その消失、のレビュー・感想・評価
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暗い、重い、えぐい、やるせない
ストーカー事件を追う刑事。
犯人は誰なのか?
贖罪の物語。
暗い、重い、えぐい、やるせない。
後半、謎解きがされるほどにゾワゾワくる。
そして…ちょい役で岡山天音!?
時間の無駄、まさに消失
サスペンスかと思ったら、話が全く読めない極めて難解な青春トラウマ物語。
明らかな精神障害者、しかも刑事だという設定、捜査も禁じられている単独行動だし刑事ものとしてのリアリティが皆無、映像も現在、過去、妄想と込み入っているし、なかなか話が進まずイライラが募るばかり・・。
要は作家性の問題なのでしょう、狩野比呂が原案、脚本、監督と思いどおりに作った自主製作映画のような独善的作品だから他人がどうこう言うのも僭越かとは思いますが、まったく肌に合いませんでした、観ようと思ったことに後悔しかありません、まさに時間の消失。
好きな作品です
たまたま時間が合って、最終日という事もあり鑑賞。始まってすぐにイヤな予感。スクリーンがデカくなく、席も後方で字が読めない。展開は予想通りと思いながら、後半ゾクッとさせられる。そこにつながるのかぁ、と思いながら見終わって、まずもう一度見直したいと思った。現時点で見れる映画館無さそうなのが残念無念。好き嫌い分かれるかもしれないけど、私は好みの作品でした。
「、」の意味を考えてしまう。
私はかなり好きです。面白かった。テーマはまさに「消失」。過去のある呪縛に囚われ時折記憶が混濁する刑事の松井。ストーカー事件を捜査する中で3人の被害女性に関わってゆくクライムサスペンス。
正直中盤まではよく分からなくてあんまりかな~って思ってたんですけど、後半でぐんと盛り返します。断片的だった記憶の欠片が繋がって哀しきゴールへと突き進んでゆく。ミスリードの要素もあり本当によくできてました。
残念だったのが松井の精神世界ともいうべき部屋に物語のキーとなる女性達がドレスアップして登場するんですけど、私はこの演出はいまいちだったかな。ただ、泉里香は安定の美しさでした。
壊れる寸前の自分自身をギリギリのところで保とうとする難しい役だったと思いますけど、札内幸太さんお見事でした。ラストの解放はまさに最大の「消失」でしたね。そして岡山天音よ。あの一言をここで言わせるか。やられました。
なんだろ?この寸足らず感
何かが足りなくて、余計なことが多すぎる気がした鑑賞直後。なかなか興味深い物語だし、僕の好物である「闇」多めでかなりwelcome。
序盤からおもしろくなりそうでした。ノワールっぽいノリ、不条理なノリ、韓国映画っぽいソリッド感ありありで、おー、こんな邦画待ってたよぉぉ〜って盛り上がったんですが、中盤以降の説明パートがやれやれでした。
あと、好みなんでしょうが、イメージショット?示唆シーン?が多すぎで効果が薄れる冗長感。カット割細かすぎで疲れてしまう中年の私(笑)後半は答え合わせ説明コーナーが続くのでさらに疲れてしまいまして、その満腹感たるや、わんこそばの終わりたいけど終われないラストの感覚に似てます(笑)
僕は心情を全部かたらせる作品が好きになれないんです。観客に考えさせて欲しいんです。考えさせてくれない作りだから説明パートで冷めていくし。ダラダラ感否めなくなっちゃいます。
かなりおしい。
面白いのに、いや、もっと面白くなったはす!ただ、嫌いじゃない作品です。魅力感じましたよ。
贖罪…って関係ないじゃん
3人の被害者から訴えられた脅迫状とフードの男という犯人によるストーカー事件を追う記憶障害を抱える刑事の話。
高校生より以前の記憶が無いという刑事が先日捕まえたフードを被った連続ストーカー犯の模倣犯と思しき新たなストーカー犯による事件を追ってい行くストーリー。
先日ストーカーを捕まえたは良いけれど、記憶障害が再発し、頻繁に記憶を無くす様になった主人公という体だけど、それにしても被害者は3人なのにみせていく女性は4人?
7月7日時のキーワードの基、記憶をさかのぼり思い当たる節のある被害者達と過去をみせていく展開は中々サスペンスフルだし胸クソ悪いしで引き込まれるし、これってもしかして…という思いも浮かんでくる。
ただ、どういう立場なのかは後のお楽しみ。
程なく全てが判ってからの流れも中々良かったけれど、だとしてもそれは釈然としないというものも結構あったし、これって年齢でキャストが変わるの有りきですよね。
ラスト付近の回想はもう判っているから口説くて、ちょっと狙い過ぎてしまった様に感じた。
コリアンノワールでこういうのありそうだよね。
ねえお兄ちゃん、私が辛いとき助けてくれる?
これは、多少のネタバレに触れながらでないと語れない。
出だしから、ワンショット、ワンショット映像美みごとな短めのシーンが差し込まれる。それは記憶の断片を示すように。ただ、ちょっとこの尖りすぎるシーンが徐々にくどく感じ出した。主人公の語りがダラっと(記憶障害の設定なのでしょうがない)してるし、事件を追いかけていることが無理設定(その記憶障害であることの不都合、ひとりで捜査を続けている不自然、)だと思えてくるし、だんだん時系列を追うのにも疲れてきて、途中で脱落しかけた。
しかし、徐々につながり出した線と線が確信に変わった瞬間のざわつきは、同僚の刑事がなすすべなく佇むしかなかったあの感情と同質のものだった。
そこまで執念深い復讐を仕掛けるほどの、憎しみ。自分の人生を犠牲にしてまで達成したい、執着。それを知ると、ざわざわした不安にいつのまにか支配されてしまっていた。おまけにこちらはもう、"連鎖"という言葉の呪縛にもとりつかれている。みごとに想像の上を来た。
ラスト、事件の終着をみたところで、連鎖は断ち切れたわけではないのだろう。なにより、美紀の心に深く"消失"の感情が根付いてしまっている。"命日"や、"旧姓に戻した"ことで、"美波"という名前を付けた娘と、美紀が事件後どんな歳月を過ごしてきたのか、想像が膨らむ。あの憔悴しきった姿は、さもありなん。
そして思う。タイトル「その消失、」の「、」の意味を。おいおい、まだこのあと何かあるのか?と。また新たな消失が生まれる連鎖が続くのか?と。
そうそう、この日公開初日。監督が上映前に軽く挨拶。なるほど、その気合感じる映画でした。
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