この子は邪悪のレビュー・感想・評価
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【良かった点】 一言で表すなら、「ゲットアウト」+「アス」の嫌な所...
【良かった点】
一言で表すなら、「ゲットアウト」+「アス」の嫌な所を煮詰めた感じの作品。終始不穏な空気がスクリーン上に漂い、観客に歪な緊張感を求めてくる。美術のディテールにもこだわっていて、例えば「なんで洗面台に鏡ないんだろ?」という観ながら感じた違和感にも、一つ一つ理由がある。観終わった後に、そういうことか!という閃きが後からやってくるタイプ。映画の後もこの作品のことについて考えられるコスパ的にも最高の一作。そしてなんと言ってもタイトルの意味。最後の最後まで目を逸らさないで欲しい。
【良くなかった点】
良くなかったというか、自分の中で整理ができていない点として、患者に渡していた鈴のキーホルダー(お守り?)はどういう効果だったのだろうか。中盤大西君が洗脳された後、鈴のキーホルダーを捨てる場面。あの音を聴き続けてる間は洗脳されてしまうのではない?
どの子が邪悪?
心理療法の院長・窪司朗は家族で遊園地に行った帰りに反対車線から中央線を越えてきたトラックと正面衝突の交通事故に遭い、司朗は足が不自由になり、妻は植物状態、下の娘は顔に重度の火傷を負い、上の娘の花も心に深い傷を抱えることとなった。ある時、母親が心神喪失状態で、その原因を探っているという高校生・四井純と花が出会い、共通点が有ることから色々と相談するようになった。そんなある日、花の母が5年ぶりに目を覚まし、司朗が家に連れて帰ってきた。司朗は久々の家族団らんを喜ぶが、花は母に違和感を抱いた。実は・・・てな話。
怖い話だし、院長はイカれてると思うが、子どもを虐待する親からどうしたらその子供を救えるのか、考えさせられた。
退行催眠って言葉を初めて知ったのだが、調べてみると退行催眠療法という治療方法が実際にあるのだと知った。
どの子が邪悪なんだろうと最後までわからなかったが、もしかしてあの赤ちゃんか?司朗が赤ちゃんの身体を借りて蘇った?
とすれば怖い。
南沙良は普通に良かった。玉木宏は気持ち悪くて名演だった。渡辺さくらは可愛かった。
【”家族はどんな時でも、いつも一緒。そしてそのためには退行催眠療法を・・。”今作は、嫌ーな気分が鑑賞後にズッシリ残る”鬱映画”である。ホラーチキンには、これ位が限界です・・。】
ー おかしいのは、自分なのか、周囲なのか・・。-
■5年前の家族で遊園地に出掛けた後の帰り道。家族は交通事故で、長女花(南沙良)のみ身体的に無事であったが、心理療法医院を営む父、司朗(玉木宏)は足に障害が残り、母・繭子は寝たきりに、そして次女は顔に大やけどをして、”助清”のような白い面を被っている・・。
◆感想
・序盤から、不穏な空気が半端ない。
団地のベランダで柵をかじる男。
おかしな目付きで添われる若い女・・。
ー これが、後半一気に意味が分かるのだが、非常に嫌な気持ちになる。-
・ある日、司朗が”奇跡が起こった”と繭子(桜井ユキ)を連れ帰るが、花は違和感を覚える。一方、次女は大喜び。
ー ここも、後半一気に意味が分かるのだが、同じく、非常に嫌な気持ちになる。-
・花は昔一緒に遊んだという少年、純(大西流星)と話すうちに、純が調べた父の秘密に気付いて行く・・。
■怖かったシーンは多数だが、
(ホラー・チキンなので、”あんなのが、怖いのかよ!”と言わないで下さい・・。)
1.昼寝していた母の黒子を花が拭いた時に、黒子でない事が分かるシーンと、母の眼がインフィニティのように、八の字に回るシーン。うわわわ・・。
2.父が明るい顔で”入れ物を入れ替えただけだよ。”と言うシーン。
ー 退行睡眠で、記憶を入れ替えるねえ・・。-
そして、”子を虐待していた人を治療した・・”と言って、ウサギを出すシーンと、背後の多数のウサギが飼われている光景・・。
玉木宏さんの爽やかな笑顔が、あんなに怖いとは思わなかった・・。流石だなあ。-
<鑑賞後の嫌ーな気分が、暫く残りそうな今までにないタイプのホラーサスペンス”鬱映画”
発想の奇抜さや、ラストの司朗が営んでいた心療内科の周囲で多数のウサギが、動き回る画の気持ち悪さ・・。
いやいや、参ったなあ・・。>
見れば見るほど納得できる作品。
公開日と後日、計2回見に行きました。
一回目はまだもやもやの残るラストや漂う不穏な空気と納得できない箇所がありましたが、改めて2回目を見ると新たな発見がある映画でした。
ただ、少し弱いかなと思う箇所や退行睡眠のなんでもアリな感じも役者さんの演技でカバーされていてあまり気になりません。
1つ言うならば、玉木さんおばあちゃん殴りすぎでは!?という所。笑
1回目でガッカリされている方も、2回目を見ると見方が変わるかもです。
サイコ・サスペンス入門編
イヤイヤイヤ。流石に、コレは、シネコンに掛ける長編としては物足りないです。と言うか、尺、余り上げてるやん、無理やり埋めてるやん、無茶苦茶冗長で寝落ちしてまうでしょうがw
ダラダラと始まっていたネタバレパートのメリハリの無さが致命的。退行催眠で生まれる前まで云々した時点で、誰が邪悪な子なのかもバレバレやし、ラストのシャッターの下ろし方も予測通りで易いし。
今週一のスカであった事は間違い無く。
あ。
この後、さかなの子があるんですが、流石に、こんな事はなかろうと。
片岡翔脚本としては、ノイズがギリセーフでコレが長編としてはアウトですかねぇ。50分くらいに切れば、ドキッと出来て面白かったのではないかと思いました。
バッドエンド?グッドエンド?
ラストシーンで本当に邪悪な「この子」が誰なのかが分かります。
ストーリーは面白いです!
ただ、クライマックスでの家族間の争いが、俯瞰で撮ってるからなのか全く緊迫感を感じられず、残念と言うか勿体ない気持ちになりました。
それと、妹が父親を刺したあのナイフはいつどこで手にしたのか?伏線も無かったので謎でした。
患者さん達の黒目ガチな表情はウサギだったんですね。トラウマになりそう…ウサギやのに!(;^_^A
〝邪悪〟なのは〝その子〟だったのか‼️
心理サスペンスというよりはSFホラーでは?
いや、それよりも玉木宏はX-MENのチャールズ・エグゼビアのように、ある意味において、心を操ることができる日本初のミュータントかもしれません。
その能力は脳死問題や再生医療にも、画期的なひとつの道を切り拓くことができそうです。
これからは、家族がひとつになり、邪悪から救世主への転換を図るよう頑張って欲しい。
スケキヨマスクのコレクションはなかなかでした。
"今ひとつ期待はずれな作品…"な映画
ホラー・テイストなサスペンス作品でした。
この手の作品は、やはりラストのどんでん返しこそ"命"だと思うんですが、そういう意味では今ひとつ不満の残る作品でした。…意外と、そのままだったな…という印象です。
サプライズがサプライズで無かったなと…。
南沙良演じる娘が実は心理士で、玉木宏演じる父親が患者だったとか、そんなオチだったら、少しは意外性があったかも(笑)
眼球が8の字にぐるぐるした所が、この作品のピークでした…僕的には(笑)
この場面…最高にホラーでした!笑
サスペンス・ホラー。 そこそこ猟奇的で怖いが、スジに無理がある。
事故で家族を失った父親が、催眠術で騙して偽の家族をつくる話。。。
催眠術で 自分の代理の母親をつくり 子供にも信じさせる。
死んだ子供は 誘拐してきて 催眠術に掛ける。
など 無理やりなスジ。。。
そこそこ 猟奇的でホラー気分は味わえるが。。。
南沙良すごくいい
冒頭でTSUTAYA CREATORS' PROGRAM作品だって分かって「どうなんだろう?」と思ったけど、面白かった。外すときは外すからね、TCP作品。
不穏な始まりなんだよね。街の中の精神を病んだ人を誰かが観察してるっていう。
「悪いやつは誰なんだ?」って思いながら観てくの。
南沙良がいいね。出てくるたび「志乃ちゃんだ」と思いながら観てて、《志乃ちゃんは自分の名前が言えない》は実は名作だったんじゃないかって思い始めたな。
ダブル主演だった蒔田彩珠は色んな作品で目にすることがあったんだけど、南沙良は志乃ちゃん以来だったので余計にそう思ったのかも。
どうも先生が悪いんだなって分かってきて、蘇ったお母さんが南沙良の秘密の刺繍を知ってるところでは「先生が南沙良をカウンセリングして秘密を聞き出して、それをお母さんに教えたんだ」と想って観てた。違いました。
「確実に人の気を狂わせることができる先生」という設定を置いた特殊設定ミステリっぽいなと思って観てくの。
そして『純くんだよ』で謎が分かるのね。「なるほど、そうか」と納得した。あり得ない設定だけど筋は通ってて良かったな。ハッピーエンドにならない気持ち悪さも効いてた。
公募作品だとミステリやホラーは選ばれにくいんだけど、TCPはそれ系も選ぶからいいね。今度は狙って観に行こ。
色々と良かったけど、やっぱり南沙良が印象に残ったな。《志乃ちゃん》見直してみよ。
邪悪?
何を書いてもネタバレしそうな作品でした。
このドクターの能力は精神医学を超えているのでもの凄く不気味。自己都合による傲慢さが浮き彫りとなってくるので終盤になるとさらに恐怖心を煽られてしまう。
77
タイトルの意味を考えながらみてラストにスッキリ?
終始、なんだか気味の悪い展開が続いていく。
話が進むにつれて家族の秘密が明らかにはなるんだけれど、タイトルの意味が分からなかった。
基本的に引きでロングテイクなシーンが多く、誰の目線なのか、カットの割り方が独特で不気味な家族に引き込まれる。
うさぎの意味がわかった時に何となくイメージ出来たが、いい演出だった。。
ただ、テンポが悪い。いらないシーンが多いと思った。特にラスト。必要だったのか?殺しのシーン。サイコパスを演出したかったんだろうけど、それまで間接的な演出だったのにいきなりストレートに来たのでちょっとついていけなかったし、家族の気持ちの転換が早くなかったですかね?あんなに早く理解できるものなのか?あれも催眠のせいなのか、、、
病院でのシーンも、本当にあれでいいのか。。
詰めが甘いシーンが少し残念。
ラストのラスト、タイトルの意味が分かる。父親が子供に代行睡眠で自分の意識を刷り込み、邪悪となった。なるほど。ここは鳥肌モノ。
バッドエンドなのかな。
うさぎが戻っていくシーン。とても良かった。
南沙良はいつも通り良かった。終始可愛い。衣装も可愛い。
今までと同じ気持ちでウサギを見ることが出来なくなる作品
個人的に密かに注目してるツタヤクリエイターズプログラム。
ツタヤ主催の若手クリエイター発掘のための賞レースですでに「嘘を愛する女」「哀愁しんでれら」「先生、私の隣に座ってくださいませんか?」などの作品が映像化されている。
そんなツタヤクリエイターズプログラムの2017年準グランプリであるGREEN FUNDING賞を受賞した作品が「この子は邪悪」である。
タイトルに邪悪というワードが入ってるように、まずオープニングからして不気味な雰囲気が漂いまくっている。
マンションの廊下で感情を一切感じさせない虚ろな目で虚空を見つめる四つん這いの女性。
アパートのベランダで手すりを這い登る芋虫を手でつかみそのまま口に入れて咀嚼する男性。
散らかった部屋で泣いている男の子には何の関心も示さず空虚な表情でジッとしている女性。
そしてそれらの人物を陰から撮影し観察をしている謎の少年。
様子がオカシイという表現では足りないくらい不気味な人たちの描写がなんの説明もなく積み重ねられていく。
そんな不気味なオープニングが終わると主人公の生い立ちが語られていく。
主人公は窪心理療法室という心療内科を営む父・窪司朗の長女・窪花。
その心理療法室では父・司朗が退行催眠という怪しげな治療を行っている。
その心理療法室ではなぜかウサギを大量に飼っている。
そんな窪一家は、5年前に遊園地に行った帰りに交通事故に遭ってしまい、父は右足が不自由に、母は昏睡状態に、妹は顔に大ヤケドを負ってしまう。
しかし、花はほとんど無傷であったため家族に対して負い目を感じていた。
そんなある日、昏睡状態だった母が目覚めて家に帰ってくる。
奇跡が起きたと喜ぶ父だったが、帰ってきた母を見た花は違和感を感じる。
「私の知ってるお母さんと顔が違う気がする‥‥」
その違和感を父に伝えると、事故のあとに整形をしたから印象が違うんじゃないかと説明される。
違和感を感じながらも、母が戻ってきた日常に次第に慣れ始める花。
そんな花のもとに冒頭の謎の少年が現れる。
実はその少年の母親は隠し撮りをしていた不気味な人たちと同じ症状を発症していた。
そして少年は症状がある人たちの共通点が窪心理療法室の患者であることを突き止めて花に近付いてきたのである。
少年は花に「妹さんは事故のときに亡くなっている」と告げる。
さらに「お母さんが意識を取り戻す前にお母さんにソックリな人を見たことがある」と告白する。
そんなはずはないと戸惑う花だったが、次第に自分の家族は偽物なんじゃないかという疑念は深まっていく‥‥
と、序盤のあらすじだけでもだいぶサスペンスな展開が目白押しだったけど、後半はとにかく驚愕の事実がどんどん明らかになっていってビックリしきりでした。
まず、花の疑念の通り母親と妹の身体が全くの別人だったという事実が判明する!
母親の身体は父の心理療法室に来た患者の女性のもので、妹の身体は5年前に行方不明になった少女のものだった。
しかも、身体は別人なものの中に入っている魂自体は母親と妹本人のものという、またなんともややこしい事実が明るみに出る。
実はこの父親、事故で生死の境を彷徨っていた母親と妹を救うため、退行催眠をかけることで他人の身体から魂を抜き取り、空っぽになった身体に母親と妹の魂を入れ込んでいたのだという。
しかも、元々身体の持ち主だった人たちの魂はウサギの身体に入れるという、家族を救うためとはいえサイコパス認定間違いなしの超ドン引きの凶行をしていた。
って感じで、父親役の玉木宏が一見良い人そうに見えて実はめちゃくちゃヤバい人だったという恐ろしい展開が繰り広げられる。
ただ恐ろしくはあるものの何とか自分の家族を守るために狂気に駆り立てられてる姿は、どことなく切なさとか哀愁も感じられて玉木宏のベストバウトなんじゃないかとすら思いました。
とにかくこうゆうサイコホラー系のストーリーが大好物なので、個人的には大好物の作品でした。
ウサギに入れ替えられた人たちがあの後どうなったんだろうって考えると鳥肌が止まりません‥‥笑
あと、ラストのオチも読めはしたけど切れ味が鋭くてとても好きでした〜
魂は細部に宿らなければならないのだが・・・
最初の頃は、いったい何の話なのかと引き込まれるが、意外と早くそれが明らかになってからは、完全に尻すぼみとなる。
そもそも、催眠術の設定がオールマイティー過ぎる。そんなに簡単に、人の記憶を操作したり、人格を崩壊させたりできるのかと疑問に思っていたら、「魂を入れ替える」というネタが明かになるに及んで、その荒唐無稽さに、開いた口が塞がらなくなる。
しかも、相手は、ウサギでも昏睡状態の人間でもオーケーというのは、あまりにも「何でもあり」すぎやしないか?
こういう突拍子もない話に真実味や説得力を持たせるためには、細部にリアリティーがなければならないものだが、そうした工夫もまったく感じられない。
第一、父親にそんな能力があるのなら、どうして、最初から、ヒロインである長女を催眠術で操ろうとしないのか?さらに、疑惑に気付いたヒロインとその友達は、なぜ、警察に通報したり、信じられる大人に相談したりしないのか?
それどころか、犯人の面前で易々と手の内を明らかにしてしまう友達や、ただ殺されに来ただけのお婆さんが、とんでもなく間抜けで愚かに見えてしまうのは、作劇の明らかな失敗だろう。
極めつけは、クライマックスで、ここでは、当然、ヒロインと父親との対決が描かれなければならないはずなのに、ヒロインが、ただ突っ立って、ことの成り行きを見つめているだけというのはどうしたことか?
サスペンスとしても、ホラーとしても、お粗末としか言いようがない映画だった。
邪悪?
これが邪悪なのか。
寧ろ純粋の方がしっくりくるような。
あまりにも純粋過ぎるが故、何か混ざってしまうと他者からは邪悪見えてしまうのだろうか。
私には邪悪には見えませんでした。
個人的には、ドラマ化を希望します。
キャラクターをもっと掘り下げれば、相当面白いものが出来上がると思います。
良く言えば和製ゲット・アウト(超廉価版)
身も蓋もない言い方すると「親父はギニュー隊長(上位互換)」的な。
退行催眠で生まれる前まで遡れば魂がぐらつくらしく人間間はおろか、人間と兎の中身を入れ替えるトンデモ催眠療法とかあまりに都合の良い設定に不覚にも笑ってしまった。
とりあえず帰ってから退行催眠を完全否定したリグレッションをもう一度観ようと思ったり。
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