はい、泳げませんのレビュー・感想・評価
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『これであなたもスイマーの仲間入りです』ってか言うこと毎回違うんですけど…
この映画、仕事の都合で観れないままで…
やっと観るれると思った時には、もはや上映館はほとんどなくて…
でも観たくて。
大阪で偶然、観ることができた。
観にきて良かった。わざわざ観て良かった映画。大満足。
主人公が、なぜ水泳教室に通うのか…。
その動機はある程度予測していたけれど、もっと奥深かいストーリーだった。整合性とれていた。
脚本とても良かったし、工夫した映像もとても良かった(2画面からの腕つかみとか、子供が二人に抱きついたり……(泣))。
浄化させられた映画。
外国の映画では、主人公や登場人物が『水に入る』という描写は、(欧米の人にとっては、宗教的なバックボーンがあるので)『水に入る』イコール『洗礼』のメタファーであり、かつ『新たに生まれ変わる、再生』を意図し、観客はそう無意識に感じるのだそうです。
一方、この主人公は、水に入っても解がつかめず、もがいて、溺れかけて、前にも後ろにも進めなくて、ただただ考えているばかり。
『Don't think, feel』ともまた違うけど。
最後には、清濁併せ呑み、過去も水に流さず、すべてが浄化され、水も陸も過去も未来も同化して生きていこうとする。
それにしても、麻生久美子さん、あいかわらず演技うますぎ。素敵な女優さん。
綾瀬はるかさん、泳ぐ姿が美しかった。いつもいつも素敵な女優さん。
こんな良い映画、もっとロング上映してもらいたい。
観て良かった。
綾瀬さんの画を汚すとはなんという暴挙
他に観るべき映画はいっぱいあるのだが綾瀬はるかが好きなのである。NHK大河のキャスティングなのだが長谷川博己もわりとオーソドックスな芝居をする人で綾瀬がいわゆる大根(諸説ある)っぽいので申し訳ないが学芸会を会を見ているような映画になってしまっている。「天然」とも言われている彼女であるがそれは間違いなく意識してコントロールされた天然でありその芸風は唯一無二だと私は思っている。コメディではなくてどちらかというとしんみりさせるような展開に持っていくのだが、ちょっとしたコミカル演出が中途半端ですべる。問題なのは主人公の泳げない大学教授が部分的記憶喪失状態になっている間ずっと画像が16mmフィルムをブローアップしたような感じでクリアでない。気づかない人もいるかと思われる程度の汚し方なので深層心理に影響を与えようという目論見なのか?せっかくの綾瀬さんの画が全体尺の1/4くらいざらついていて許せない気持ちでいっぱいであった。内容をうんぬんする以前に失敗作である。
長谷川博己と綾瀬はるかが主演の理由がわからない
ハッピーエンドで良かったなあと思うけど
エピソードがプライベートすぎて、共感が薄い
PTSDの経験が無いだけに、想像しか出来ないけれど、大変だろうな
主人公は大学教授だから、理論的に解決しないと気が済まないんだろうけど
こういうのは、自分が納得しさえすればなんだっていいんですよ
信じたもん勝ち
それに
綾瀬はるかのインストラクターもPTSDがあるけれど、彼女は前向きですよね
トラウマを受け入れて、その事にとらわれない
考え方次第なんですよ
人生、どうしようもない事だらけです
生まれつきだったり、事故や病気が原因だったり
受け入れて生きていくしかないから
今回だって、正解は一つじゃ無いと思う
泳ぎ方のヒントがチラチラ出てきて
我流でしか泳げない者には参考になりました
つい、手を振り上げて真似をしてみたり
まわりに人がいなくて良かった
先にも言いましたが、とても特殊な状況と極端に物事をつきつめる人の話
なんでスターの長谷川博己と綾瀬はるかが主演なのか
ちょっと不思議
2人でないといけない役でもないし、どうしてもやりたい役とも思えない
この2人が主役というだけで勘違いして観た人もいるんじゃないかな
ラストのクレジットの
fに捧ぐ
が謎だった
誰か死んだのかな?っと思ったら
監督の友人で子供が亡くなった人に対するメッセージだったようですね
人騒がせな
どこまでも個人的な作品です
結構、ドキッとする。
大学の教授で何かと理窟っぽい主人公がスイミング教室に通い、水より陸の方が怖いコーチや主婦のおばさんに囲まれながら徐々に成長していく話。
上演前に渡辺監督が、映画を見たと思って貰えるものをめざして作っているというようなことを言っていて、確かに映画っぽい演出がチラホラあって良かった。冒頭の納豆のシーンから始まり、同じ場所にいるはずのない2人が触れ合ったり、何かが急に一線を越えてくる感じがドキッとする。
それは画面内だけじゃなくて、基本はオフビートでクスッと笑える主人公のスイミングライフの中に突然不穏な音が混じって、ドキッとさせてくる。この感じ、夢中になって泳いでたらいつの間にかゴール間際で急に壁が現れてドキッとする感じと似てる(笑)
長谷川さんの泳げない演技がめっちゃ面白いけど、この映画の最初から最後まで体の中心線が全くぶれない綾瀬はるか演じるコーチがとっても良い。主人公にとって泳ぎのコーチでもあり、メンタル面でのコーチでもある。
一番印象に残ったのは「色々考えて進むのではなく、気づいたら泳いで進んでいるもの」という場面。まだ進んでいるとは思えてない人生だけどあとから振り返って進めてるといいな。
2022年で一番の映画では!?(現時点)
最初は泳げない男が不純な動機で水泳を始めて、色々ありながら、泳げるようになったーみたいなのをコメディタッチで(基本はそうだが)笑いあり涙ありくらいな内容だと思っていたが(この時はこっちを期待して行った)、なんのなんのトラウマが重すぎて、時々直視できないくらいのディープさだった。これはもう子どもがいる親は閲覧注意というくらい心をえぐられるのでほんとに心して観た方がいい。
また小鳥遊が嫌いな水を克服したいのかという理由にも小鳥遊の表情からは感じられないのに、行動からその決意には凄いものがあると思った。
人生を前に進むために、過去のトラウマを克服し、未来に向かう最後は前向きなエンディングになってるのも観終わった後のスッキリ感に繋がってる気がした。
2022年いろんな映画を観てきたが、ここまで衝撃的で腑に落ちた映画はなかったので、この映画は自分の中では2022年6月時点では一番の映画だといえる。
生きなくちゃ 行かなくちゃ
リトルグリーモンスターが主題歌を歌う、というニュースを聞いて劇場へ
「喪失と再生」「希望と再生」というテーマはこれまでも数々の作品が描いてきた
他人には言えない過去を持っている人は多いのだろうけれど、本作のお二人のような「先生」「コーチ」と呼ばれる、世間からは羨ましがられる人にも長年抱えているものがある
皆さんのレビューは「もったいない」と厳しい声が多く聞かれましたが、普段完璧な役柄や俳優としての評価を受けているお二人だからこそ、伝わるものがあったと思います
弱っている人にどういった声をかければいいのか、という問いと、スポーツ選手にどのような声をかけて指導をしていけば本人を伸ばしていけるのか、という問い 後の方は「コーチング」といって一つの研究対象にもなっています 自ら勝ち取らなければならない「再生」ですが、そこに別のトラウマと闘っているコーチが、自分の専門(水泳しかできないのですが)の土俵で小鳥遊さんの「再生」に向き合う 小鳥遊先生だって自分の専門領域の哲学では、学生たちにしっかり語るのに、哲学者である自分の「喪失」には向き合えない 水泳と哲学、に限らず対局にあるものが「再生」の足掛かりになるのかもしれませんね
リトルグリーモンスターのMVに、この作品の場面が使われています 6人体制でヒット曲を出せたリトグリが現在3人体制になって、ファンの方はとても心配しているでしょうが、エンドロールの「生きなくちゃ」はこの映画のテーマでもあり、いいラストでした
(6月30日 MOVIX京都にて鑑賞)
タイトルがなぁ…
原作のタイトルだからしょうがないと思いますが、タイトルが今ひとつと思いました。このタイトルだとコメディかと思ってしまいます。作品はコメディではなく、どちらかといえばシリアスです。
綾瀬はるかの演技はさすがに抜群なのですが、主役はあくまでも長谷川博己です。綾瀬はるかの演じる水泳コーチが陸より水の中の方が良い理由は劇中に出てきますが割とあっさりしたもので、水泳教室の先生…ただそれだけに綾瀬はるかを起用したのはそりゃ監督なんでしょうけど、この役はもったいない。やっぱり綾瀬はるかは主演女優が似合うのでこの役は受けない方が良かったと思ってしまいました。
さて、なぜ、泳げない中年男性が泳げるようになりたいと水泳教室へ通うのか? そこには、人生において前へ進むことができない男性の苦悩がありました。前へ進むことと泳ぐことを掛けている見事なストーリーだと感心しましたね。
しかし、長谷川博己の泳げない演技が少し微妙、麻生久美子の大阪弁が少しわざとらしいと感じてしまい、泣きたくても泣くことができないもどかしさがありました。
小説なら泣けたかもしれないなぁ。
心障者差別的で不快でした。
監督?脚本家?原作者?は、心ないか思慮足りない。
なぜ後味悪く、不快感を感じたかわかりました!
泳げない人、心障者、哲学者も?差別的に面白おかしく描いていて、不快感を与える。
今時、LGBTQをこんな風にこけにしたら訴えらるませんか?
定石で泣かせますが、後味わるい。制作関係者の思慮が浅い。設定考証に手抜きも。これだけのキャストを集めて駄作です。
全国のアスリートでない一般スイマーに不快感与える。スイミングスクール行かなくなる(笑)。
はい、泳げますが。何か?
喪失を抱えた人もそうでない人も包み込む映画
納豆と関西弁で評価を下げている印象でもったいない。
水泳指導の部分以外はオリジナルだが、喪失と再生についてかなり細部まで気を配った誠実な脚本だと思う。
主人公は前に進むために苦しみながらも過去と向き合うが、「辛いことは思い出さなくてもいいと思う」「思い出さなくて生きていく道もある」と語る人物も複数登場させる。
コーチのトラウマが放置されているというレビューも見るが、主人公の家(おそらく交通機関を使うような遠い所)へ行く描写で「コーチも一歩踏み出せた」と思わせる。ただはっきりした描写がないのでさらっと見ただけでは伝わりにくかったかも。
コーチと恋愛関係にならないのも良い。長谷川博己と綾瀬はるかならいくらでも色っぽく演じられる場面でもエロスより神々しさを感じる。
とにかくコメディとシリアスと両方を演じられる長谷川博己の演技が全編を通して素晴らしい。
見終わったあとに心に何とも言えない熱いものが残る良作だった。
水泳×哲学!?「泳ぐ」とは何か?
はい、感心できません
実は観てからだいぶ経っているのだが、本日ネットニュースで大コケしているという記事を見た。
そのニュースを信じて良いかわからぬが、1つ言えるのは本作はわたしには期待はずれだったということ。
エッセイ原作で、初期のフライヤー(チラシ)も子供の描いたようなイラスト主体と、ほのぼの内容をイメージしたので、後半予想以上に暗くなり、さらに全体のテンポも決して良くない作品で、観終わってなんか違った感が半端なかった。
さらに綾瀬はるかさんがその知名度、テレビバラエティとの相性の良さから、たくさん番宣に出ていたが、彼女の頭ひとつ抜きん出た天然キャラぶりが余計に本作を明るく楽しい映画と思わせてしまったのかもしれない。
要は宣伝からのイメージと作品の中身が違いすぎたのである。
良い方向で裏切られることもあるから、一概に言えないこともあるとは知りつつもなのだが。
宣伝にやられたということでは、私にとっては新解釈三国志に近い裏切られ感があった(こちらは宣伝が作品とズレていたのではなくて、作品に対して宣伝が面白そうと思わせすぎたのだが)
作品の中身ではないが、本作を通じてわたしは宣伝の仕方ももっと考えてほしいと思った。
劇場に足を運ばせるのが大事なのは当然良くわかるが、期待値と中身があまりに噛み合わないと、観た後の印象は悪い。
ちなみに、私は綾瀬はるかが一番生きるのは、やはりどこか抜けた感のある、でも憎めない、人間臭く、可愛らしいキャラクターではないかと勝手に思う(本作の、外を歩くの怖い設定は良かったが、深く掘り下げないので尻切れトンボでもあった)。
女優なのでさまざまな役をこなせる必要があるのはわかるが、どうも最近よく見るしっかり者の役だとつまらない(それならばこの世代に数多居る他の有名女優でもいいのではないかと思ってしまう)のだが、それは私だけだろうか。
喜怒哀楽そして無。長谷川博己の演技がとにかく素晴らしい
2022年映画館鑑賞26作品目
6月26日(日)イオンシネマ石巻
20時以降の上映だったので1300円
原作未読
監督と脚本は『となり町戦争』の渡辺謙作
カナヅチをテーマにした映画はありそうでなかなかない
海外でもなかろう
韓国は国民の大多数がカナヅチらしい
学校で水泳を習わないからだ
運動神経は良い方でない自分でさえいまいち不恰好だが一応泳げる
悲惨な沈没事故をきっかけに水泳教育に熱を入れた日本だからこそ成立する話だと思う
泳げない大学の先生がスイミングスクールに通い泳げるようになるコメディーだと思ったら大間違い
ハートフルコメディーともまた違う
全編通したら悲しい過去を乗り越える感動ドラマ
大学の先生はカナヅチゆえに川で溺れた息子を助けることができず死なせた過去がある
川で流され岩に頭をぶつけたこともありその悲劇の部分の記憶がない
予告編と違うじゃないかという意見はあるだろう
その点で思い出されるのは『屍人荘の殺人』だがあれは酷かった
それに比べるとどうってことはない
だいたいにしてポスターを見たらそれらしいことが書いているじゃないか
大泉洋佐藤二朗ムロツヨシふせえりが登場するなら騙されたと嘆くのもわかるが
始めあたりのコメディー要素は落語の枕みたいなものだろう
枕はおちゃらけだけど本題に入ったら笑いの要素がほぼない人情噺みたいな
謎の低評価なのが残念
何処の馬の骨かもわからない他人のレビューなど参考にすることはまずないが
興行的には大コケらしくそれは綾瀬はるかのせいだと主張する某四流メディアの老害ライターがいるようだが全くつまらない記事だ
映画鑑賞をしていないことが見え見えでこれでギャラが貰えるなら世の中ちゃんちゃらおかしい
低視聴率の鈴木先生は再評価されたがこの作品も動画配信などできっと再評価されるだろう
スイミングスクールの先生は23歳のときの交通事故で骨盤を骨折するほどの重傷を負った影響で車が怖くて外を歩くのもままならない
傘を盾代わりにしておっかなびっくり怪しげに歩いている
いくらなんでもそんなやつはいないと思うがあるあるじゃないのでまあ良かろう
あと電話のやり取りで画面が二つになるシーン好き
大学で哲学について教鞭を取る大学の先生で全く泳げなかった小鳥遊雄司に長谷川博己
スイミングスクールで小鳥遊を指導するコーチ薄原静香に綾瀬はるか
小鳥遊が務める大学で心理学を担当する鴨下教授に小林薫
小鳥遊の恋人でシングルマザーの奈美恵に阿部純子
高梨の前妻で関西弁の美弥子
水泳教室の生徒・笹木ひばりに伊佐山ひろ子
水泳教室の生徒・葦野敦子に広岡由里子
水泳教室の生徒・橘優子に占部房子
水泳教室の生徒・英舞に上原奈美
前世紀の昔ならともかく伊佐山さんや広岡さんの水着姿は貴重
バッシングの占部もずいぶんおばさんになったけど熟女好きとしてはむしろ今の方が良い
元スターダストの上原奈美とは別人でぽっちゃりの方は東京乾電池
なんつーか・・・。1800円で見たら損した気分になるかも。
むー。なんつーか・・・。
原作を読んでないので、「え、これ誰?」「あ、このヒト奥さんなん?」と映画の流れに戸惑いました。
一番えええ!なのが、綾瀬はるかの大問題については誰も何も手助けしてくれず、
解決する兆しもなしに映画が終わったところ。
タイトルと映画ポスターから、ほのぼのした前向きな内容かと思って見に行きましたが、
「人生ってそんなもんだよね」と苦く思う、妙に現実的な映画。
1800円、損した気分になる。
1200円、見ても良いと思います。
独特の展開感はあるけど、共感は持てる内容。
今年185本目(合計461本目/今月(2022年6月度)32本目)。
ということで、今日(25日)はこちらに始まる3作品。
この映画、東京テアトル系列の映画なんですよね。過去の作品だと「ツユクサ」などがあったかなと思います(ほか、何かにつけてカレーを食べる映画。名前忘れた…)。
一方で原作の小説があることも事実なので(エンディングロールで流れる)、これをまるっきり無視することもできない状態。
泳ぐことが苦手な主人公と、泳ぐことだけが特異な水泳の先生と(どちらを主人公にとるかは難しい…)の交流が始まったら、「泳げない」理由に実はそれなりの理由を過去に抱えていて…という展開で進みます。
こういった関係もあり、中盤から水泳映画というより結構重苦しい展開になってしまいます。このことは他の方も書かれていた通りです。とはいえ、原作小説が存在し、それもそうなっているのだろうと推知できる状況では(つまり、あることないこと書けない状態では)仕方がないところです。
ラストへいたる展開がちょっとこう急展開過ぎる(日本映画なので日本語なので趣旨はわかるし、理解はできる)というのも多くの方と同じ意見ですが、これもまぁ映画自体を適正な時間枠に収めようと思えば(このご時世なので3時間枠等は難しい)仕方がなかったのかな…というところです。
採点に関しては下記が気になったものの、大きな傷ではないのでフルスコアにしています。
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(減点0.2) 開始1分でカフェ?で食事をしていると、いきなりどっきり的に、顔に納豆をマヨネーズ的にかけられるといういたずらシーンがあります(この映画は一般指定だし、納豆がどうこうという話に派生しない)。
これも原作小説にはあるのだと思うのですが、一般指定の映画で、かつ、いきなりこの展開はちょっときついかな…(特に納豆は日本食の一つとはいえ、食べられる人、食べられない人の差が激しい食品の一つ)です。
※ ちなみに、このいたずらする2人は「納豆男」「納豆女」という扱いらしいです(エンディングロール)。
とはいえ、原作小説も参考にされたのでしょうし、全体としてみてそれ以外に不愉快にさせたりする表現は一切存在しないので、減点幅はこの程度でしょう。
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足を踏み出そうとする想い
カナヅチの男が、これからを生きようと足を踏み出すまでの物語を丁寧に描いてた。
少し偏屈な主人公をしっかり描いてて共感も持てるのだけど、起伏が少ないのでその点はテレビ向きだった様に思えた。
原作を読んでないがもっと起伏や盛り上がりを映画的に作っても良かったんじゃないかとも思えた。
あと原作のままならもう少し規模を落とした感じで作った方がより共感を得られた感じがしました。
漁港の肉子ちゃん
面白い部分VS不快な部分
生真面目な哲学教授によって泳ぐとはどういうことか、歩くとはどういう事かなどが考察される様は見ていて非常に面白かったのだが、そんな面白い部分と同じくらい不快な部分も目立った。
例えば、小鳥遊が水泳教室に通い始めたとき、小鳥遊が水を怖がる様子を見て周りのおばちゃんたちがゲラゲラ笑う。
これがすこぶる不快だ。
人が苦手を克服する様をなぜ笑うのだと非常に憤りを覚えた・・・のだが、そんな長谷川さんの演技で笑ってしまったことも事実。
僕もあのおばちゃん達と同じだったのかなとか少し考えてしまった(泳げない時あんな事あったなぁというあるあるで笑ってしまっただけだと思いたいのだが・・・)
この他にもこのおばちゃん達はいちいち余計なことを挟んでくる。
先生の説明に対して、「男の人はここ(の筋肉)使わないからね〜」とか、「出産の時の苦しみに比べたら〜(女性にしか体験できないことを挙げてあなたには理解できないでしょ感を感じた)」
その度に「いちいちそんな事言う必要あるぅ!?」と思ってしまう。
が、それを除けば泳ぎ方のレクチャーはなるほどと思うものばかりだったし、何より長谷川博己さんと綾瀬はるかさんの演技が一級品。
このお二人の演技で持ち直してると個人的に思う。
長谷川さんの生真面目な哲学教授はハマり役だったし(まあそれは以前のさまざまな作品で実証済みなのだが)トラウマを乗り越えて最後2人で泣くシーンは思わず泣きそうになってしまった。
綾瀬はるかさんも包容力がありつつ時に厳しく指導するコーチを好演。
後半急に長谷川さんの演技等で尻上がりに良くなる作品。
あとは麻生久美子さんが不慣れな関西弁、不慣れなキャラをされてるのが少し不憫。
原作は未読なのでわからないのだが、麻生さんの役が関西弁である必要性をあまり感じなかった。
明るくて良い加減な人=関西人という考えがもし監督の中に少しでもあるなら偏見以外のなにものでもないだろう。
軽めに始まる序盤から急に重くなる中盤、急に軽くなるエンディングと浮き沈みの激しい映画だった
苦悩と心のリハビリ
綾瀬はるかって不思議な女優だ。ドラマ「元彼の遺言状」ではキツめのメイクで演じたツンデレキャラがやたらと似合っていたし、CMで見せるおとぼけキャラも違和感ない。本作では水泳のインストラクターを演じるのでメイクは薄め。穏やかな雰囲気の中に厳しさやボケキャラの側面も併せ持つ。でもやはり綾瀬はるかであり続けている。
泳げるようになりたいと考えた小鳥遊先生の物語なのだが、前半でなんとなく後半の展開が読めてしまう。それでもいいと思う。その意外性ではなく、先生の苦悩と心のリハビリを描いた物語だから。思ったよりもコメディ要素は少なかったが、いい話だった。
ただし、若干のわかりづらさもある。先生の彼女が美容師だったなんて最後に気づいたし、妙な演出(納豆や手首を握るシーンとか)もあったりして。静香先生のトラウマも終わり方としてスッキリしない。原作ではもう少し踏み込んでいるのかもしれないけど。ちょっともったいなく感じてしまった。
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