はい、泳げませんのレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
少し退屈するかもしれないが
よかった。
長谷川博己さんは思ったより背が高かった。
女性陣と並んだときびっくりした。
はい、泳げなくても。前に
主人公の男性は、水にトラウマを抱えていた。
そんなある日、自分の子供と川遊びに出かけた時に事故で子どもを失ってしまった。
自分の不甲斐なさと後悔の積年にかられて自分を責め続けていた。
それから何年かたった時に好きな人ができた。
その人には、一人息子がいた。
その子を守るためにも自分の苦手なものと向き合うことを決意する。
自分には、出来ないと割り切って何も取り組まないでいれば、そのまま誰にも迷惑をかけることなく幸せでいられるのかもしれない。
だけど。それでは本当に向き合うことから逃げ続けていく人生になっていく。
前半のコミカルな要素から想像がつかないくらいに後半にかけてにシリアスな展開に引き込まれていた。
大事なことは、出来なくても進むことができる。
それは、自分では気が付かないくらいにほんの小さなものかもしれない。
でも、前よりも大きな前進には変わりないこと。
トラウマとは・・
主人公の人格設定が無茶苦茶、大学で哲学を教える中年男がまるで小学生のように水を怖いと大騒ぎ、知性とか教養と、のたまわるわりに馬鹿としか思えない、水を恐れる原因が息子を川から救えなかった事故のトラウマと明らかになるのは1時間過ぎだから、それまでは主人公に共感と言うか理解がまったく出来ませんでした。
脚本も回りくどくて稚拙だがキャスティングも疑問、長谷川博己では固い役しか向かないでしょう、大泉洋さんあたりならコミカル感もでて、もう少しリラックスして観られたと思いましたが、話の内容からすれば挫折と立ち直りがテーマだったようですからあながち失敗とも言えないと後から思いました、それにしてもこんなに重い話とは、タイトルからコメディと勘違いして観ようと思った私の失敗でした。
役者の無駄遣い
何が描きたい作品なのか。悲劇からの脱却なのかコメディなのか。両方をうまく扱えていないため、バランスが悪くて観ていて気持ちの折り合いがつかない。
冒頭の『納豆シーン』が想像なのか現実なのかも明確にされておらず、いきなり意味不明で、気持ち悪くて引いてしまい、何のためにこの表現が必要だった?と考えてしまい、そのまま前のめりになれずに続きを観ていた。
主人公の長谷川博己、ヒロインの綾瀬はるか、麻生久美子はとてもいい俳優なのに、監督はそれを活かしきれていないと感じる。
主人公の現恋人役の女性が、あまり見かけない俳優で知らない。なのに、大切な所を持って行く大きな役どころ。もうちょっと魅力のある実力俳優を起用しなければ無理があると思った。
「この人じゃなければダメ」「二人は幸せになってほしい」と感じないから、別れた時は何だかほっとしたし、ヨリが戻ると残念な気持ちにもなった。
それこそ、綾瀬はるかランクの俳優を恋人役にしてればよかったんじゃないのか。
だけどきっと、これは意図されているんだろうな。
綾瀬はるか演じるスイミングクラスのコーチが、主人公にとって大切なキーマンであるけど、2人の間には決して恋愛感情は抱かせない。 恋人役に同等の役者をつけてしまうと、綾瀬はるかの存在が薄くなって価値が下がるような気がする。
水着姿のかっこいい綾瀬はるかは色気を封印してとてもすてきだったが、なんだかもったいない。
主人公の抱えた哀しいトラウマが克服されるまでを描いた、心の再生ストーリーなのに、どうものめり込めなかった分、最後までじっくり見るのが耐えられなくて所々早送りしたり、倍速で見てしまった。
心に残らない映画。
頭にクエスチョンが並ぶ映画
はじめの方の長谷川博己のコミカルな顔芸は面白かったし、関西弁を話す麻生久美子という貴重なのが見られたのもよかった(意外と上手だったし)。ただ、相変わらず綾瀬はるかの演技は風邪薬のコマーシャルのようだった。
話運びや演出に不自然で腑に落ちない点が多々あり、途中から見るのが苦痛になった。なんで理容師とレジ打ちの人が同一人物なのかがよくわからないし、綾瀬はるかのトラウマは放りっぱなしだし、そもそも、あのスイミングスクールには従業員が綾瀬はるかしかいないのか?小鳥遊先生はキャラ付けが不安定で、25メートル泳げるようになってからは矢口蘭堂が降りてきたみたいになってしまったし。
あと、泳げる、泳げない以前の問題で、子供が川遊びするときはライフジャケットを着用するべきであるということを再認識した。
はい、生きてません
作中の綾瀬はるか演じる静香先生の言葉を借りるなら泳ぐことは生きることだ。生きることとはただ息をしてその場にいることではなく前に進むことだ。
泳げない長谷川博己演じる小鳥遊が泳げるようになっていくことと前に進めるようになっていくことを暗喩的にも直喩的にも絡めたドラマで、観る前に想像していたようなコメディ作品ではない。
静香先生のトラウマも克服させてあげればいいのにという感想を読んだ。この作品はトラウマを克服する物語ではないのでこのままでいい。
主人公小鳥遊もトラウマを「克服」したわけではない。
タイトルの「はい、泳げません」は、質問、もしくは指摘に対する返事だ。答えたのが小鳥遊である場合、投げかけられた言葉は「あなたは泳げませんね?」か「あなたは泳げません」だ。
泳ぐことは生きることなのだから、「あなたは生きてませんね?」「あなたは生きてません」と言い換えることができる。
小鳥遊にこの言葉を言う人は静香先生だ。静香先生が言うということは静香先生は「泳げる」「生きている」といえる。
つまり静香先生はトラウマを抱えたまま前に進むことを選べた人で、止まったまま前に進めずにいる小鳥遊にとって、泳ぐことでも生きることでもよき手本なのだ。
トラウマは抱えたままでいいのだと、忘れたりなかったことにせずとも前に進めるのだと示すため静香先生のトラウマはそのままでいい。
物語も良かったけれど、いくつかの遊び心のある演出は映画的にも面白く、思っていた感じと全然違うけれど大いに楽しめた。
原作は泳ぐパートだけのエッセイであるらしい。本作のドラマ部分は全て原作にはないということだ。
泳げない人間が泳げるようになりたいと思うのはどんなときかというところから膨らませて物語を紡いだらしい。
原作の方は思わぬドラマチックさに感動し泣いてしまったそう。
中盤で小鳥遊の元妻が言う「今度はちゃんと助けたいんだね」は複雑でありつつも核心をつく。そして驚きとともになんだか感動的でもある。
『知性とは自分を変えようとする意思』我々は教養以外にそれが必要だ
『出産と比べたら、死ぬことなんてね』
と言う台詞があって
『みやこさん、ともやを生んでくれてありがとう』
に全て、かかってくる。
『人はなぜ生きるか?』
『人は日々新しい発見があるから生きている』
本当に悲しい時は涙が出ない。
そうさ!『トラシカ』になった。イヤイヤ、『トラウマ』だ!
相変わらずのお涙頂戴アイドル映画なのだろうが、矛盾なくストーリーが展開する。
『生きなくちゃ』って66歳の僕でも知っている『リトル・グリー・モンスター』だ♥
一つだけ画竜点睛を欠く部分がある。商業主義の映画だから仕方ないだろうが、CASTが一人多いと感じた。
そこらかしこに違和感
主人公が苦手だったり、新たな事に挑戦していく事で世界が広がったり、成長する映画は観ているこちらも勇気を貰えて元気になれます。
コンプレックスがトラウマとなり、コンプレックスを克服する事でトラウマを乗り越えていくような映画は希望を感じられます。
こちらの映画はそのような映画なのかなと思って見始めて確かに内容的には当てはまるのですが観ていてしっくり来ませんでした。
説明不足感が強くて急に主人公の大学講師が女性と小学生の男の子と遊んでいるシーンが出てくるのでてっきり奥さんと子供かなと思ったら違ったり、麻生久美子さん扮する女性が一体誰なのか途中まではっきりしないまま進んで行きます。
時間軸も曖昧でいつの時代で誰が誰なのか分からなくて観ている側がそこまで状況を汲み取って察するような映画内容でも無いのにちょっと面倒だなと思いました。
そしてシングルマザーの女性の髪型が理容師さんにも関わらずとても現代の若い女性がする髪型とは思えないし(そして一旦関係が疎遠になって再会した後にストレートにしていて更に謎)、麻生久美子さん扮する元妻が何故関西弁を話しているのか(それに関西弁がおかしい)、大学生カップルの結婚話などあちらこちらに違和感がありまくり。
それにまだ付き合っている訳でもないシングルマザーの女性が綾瀬はるかさん演じる水泳教室の講師に何故会いに行って話をしているのか。
とにかく引っ掛かりが強過ぎました。
長谷川博己さん演じる大学講師が主婦達と一緒に水泳をしながら少しずつ泳げるようになるシーンは唯一ほのぼのしながら観れました。
終わり良ければ、すべて良し
ラストはじんわり感動が込み上げてきました。
それまでのギクシャクもイライラも帳消しになりました(笑)
子供を亡くした喪失感と後悔を引きずるタカナシ(長谷川博己)。
彼が《水を回避し続けている》
それには深い理由があった。
ある日水泳教室のポスターを見て、誘われるようにスイミングスクールに
入会する。
正直言ってリズム感に欠けるギクシャクした印象の映画です。
それは大学で哲学を教える長谷川博己の、本質的には良い人なのだが、
ウジウジと屁理屈をこねるキャラ。
長谷川博己だから嫌味に見えないけれど、相当に捻くれてます。
特に元妻の美弥子(麻生久美子)の関西弁には違和感があり過ぎます。
タカナシが美弥子になぜか敬語で話すのも、変でしたね。
素直でないのがこの映画の特徴かも。
綾瀬はるかのポスターを見て、
「美人だなぁ」って、ついつい足を運んだんでしょ!!
(タカナシ先生の場合、下心はないのです、それはよくわかる)
私も3年間スイミングスクールに通ってましたけれど、
テクニックは習ったけれど、静香先生のような《精神論》は
無かったですねー。
ある意味で静香の教え方は心理カウンセラー的です。
もちろん結果的に静香は水泳を教えることで、タカナシのトラウマ
(救えなかって息子のこと)から解き放つ役割を果たす。
水が怖い男=タカナシ。
クルマが怖い女=静香。
静香のそれは、交通事故で道路を歩くのが怖くなったからで、
(綾瀬はるかの傘で身を護る歩き方・・・めちゃくちゃ変、
(だけど実際に自分が生きるか死ぬかの怪我をしたことないから、
そりゃあ、怖いと思います、!トラウマなる!!
タカナシは立派に水の恐怖を乗り越えて、
新しい生活のスタートも切れる。
不思議ともう大丈夫!!
タカナシ先生の今後に太鼓判を押して、安心できる映画でした。
歴代でも手の掛かる生徒ナンバーワンのタカナシを攻略した
静香先生のチカラと努力はMAXでした。
感覚を刺激する映画という印象です。
ストーリーの方がおまけで、長谷川博己さんをはじめ助演女優さんの演者特性を技巧を盛り込んで作った作品でした。
殆どの演者さんはデフォルメの効いた演技に敢えてしてると思います。
演技指導の方向性やカットの使い方がとても理屈っぽく、色んな作家の抽象画を横断するような感覚があります。
主人公や周辺人物の設定を反映させた構図と、水の中に時々現れる異物や後半の描写の対比が良かった。
横向きでコーチの手を離れて泳げた描写や、あざらしと泳いでる感じの映像はスクリーンで見たら心地良いかもしれない。
冒頭の納豆とかは不快感を呼び起こすだったのは敢えてという感じ。
一点残念だった点として、エンディングの音楽は楽曲ではなく水中効果音で十分だったように思います。
極めて個人的な作品なのかもしれない
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原作者は軽妙洒脱でありながら批判精神があるエッセイストだったかと
フリーペーパー(R35とか…)の巻末で目にしていたような記憶あり
本作のタイトルも軽やか
大河主役俳優の競演だし
連休に観るにはうってつけかと…
しかしこの映画の内容はテイストが違った
ちと重い エンドロール監督の名前に並んでFに捧ぐとあった
原作に着想を得た
極めて個人的な作品なのかもしれない
まとめ方はオーソドックスかなと
爽やかすぎる キレイすぎる
ちょっと前なら大好きな終わり方なのだけど
現実ってこうではないから
主人公がボロボロになって 仕事も辞めて スクールも辞めて
周りから見放されて 人間関係も絶たれる
でもひとりでどうにかズルズルと生きていく 食いつなぐ
それでまた新しい関係が少しずつできていく
そんなラストだったら+1.0
30分余計にかかるな
映画は可もなく不可もなし
長谷川博己・綾瀬はるか主演で結構、力を入れられた作品らしいけど、自分がこの作品を知ったのはネット記事で「大爆死」と言うのを見て。
タイトルでコメディかなぁと思っていて、レンタルでパッケージを見て「あぁ、あの大爆死映画かぁ」と裏面の作品説明も読まずに借りて見た(大爆死とか、大不評って怖い物見たさになりますよね。大怪獣のあとしまつ、鋼の錬金術師実写とか)ら、冒頭からコメディ風。
が、進んで行くとトラウマを題材、しかも息子の死と言う重い話。
でも、見終わって感動したとかも特になく、「2時間ドラマとかで良いんじゃね」と言う感じ。少なくとも、映画館向けではないし、長谷川・綾瀬、脇に麻生久美子と言う顔ぶれで作る大作ではなく、単館・小規模映画的な内容。
長谷川、麻生は過去の回想が頻繁に入るんだが、二人の出会いから、6歳くらいの息子が水死、離婚、そこから数年を経て、長谷川には新恋人、麻生は再婚とかなりの時間経過が有るんだが、それが伝わらない。一応、麻生さんのメイクを微妙に変えたりして工夫はしてる感は有るんだけど。
まぁ、何だかんだあって主役・長谷川はトラウマを克服するんだが、スイミングスクールのコーチと言うだけの関係の綾瀬はるかがそんなに入り込むかなぁと。元から二人に何かの関係性が有った方が良かったんじゃないかな。それに、綾瀬はるかにしても、日常生活をおくるうえでは長谷川より重いトラウマを持っているのに、それに関してはノータッチで、長谷川がそれに何かする事もない。
屋内プール、曇り空での川という環境なので水の美しさもない。いっそのこと、京アニ辺りに作って貰った方が水の美しさと、その中で息子を失った悲劇との差が出て良かったような。それなら、時間経過も分かりやすく作れるだろうし。
冒頭の学生の結婚、必要かなぁ。入れた理由は分かるんだけど、他の表現の方が伝わったと思う。
腑に落ちないとこばかりで。。。
飛行機で鑑賞。
長谷川博己→かっこいいイメージが強かったが、脱いだらあら、こんな感じ?役作りだとしたらある意味すごいかもとは、思うけど、かまいたちの濱家かと思った。
綾瀬はるか→なぜにこの作品のこの役を選んだのか。
最初はコメディタッチで、面白おかしく、きっと悪戦苦闘あって最後は泳げるようになる、努力は身を結ぶ系作品かと思いきや、そこに子どもの死を絡めたり、事故のトラウマを絡めたり、なんか全然、ストーリーが腑に落ちない。
そのそも泳げないのは、不幸な事故がきっかけじゃなくてもともと水が苦手だからなのに、泳げる→乗り越えられる みたいな構図が見え見えでいやだった。
水が苦手な生徒への、しずか先生の態度も疑問だし、無断欠席に怒り、生徒の携帯にいきなり電話したり、夜のプールを勝手に開けたり、いちインストラクターができるのか。そもそも教授は42歳まで風呂に入らず、しずか先生も事故以降、ほぼ外に出ないで生活してきたのか。てか、教授としずか先生は恋には落ちんのかい。
なんかそんな?マークばかりで、腑に落ちない作品でした。
泳ぐとは?
問い:泳ぐとは?
答え:今を生きること
☆今、腕を動かさないと、今、息継ぎをしないと、沈む。泳ぐことは生きること。
辛い過去でもなく、輝かしい未来でもなく、今を泳ごう。
2022年で一番の映画では!?(現時点)
最初は泳げない男が不純な動機で水泳を始めて、色々ありながら、泳げるようになったーみたいなのをコメディタッチで(基本はそうだが)笑いあり涙ありくらいな内容だと思っていたが(この時はこっちを期待して行った)、なんのなんのトラウマが重すぎて、時々直視できないくらいのディープさだった。これはもう子どもがいる親は閲覧注意というくらい心をえぐられるのでほんとに心して観た方がいい。
また小鳥遊が嫌いな水を克服したいのかという理由にも小鳥遊の表情からは感じられないのに、行動からその決意には凄いものがあると思った。
人生を前に進むために、過去のトラウマを克服し、未来に向かう最後は前向きなエンディングになってるのも観終わった後のスッキリ感に繋がってる気がした。
2022年いろんな映画を観てきたが、ここまで衝撃的で腑に落ちた映画はなかったので、この映画は自分の中では2022年6月時点では一番の映画だといえる。
はい、感心できません
実は観てからだいぶ経っているのだが、本日ネットニュースで大コケしているという記事を見た。
そのニュースを信じて良いかわからぬが、1つ言えるのは本作はわたしには期待はずれだったということ。
エッセイ原作で、初期のフライヤー(チラシ)も子供の描いたようなイラスト主体と、ほのぼの内容をイメージしたので、後半予想以上に暗くなり、さらに全体のテンポも決して良くない作品で、観終わってなんか違った感が半端なかった。
さらに綾瀬はるかさんがその知名度、テレビバラエティとの相性の良さから、たくさん番宣に出ていたが、彼女の頭ひとつ抜きん出た天然キャラぶりが余計に本作を明るく楽しい映画と思わせてしまったのかもしれない。
要は宣伝からのイメージと作品の中身が違いすぎたのである。
良い方向で裏切られることもあるから、一概に言えないこともあるとは知りつつもなのだが。
宣伝にやられたということでは、私にとっては新解釈三国志に近い裏切られ感があった(こちらは宣伝が作品とズレていたのではなくて、作品に対して宣伝が面白そうと思わせすぎたのだが)
作品の中身ではないが、本作を通じてわたしは宣伝の仕方ももっと考えてほしいと思った。
劇場に足を運ばせるのが大事なのは当然良くわかるが、期待値と中身があまりに噛み合わないと、観た後の印象は悪い。
ちなみに、私は綾瀬はるかが一番生きるのは、やはりどこか抜けた感のある、でも憎めない、人間臭く、可愛らしいキャラクターではないかと勝手に思う(本作の、外を歩くの怖い設定は良かったが、深く掘り下げないので尻切れトンボでもあった)。
女優なのでさまざまな役をこなせる必要があるのはわかるが、どうも最近よく見るしっかり者の役だとつまらない(それならばこの世代に数多居る他の有名女優でもいいのではないかと思ってしまう)のだが、それは私だけだろうか。
なんつーか・・・。1800円で見たら損した気分になるかも。
むー。なんつーか・・・。
原作を読んでないので、「え、これ誰?」「あ、このヒト奥さんなん?」と映画の流れに戸惑いました。
一番えええ!なのが、綾瀬はるかの大問題については誰も何も手助けしてくれず、
解決する兆しもなしに映画が終わったところ。
タイトルと映画ポスターから、ほのぼのした前向きな内容かと思って見に行きましたが、
「人生ってそんなもんだよね」と苦く思う、妙に現実的な映画。
1800円、損した気分になる。
1200円、見ても良いと思います。
足を踏み出そうとする想い
カナヅチの男が、これからを生きようと足を踏み出すまでの物語を丁寧に描いてた。
少し偏屈な主人公をしっかり描いてて共感も持てるのだけど、起伏が少ないのでその点はテレビ向きだった様に思えた。
原作を読んでないがもっと起伏や盛り上がりを映画的に作っても良かったんじゃないかとも思えた。
あと原作のままならもう少し規模を落とした感じで作った方がより共感を得られた感じがしました。
面白い部分VS不快な部分
生真面目な哲学教授によって泳ぐとはどういうことか、歩くとはどういう事かなどが考察される様は見ていて非常に面白かったのだが、そんな面白い部分と同じくらい不快な部分も目立った。
例えば、小鳥遊が水泳教室に通い始めたとき、小鳥遊が水を怖がる様子を見て周りのおばちゃんたちがゲラゲラ笑う。
これがすこぶる不快だ。
人が苦手を克服する様をなぜ笑うのだと非常に憤りを覚えた・・・のだが、そんな長谷川さんの演技で笑ってしまったことも事実。
僕もあのおばちゃん達と同じだったのかなとか少し考えてしまった(泳げない時あんな事あったなぁというあるあるで笑ってしまっただけだと思いたいのだが・・・)
この他にもこのおばちゃん達はいちいち余計なことを挟んでくる。
先生の説明に対して、「男の人はここ(の筋肉)使わないからね〜」とか、「出産の時の苦しみに比べたら〜(女性にしか体験できないことを挙げてあなたには理解できないでしょ感を感じた)」
その度に「いちいちそんな事言う必要あるぅ!?」と思ってしまう。
が、それを除けば泳ぎ方のレクチャーはなるほどと思うものばかりだったし、何より長谷川博己さんと綾瀬はるかさんの演技が一級品。
このお二人の演技で持ち直してると個人的に思う。
長谷川さんの生真面目な哲学教授はハマり役だったし(まあそれは以前のさまざまな作品で実証済みなのだが)トラウマを乗り越えて最後2人で泣くシーンは思わず泣きそうになってしまった。
綾瀬はるかさんも包容力がありつつ時に厳しく指導するコーチを好演。
後半急に長谷川さんの演技等で尻上がりに良くなる作品。
あとは麻生久美子さんが不慣れな関西弁、不慣れなキャラをされてるのが少し不憫。
原作は未読なのでわからないのだが、麻生さんの役が関西弁である必要性をあまり感じなかった。
明るくて良い加減な人=関西人という考えがもし監督の中に少しでもあるなら偏見以外のなにものでもないだろう。
軽めに始まる序盤から急に重くなる中盤、急に軽くなるエンディングと浮き沈みの激しい映画だった
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