マイ・ニューヨーク・ダイアリーのレビュー・感想・評価
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サリンジャーは日本では読了した人は少ない。
サリンジャーを絶対視する?アメリカの一部の方々には、喜んでいただける作品なのだろう。ライ麦さえ、面倒で印象残ってない我としては、???ね作品だな。
つかまった!眠気に
文学的好奇心に追いかけられて映画館に行きました。
フムフムなるほど。
ホテルロビーに流れるラテン調のムーンリバーがなんともこの上なくパラダイスに充ちている。
クラリネットの奏でる月の光の旋律で詩人の情熱が冷され、これを整うと言うのかもしれない。
静かだけど、心に残る余韻が良い。すてきな一冊の本のような映画。
90年代NY。作家を夢見る女性が出版社で得た仕事はサリンジャー宛のファンレターに定型文の返事を返すこと…
サリンジャーを夢中で読み漁った10代を過ごしたわたし、ジョアンナとともに彼の存在を感じ、本の世界に浸る幸せな時間でした✨
中学生で初めて「ライ麦畑でつかまえて」を読んでから10代のうちに10回は読んだし、ホールデンの言葉で思考してみたり、初めてニューヨークを訪れた時はセントラル・パークにアヒルがいないか見に行ったりwわたしの頭の中にはそれ以来ずっとホールデンとサリンジャーがいる感じなので、映画はまさに共感の嵐。
オフィスの壁にはサリンジャーの写真が飾られているし「ナインストーリーズ」や「フラニーとゾーイー」等、続々と彼の名著も登場してファンにはたまらない。だけど主人公はサリンジャーを読んだことがないのが面白く、なので読んだことがない人でも楽しめると思う。
単にお仕事頑張る中で成長していく、ではなくて、熱のこもったファンレターやサリンジャーの本が彼女に影響を与え、もう一度自分の人生を「感じ直す」きっかけになっていくのが面白粋し、よかった。シガニーウィバーもほんといい。さすがの上手さだし、ファッションもほんとすてき。ラストも粋で良い。
ニューヨークでつかまえて
出版エージェントで働くって、こんな感じなのかと興味深く拝見しました。
サリンジャーを読んだことがなくても大丈夫。
逆にファンの人には物足りないかも。
女性たちのファッションも参考になります。
少女老い易く夢成り難しだね
50年も昔に読んだ本なので、
本については全く記憶がないが、
何故か映画館に脚を運んだ。
あの頃は、人生に70年もあるとは想像もできない。
そう主人公の世代だが、
本当にあの頃に芽生えた冒険心は一瞬しかないのだ。
そんな一瞬のために日々何をしているか、今週は今月は今年は何をして来たか?
忘れてしまった。
うん、でもまだ、遅くはない。
気づいたときに始めよう。継続しよう。
夢に冒険に挑戦出来る様に毎日がある。
そんな毎日を生き生きと楽しみたいものだ。
そんな元気をもらった若々しい映画だった。
原作は、本が生まれる現場での日々を印象的に綴った
ジョアンナ・ラコフの自叙伝「サリンジャーと過ごした日々」(井上里 訳/柏書房)。
サリンジャーやアメリカ文学好きな人には、いいかも。
サリンジャーを題材にした映画は、これで何本目だろうか。サリンジャーファンではないが、よく鑑賞しているほうだと思う。映画だけでなく、彼に関連した本もよく出版されている。
「ライ麦畑でつかまえて」が爆発的に売れて、それから彼は新作を書かなくなり、田舎で隠遁生活に入ってしまった。それがまたジャーナリズムに格好のネタを提供するはめとなり、ますます殻に閉じ込むようになった。
この映画はサリンジャー偏愛者から郵送されてくるファンレターに、お決まりの返事を書くことを担当する若い女性編集者?の物語だ。。詩人になることが彼女の最終目的である。その成長を描く物語だと思う。だけど、現在の同棲相手と別れ元カレとよりを戻すのか、気に入っていた仕事を何故辞めるのかがしっかり描かれていないので、よく分からない。
読者からの熱烈なファンレターを読んでいるうちに、自らの詩人魂が甦って来たとも推測できるが、正直よく分からない。サリンジャーが狂言回しに思えてくる。
マーガレット・クアリー目当てで、鑑賞したが、今ひとつ魅力的でなかった。
「ライ麦畑でつかまえて」を読んでいないと、その魅力が理解できない映画かもしれない。
サクセスストーリーでもなく 自分探ししすぎることもなく テンポのよ...
サクセスストーリーでもなく
自分探ししすぎることもなく
テンポのよさや、展開のおもしみなどにさほど力が注がれているわけでもなく
若い女性が、日常を過ごしながら
自分の人生の道を歩み始めようとする、その日々
そんな印象を受けた
でも、実話をベースにしているからこそ、それがいい気がした
そこで非日常的な存在がサリンジャーなのだけれど、
決してストーリーの真ん中に出て来すぎない
それもまたいい気がした
あまり響かなかった
アメリカの小説家で、ライ麦畑でつかまえて、などの作者・J・D・サリンジャーを担当するエージェントと新人アシスタントを描いたジョアンナ・ラコフの自叙伝を映画化した作品。
1990年代半ばのニューヨークで作家志望のジョアンナは、老舗出版エージェントの面接を受け、採用され、サリンジャー担当の女性上司・マーガレットの編集アシスタントとして働き始めた。ジョアンナの業務は世界中から届くサリンジャーへのファンレターの処理対応だった。心揺さぶられる手紙を連日読んでた彼女は、定型文を返信することに気が進まなくなり、思いつきで個人的に手紙を返し始めた。それが問題を起こし・・・てな話。
自叙伝なのでストーリーが面白いかと言えばそうでもなく、上司のマーガレットが上にペコペコ、下に厳しい、典型的なサラリーマンだなぁ、って感じたくらい。
ジョアンナもやるなと言われたことを勝手にやるのは契約違反だろ?って観てた。
ジョアンナ役のマーガレット・クアリーは可愛かったが、眉毛が太すぎるのは当時の流行?
あまり響かなかった。
強い女性の代名詞シガニー・ウィーヴァー
新入社員の若い女性と威圧感たっぷりの女性上司。この光景、見たことがある。そうそう、『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイとメリル・ストリープ。同じテイストの作品なのかと思いきや、シガニー・ウィーヴァー演じるマーガレットは、めちゃくちゃ仕事に厳しいけれども理不尽なことは言わない。後になって感謝されるタイプの上司。強い女性の代名詞にもなっているシガニー・ウィーヴァーなんだけど、そうじゃない一面の演じ方も心に響く。
サリンジャーといえば、犯罪者とスノッブの必須アイテム。ご多分に洩れず、スノッブの僕は大学時代に文学青年の友人から内容を聞きかじって、サリンジャー信者を装っていた。あえて、読んでいないジョアンナとはえらい違い。
作品の中にでてくる本物のサリンジャー信者の熱のこもったファンレターには驚く。劇中では、ファンレターを書いた若者が、ジョアンナのイマジナリーフレンドとして登場し、ジョアンナの行動を批判したり、ジョアンナの気持ちを後押ししたりする。
ファンレターを開封して、全文を読み、定型文をタイプライターに打ち込んで返信するという退屈な仕事は、単なるブルシットジョブでないことが物語が進んでいくうちにわかってくる。出版エージェントという日本にはほとんど存在しない業態が垣間見えてとても興味深い。
『ライ麦畑でつかまえて』を10代の気持ちに戻って読みたくなる。そんな作品でございました。
本と人に関わる切なさと優しさ
私も文学部で学んだので、本と著者、そして出版に関わる人々のストーリーは大好きである。多くの作家志望の人たちの採用されなかった原稿の山、多くの愛読者たちの読まれなかった手紙の山の中で、本は生まれることをこの映画は思い出させてくれる。主人公は詩人志望の出版エージェントの秘書だが、サリンジャーへのファンレター処理係として手紙を読んでいるうちに、本と人の関わりの優しさ、難しさ、切なさのなかで、もう一度、詩人たろうと自分を再構築していく。本と文学、それに関わる人々への愛が詰まった良い映画である。
90年代のニューヨークが美しいが共感できるところが少ない
90年代のニューヨークが美しく、主人公も美しく撮れている。
しかし、人物に関して人間像が深掘りされていないため、共感出来ない。
LAを出てNYに来た理由とかいきさつとか。
前の彼氏のいいところ・悪いところ。
新しい彼氏との始まり。
編集長の仕事ぶり(部数を優先?作品を優先?)
サリンジャーにinspireされて、毎日書き続けたの?
原作には書いてあるのかもしれない。
ところで、あのホテルはまだあるのだろうか?
主人公の成長物語としては良い、マーガレット役のシガニー・ウィーバー...
主人公の成長物語としては良い、マーガレット役のシガニー・ウィーバーは好演。文学好きなら、色んな人が書いた手紙読むの面白いだろうとは思った。しかしなんだかふわふわしてるところは、多分サリンジャーの作品観とリンクしてるんだろうけど、自分はライ麦…もフラニー…も読んでないので、さっぱり理解できず。
それにしてもいつまで経ってもサリンジャーって人気があるなぁ
【”夢を諦めない大切さ”且つての情熱を思い出していく過程を、軽やかに、品性良く謳い上げた若き女性の成長物語。】
ー 時代は、1995年、秋。
作家志望のジョアンナ(マーガレット・クアリー)は、老舗出版エージェンシー(著者の代理人として出版社へ企画を持ち込んだり、著作物の権利代行業務が主。今作で登場するサリンジャーのような有名作家と契約を交わすケースが多い。その業務は多岐に亘る。)に就職するも、怖くて、新しいモノが嫌いな、女上司マーガレット(シガニー・ウィーバー)から言いつけられたのは、彼女が担当するJ.D.サリンジャーに毎日、山の様に届くファンレターに決まった定型文章をタイプライターで打ち、送る事。
けれども、多くのファンレターを読むうちに、忘れかけていた作家になる夢が、頭をもたげて来て・・。-
◆感想
・サリンジャーの映画を観たのは、彼の生誕百周年を記念してニコラス・ホルトがサリンジャーの生涯を演じた「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」だった。
その映画でのサリンジャーは気難しく、戦時にPDSDを患い、複数の女性と結婚と離婚を繰り返していた”反逆児”だった。
- だが、今作のサリンジャーは素顔こそ表さないが、電話の声は明るくて、印象がガラリと変わったなあ。装丁に対する拘りなどは、そのまま描かれていたけれど・・。ー
・少し残念だったのは、マーガレットのパートナーが突然命を断ってしまったり(理由は描かれない。)、マーガレットの心の変遷や恋人との関係性の部分をもう少し丁寧に描いて欲しかったかな。尺の関係だろうが・・。
<憧れの働き口が見つかったは良いけれど、願っていた仕事とは違う役割を与えられたり、何となく恋を始めてしまったり・・。
今作は、忙しい日々の中、且つての夢を忘れかけていた若き女性が、偶然にJ.D.サリンジャーから掛かって来た電話を取り、遣り取りを重ねるうちに、且つての情熱を思い出していく過程を、品性良く謳い上げた若き女性の成長物語。>
■上記の「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー」を鑑賞した直後、本屋に直行して、白水社版「ライ麦畑でつかまえて」(野崎孝訳:ここ、大切!(勝手な持論です。))を20数年振りに買い戻して読んだなあ・・。
(装丁が大学時代と変わっていなくて、嬉しかった。)
その割には、成長しないなあ、私。頭の中は学生時代と変わらないお花畑な私である・・。
90年代のニューヨーク、という時代設定だけでお洒落さや当時の空気感...
90年代のニューヨーク、という時代設定だけでお洒落さや当時の空気感が好きな人にはおすすめできる一本。主人公の服装や当時のオフィスの様子、タイプライターの音が混ざり合って唯一無二の世界観を構築している。
個人的感想としては、ジョアンナの生き方として、共感できる部分とできない部分に大きく分かれてしまい、それが若干ノイズになってしまった。いつの時代も仕事に対しての悩み、葛藤、この仕事が本当にやりたいこと?という問いは変わらないものなんだな、と自分と重ねることができる点はよかったが、ノイズになったのは元カレ今カレパート。今カレとの間がぎくしゃくしだしたら急に元カレがよかったと言い出す、それは虫が良すぎない?の典型(この映画に限らずこういう恋愛展開は好まない)にゲンナリしてしまった。仕事パートは良かっただけに残念に思えてしまった。
今ひとつ乗り切れなかったのは そもそもライ麦畑でつかまえてを読んで...
今ひとつ乗り切れなかったのは
そもそもライ麦畑でつかまえてを読んでも
その素晴らしさが判らないような私だから?
ではないと思いたい
本好きな方にはおすすめです
私にとってサリンジャーといえば、村上春樹さん。
そもそも
『キャッチャー・イン・ザ・ライ』
『フラニーとズーイ』
の二作品しか読んでないのですが、いずれも村上春樹さんの翻訳でした。
おれ、ちゃんと理解できたのかな?
というのが正直な読後感で、作品世界にのめり込んだとか、それほど共感した、という記憶はありません。ただ、人ごととは思えない不思議な感覚があって、いつかは読み直そうと思いつつ、まだ読み直してないといったところです。
なのでこの映画の中で、俺はフラニー派、なんてセリフを聞いても、嬉しい反面、ちゃんと覚えてればよかったという悔しさも。
ジョン・レノンを殺した犯人が『キャッチー・イン・ザ・ライ』に影響を受けていたらしいという話は有名ですが、日本の映画ファンにとっては、『天気の子』の帆高が読んでいたのが村上春樹さん訳の『キャッチー・イン・ザ・ライ』だった、というほうが記憶に残っているかもしれませんね。
私の中では、新海誠監督の『君の名は。』は村上春樹さんの短編『4月のある晴れた朝に100%の女の子に出会うことについて』にインスピレーションを受けて作られたということになってるので、映画を見ながらあっちこっちに記憶が飛んで懐かしく有意義な時間でした。シガニー・ウィーバーさんを見ていても『エイリアン』のことを思い出さなかったくらいですから。
ところで、映画の方ですが…
主人公はそれなりに夢を持ってはいますが、何がなんでも❗️というほどの気概は感じられません。
本来の夢とは違う方向で着実に成功していく姿は、そのままでも十分幸せだよね、自分だったら大満足なんだけど。
でも、主人公は当初の夢に向かって軌道修正し…。
という感じなので、それほど刺激的でも、大逆転劇のカタルシスがあるというわけではありません。
ある意味、(文学的才能という点を除けば)誰にでも経験がありそうな仕事と恋愛の〝あるある〟です。
本が好きな方、サリンジャーや村上春樹さんが好きな方には、満足度の高い映画だと思います。
ちょっと薄いかな
74本目。
主役の声、セリフ回しが自分好み。
現代劇かと思ったら違ったけど、聞いた事のない作家名ばかりで、いまいち話が入って来ない。
知らない事を追ってしまったせいなのかとは思うし、作家を目指すサクセスストーリーだとは思うんだけど、なんかその辺が薄いのかな。
インテリアやファッションからも眼福を得る
1990年代のニューヨークが舞台、憧れの大都市で憧れの職業を夢見て、がむしゃらに奮闘するジョアンナに、かつての自分自身を投影してみたり…。
大都市の片隅で「何者かになろうと」もがく姿、夢と現実との狭間で葛藤する姿には、国や場所は違えどきっと多くの人が共感することだろう。
本作は原作のジョアンナ・ラコフの自叙伝「サリンジャーと過ごした日々」を映画化。ジョアンナは1972年生まれで、まさにインターネット黎明期世代。今じゃ当たり前のように人々の生活に溶け込んでいるパソコンが、そりゃ当時ではジョアンナの上司にとっては奇異なもの扱いだよね。
当時はスマホなんて誰が想像していた?逆にタイプライターが新鮮でオシャレ、それにカセットテープの録音機も今じゃ貴重。オフィスの雰囲気も、衣装もオシャレでエレガント、映像だけでもハッピーになれる。
新社会人の人、大都会で懸命に生きている人たちが見ると、より響くのかな。
ところで「出版エージェントってなんやねん?」って、私も何度も気になったのだけど、著者の代理人として出版社へ企画を持ち込んだり、著作物の権利管理を代行する仕事なんだとか。しかも欧米では一般的(初めて知った)。
さらにホームページを見ると、ジョアンナが勤める出版エージェンシーは、1929年に設立の「ハロルド・オーバー・アソシエイツ」。マーガレットのモデルとなった人物は、サリンジャー 担当と経営を引き継いだ女性エージェントのフィリス・ウェストバーグ。
サリンジャーをはじめ、アガサ・クリスティ、ウィリアム・フォークナー、F・スコット・フィッツジェラルドなど数々の文豪の 作品の契約・著作権の管理などを行っていたという。
サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」に関連する作品で「ライ麦畑でであったら(2018)」を思い出した。あの作品も、自然豊かな土地に隠居するサリンジャーに少年が会いにいくとという物語だったはず…。
実は私も「ライ麦畑でつかまえて」を未読、これは読まねば!
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