劇場公開日 2023年4月7日

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「米国の中産階級の下の方の人々を描いた映画」ザ・ホエール eimeiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0米国の中産階級の下の方の人々を描いた映画

2023年12月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

肥満が世界的に問題になっている現在、272キロの巨体の男を映像で見るだけでも価値がある。過食と言っても、どんな食事をしたらこんなに太れるのか、日本人には想像できない。
主人公は、米国の大学のオンライン講師をしているが、生活レベルは中産階級の下の方で、健康保険料が高いので、無保険状態。治療費等が高いので、元パートナーの妹(看護師)に面倒を見てもらっている。職業柄、貧困層になれないが、他の職業なら収入を減らし、貧困層になった方が生活は楽。貧困層になれば、食料援助、健康保険が安く入れるなど、社会福祉が手厚い。
このことは、米国だけでなく、先進国共通の問題で、日本においても、「納税者は4割減税、未納税者は7万円給付」など、貧困層になった方が社会福祉は手厚い。
この映画の登場人物は、ほとんどが、中産階級の下の方で、ギリギリの生活をしている人々の様子がよくわかる。
この映画は、米国が抱えるいろいろな問題を垣間見ることができると同時に、今後の日本が直面する問題でもある。

eimei