ザ・ホエールのレビュー・感想・評価
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〝私は何も忘れない〟
母が留守をした日にやってきた、父が恋した男。
彼を選び、自分を捨てた父。
〝私は何も忘れない〟
父の異変も、私の傷みも、苦しみも、、8歳だった過去から現在、そしておそらく未来にわたり…
私はなにひとつ忘れない。
父であるあなたの身勝手な行動が娘の私に及ぼした全てのことを。
なにひとつ忘れないから、なにひとつとしてあなたへの恨みは消えることはないのだと。
エリーのその言葉には、この上なく痛烈な意味が響き渡っていたのを父チャーリーがわからないわけはなかった。
しかし、それだけ憎しむ父からの連絡を受け、エリーが放っておかなかったのはなぜか。
余命がわずかと知り、思春期ならではの反抗の力を味方につけ最後に一言ぶちまけたかっただけ…ではすまないだろう。
実母メアリーとの母子関係も、みてすぐわかるほどだ。
満たされてない心の隙間には冷たい風が吹き荒れ、安息とは無縁の時間だけが流れているエリー。
そこにはもちろん心の置き場などなく、本能的に感じる愛を探し彷徨い続けている。
父からの連絡は、それを僅かでも感じるための最後で最大の自分自身のチャンスだと悟ったのだろう。
しかし、再会を果たした父の姿は、エリーにとってもショッキングだった。
恋人の死をきっかけにチャーリーは、孤立と自暴自棄に襲われ、ストレスの吹き溜まりのような心が死を呼ぶほどの身体に変えていた。
親身になって世話にくるリズや、偶然一命をとりとめてくれ関わるようになった宣教活動の青年、いつもデリバリーしながらチャーリーの様子を気遣う担当者、最後を感じそっと歩みよってくれた元妻、そしてエリーの存在も、もはや、ゆっくりと自殺しているのと同然の彼を止められない悪化状態だった。
エリーはきっと、妻と娘を捨ててまで離れて行った父が、選んだ道を充実させれずに暮らす現実が悔しかったのではないだろうか。
それはさらに彼女を深くて遠い場所に捨てたのと変わらぬ意味を持つからだ。
ママとパパがうまくいかなかったこと、父が彼を好きになったことの仕方なさは、大人になる時間をかけて理解していけるかもしれなかったのに。
今、ここにいる父は、世間からドアを一枚隔てた暗く汚れた閉鎖的な部屋にある世界で、吐いた汚物にまみれ、日常生活すらままならず、微かな呼吸に喘ぎ、苦しみと悲しみを纏い、精神や健康も無視し堕落した空気と一体化している。
正反対に、遺されている恋人が生きていたころの整然と美しい寝室と眩しく幸せな写真。
父が、自分の人生を諦めた時間の流れが目にみえてわかり、その耐え難さは、とげだらけの言葉と悪態になってエリーから迸る。
ある日は激しくドアを閉め飛び出し、ある日は辛辣な言葉で責めたてる。
またある日は、窓辺にくる鳥にやる餌の皿に気がつきバラバラに砕く。
そこまでしてしまうのは、父の内面にまだある、他を思うやさしさをみつけて辛くなってしまったからだと思う。
割られた皿をみて、自分への悔しさとやりきれなさをエリーが爆発させていることをチャーリーもまた、気づいているのだ。
そして、そんな嫌な時間を毎回過ごすのに、エリーはまた自分に会いにくることにも…。
チャーリーは父娘の距離、恨まれて当然だった空白の年月を、余命わずかな日々でとりもどすために何をしようとしたか?
学生たちに、リモートで文章の書き方の手ほどきを仕事にしている立場のチャーリーが、あと数日の命と知り実行せずにはならなかったもの。
それは生徒よりも先に、人の親として示すべき最初で最後の教え。
弱みと恥を捨て、醜態、深き罪を認め、嫌悪を浴び、それでも彼に恋した自分、病院にも行かずにエリーのためにとっておこうとしたお金のこと。
矛盾だらけの人生の最後に、彼にとって、執着すべきはその本心ひとつ。
エリーに、自分に正直になることをみせることだった。
そして、それを自分に教えてくれたのは、ほかならぬ我が娘がかつて書いた文章であったことへの感謝。
いまだにのしかかる彼女の迷いを築いてしまった父としての贖罪、そしてまだまだ先に続く人生の難題に立ち向かうだろう我が血をわけた一人娘に、渾身の提示をし、彼の人生は完結する。
地響きが立つほどの巨体を満身の力でたち上げ、娘の元に一歩ずつ前に前にと向かう姿は、底のみえない深く黒く海中から、猛しぶきを跳ねあげながら浮かび上がった命がけの大鯨の最後の姿だった。
あの時、涙で滲む朗読を続けながら最後の父の気持ちに包まれた〝私は何も忘れない〟エリー。
やさしくまっすぐな父のまなざしをみた彼女は今、どう生きているだろうか。
修正済み
Fat Man
謎にMX4Dの劇場でやってたので、何かしら動くのか?と思いましたが、スケジュールの関係でそこにぶち込まれたみたいです。ダンジョンドラゴンとかあったのに、なぜこの作品をMX4D劇場で公開してしまったのか。でも座席がとても良かったです。
ただ内容は、家族よりも愛する人間が出来たから家を出て、自己管理ができずに太ってしまい、その上死にかけているおデブさんのワガママ映画でした。
登場人物が太ったオンライン教師、その娘と嫁、若手宣教師に看護師と限られた人達との一軒家での会話劇がメインになってきますが、基本的に食ってばっかりテレビ見てばっかり、時々宣教師が怪しいもの布教しにきて、看護師が追い払う、この流れ3回くらいやったのですが、そこまで何かが進んだようにも思えなくて怠かったです。
娘は反抗期真っ盛り(まぁ自分を捨てた父親に対してそうなるのは当然ちゃ当然ですが)、停学も食らってますし、よく家まで来たなと思いましたが、チャーリーがお金を渡すとか言い出して正気か?と疑ってしまいました。自身の身勝手で捨てた家族を金で取り戻そうとする、もうこの時点である程度見切ってしまいました。
宣教師も、本当に勧誘してるのかと思ったらそんな事は無く、お金を盗んでニセの宣教師として活動してたら、娘に写真を撮られて宣教師の家族に報告されたけど、なんか許してもらえたとかいうふんわりしたものだったのも疑問符がつきました。
ボーイフレンドが殺されたとか何とか言ってますが、多分自死ですし、その理由もこれまたふわっとしてるのでんーって感じです。
最後は何かを全うしたのか天へ登って行きましたが、そこまでの過程でイライラしてしまったのもあって、何これ?感が否めませんでした。
アカデミー賞でも受賞していた通り、ブレンダン・フレイザーの演技は素晴らしく、死ぬ直前の葛藤や自己満な様子が見ていて痛々しいリアルさが凄かったです。超肥満体型の造形もよく作ったなぁと思いました。ちょいちょい線の細さが出ていましたが、あれをずっと装着して演技となると大変でしょうし、制作側と演者が見事に噛み合ったなと思いました。
真正面からLGBTを描く作品はテーマ性がしっかりしていて面白いと思えるのですが、映画を観始めてからLGBTがぶち込まれると途端に萎えてしまいます。あらすじには書いてあったのですが、読んでなかったのでそのテーマが急に現れたのでマズイかも…と思ってしまいました。というか今年のアカデミーノミネート作品、LGBTが殆どの作品に入ってるような…。そんなに重要視するものなんでしょうか…。
鑑賞日 4/12
鑑賞時間 12:25〜14:35
座席 H-3
人は、
人はみな、
いつも誰かを気にしている。
人は素晴らしいじゃないか。
に、
心救われました。
最後でも、
最初に何度も何度も口語っていたエッセイが実は娘のものだと分かった瞬間、余りの衝撃に過呼吸を起こしかけました。
いやあ、泣けに泣けましたねぇ。
ブレンダン・フレイザーはすごかったが
ブレンダン・フレイザーがアカデミーの主演男優賞を受賞した感動作というイメージで臨んだ本作。たしかにブレンダン・フレイザーの演技はすごかった。ハムナプトラのあの人が!という衝撃はなかなかのもの。あれがどんな特殊メイクだったのかが気になる。
なぜあれほど巨大な体になってしまったのか、その理由が徐々に明らかになっていくのだが、今ひとつ気持ちが乗り切れない。どれだけ言い訳しようとも家族を捨て、新しいパートナーに走ったことには変わりがないという思いが拭えなかったからだ。いや、それでも父親として娘のために何かしたかったという願いはわかるし、その気持ちも叶えてあげたいとは思う。だからこそ娘の態度に複雑な思いを抱くという流れ。なかなかうまい演出だ。たがこれも納得できる最後が待っていたのでよかった。
通院と治療をあれだけ拒む理由もハッキリはしない。娘のためにお金を残したいといえ理由だけではない気がしてしまう。あそこまで大きくなるってことは相当に心を病んだってことだから、緩やかな自殺願望として自分の中では納得させた。
それにしてもまた同性愛が絡むのかと思ってしまった。実際同性愛を絡めすぎなんじゃないか。若干食傷気味なのが正直なところ。これが自分の中の偏見でないことを願う。
よかった。
帰り道にじわじわと染み渡ってきた。
そんなしっとりとした映画で、でも
心を揺るがす力を持っている。
たった数名の人物だけで、
しかもあの家の中だけで、
あれだけ飽きさせない演出がすごいし。
中盤で、まさかあの人がっていう
そういう展開もうまかった。
やっぱり娘との関係性に回帰していくのは、
そうなんだよね、と思いつつも、
彼自身のトラウマが娘が人を救ったことによって
払拭されたのかは気になった。
まあ、されたのか、立ったし。
あの娘とのくだりは、NTLの「スカイライト」を
思い出したりしましたな。
俳優さんもホン・チャウが素晴らしかった。
(ザ・メニューのあの人って気づかなかった!)
主人公との関係性も絶妙でしたな。。
あるよね、ああいうケアしてたのに裏切られた、みたいな。
それでもエネルギー持って接していたのがよかったし、
序盤の彼との関係性が本当に可愛かった。
セイディー・シンクも魅力的だった。
本当に最後には信用できるような人物をうまく
演じておりましたな。
てかストレンジャー・シングスのあの子だったんかい
大きくなって…
やっぱりケンタッキーが食べたくなって、
チキンを買って帰りましたよ…。
それでも何となく自分を肯定してあげたくなる、
自分を大切にしてあげたくなる映画でした。
「自分の暗い部分を先送りにしている」
こんな、まさにっていう言葉さ、本当に胸打たれたよ。
主演の方も凄かったけどエリー役の女の子よかった💓
お昼食べた後に見たので、一つの部屋だけの展開だと寝てしまうかも、と思ったけどそんな事はなかったです。
主演男優賞を取った演技、堪能しました。そして娘役のエリー役の子も素晴らしかった✨
主人公がゲイで娘と妻を捨て、という設定、ゲイという事でなんとなく純愛っぽくてとても感情移入されるけど、コレ普通に他の女性と恋愛して妻子を捨てた、だったら単なるクズなのか?と見終わってしばらくしてからふと思いました。
ちょっと入りきれませんでした😅
なんでこの娘は、こんなに口も性格も悪くなったのだろう。本人の気質にもよるのだろうけれど…。
そして、チャーリー。こんなに娘が可愛かったのなら、娘を思って過食をやめられなかったのでしょうか。
もう少し娘の心のうちを描いて欲しかった。
それにしても騒がしい最期の五日間。
こんなにいろんな人が毒を吐きにくるなんて。
汚いけれど、痰壺のようです。
チャーリー、人気があるんだかないんだか…。
人は家族に傷つき、家族に救われる
チャーリーは言う。「人は誰も救うことなんてできない。しかし誰もが人を救いたいと思っている」。それはチャーリーだけではない。この映画の中の人々は皆そう思っている。
そんな思いとは裏腹にこの映画の登場人物は過去にそして今もお互いを苦しめ合い、苦しんでいる。チャーリーの醜い巨体と常に聞こえる喘鳴はその象徴のようだ。
クライマックスは訪れる。チャーリーの命が尽きようとするとき奇跡が起きる。チャーリーは娘のエリーを救い、またエリーに救われるのだ。
僕にとってこの状況はリアルで、チャーリーに感情移入(デブでもゲイでもないけど)し、最後の最期に僕の涙腺は崩壊した。映画のなかで僕も救われていた。父と娘の激しくも優しい遣り取りは見事だった。
そして希望へ…
舞台に魅せられた鬼才ダーレン・アロノフスキー監督が映画化…
1つの空間をずっと見続ける異色の室内劇
体重272キロの巨漢、主人公チャーリーを見た途端思わず目を背けそうになった
み、見てはいけない物を見てしまった
心のざわつきに居心地の悪さを冒頭から感じてしまった
恋人を亡くしたショックから過食になり
重度の肥満症に…しかも治療を拒み続けた結果
病状も悪化し余命僅かと悟ったチャーリー
そんな彼が自らの過ちと向き合い
愛する人に心から愛してると伝えたい
孤独だった彼が無償の愛を捧げる最期の5日間の物語
チャーリー以外の登場人物も皆、心に傷を抱えそれぞれが信じる人、愛する人を求めている
チャーリーの姿を初めて見たピザ配達員と同様のリアクションをしていたであろう冒頭での私が次第に隙の無い緊張感に引き込まれ
人を信じ愛して自身を慰る…
そんなチャーリーから一瞬たりとも目が離せなくなっていた
結末の後味の悪さが癖になるアロノフスキー監督らしくなく😁
希望的な結末は静かな感動を与えてくれました
キャスト人の絶妙な間の台詞の取り方や制限された定点間の中での感情のぶつけ合い…圧巻でした
何よりオスカーを晴れて手にしたブレンダン・フレイザー!「ハムナプトラ」シリーズでのイケメンっぷりで世の女性達を虜にし冒険少年の心を踊らせた彼が奇跡の復活!!
撮影中モチベーションを維持するだけでも困難なのに彼の目だけで全てを表現する演技に
ただただ圧倒されました!
かつての大スターが今後は名優として沢山の作品を盛り上げて行く事でしょう⭐️
いとしのエリー
ほぼ全編の舞台となるチャーリーの住居は昼間ですら暗く、会話も陰気なものが多い。
そんな中で、リズとの間で交わされる些細なじゃれ合いがオアシスのよう。
鑑賞にストレスを感じるほどの重苦しさは、最後の解放を際立たせるためだったのでしょう。
リズがチャーリーの望みを汲むのは分かるが、その他の人物が強制的に救急車を呼ばない不自然さはある。
ただの看護師なのにリズの処置や診察が適切すぎるとも思う。
チャーリーは全肯定していたが、エリーは相当捻じ曲がっている。
『白鯨』も読んでないし、宗教の知識もないし、アメリカ的な言い回しにも親しくない自分には難しい部分が多い。
でも、終盤(泣きはしないが)涙腺にくるものがあったのも事実です。
個人的に好きだったのは、エリーの宗教批判。
感情的ながらも鋭く、納得感もあり、かつ分かり易い物言いは、推敲した文章ならいかほどかと思わせる。
チャーリーの言う「文章の才能」は紛れもないものだったのでしょう。
過去(特に妻子を捨てたときの心境やアランとの関係)が薄く、感情移入しきれないのが残念。
でも、少数精鋭の演技には目を瞠るものがありました。
人は人を救えない、が……
ブレンダン・フレイザーの演技はすばらしさは言うまでもなくありません。
ほぼ主人公のアパートの部屋のなかだけで展開します。
ドアの使い方が本当に巧みです。
「救い」がテーマですが、「神」や「これが救いです」という言葉では救われないし、「救い」を標榜する人ほど異質なものを排除して逆に死に追いやったりもする。
ある展開によって救われてしまった人が、それまでの対等な目線で「なんとかその人を理解しよう」とする態度から、一気に上から「救いを与えようとする」冷たい人に変貌するあたりとか、少しでもカルト宗教のくだらなさに触れたことのある人は覚えがあると思いますが、そのへんを鋭く抉っていますね。
そうした、簡単に排除に転ずるカルト的な「救い」観念とは対照的に、この映画での「救い」の鍵はやはり「寄り添うこと」であり、主人公の恋人のようにそれでも救い切ることのできない場合もあるが、寄り添うことで人を少しでも破滅から遠ざけることができるのではないかというのが、少なくとも人間にできるわずかな望みだということを伝えようとしているように思いました。
主人公は、まず娘に対してそれができず、一方で恋人をしばらく死から遠ざけてはいたが、最後に娘に再度寄り添おうとします。
この娘が寄り添いと理解を必要としているのは痛いほどわかります。
悲しかったのはピザ屋さんですね。わずかな心の交流があってそれ自体は素敵なことだったのに……
前作「マザー!」で宗教にすがる人間の身勝手さや醜さを、彼らに振り回される神(の妻)の側から描いた監督ですが、今作も本当の救いは宗教そのものにあるのではないし、間違い、苦しみながらも人と対等に交流することくらいしか希望はないのだと切り込んでいます。
今回はラストがダイビングではなく……そこはこの映画の救いでした。
今年ベスト
観賞後も涙が止まらなかった!
完全に「レスラー」のダーレン・アロノフスキー!彼の作品は本当に心に刺さる!
何から何までダメな男なんですけど、あるんですよ美しく見える瞬間が。「レスラー」のラストでは命を落とすことになるであろつリングからのダイブに挑むミッキー・ロークが、本作では娘に受け入れられようと立ち上がるブレンダン・フレイザーが、二作ともこの生き方しか俺には出来ないんだという魂の叫びを描いたような映画だった。
主人公は娘のことを自分の作品と言い放つなど、彼の奥さんの言う通り自分のことしか考えていないどうしようもない奴です。医療でも宗教でも彼の心は治せませんでした。
本作では部屋から一歩も外へ出ないワン・シチュエーションムービーで登場人物も5人という限られた駒しかございませんが、扉の向こうの世界は雨だったり、ちょうど日が昇っていたり、誰がどのタイミングで部屋に来るかなど計算された駒の使い方が素晴らしく、140分たっぷりと濃密な人間ドラマに仕上げてきた。
後は何といってもやはりブレンダン・フレイザーの演技!淡々と進むストーリーながら、ここぞというところであの演技を引き出し、音楽で盛り上げて、というとても硬派で久しぶりに映画らしい映画を観た!現時点での今年ベスト!
ハムナプトラからの…
ブレンダン・フレイザーといえばハムナプトラ‼︎
子供の頃にハムナプトラを観て以来、超娯楽映画として大好きで何回も観てきました。
ハムナプトラ以外でブレンダン・フレイザーを観る機会がなかったのですが、久しぶりにでてきたと思ったら、今回アカデミーをとったので嬉しくなって劇場に。
役のためとはいえすごい増量でした。
はじめて主人公チャーリーの体型を目の当たりにした登場人物達とまったく同じ反応しました。衝撃
物語は、宗教観が深く関わってきたり、突然登場した娘エリーとそんな頻回に会ってないのに最後の最後で急に距離が縮まったり。チャーリーは大学のオンライン講義で文章・エッセイの書き方を教えていて、娘とも文章、エッセイをとおして心を通わせようとするのですが、なんかそのストーリー展開も中途半端でした。
冒頭チャーリーが発作を起こした時から、「死ぬ直前にこの文章を読みたい」と言って頻回に朗読してたエッセイは、実はエリーが数年前に書いたものだった…ってすごい感動するはずの展開だったんですが、そこまで。
難解な部分を読み解くことのできない私には、物語自体あまり人に勧められないなぁと思いました。
宣教師のくだりは必要だったのか、元妻の登場は必要だったのか。
自分の過ちを悔いあらためて、魂を解放させるエンディングに向かうのであれば、
もうちょっと、エリーとの物語に注力ほうがよかったのではないかと思っちゃいました。
リズとの友情、よかったです。
エリーの最後にみえた笑顔、可愛すぎる。
映画自体のよさではなく、演者一人一人が素晴らしかったです。
主演男優賞は納得。
初日舞台挨拶にて鑑賞。
舞台挨拶、終始穏やかな雰囲気で、すごく良かった。
舞台が原作と聞いて、なるほど…と。
何かものすごい事が起きたりはせず、登場人物の感情の波はあれど、淡々とお話しが進みます。
それに飽きたり、苦手な人はいると思う。
個人的には、とても満足しました。
ブレンダン・フレイザーさんは、もはや怪演と言っていい程に素晴らしいお芝居。
特に呼吸がすごい。
肥満感を出す為の、あの呼吸の仕方。
ザラザラとした音の呼吸とか、どうやってるんだろうか。
とにかく息苦しそうだし、痛そうだし、むせるし、詰まるし…。
見ていて、こちらも何だか息が詰まってくる。
タイトルにも書きましたが、主演男優賞は納得。
他のキャスト陣も本当に素晴らしかったです。
特にホン・チャウさんが印象に残りました。
とても自然体で、お芝居らしからぬお芝居というか。リアルというか。
自分も辛いのに、それを隠して日々チャーリーの傍に居る姿、そこからの彼女が本音を吐露するシーンでグッときます。
ラストは泣きました。
すれ違い続けた9年を埋めるって、やはり簡単にはいかない。
チャーリーのエリーを見つめる眼差しや、彼女の為にしていたお金の事を考えると、もうあのラストは泣けて仕方ないです。
心が元気な時じゃないと結構色々持っていかれそうな作品なので、みなさまお気を付けて。
「白鯨」が示す意味とは?
あまりにも辛すぎて何回か泣きました。何が辛いって、ブレンダン・フレイザーの娘を見る時の眼差しが切なすぎる。日頃から娘にゴミみたいな目で見られ続けてけちょんけちょんに貶されてても、娘が可愛いと思いたい親父の顔だ。きっついだろ、これ…と何故かほぼほぼ初っ端から泣いてた。無論、そんな所から泣くような変な客は私を除いては誰も居なかった。多分。
なお『白鯨』はハーマン・メルヴィル作のアメリカ文学らしいです。未読の状態で観に行ってしまった。
この巨大なおやっさんが白鯨、つまりはモビィ・ディックだったのかどうかは原作未読過ぎてスルーしてしまったのですが…
最後まで観終えた後、ようやくこの人が巨大化したのは愛する人と別れたストレスだけじゃないんだな、ということを理解出来ました。
馬鹿野郎。
お前が逝ったら誰が娘のことを理解するんだよ、とやっぱりここでも泣いてしまいましたが。
いやあ、きつかった。
初めは理不尽な縁だったかもですが、あの看護師さんが居てくれて良かった。車椅子のバックオーライの場面。シビアな場面続きでしんどかったですが、ちょっと笑えました。私もあの方に看取っていただきたいもんです。
神の不在の中にある、神の存在
チャーリーのパートナーのアランはニューライフ教会に「殺され」、もちろんアランの妹リズも教会を憎んでいる。娘のエリーは父チャーリーに捨てられ、母親、学校からも疎外され孤立している。ときおりチャーリーのアパートに来るトーマスは当初ニューライフ教会の宣教師を名乗っていたが、実際は父親と教会から自ら離れた「逃亡者」だった。このように、ほぼ全員がいまは信仰を持たない「棄教者」だ。
しかし、緩慢な「死」を自ら迎えようとしているチャーリーは、娘エリーや元妻メアリー、「義妹」リズ、トーマスたちとの交流の場で彼らの生を救済し、同時に自らも救済されるプロセスに、キリスト教の信仰を想起せずにはいられない。それぞれが恋愛、食、カネ、キャリア、酒、ドラッグなど俗物に依存する生き方をさらけ出しながら、死を迎えようとしているチャーリーの導きから彼らは赦され、そして隣人愛に収斂していく、極めて宗教的な作品だ。
人は一人では生きれない
チャーリーが最後に話していた「人は他の人を気にせずにはいられない」から人間は素晴らしいと言っていた言葉がとても響いて、思いやりのある世界になっていくことが一番だなと思いました。
想定外・・・・
難解すぎる。。。この映画~♫
テーマは・・・。
人の偽善とエゴを観客に問わせてむき出しにさせる映画で。
神という存在の『肯定』と人間のどうしようもないけど・・・。
それでも愛すべき所の肖像でしょうか。
※あくまで個人の妄想です。
観ながらラストのほんとギリギリまでは・・・。
この映画も監督が何を表現したいのか、ほんとに分からなくて、
思っていた事は・・・。
主人公が余命5日という根拠がまったくないので・・・。
最後・・・死なないって落ちなのかしらぐらいで・・・思って観てたら・・・。
あぁぁぁ・・・ラストギリギリで・・・。そっか~って、予想は外れて・・・
赦して分かり合えた瞬間・・・。奇跡は起こるが・・・。
神は与え・・・奪い去る。。。
そこで・・・あらゆる対比の輪郭が各々の内面のグロテスクさの影にあったものが、
観えてきたんですが。。。
※あくまで個人の妄想です。
ほんとに・・・。娘を別れた神さんが育てているhiroとしては。。。
予告から想像していた内容からは大きく裏切られた上に・・・心を抉られました。
そして、作品と監督が問うてきたものも想定外すぎて・・・
ただただ・・・観た後、放心状態(≧◇≦)
・・・監督は相当、内面を抉ってくる変態な上に凄く、
考え抜いて創っている事で・・・個人的には感服しています。
でも・・・友人に良かったよ~って奨める事が・・・。
僕には・・・できーーーーん( ;∀;)
悩んだ末に☆は3つに致します。
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