劇場公開日 2022年2月18日 PROMOTION

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オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体 : 特集

2022年2月14日更新

【2月のダークホース】観たらめっちゃ面白かった…!
「キングスマン」コリン・ファース、再びスパイ役に
ヒトラーが騙された、まさかの作戦…カギは“死体”!?

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ヒトラーとナチスが騙され、歴史を変えたまさかの作戦があった……。

2月18日から公開される「オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体」は、とてつもなく奇想天外で好奇心をくすぐる物語に加え、「キングスマン」のコリン・ファースがスパイ役(しかも制服姿も観られる!)ことが最大の特徴だ。

戦争・スパイ映画好きだけでなく、全ての映画ファンに自信をもってオススメできる本作。次にどんな映画を観よう? 探している人は、ぜひチェックしてみてほしい。


【予告編】

【驚がくの実話】第二次世界大戦中、実際にあった
あり得ない作戦…“死体”を使ってヒトラーを騙せ!?

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[ストーリー]

“人類史上、最も信じられない”といっても過言ではない実話がある。

時は1943年、第二次世界大戦が激化するなか、連合国軍はナチスから勢力を盛り返してきていた。ヨーロッパを侵攻するにあたり選ぶべき地点はイタリア、シチリア島。しかし正面からぶつかっても鉄壁に防備するナチス軍に返り討ちされると考えた英国諜報部(MI5)は、とんでもない奇策をチャーチル首相に提案する。

“死体”を高級将校に仕立て上げ、ヒトラーを騙すための偽の文書を持たせ、中立国ながらナチス寄りであったスペインの海岸に漂着させようというのだ。しかも驚くことに、この作戦の発案者の名はイアン・フレミング。後に小説「007」シリーズを書き上げた、ジェームズ・ボンドの生みの親――。

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MI5のモンタギュー少佐(コリン・ファース)、チャムリー大尉(マシュー・マクファディン)、イアン・フレミング少佐(ジョニー・フリン)らは、欺瞞作戦“オペレーション・ミンスミート”を練り上げる。

モンタギューは秘かに入手した死体に名前をつけ、架空のプロフィールをでっち上げていく。こうして前代未聞の奇策は実行されることとなり、ヨーロッパ各国の二重三重スパイたちを巻き込んだ、一大騙し合い作戦が始まるが――。

戦後長らく極秘扱いされていた驚がくの作戦、その全容がいま明らかになる。

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[ジャンル]奇想天外でユニークすぎる、超頭脳派スパイ・サスペンス…しかも実話

本作は弾丸や砲弾が飛び交う戦争の最前線ではなく、舞台裏で脳に汗をかく影の存在を描いている。脚本を手掛けたミシェル・アシュフォードは、「この映画の主役はストーリーだ」と語った。とにもかくにも物語の面白さが尋常ではない。

「一番失敗しそうな作戦」とされていたミンスミート作戦は着実に現実味を帯びていき、やがて各国間の駆け引き、策略、そして裏切り合戦へと発展していく。超がつくほどの頭脳派スパイ・サスペンスがスクリーン上で躍るなか、そこへイギリス的な乾いたユーモア、洗練された会話劇、心を打つヒューマンドラマが影絵のように重なり、私たち観客を奇想天外な極地へと運んでいってくれるのだ。

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監督はアカデミー賞で作品賞含む7部門を制覇した「恋におちたシェイクスピア」で知られるジョン・マッデン。映画的好奇心を強烈に刺激する、唯一無二の体験を求めるあなたにぴったりの一本である。


【キャスト】英国紳士好きは“目が幸せ”な128分間!
コリン・ファース×スパイ×制服=たまらない…!

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出演陣も大きな見どころ。それぞれの演技力はもちろん素晴らしいが、そこに第二次世界大戦当時のイギリスのファッションや文化が加わり、観れば視覚的な幸福が味わえるのだ。


[コリン・ファース]今度は元弁護士のスパイ役!

「英国王のスピーチ」でアカデミー賞主演男優賞に輝き、「ブリジット・ジョーンズの日記」「恋におちたシェイクスピア」「キングスマン」など日本でも高い人気を博すコリン・ファース。今回は「キングスマン」以来となるスパイ役(しかも元法廷弁護士という設定)、かつ実在の人物であるユーエン・モンタギュー少佐に扮している。

モンタギューはまさに頭脳明晰。“有能”が服を着て歩いているような人物である。弁護士時代に培ったスキルを活かし、相手の心のなかに入り込んで思考し、他人の考えを先取りする――そんな役どころをファースがどのように演じるのか、目を凝らして観察してみるといい。

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また、映画ファンとして着目したいのが、製作に「英国王のスピーチ」のイアン・カニングが参加している点。カニングとファース、そして「恋におちたシェイクスピア」のマッデン監督という、灼熱のような期待がこみ上げる陣容が本作に全力を注いでいるのだ。


[共演陣]英国の魅力凝縮した紳士たちがロンドンをかっ歩

そのほかのキャスト陣には、イギリス最高峰の面々が集った。モンタギューの相棒的存在であり、時に対立しながらも友情深めていくチャムリーを熱演したのが、「プライドと偏見」「エジソンズ・ゲーム」などのマシュー・マクファディン。さらに「007」の原作者であり、第二次世界大戦当時はMI5の諜報員として働いていたイアン・フレミング役は、「ブルックリンの恋人たち」などのジョニー・フリンが担っている。

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あえて強調したいのは、このファース、マクファディン、フリンである。高身長の3人がロングコートの軍服を着て、議論を交わしながらロンドンの街をかっ歩するシークエンスがあるが、その姿が美しすぎて、観ていてセリフがまったく頭に入ってこなかった。このワンシーンが、1900円の鑑賞料に含まれていることが非常識に思えてきたほどだ。

ほか、作戦成功のカギを握るワケあり女性諜報員ジーン役には、「トレインスポッティング」のダイアン役や、「ハリー・ポッター」シリーズの灰色のレディ役で知られるケリー・マクドナルド。「ダウントン・アビー」のペネロープ・ウィルトン、「ハリー・ポッター」シリーズのルシウス・マルフォイ役で有名なジェイソン・アイザックスらも名を連ねており、極上のアンサンブルを奏でる。

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[覚えておくべき登場人物]鑑賞時に迷子にならないために…

マスコミ試写では「キャラが多くて少しだけ混乱した」という声が聞こえてきたため、ユーザーの皆さまが迷子にならないため、「これを読んでおけば大丈夫」な項目を用意した。

登場回数が多く、物語の本筋に絡む重要な人物は以下の6人。モンタギュー(ファース)、チャムリー(マクファディン)、フレミング(フリン)、ジーン(マクドナルド)、秘書ヘスター(ウィルトン)、提督ゴドフリー(アイザックス)だ。

https://gaga.ne.jp/mincemeat/about/

上記の公式ホームページでそれぞれの顔と名前が掲示されているので、ざっと確認したうえで鑑賞すれば、ストレスなく物語を楽しむことができるだろう。


【編集部レビュー】正直ノーマークでした でも観たら
めちゃめちゃ好きな一本でした…その理由を徹底解説!

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最後に、「鑑賞したらとてもハマってしまった」という映画.com編集者によるレビューを掲載し、この特集を締めくくろう。



映画.com編集部・尾崎秋彦:正直な話、主演やタイトルは知っていたが、特別に注目している作品ではなかった。どっこい、観てみれば「俺がめちゃくちゃ好きなタイプの映画だった」と感じ、自分の認識の甘さを痛感させられた。

こんな出合いがあるから、映画鑑賞はやめられない。エンドロールを眺めながら喜びを噛みしめるような鑑賞後感だった。

アカデミー賞候補作が大量に公開される2月にあって、言うなれば“ダークホース的作品”。チェックしておかないとマズい一本だ。以下、個人的に良かったふたつの要素を、かいつまんで紹介していく。

●物語展開にグッとくる! ミンスミート作戦が、映画製作の過程と重なっていく

そもそもの設定もいい(しかも実話!)のだが、そのストーリーの進み方が、思わず笑顔になってしまうくらい好みだった。モンタギューらによるミンスミート作戦は、抑えが効いたトーンで描かれるのだ。

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……これだけ摩訶不思議な作戦なのだから、全編をコメディチックに仕立て上げてしまいそうなものを、製作陣はオフビートな感傷を込めて描出することを選択。これにより、物語は荒唐無稽なデタラメではなく、フィクションを超えた驚きの実話として類まれな力を獲得した。脚本のミシェル・アシュフォード、ジョン・マッデン監督らはまさに慧眼と言うほかない。

そしてもうひとつ驚いたのが、ミンスミート作戦が、やがて“映画製作”のメタファーと重なっていく展開だ。脚本の最終稿がプロデューサーチェックを通らないだとか、主役のイメージにぴったりの俳優が見つからないだとか、監督と女優のラブロマンスだとか……さて、具体的に双方がどう重なっていくのかは、観てからのお楽しみに!

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●頭脳戦がハイレベル! 映画ファンだけじゃなく漫画好きにもオススメ

非常に心に残ったのは、このミンスミート作戦が、ナチス打倒を掲げながら、ナチスの優秀さをリスペクトしていた点だ。例えば「水死体漂着後、ナチスのスパイが完璧な仕事をして文書を盗み取る」ことが、作戦の重要なターニングポイントに据え置かれていたりする。

作戦の全てが、確立の低いやけっぱちな選択ではなく、ナチスやヒトラーの能力を正確に見積もった末の決断により進むことを、とても興味深く鑑賞していた。それだけに頭脳戦のレベルは高く、諜報のプロたちが相手の裏の裏の裏の裏を読み切り行動するさまは痛快ですらあった。

ジャンルは異なるが、冨樫義博氏のマンガ「HUNTER×HUNTER」や、大場つぐみ・原作&小畑健・作画の「DEATH NOTE」などが好きな人にもオススメできると感じた。掘れば掘るほど豊かな映画体験が飛び出してくる……「オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体」はまさにそんな一本である。

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