はい、泳げませんのレビュー・感想・評価
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コメディだけでいいじゃん、シリアス脚色部分は全カットでよかった。
予告編の印象だと、よさげな雰囲気を感じたのだが、
いざ鑑賞してみたら、「下回ってきたなぁ」というのが第一の感想。
思ってた以上に重い話で、水中だけに心の闇に深く潜っていくような話で、
準備体操不足だったのだろうか、足がつったような感じのする映画だった。
頭でっかちで、屁理屈じみた会話しかしない、大学教授の主人公。
長谷川博巳の、いかにも得意そうなキャラクターだが、
最近はそういう役ばっかりで、
頭でっかちキャラしか出来なくなるんじゃないか、という不安もよぎる。
前半の、スイミングスクールで泳法取得にひたすら励む場面では、
随所にその屁理屈キャラがハマり、仲間のおばちゃん連中たちから、
イジられ面白がられ、コメディ的な盛り上がりを見せるのだが、
後半、シリアスな方向に転換し始めると、
そのキャラクターが色んな所で邪魔になるのだ。
そもそも、原作は、著者のスイミングスクール体験記をまとめただけのストーリーで、
後半部分は、完全な映画制作側の脚色部分に該当する。
つまり、映画化したことで、オリジナルな部分が違和感だらけになるのだ。
主人公と元嫁のキャラが、そもそもこの2人が出会うのか?という感じだし、
新たな彼女として登場していたシングルマザーも、あの屁理屈男が?という感じで、
全くシックリこない。整合性がないのだ。
これは俗にいう改悪になるのではないだろうか。
かつて「南極料理人」という映画があったけれど、あれも、原作のノンフィクションというか、
日記本の良さをとどめつつ、
それ以上のオリジナル要素のぶっこみはほとんど無かった。
変哲もない話で終わったと言えばそれまでだが、変な脚色が無い分、
評価された「原作の味」がする映画で、それはそれで良かった。
でも「はい、泳げません」の場合は、原作の味がするのは前半だけ。
それ以降のシリアス部分は「余計」であり「邪魔」であり、
原作の足を引っ張る要素にしかなっていない。
正直、尻つぼみ感は拭えず、綾瀬はるかが演じる静香先生の、「陸が怖い」という設定も、
おそらく脚色なのだろう、全くもって余計な設定で、邪魔で、伏線回収すらされない、
「あの設定は一体なんだったのか」という、大いなる疑問を残すだけだった。
綾瀬はるかの肉体容姿美を、映画の「客引き要素」にしか使えておらず、
本当に無駄遣い極まりないなと思った。
カナヅチ屁理屈男の水泳教室体験記だけで良かったじゃん、コメディだけでいいじゃんって思った。
後半の息子がどうこうのシリアス部分は、ほんとどうでもいいので、
感想も何もない。考えるだけ時間の無駄だ。
とりあえず、綾瀬はるかの水着姿だけで、点数はやや高めにしといたけども。
('ω')ノ
少し背中を押してくれる物語
間違いなく編集を凝りすぎた、悪くはないが
「記憶」というものをテーマに置いたがために、人間の脳内のイメージをトレースするような映像編集、過去と現在が入り乱れる展開になり、それが見るもののテンションの矢印を何度も折るから、視聴体験としてストレスを多く与える(最終的には解消されるけど)ものになってしまった。
これじゃ人気は出ないですよ。監督はちょっと深めに反省した方がいいと思います。挑戦は買うけど、凝りすぎ。アート作品じゃないんだから。そりゃ客も入りませんよ。
どうしてもこの映像にしたいなら、脳内の記憶をテーマにおいて、泳げる泳げないはサブにしてもっとカットすべきだと思います。
でもなんでも詰め込んじゃうから訳のわからないことになる。
だけど結局泳げる泳げないが主軸にあるのなら、記憶と再生がテーマだとしても、
主人公、コーチ、別れた妻、現在交際している相手、息子、それぞれの視点や起こった出来事を時系列的に映像化して、主人公が記憶を失うもどかしさや怖さ、水に対して怖いと感じる感覚などを、観衆に理解してもらえる編集にした方が、絶対に共感が得られたと思います。
それは普通の展開、映像作品としては普通かもしれないけれど、映画は誰のために作っているのと言ったら、基本的には観衆のためですよね。なら、観衆が物語を理解して、一定のカタルシスが得られるように作ることを優先すべきだと思うのですよね。原作もあるのだし。
ので、本当は1点くらいしか上げられないなと思ったんですが、綾瀬さんや長谷川さんは滅茶苦茶頑張っていたし、原作者の作品は良いものだと思いますので、そこを加点して2.5点です。
人生は遠泳?
泳げないと命に関わる
主人公(長谷川博己)はバツイチの大学教授、ある時、泳げるようになりたい、とスイミングスクールに行く。
インストラクター(綾瀬はるか)は陸のかっぱタイプで、町中は苦手なタイプ。
教え、教えられるなかで、二人は人生を見つめ直す。
泳ぎも人生も理屈じゃないかも。
MVPはおばちゃんたち
泳ぎの上達っぷり
軽いタイトルに対して重すぎる
言うほど悪くない映画でしたよ
苦闘しながら、映画がはじまってちょうど1時間後に、 長谷川博己は25メートルを泳げるようになる。 コミカルな映画だと思っていたが、 ここから様子が違ってきた。
動画配信で映画「はい、泳げません」を見た。
劇場公開日:2022年6月10日
2022年製作/113分/G/日本
配給:東京テアトル、リトルモア
長谷川博己
綾瀬はるか
伊佐山ひろ子
広岡由里子
占部房子
上原奈美
小林薫
阿部純子(吉永淳)
麻生久美子
長谷川博己は42才。
大学で哲学を教えている。
その年齢でプールに顔を浸けられないという。
なぜか水泳教室に通い始めた。
一緒に通う主婦4人に小バカにされながら。
コーチは綾瀬はるか。
かつて自動車事故に遭い、
その恐怖心で普通に道を歩けないという。
長谷川博己の元妻は麻生久美子。
千葉県出身の麻生久美子だが、
劇中ではまあまあ上手い関西弁を話す。
でも関西人が聞いたら
ネイティブでないことはばれてしまうと思う。
苦闘しながら、映画がはじまってちょうど1時間後に、
長谷川博己は25メートルを泳げるようになる。
コミカルな映画だと思っていたが、
ここから様子が違ってきた。
長谷川博己は水難事故で大切なものを失っていた。
心に傷を負った男が再生していく物語だった。
終盤に泣けるシーンがある。
映画タイトルは「はい、泳げません」だが、
最後のセリフは「はい、泳げます」だった。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
タイトルが観る側をミスリードする
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