のような「きな臭さ」は感じられず、「大正ロマン」の、いわゆるセピア色に美しい時代描写を最大限に加点したとしても。
(追記)
寡聞にして知りませんでしたけれども。
多くのレビュアーの指摘によると、ふだんの綾瀬はるかは、天然系で通っているとか。
そういえば、別作品『はい、泳げません』あたりでは、その持ち味を遺憾なく発揮していたのかも知れません。
「天然系の女優さんが演じた女スパイのアクションもの」…上記のとおり、脚本の弱さがなければ、
それはそれで面白い一本になり得たのかと思うと、ダブルで残念な評論子でした。
(追記)
本作の行定勲監督は、どちらかと言うと、静謐(せいひつ)で、重厚な作風のドラマを多く撮っている監督さんというイメージがありました。
行定監督が本作を手がけた経緯は承知しませんけれども。
あえて他ジャンルへの挑戦ということだったのかも知れませんが、伝統的な(?)「行定路線」の一本ではなかったことは、確かだと思います。
キリっとした役どころが良く合う、綾瀬はるかを堪能する作品
20代前半までの綾瀬はるかは、演じるキャラクターが、
天然っぽい役、ポカドジ多めの役などを、生真面目にこなすことで、
「芋系美人だけど、台本セリフっぽい言い回し」がハナにつく印象が多々あったが、
大河で八重の桜の主役をこなした辺りから、
キリっとした女性、洗練された女性を演じることが増えてから、
途端に映える女優になった印象がある。
今回の作品は、まさにそんな、キリっとした殺気の雰囲気纏う暗殺者の役どころで、
ハマり役だったように感じた。
ただ、暗殺者として、あまりに強すぎて、一人で陸軍殲滅寸前辺りまで追い込むのは、
さすがにドン引きだった。
戦争の生き残りという背景があった、漫画のゴールデンカムイじゃあるまいし。
女性の限界超えちゃってる感が、没入感を削いだ印象。
あと、主人公と行動を共にする子供役の羽村仁成は、すごくよかった。
良かった演者
綾瀬はるか
羽村仁成
清水尋也
綾瀬はるかはよく頑張っているが?
CSで録画視聴。
ストーリーとしては面白かった。
しかし、時間が長い。だらけてしまう。
この作品は綾瀬はるかの孤軍奮闘のアクション
シーンが印象に残っている。
ルート29とこの作品の綾瀬はるかはよく頑張っているが。綾瀬はるかの演技力は凄い。
綾瀬はるかの凄腕アクション
ワンカットワンカットが美しい
耽美ロマンサスペンス。
怪人二十面相などを思い出す。
時代特有の雰囲気を半ばファンタジーに仕立て上げた映像美が行き届いていた。
出演陣も違和感なくはまってなおさらゴージャス。
特に長谷川さんの立ち居振る舞い、雰囲気は主役を食うほどと見た。
回転式ゆえ昨今のガンアクションよろしく、
バラバラ撃ちまくれないガンアクションは、イーストウッドの西部劇あたりをお手本に見るべきだろうが、やはり物足りなさを感じたためもうひと工夫欲しい気がした。
とはいえ上記のようにワンカットワンカットが美しい。
綾瀬さんのアクションも女優さんばなれしていて見ごたえがある。
それでもうOKのような気もしなくはない。
(「ベイビーわるきゅーれ」シリーズを見た後というのが、すべて悪い)
大金をめぐる陸軍海軍の間に入り、キーパーソンを護衛する。
主人公の過去と、それぞれの関係の変化。
王道の二本軸だがややうまくかみ合っておらず、両軸あることが散逸に見えたことが残念だった。
主人公コンビはアニメ版「攻殻機動隊」の素子とバトーにも見えて気に入っただけに、
次作があるならバディものとして見てみたい。
というか綾瀬はるかさん、カジュアルダウンした衣装で少佐をやったらば、スカヨハよりハマリそうなんだが。どうだろう。
役者ってすげー
耳障りな銃声
開戦前の上層部では海軍と陸軍がいがみ合い、天才投資家がつくった裏金「バニシング」をめぐって混迷している。
山本五十六(阿部サダヲ)は──
『(その金をつかって)10年、開戦を先に延ばしてみる。その10年の間に戦争を回避し、この国が生き残る道をみつける』
──と言ったが叶わなかった。
日本のいちばん長い日にも陸海の犬猿が描かれているが、戦争を回避するための奔走が無に帰す感が強く、映画のストーリーよりも「陸軍と海軍がいがみ合ってたら戦争なんか勝てるわけない」──を感じる映画だった。
おりしも衆議院議員総選挙(2024/10/27投開票)をひかえ、メディアをひらくと与野の諸声が聞こえてくる時期ゆえ、各政党の思惑・野心が繰り広げられる様子にたいして(じぶんは「政治ガー」言う玉じゃないし「政治ガー」言いたくもないが)なんとなく似た空気を感じたのだった。
国内評価はさほど伸びていなかったが、映画は想像したよりも悪くなかった。見どころは大正モダン衣装と銃撃戦、役者では長谷川博己と古川琴音がよかった。とくに長谷川博己がよかった。かれは常に「セリフをくっきりしゃべろうとする気配」が出る俳優でそれが個性になっていると思う。
綾瀬はるかはこのようなHarshな役回りが似合わず「奥様は、取り扱い注意」に見えてしまっていた。竹内結子が演じたらはまり役だったにちがいないと思った。
銃の音がやかましく耳障りだったことに加え、銃弾が味方にはぜんぜん当たんないのと、ぜったいあんた死んでるだろ──という重傷から回復してしまうことでおとぎ話っぽさが増幅されて、シリアスなのかヒーローアクションなのか、しまいまで解らなかった。
なんか綾瀬さんてきれいといえばきれいだし最大公約数的な好ましさをもっている人だとは思うがフェミニン値ゼロのサンドラブロックタイプで、女優なのはわかりすぎるほどわかるのだが女とは思えないというアクロバチックな印象をもっていて、個人的には好きも嫌いも良いも悪いも、これほど何にも感じない俳優がいるだろうか──という感のある女優さんなので、そういう女優さんが日本一の人気女優であることに、疎外を感じる。じぶんの感性が他者とちがうことは、ときどき気分がいいことでもあるが、ときどき疎外を感じることでもあるという話。
ところで平岡(佐藤二朗)と百合(綾瀬はるか)が交わした密約がなんだったのか答え合わせがなかったのでもやもやした。
これを褒めてる人は…
大正モガ
何ですかこれは?
綾瀬はるかを観る映画
綾瀬はるかがかっこいい、美しい。
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