「映像/演技/音楽は良い。脚本は…」N号棟 ひなさんの映画レビュー(感想・評価)
映像/演技/音楽は良い。脚本は…
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幽霊が出ると噂されている廃団地を友達と三人で訪れた主人公達だが、誰もいないはずのそこには霊を信じる人々が住んでいた。
怪奇現象の数々や次第に洗脳されていく友達。死は苦痛では無く、魂と共に生きる等狂気的な妄言に取り憑かれている団地の人々に振り回されるサイコホラー。
映像、音楽、演技は良い。だが実際に霊が出る訳でも無く、地味なポルターガイスト描写のみ、どちらかと言うなら心霊ホラーではなく宗教団体に巻き込まれる怖さに近い。
宗教団体の異常さに引くみたいなニュアンスでした…。
悪くないなと思ったのは終盤。刺殺した友人が生き返っていたり、死んだのに生き返ったり、入院している母の呼吸器を外したら母の霊に抱きしめられたり、まるで全てが幻覚です。情報に整合性がない。
その極地であり意味不明とされてるラストシーンですが、個人的には好きでした。
死んだり生き返ったりして、主人公が最後にひとり目覚めたのは霊の団地。勿論誰も住んでいない。友達もいない。
タナトフォビアを抱えてた主人公ですが、睡眠障害も有る設定だったので、恐らく夢の中で自身のタナトフォビアと向き合って一連の体験をしたのだと私は解釈しました。
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