マイ・ブロークン・マリコのレビュー・感想・評価
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救う
マリコのような環境で育ち、ある種洗脳されてしまった人、DVをするような男をひきつけてしまうような人を救うのにはどうしたらいいんだろう。
少し似たような境遇の知人がいたことがあり、ベースとして『自分が悪い』、『自分みたいな人を好きになってくれるんだから』という意識があり、よく心配していた。
その知人は色々あり、今は元気に生活しているけれど、
もし自分の唯一の友人が、マリコだったら。
劇中の言葉にもあった通り、彼女の暗い部分はとても深く、到底支えられないほどだったら、と考えると呆然としてしまう。人を支える、救う、なんて本当に難しい。
それでも、思いがけず誰かを救うことが、自分にとって生きる活力になったり、『会えない人に会うには、自分が生き続けるしかない』という言葉を信じることで、人はなんとか生きていけるのかもしれない。
シィちゃんが、『どんどんあの子の綺麗な部分しか思い出さなくなる、面倒くさいとか思ったこともあったのに』と、真っ直ぐなところにも心を打たれた。面倒くささも含めてマリコのことを愛していたんだな、と思った。
友情でも愛情とも家族愛ともちがう、唯一無二のふたりの関係がリアルに感じられた。
つい、いつまでも一緒にいられると思ってしまう友人のことを、もっと大切に、沢山思い出を作りたいなとも思った。
小さな命、かけがえのない命
たった一つの名もしれない命。
無くなったところで、今日も夜は開け普通の一日が始まる。
だけどかけがえのない命。
失くした者には後悔が残るけど、無くなだた者の為にも、今日も普通に生きなきゃいけない。
原作を知らなかったので、それも少し確認してみた
映画としてのこの作品、少し現実離れした印象を持ってしまいました。確かに漫画をみると、多少ファンタジックな印象。悲しい物語が土台になっているので敢えてそういう雰囲気になっているのかなということは理解できます。でも、人が実際に演じるとなると、物語が物語なだけに結構リアルさを求めてしまうわけで、文字通り絵で描かれたような演出は極力切り捨てて欲しかったと、個人的には思います。例えフィクションであっても、内容は現実世界の写しだと知らしめるべきではと─。でもそれだと悲惨すぎる作品に仕上がってしまうのかも・・・とまぁなかなか難しいテーマを扱っているのだなぁとまじまじと思ってしまいます。そのテーマこそが何気に魅力的だったりするのですが。
色んなわだかまりはあったものの、基本的にはかなり興味をそそられました。それでもなお、永野芽郁の台詞回しとか演出にはどうも違和感を覚えてしまい、それがリアルさを感じない最大の要因であったりしたわけです。永野芽郁と奈緒の絡み合い─確かにそれだけでも見たくなります。だから、決して永野芽郁がミスキャストだとも思わないし、ラストのシーンなんて素晴らしいパフォーマンスで、あの部分だけでも泣けます。この作品の役は彼女にとってはかなりのチャレンジだったのでは─。正直、本当の永野芽郁さんはどんな人なのか分かるわけないのですが、明らかに役柄と彼女の人柄が全く乖離しているように思うわけで、それ故に相当頑張っている永野芽郁さんをそこに見いだしてしまって、作品に馴染んでいるようには見えませんでした。別に原作のキャラに寄せなくても・・・台詞にしてももっと自然でいいのに・・・たばこもあんまり似合わないな・・・なんて、色々と勝手な不満を持ちながら─。
漫画原作の作品が実写の映画になるまでには、想像以上の難しさがあるのでしょうねぇ
ズッ友とは
ズッ友ってこういうことなのかと。最初はシイノの行動にここまでする?と少し引いた自分。でもマリコの家庭環境からすると…。それにしてもマリコは幸せ者。どこかで大切に想ってくれる人がいる。窮屈に考えるほど世界は狭くない。シイノの不思議な旅からそんな感情がふと。
警察や家族と逃走劇を長々と繰り広げたり、裁判が特に起こるわけではない。基本的には緩い。でもその余白がとてつもなく重くて、心にのし掛かる。シイノが何を考えているのか分からなくて咀嚼が難しい場面も。それが人間の良さでもあり、闇でもあり。1回ではそのギミックに…。
永野芽郁よかった。キャスト全部良かった。
まさかマリコの親を、尾身さんと羊さんが出るとはびっくりしました。
窪田君も奈緒さんも影がある感じがまたハマってて。
漫画はパラっと見たレベルですが、既に映画化するためにあるように思った覚えがあります。
キャストだけでなく、構成もすごく良かった。
終わり方が気になりすぎて印象的で。
深く考えずにみても雰囲気が魅力的な映画でした。
恥ずかしながら帰ってまいりました
映画を見てから原作コミックを読んだけど、
感想としては「素晴らしい映画化」だった。
この世に生み出したって意味で原作は尊くって、
その素晴らしさを映画のフォーマットで表現できていると思う。
永野芽郁・奈緒という俳優を初めて意識して見たけど、
こちらもブラボーの一言。
言葉にならなくても、しなくても、滲み出す情感というか。
共依存と言えばキツいけど、誰でも何かしらの拠り所ってあるわけで。
それが崩れたときに、どうやって自分を取り戻していくかって話でして。
「恥ずかしながら帰ってまいりました」
このセリフが本当に大切なキーワードだったと思う。
遺骨を奪い取るとこが一番胸熱。けっこう序盤。 マリコみたいな子って...
遺骨を奪い取るとこが一番胸熱。けっこう序盤。
マリコみたいな子っていますよね…。救おうとしても自ら沼に浸かりに行く人。どこでどうしてたら…って考えるけど、死ぬことが一番本人が楽になれる方法だったんだろうな。
あーっ いい映画ですニャ🫶
この監督、白いカンバスをしっかり地塗りした上で役者にパレット🎨渡して好きに描いてごらん
そんな妄想を抱いてしまう大きな包容力を感じて、役者はのびのびと演技
いい気分でヘブン😇👼
まじでアタシはタナダユキ監督好きだわ😽
主人公女性の性格の演出に共感できない
繊細な女の子の対比として、主人公の女性がズボラで荒い性格として描画されているが、そこがちょっと行き過ぎていて共感できないポイントとなってしまった。中学生の時からタバコを吸っている、初対面の人にタメ口、など。
役者さん達の演技に魅せられる85分
自宅レイトショーAmazonプライム『マイブロークンマリコ』
この作品は、予告が何気に衝撃的だったので観るつもりでしたが・・・・・
レビューと上映時間85分って事で配信待ちにしてましたが、年明けからAmazonプライムで配信スタート
食堂で昼食とってたらテレビのニュースで、親友マリコ(奈緒)の死を知る主人公永野芽郁演じるトモヨ
純粋で真面目って役の多い永野さんのヤサグレ感と、奈緒さんお得意の心壊れた演技は今回も見応えあり!
マリコの実家に行き遺骨を奪って旅に出るシーンが、予告にも使われてたシーンですが、あんな台詞があったとは・・・・
吉田羊さんや窪田正孝さんを贅沢に起用してるって部分もあり重い内容ながらあっという間の85分でした。
ラストのマリコの残した手紙の内容は気になりますが・・・
私的にアマプラで正解って感じかな^^;
マリコはもう一人のシイちゃんなのか
親から愛されず、マリコ以外の友達がいないシイちゃん。
やさぐれてはいても、優しくて強くて賢いシイちゃんに、なぜ友達ができないんだろう?
醜くぶっ壊れた父親に、常識人でとても良い後妻がもらえるのも不思議。
この違和感は、「さまざまな暗喩」が混ざり込んでるからじゃないのだろうか。
マリコの身に起きたことは、実はシイちゃんに起きたことなのかもしれません。
マリコの死は、シイちゃんの弱い部分の死。
弱さから脱皮しようとするシイちゃんから、さらにひったくろうとする人、手を差し伸べる人、助けを求める人。
それぞれを正しく対処して、シイちゃんは、日常に戻ってきた。
戻ってきてみたら、日常はそんなに悪いものじゃなかった。
話しの通じないと思っていた上司は、もしかしたらそんなに悪い奴じゃないのかもしれない。
ただブラックだと思っていた職場は、もしかしたらとても忙しいけれど売りがいのある商品を販売している会社なのかもしれない。
「マリコの死」を通じて、シイちゃんは大人になった。
……という感想とは別に、マリコみたいな友人がいたとして、どうやったら救えるのかと考えたりもしました。
劇中でシイちゃんが告白している通り「めんどくせぇ女」だけど、誰よりも自分を慕ってくれて、自分にとっても彼女以外の存在はないのなら。
そっちの方が難しい話ですね。
父親のSEX奴隷マリコ
父親のSEX奴隷な人生。全身痣だらけな人生。学校と警察は見て見ぬふり。やっと出来た彼氏はDVか差別。最後にやっとの思いで一つだけ得られた自由は自殺する事でつまりは死ぬ自由。直接の原因は父親が逮捕されない事だが見て見ぬふりした警察と学校も同罪。
最後の手紙、この監督なら絶対読まないまま終わると思った。
画面の切り取り方や構図がセンスあるなあと思った。
場面の繋ぎ方にもかなりのこだわりを持ってるのが見えたから、この人は絶対 こうやって終わるでしょ!って思ったらその通りで、しかもそれでブツっと切る!
永野芽郁のあの声が好きで、インスタントスープのCMで飾り気なく歌う感じがたまらなくて トロトロスープを買ってしまった事もある。
この映画の公開当時に永野芽郁の
「自分じゃない方がいいんじゃないかと思ってかなり悩んだ」って言ってた言葉が記憶にあった。
タバコも数ヶ月前から吸った とあった。
テレビじゃNGのやつだなあと思いながら見た。
しぃちゃんの家庭は全く出て来ない。
親の離婚でおばあちゃんちに行く話だけ。
全く親に顧みられない家庭。
ネグレクトに近い。
花火をしに公園に行く事も全く誰にも心配されない家。
マリコんちみたいに 殴られたりはしないだけ。
あそこまで身体中に傷があると今の時代なら、児童相談所扱い。
近所の人も あれは通報しないとダメなやつ。
罰則規定はないけれど、見て見ぬふりはお咎めがある。
そして成長後は彼氏に依存する。
しぃちゃんには絶対彼氏作るなと言った後の場面で
あっさり自分は男を優先した姿と あまり良い付き合いの出来ない様を見せる。
男関係が進行中は連絡が来ない。
終わると来る電話。
そして自分が壊れちゃってる事を自覚している。
しぃちゃんに嫌われたら終わり、そう思っていても上手く生きられない。
だから飛び降りる。
そのあたりの説得力はあった。
しぃちゃんにもマリコだけだった。
マリコよりもっともっとマリコだけだった。
方向性が違って 強さ に見えてしまうが 彼女の
「ひとり」であることの強烈な空洞を 永野芽郁は上手く演じていた。
窪田正孝の 見てるだけでもなんか正気がないというか
もしかしたらコイツ幽霊か?ってくらいの感じも良かった。
もちろん マリコの奈緒 もそれにしか見えないくらい本当に上手くやっていた。
最後の手紙も 中身は そう 微笑みの出る内容なんだなあという事だけ伝えればよし。
ここで吉田羊おばさん が “どんだけいい人”で、
「てか 家バレてるし、、、」封筒から落ちる手紙
という構成も良かった。
というわけで
全般 言う事なしなんだけれど
途中でネットショッピングで検索してしまうくらい気になったのが、骨壷カバー。
夫の死がまだまだ記憶に新しいんだけれど
骨壷の あのよくある布のカバーって 覆い(おおい)って言うんだとAmazon検索で初めて知ったんだけれども
あれ、底は布なくて上からすぽっと被せるのが一般的なんだと思う。
だって 上部の組紐をいちいち結び直す仕組みにはなってないんだから。
だから 骨壷バックみたいなのがあってそれに入れて持ち運ぶ。
しかも男女の差は(夫とマリコはガタイもそりゃ随分違うだろうけれど)あるだろうけれど
ずっと片手で持ってられる程軽くない。
あのまま持ったら布から 骨壷の桐箱はするっと落ちてしまうくらい 持ちづらい。
それで二階から飛び降りてさらに川を渡るとか
もうここはリアリティは抜こう この絵づら として
監督は骨壷はこういう風であると考えたんだね
と思い込ませた、んだけれど こういうタイプももしかしたらあるんだろうか、骨壷のサイズもたぶん数種類あるだろうと ネット検索に至った次第。
(じゃないと落ち着いて見ていられなくなってしまって、、、)
で 出てくるのは ペットの骨壷。
あとは手元供養とか言って分骨する用のやつは 私も買ってあって九州のお墓に入ってるものから喉仏の分を取ってうちにある小さい仏壇に分骨してある。
小柄なマリコは夫のよりはひとサイズ下だろう、とは言え人間だし人間用は2種類くらい。骨壷の陶器だけでも結構な重さだよなあ。
さらに 散らばけた骨は拾わないと人骨ってだけで事件だわーでもこれは別の事件でお咎めなしか。
と言ったような事でマイナス0.5
みたいな厳密な点数付けはいつもしないんだけれど
今回はまあ そういう事です。
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