「16㍉フィルムのザラザラ感」やまぶき いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
16㍉フィルムのザラザラ感
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簡単なカタルシスには落とさないドライな作品
但し同時に何がテーマなのかがハッキリと明確化されない その事自体が監督の主張何かもしれない その辺りのプロットの分散化が今作品の観方を分かつポイントなのであろう ストーリー構成は大きく2つあり、同時並行に展開される そしてその並列が交差するときに物語の転換が起こるシステムである ここがご都合主義になってしまう点はあくまでフィクションであり、物語を駆動させるエンジンは大なり小なり必要であることは充分理解出来る そもそも寓話性が強い内容なので、それこそラストの母親のビデオレターと語り合うシーンとその後の砂漠を歩くシーン、これはこれから社会に赴く青年へのエール、そして韓国人のパートは、打ちのめされても、肩の荷を下ろした時に幸運が訪れる偶然性が人生にはあり得るエールをそれぞれ提示しているのではないだろうか 交差するピタゴラスイッチも又、偶然性 そんな人生の予期せぬ流れを今作は描いているのだろうと感じた
"山吹"のように、市囲の人達にスポットライトを当てた作品としては充分佳作である
あとは、お父さんの恋人の中国人の件、やたら拳銃を握りしめているヤクザの件等、ツッコミどころ満載なパートは愛嬌で流していきましょうw
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