劇場公開日 2022年5月6日

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マイ・ニューヨーク・ダイアリーのレビュー・感想・評価

全72件中、41~60件目を表示

3.5それなりに楽しい作品

2022年5月13日
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鑑賞方法:映画館

 何のエッセイか忘れたが、大江健三郎が、数年に一度はドストエフスキーを読み耽ることがあって、それは幸福な時間だという意味のことを書いていた記憶がある。ドストエフスキーを読んだことがある人ならご存知だと思うが、作品の多くは会話によって成り立っている。話し手が自分の魂を取り出して見せるような会話である。あるいは人の心の奥を覗き込んで囁きかけるような会話である。そんな会話で溢れたドストエフスキーの小説は、一度読みはじめると止まらない。ドストエフスキーとの濃密な時間を過ごすことになる。

 本作品の原題は「My Salinger year」である。ヒロインのジョアンナは、とても気に入って長期滞在することにしたニューヨークで、J・D・サリンジャーという生きる伝説にまつわる濃密な時間を過ごす。
 サリンジャーを読んだこともないジョアンナだが、サリンジャー本人からの電話を受けて勇気づけられる。そして同居相手が留守をしている間に、サリンジャーを読み耽る。それは大江健三郎がドストエフスキーを読んで過ごした濃密な時間と同じで、優れた作品は読む人の魂を揺さぶり、自分でも見ようとしなかった心の闇を炙り出す。
 心の闇はカオスだ。あらゆる感情と記憶と妄想が渦巻いている。多くの人はそれを理性の衣装で押し隠して、社会と上手く生きていく。しかしカオスを言葉で表現しようとする人もいる。詩人であり、小説家だ。ジョアンナはサリンジャーとその作品との関わり合いによって、人生を見つける。にこやかなジョアンナの心の奥には、マグマの滾った火山があるのだ。いくらでも噴火できるだろう。

 ジョアンナを演じた女優さんはやや表情に乏しく、観客が想像力で補わなければならないところがあったが、共演したシガニー・ウィーバーの素晴らしい演技に助けられて、ジョアンナという難役をなんとか演じきったと思う。それなりに楽しい作品だ。

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耶馬英彦

2.5夢に夢見て

2022年5月13日
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自分には、共感度0%。
主人公が「書きたいものがある」とか「こういう生き方しかできない」から作家を目指すのではなく。
「作家になりたい」「ニューヨークでおしゃれに暮らしたい」みたいな、スタイルから入っていくタイプで、作中で全然作品を書いていない。
だから、文学青年崩れの自称作家にすぎない、自己の肥大した屑男に騙される。
「恋に恋する10代半ばの子供か! 」と突っ込みたくなって仕方がなく。

同棲相手と欲に溺れていてはダメと気づいて、サリンジャーに「毎日書く時間を作りなさい」とアドバイスされただけ、勤務先で刺激受けてデビューできました…
って展開は、「世の中ちょろい」って言いたいのか???

などと、見てる間は半ば怒っていたのですが。
自分はこの映画のターゲットではなく、別の客層が存在するんだろうな、きっと。
少し前で言うところの「F1層」。
変化球の『アナ雪』ユーザー。
夢に夢見て、現実を知って足踏みしてる人や諦めた人、昔は憧れていた仕事に今は就いていない、10代後半~30代の女性をターゲットにした「夢見ることの素敵さ」を売りにしたファンタジー風味の実話ものであれば、「夢見る自分」を肯定して「売れるかな」と思い直しました。

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コージィ日本犬

5.0彼女に掛かったら作家なんて

2022年5月12日
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なるほど、出版エージェントにとって、作家、特にサリンジャーは、エイリアンてわけですね。

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ホモサピエンス

3.0ブラダっぽいところと言えば……

2022年5月12日
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生馬

3.5サリンジャーは日本では読了した人は少ない。

2022年5月11日
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サリンジャーを絶対視する?アメリカの一部の方々には、喜んでいただける作品なのだろう。ライ麦さえ、面倒で印象残ってない我としては、???ね作品だな。

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t2law

3.0恵まれてる?

2022年5月10日
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鑑賞方法:映画館

若くて夢のある女性が、その夢に向かってNYで一人暮らし、職探しを行います。でも、住処も彼氏も職もある程度希望のものを手に入れてある意味恵まれてると思いました。

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ごっとん

3.5つかまった!眠気に

2022年5月10日
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鑑賞方法:映画館

文学的好奇心に追いかけられて映画館に行きました。
フムフムなるほど。
ホテルロビーに流れるラテン調のムーンリバーがなんともこの上なくパラダイスに充ちている。
クラリネットの奏でる月の光の旋律で詩人の情熱が冷され、これを整うと言うのかもしれない。

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ケセラッセーラ

4.0静かだけど、心に残る余韻が良い。すてきな一冊の本のような映画。

2022年5月10日
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90年代NY。作家を夢見る女性が出版社で得た仕事はサリンジャー宛のファンレターに定型文の返事を返すこと…
サリンジャーを夢中で読み漁った10代を過ごしたわたし、ジョアンナとともに彼の存在を感じ、本の世界に浸る幸せな時間でした✨

中学生で初めて「ライ麦畑でつかまえて」を読んでから10代のうちに10回は読んだし、ホールデンの言葉で思考してみたり、初めてニューヨークを訪れた時はセントラル・パークにアヒルがいないか見に行ったりwわたしの頭の中にはそれ以来ずっとホールデンとサリンジャーがいる感じなので、映画はまさに共感の嵐。

オフィスの壁にはサリンジャーの写真が飾られているし「ナインストーリーズ」や「フラニーとゾーイー」等、続々と彼の名著も登場してファンにはたまらない。だけど主人公はサリンジャーを読んだことがないのが面白く、なので読んだことがない人でも楽しめると思う。

単にお仕事頑張る中で成長していく、ではなくて、熱のこもったファンレターやサリンジャーの本が彼女に影響を与え、もう一度自分の人生を「感じ直す」きっかけになっていくのが面白粋し、よかった。シガニーウィバーもほんといい。さすがの上手さだし、ファッションもほんとすてき。ラストも粋で良い。

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mami

3.5ニューヨークでつかまえて

2022年5月9日
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鑑賞方法:映画館

知的

出版エージェントで働くって、こんな感じなのかと興味深く拝見しました。
サリンジャーを読んだことがなくても大丈夫。
逆にファンの人には物足りないかも。
女性たちのファッションも参考になります。

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マリエル

4.5少女老い易く夢成り難しだね

2022年5月8日
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鑑賞方法:映画館

50年も昔に読んだ本なので、
本については全く記憶がないが、
何故か映画館に脚を運んだ。

あの頃は、人生に70年もあるとは想像もできない。

そう主人公の世代だが、
本当にあの頃に芽生えた冒険心は一瞬しかないのだ。

そんな一瞬のために日々何をしているか、今週は今月は今年は何をして来たか?
忘れてしまった。

うん、でもまだ、遅くはない。
気づいたときに始めよう。継続しよう。
夢に冒険に挑戦出来る様に毎日がある。
そんな毎日を生き生きと楽しみたいものだ。

そんな元気をもらった若々しい映画だった。

原作は、本が生まれる現場での日々を印象的に綴った
ジョアンナ・ラコフの自叙伝「サリンジャーと過ごした日々」(井上里 訳/柏書房)。

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カールのおっちゃん

2.5サリンジャーやアメリカ文学好きな人には、いいかも。

2022年5月8日
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いなかびと

3.0サクセスストーリーでもなく 自分探ししすぎることもなく テンポのよ...

2022年5月8日
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鑑賞方法:映画館

サクセスストーリーでもなく
自分探ししすぎることもなく
テンポのよさや、展開のおもしみなどにさほど力が注がれているわけでもなく

若い女性が、日常を過ごしながら
自分の人生の道を歩み始めようとする、その日々
そんな印象を受けた

でも、実話をベースにしているからこそ、それがいい気がした

そこで非日常的な存在がサリンジャーなのだけれど、
決してストーリーの真ん中に出て来すぎない
それもまたいい気がした

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yukarin

2.5あまり響かなかった

2022年5月8日
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鑑賞方法:映画館

単純

アメリカの小説家で、ライ麦畑でつかまえて、などの作者・J・D・サリンジャーを担当するエージェントと新人アシスタントを描いたジョアンナ・ラコフの自叙伝を映画化した作品。
1990年代半ばのニューヨークで作家志望のジョアンナは、老舗出版エージェントの面接を受け、採用され、サリンジャー担当の女性上司・マーガレットの編集アシスタントとして働き始めた。ジョアンナの業務は世界中から届くサリンジャーへのファンレターの処理対応だった。心揺さぶられる手紙を連日読んでた彼女は、定型文を返信することに気が進まなくなり、思いつきで個人的に手紙を返し始めた。それが問題を起こし・・・てな話。
自叙伝なのでストーリーが面白いかと言えばそうでもなく、上司のマーガレットが上にペコペコ、下に厳しい、典型的なサラリーマンだなぁ、って感じたくらい。
ジョアンナもやるなと言われたことを勝手にやるのは契約違反だろ?って観てた。
ジョアンナ役のマーガレット・クアリーは可愛かったが、眉毛が太すぎるのは当時の流行?
あまり響かなかった。

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りあの

4.0強い女性の代名詞シガニー・ウィーヴァー

2022年5月8日
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 新入社員の若い女性と威圧感たっぷりの女性上司。この光景、見たことがある。そうそう、『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイとメリル・ストリープ。同じテイストの作品なのかと思いきや、シガニー・ウィーヴァー演じるマーガレットは、めちゃくちゃ仕事に厳しいけれども理不尽なことは言わない。後になって感謝されるタイプの上司。強い女性の代名詞にもなっているシガニー・ウィーヴァーなんだけど、そうじゃない一面の演じ方も心に響く。

 サリンジャーといえば、犯罪者とスノッブの必須アイテム。ご多分に洩れず、スノッブの僕は大学時代に文学青年の友人から内容を聞きかじって、サリンジャー信者を装っていた。あえて、読んでいないジョアンナとはえらい違い。

 作品の中にでてくる本物のサリンジャー信者の熱のこもったファンレターには驚く。劇中では、ファンレターを書いた若者が、ジョアンナのイマジナリーフレンドとして登場し、ジョアンナの行動を批判したり、ジョアンナの気持ちを後押ししたりする。

 ファンレターを開封して、全文を読み、定型文をタイプライターに打ち込んで返信するという退屈な仕事は、単なるブルシットジョブでないことが物語が進んでいくうちにわかってくる。出版エージェントという日本にはほとんど存在しない業態が垣間見えてとても興味深い。

 『ライ麦畑でつかまえて』を10代の気持ちに戻って読みたくなる。そんな作品でございました。

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bion

4.0本と人に関わる切なさと優しさ

2022年5月7日
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私も文学部で学んだので、本と著者、そして出版に関わる人々のストーリーは大好きである。多くの作家志望の人たちの採用されなかった原稿の山、多くの愛読者たちの読まれなかった手紙の山の中で、本は生まれることをこの映画は思い出させてくれる。主人公は詩人志望の出版エージェントの秘書だが、サリンジャーへのファンレター処理係として手紙を読んでいるうちに、本と人の関わりの優しさ、難しさ、切なさのなかで、もう一度、詩人たろうと自分を再構築していく。本と文学、それに関わる人々への愛が詰まった良い映画である。

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Boncompagno da Tacaoca

3.590年代のニューヨークが美しいが共感できるところが少ない

2022年5月7日
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90年代のニューヨークが美しく、主人公も美しく撮れている。
しかし、人物に関して人間像が深掘りされていないため、共感出来ない。

LAを出てNYに来た理由とかいきさつとか。
前の彼氏のいいところ・悪いところ。
新しい彼氏との始まり。
編集長の仕事ぶり(部数を優先?作品を優先?)
サリンジャーにinspireされて、毎日書き続けたの?

原作には書いてあるのかもしれない。

ところで、あのホテルはまだあるのだろうか?

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morihide

3.0主人公の成長物語としては良い、マーガレット役のシガニー・ウィーバー...

2022年5月7日
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主人公の成長物語としては良い、マーガレット役のシガニー・ウィーバーは好演。文学好きなら、色んな人が書いた手紙読むの面白いだろうとは思った。しかしなんだかふわふわしてるところは、多分サリンジャーの作品観とリンクしてるんだろうけど、自分はライ麦…もフラニー…も読んでないので、さっぱり理解できず。
それにしてもいつまで経ってもサリンジャーって人気があるなぁ

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ゆう

3.5【”夢を諦めない大切さ”且つての情熱を思い出していく過程を、軽やかに、品性良く謳い上げた若き女性の成長物語。】

2022年5月7日
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単純

知的

幸せ

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NOBU

3.0タイトルなし(ネタバレ)

2022年5月7日
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ゲジマユ

3.0今ひとつ乗り切れなかったのは そもそもライ麦畑でつかまえてを読んで...

2022年5月7日
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今ひとつ乗り切れなかったのは

そもそもライ麦畑でつかまえてを読んでも

その素晴らしさが判らないような私だから?

ではないと思いたい

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jung
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