「二人の演技は良いのになんとも残念な感じ…」はい、泳げません mamiさんの映画レビュー(感想・評価)
二人の演技は良いのになんとも残念な感じ…
何でも理屈で理解しようとする大学の哲学教授である男。カナヅチの彼はなぜ泳ぎの習得を決意したのか。
長谷川博己がその男の抱える不器用さや戸惑い、苦しみを繊細に演じていてよかった。だからこそコーチのキャラクターや物語にももっと厚みがあればよかったかな。
「はい、泳げません」で気になったことがいくつかあったので書きます。めっちゃバレなのでご注意。まずは水恐怖症について、わたしも泳げないし、小鳥遊ほどではないけど水は怖いので仰向けで浮いてみるとかもってのほかなんですが、
顔を洗うのすら怖い小鳥遊がビート板や浮きも使わず仰向けで浮いてみたり(顔に水かかりまくり)とにかく水恐怖症の克服が早いし泳げるのもトントン拍子すぎて。水恐怖の人を初回のお試しレッスンで生徒の一人がプールに突き落とすのも信じられない(>_<)あんなことされたらさらに水恐怖症になってしまう。
ほかに…
・同じレッスン仲間の女性たちが「男ってー」「旦那がー」と昭和時代のような男女観でずっと発言してくるのがうるさいしきつい。
・綾瀬はるか演じるコーチ、ほぼプールでしか出てこず、車?外出?恐怖症についても分かりづらく、結局どうなったのか描かれないまま。感情の発露もなく、人間的な厚みが最後まで感じられず残念だった。
・麻生久美子のキツい関西弁も必要あったかな?関西人ではないだけに変に目立ってしまって、要らない気がした。
・泣くことをめちゃくちゃ強要する妻もしんどかったし、その割にはあっさり再婚も決めてて??
・結局子どもの死によってパパとママは別れてしまい、トモヤくん悲しんでないかな…と思ったり。
・ラスト、子どもの声がしたと思ったら「実物の」わが子が走ってきて3人でぎゅっと抱き合ったのはびっくりすぎて泣けなかった。わが子の声はしたけど、よく見たらよその子だった、元夫婦は新たな人生の方を向くことを決めた…の方がよかったのでは。
・夜のプールでふたりきりで水着で密着して抱き合うコーチと生徒の男性、にもびっくりでした。恋愛感情があるならまだわかるけど、男には他に好きなシングルマザーがいるので、それはないし。
よくない話ばかりですみません。
長谷川博己さんと綾瀬はるかさん、ということですごく期待したんですが…お二人の演技力がすごくもったいない気がしました(´Д` )