はい、泳げませんのレビュー・感想・評価
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頭にクエスチョンが並ぶ映画
はじめの方の長谷川博己のコミカルな顔芸は面白かったし、関西弁を話す麻生久美子という貴重なのが見られたのもよかった(意外と上手だったし)。ただ、相変わらず綾瀬はるかの演技は風邪薬のコマーシャルのようだった。
話運びや演出に不自然で腑に落ちない点が多々あり、途中から見るのが苦痛になった。なんで理容師とレジ打ちの人が同一人物なのかがよくわからないし、綾瀬はるかのトラウマは放りっぱなしだし、そもそも、あのスイミングスクールには従業員が綾瀬はるかしかいないのか?小鳥遊先生はキャラ付けが不安定で、25メートル泳げるようになってからは矢口蘭堂が降りてきたみたいになってしまったし。
あと、泳げる、泳げない以前の問題で、子供が川遊びするときはライフジャケットを着用するべきであるということを再認識した。
軽いタイトルに対して重すぎる
なんで映画関係者は、ただのエンターテイメントに
悲しみを乗り越えるドラマをぶっ込もうとするんだろう。
タイトルからすると、本来この映画はコメディのはず。
笑いの要素をそっちのけで子供を事故で亡くした過去を織り込んだり、
交通事故が原因で道を歩くにもトラウマを抱える女性がいたりと、
こんなにも重いドラマとは思わなかった。
これは完全に確信的詐欺。
今観たかった、これじゃなかった。
予想外の奇を衒う演出を快く受け入れることはできない。
はい、生きてません
作中の綾瀬はるか演じる静香先生の言葉を借りるなら泳ぐことは生きることだ。生きることとはただ息をしてその場にいることではなく前に進むことだ。
泳げない長谷川博己演じる小鳥遊が泳げるようになっていくことと前に進めるようになっていくことを暗喩的にも直喩的にも絡めたドラマで、観る前に想像していたようなコメディ作品ではない。
静香先生のトラウマも克服させてあげればいいのにという感想を読んだ。この作品はトラウマを克服する物語ではないのでこのままでいい。
主人公小鳥遊もトラウマを「克服」したわけではない。
タイトルの「はい、泳げません」は、質問、もしくは指摘に対する返事だ。答えたのが小鳥遊である場合、投げかけられた言葉は「あなたは泳げませんね?」か「あなたは泳げません」だ。
泳ぐことは生きることなのだから、「あなたは生きてませんね?」「あなたは生きてません」と言い換えることができる。
小鳥遊にこの言葉を言う人は静香先生だ。静香先生が言うということは静香先生は「泳げる」「生きている」といえる。
つまり静香先生はトラウマを抱えたまま前に進むことを選べた人で、止まったまま前に進めずにいる小鳥遊にとって、泳ぐことでも生きることでもよき手本なのだ。
トラウマは抱えたままでいいのだと、忘れたりなかったことにせずとも前に進めるのだと示すため静香先生のトラウマはそのままでいい。
物語も良かったけれど、いくつかの遊び心のある演出は映画的にも面白く、思っていた感じと全然違うけれど大いに楽しめた。
原作は泳ぐパートだけのエッセイであるらしい。本作のドラマ部分は全て原作にはないということだ。
泳げない人間が泳げるようになりたいと思うのはどんなときかというところから膨らませて物語を紡いだらしい。
原作の方は思わぬドラマチックさに感動し泣いてしまったそう。
中盤で小鳥遊の元妻が言う「今度はちゃんと助けたいんだね」は複雑でありつつも核心をつく。そして驚きとともになんだか感動的でもある。
『知性とは自分を変えようとする意思』我々は教養以外にそれが必要だ
『出産と比べたら、死ぬことなんてね』
と言う台詞があって
『みやこさん、ともやを生んでくれてありがとう』
に全て、かかってくる。
『人はなぜ生きるか?』
『人は日々新しい発見があるから生きている』
本当に悲しい時は涙が出ない。
そうさ!『トラシカ』になった。イヤイヤ、『トラウマ』だ!
相変わらずのお涙頂戴アイドル映画なのだろうが、矛盾なくストーリーが展開する。
『生きなくちゃ』って66歳の僕でも知っている『リトル・グリー・モンスター』だ♥
一つだけ画竜点睛を欠く部分がある。商業主義の映画だから仕方ないだろうが、CASTが一人多いと感じた。
そこらかしこに違和感
主人公が苦手だったり、新たな事に挑戦していく事で世界が広がったり、成長する映画は観ているこちらも勇気を貰えて元気になれます。
コンプレックスがトラウマとなり、コンプレックスを克服する事でトラウマを乗り越えていくような映画は希望を感じられます。
こちらの映画はそのような映画なのかなと思って見始めて確かに内容的には当てはまるのですが観ていてしっくり来ませんでした。
説明不足感が強くて急に主人公の大学講師が女性と小学生の男の子と遊んでいるシーンが出てくるのでてっきり奥さんと子供かなと思ったら違ったり、麻生久美子さん扮する女性が一体誰なのか途中まではっきりしないまま進んで行きます。
時間軸も曖昧でいつの時代で誰が誰なのか分からなくて観ている側がそこまで状況を汲み取って察するような映画内容でも無いのにちょっと面倒だなと思いました。
そしてシングルマザーの女性の髪型が理容師さんにも関わらずとても現代の若い女性がする髪型とは思えないし(そして一旦関係が疎遠になって再会した後にストレートにしていて更に謎)、麻生久美子さん扮する元妻が何故関西弁を話しているのか(それに関西弁がおかしい)、大学生カップルの結婚話などあちらこちらに違和感がありまくり。
それにまだ付き合っている訳でもないシングルマザーの女性が綾瀬はるかさん演じる水泳教室の講師に何故会いに行って話をしているのか。
とにかく引っ掛かりが強過ぎました。
長谷川博己さん演じる大学講師が主婦達と一緒に水泳をしながら少しずつ泳げるようになるシーンは唯一ほのぼのしながら観れました。
終わり良ければ、すべて良し
ラストはじんわり感動が込み上げてきました。
それまでのギクシャクもイライラも帳消しになりました(笑)
子供を亡くした喪失感と後悔を引きずるタカナシ(長谷川博己)。
彼が《水を回避し続けている》
それには深い理由があった。
ある日水泳教室のポスターを見て、誘われるようにスイミングスクールに
入会する。
正直言ってリズム感に欠けるギクシャクした印象の映画です。
それは大学で哲学を教える長谷川博己の、本質的には良い人なのだが、
ウジウジと屁理屈をこねるキャラ。
長谷川博己だから嫌味に見えないけれど、相当に捻くれてます。
特に元妻の美弥子(麻生久美子)の関西弁には違和感があり過ぎます。
タカナシが美弥子になぜか敬語で話すのも、変でしたね。
素直でないのがこの映画の特徴かも。
綾瀬はるかのポスターを見て、
「美人だなぁ」って、ついつい足を運んだんでしょ!!
(タカナシ先生の場合、下心はないのです、それはよくわかる)
私も3年間スイミングスクールに通ってましたけれど、
テクニックは習ったけれど、静香先生のような《精神論》は
無かったですねー。
ある意味で静香の教え方は心理カウンセラー的です。
もちろん結果的に静香は水泳を教えることで、タカナシのトラウマ
(救えなかって息子のこと)から解き放つ役割を果たす。
水が怖い男=タカナシ。
クルマが怖い女=静香。
静香のそれは、交通事故で道路を歩くのが怖くなったからで、
(綾瀬はるかの傘で身を護る歩き方・・・めちゃくちゃ変、
(だけど実際に自分が生きるか死ぬかの怪我をしたことないから、
そりゃあ、怖いと思います、!トラウマなる!!
タカナシは立派に水の恐怖を乗り越えて、
新しい生活のスタートも切れる。
不思議ともう大丈夫!!
タカナシ先生の今後に太鼓判を押して、安心できる映画でした。
歴代でも手の掛かる生徒ナンバーワンのタカナシを攻略した
静香先生のチカラと努力はMAXでした。
感覚を刺激する映画という印象です。
ストーリーの方がおまけで、長谷川博己さんをはじめ助演女優さんの演者特性を技巧を盛り込んで作った作品でした。
殆どの演者さんはデフォルメの効いた演技に敢えてしてると思います。
演技指導の方向性やカットの使い方がとても理屈っぽく、色んな作家の抽象画を横断するような感覚があります。
主人公や周辺人物の設定を反映させた構図と、水の中に時々現れる異物や後半の描写の対比が良かった。
横向きでコーチの手を離れて泳げた描写や、あざらしと泳いでる感じの映像はスクリーンで見たら心地良いかもしれない。
冒頭の納豆とかは不快感を呼び起こすだったのは敢えてという感じ。
一点残念だった点として、エンディングの音楽は楽曲ではなく水中効果音で十分だったように思います。
極めて個人的な作品なのかもしれない
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原作者は軽妙洒脱でありながら批判精神があるエッセイストだったかと
フリーペーパー(R35とか…)の巻末で目にしていたような記憶あり
本作のタイトルも軽やか
大河主役俳優の競演だし
連休に観るにはうってつけかと…
しかしこの映画の内容はテイストが違った
ちと重い エンドロール監督の名前に並んでFに捧ぐとあった
原作に着想を得た
極めて個人的な作品なのかもしれない
まとめ方はオーソドックスかなと
爽やかすぎる キレイすぎる
ちょっと前なら大好きな終わり方なのだけど
現実ってこうではないから
主人公がボロボロになって 仕事も辞めて スクールも辞めて
周りから見放されて 人間関係も絶たれる
でもひとりでどうにかズルズルと生きていく 食いつなぐ
それでまた新しい関係が少しずつできていく
そんなラストだったら+1.0
30分余計にかかるな
言うほど悪くない映画でしたよ
あまり肩肘張らずに観た方がいいような映画だと思います。
夏に食べる冷やし中華みたいなさっぱりとした映画でした。
長谷川さんがコメディぽいことすると舞妓はレイディーが浮かんできちゃいましたが
悪くない映画でした。
苦闘しながら、映画がはじまってちょうど1時間後に、 長谷川博己は25メートルを泳げるようになる。 コミカルな映画だと思っていたが、 ここから様子が違ってきた。
動画配信で映画「はい、泳げません」を見た。
劇場公開日:2022年6月10日
2022年製作/113分/G/日本
配給:東京テアトル、リトルモア
長谷川博己
綾瀬はるか
伊佐山ひろ子
広岡由里子
占部房子
上原奈美
小林薫
阿部純子(吉永淳)
麻生久美子
長谷川博己は42才。
大学で哲学を教えている。
その年齢でプールに顔を浸けられないという。
なぜか水泳教室に通い始めた。
一緒に通う主婦4人に小バカにされながら。
コーチは綾瀬はるか。
かつて自動車事故に遭い、
その恐怖心で普通に道を歩けないという。
長谷川博己の元妻は麻生久美子。
千葉県出身の麻生久美子だが、
劇中ではまあまあ上手い関西弁を話す。
でも関西人が聞いたら
ネイティブでないことはばれてしまうと思う。
苦闘しながら、映画がはじまってちょうど1時間後に、
長谷川博己は25メートルを泳げるようになる。
コミカルな映画だと思っていたが、
ここから様子が違ってきた。
長谷川博己は水難事故で大切なものを失っていた。
心に傷を負った男が再生していく物語だった。
終盤に泣けるシーンがある。
映画タイトルは「はい、泳げません」だが、
最後のセリフは「はい、泳げます」だった。
満足度は5点満点で3点☆☆☆です。
タイトルが観る側をミスリードする
軽いタッチのタイトルに反して展開されるテーマは極めて重く、問題のすべてが都合よく爽快に決着するわけでもない。フラストレーションは残るかもしれないが、コメディ映画じゃないしそのほうが自然だ。役者の起用方法も賛否あるが、長谷川博己や綾瀬はるかのアイドル映画でもない。メインのふたりも本望だろう。脇を固める俳優陣も与えられた役をしっかり演じきっていて、俳優の無駄遣いという声は厳し過ぎだ。ようは「はい、泳げません」というコメディタッチのタイトルがミスリードしている。勝手を言えば「水のように生きる」みたいなほうが受け入れやすかったろう。
映画は可もなく不可もなし
長谷川博己・綾瀬はるか主演で結構、力を入れられた作品らしいけど、自分がこの作品を知ったのはネット記事で「大爆死」と言うのを見て。
タイトルでコメディかなぁと思っていて、レンタルでパッケージを見て「あぁ、あの大爆死映画かぁ」と裏面の作品説明も読まずに借りて見た(大爆死とか、大不評って怖い物見たさになりますよね。大怪獣のあとしまつ、鋼の錬金術師実写とか)ら、冒頭からコメディ風。
が、進んで行くとトラウマを題材、しかも息子の死と言う重い話。
でも、見終わって感動したとかも特になく、「2時間ドラマとかで良いんじゃね」と言う感じ。少なくとも、映画館向けではないし、長谷川・綾瀬、脇に麻生久美子と言う顔ぶれで作る大作ではなく、単館・小規模映画的な内容。
長谷川、麻生は過去の回想が頻繁に入るんだが、二人の出会いから、6歳くらいの息子が水死、離婚、そこから数年を経て、長谷川には新恋人、麻生は再婚とかなりの時間経過が有るんだが、それが伝わらない。一応、麻生さんのメイクを微妙に変えたりして工夫はしてる感は有るんだけど。
まぁ、何だかんだあって主役・長谷川はトラウマを克服するんだが、スイミングスクールのコーチと言うだけの関係の綾瀬はるかがそんなに入り込むかなぁと。元から二人に何かの関係性が有った方が良かったんじゃないかな。それに、綾瀬はるかにしても、日常生活をおくるうえでは長谷川より重いトラウマを持っているのに、それに関してはノータッチで、長谷川がそれに何かする事もない。
屋内プール、曇り空での川という環境なので水の美しさもない。いっそのこと、京アニ辺りに作って貰った方が水の美しさと、その中で息子を失った悲劇との差が出て良かったような。それなら、時間経過も分かりやすく作れるだろうし。
冒頭の学生の結婚、必要かなぁ。入れた理由は分かるんだけど、他の表現の方が伝わったと思う。
腑に落ちないとこばかりで。。。
飛行機で鑑賞。
長谷川博己→かっこいいイメージが強かったが、脱いだらあら、こんな感じ?役作りだとしたらある意味すごいかもとは、思うけど、かまいたちの濱家かと思った。
綾瀬はるか→なぜにこの作品のこの役を選んだのか。
最初はコメディタッチで、面白おかしく、きっと悪戦苦闘あって最後は泳げるようになる、努力は身を結ぶ系作品かと思いきや、そこに子どもの死を絡めたり、事故のトラウマを絡めたり、なんか全然、ストーリーが腑に落ちない。
そのそも泳げないのは、不幸な事故がきっかけじゃなくてもともと水が苦手だからなのに、泳げる→乗り越えられる みたいな構図が見え見えでいやだった。
水が苦手な生徒への、しずか先生の態度も疑問だし、無断欠席に怒り、生徒の携帯にいきなり電話したり、夜のプールを勝手に開けたり、いちインストラクターができるのか。そもそも教授は42歳まで風呂に入らず、しずか先生も事故以降、ほぼ外に出ないで生活してきたのか。てか、教授としずか先生は恋には落ちんのかい。
なんかそんな?マークばかりで、腑に落ちない作品でした。
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