オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体のレビュー・感想・評価
全92件中、61~80件目を表示
荒唐無稽な作戦がクソ真面目に実行されるところが愉快
とても面白かった。登場人物が多くて複雑な物語の印象はあるが、少し整理すれば簡単な筋書きだということが解る。簡単すぎてつまらなくなるのを防ぐために、コリン・ファース演じる主人公ユーエン・モンタギューの家族のストーリーや同僚のチャールズ・チャムリーとの友情の浮き沈み、それにケリー・マクドナルドが演じたジーン・レスリーとの淡いラブストーリーを加えて、ストーリーに厚みを出したのだろう。
架空の少佐であるビル・マーティンと彼の架空の恋人パム。パムの写真として自分の古い写真を提供したジーンが、パムに感情移入して乙女のような恋心を募らせていくところがとても微笑ましい。女性はいくつになっても乙女なのだ。
それにしてもコリン・ファース61歳、ケリー・マクドナルド45歳である。大人同士もいいところだ。一般的なラブストーリーをかなり超えた年齢の恋愛を描くということは、イギリスもフランスみたいに恋愛におおらかになりつつあるのかもしれない。ただ、ユーエンに妻子がいてもフランス女性なら少しも気にしないところだが、ジーンはかなり気にする。この辺はイギリスも日本と同じく性の自由の後進国だということを表現しているのだろう。それにユーエンとジーンの関係が深くなるとチャムリーとの信頼関係が壊れてしまうから、ストーリーに支障をきたす。そこでこのラブストーリーを物語の味付け程度にとどめたのだ。
イギリス側は連合軍も合わせて一枚岩だが、ドイツ軍は必ずしもそうではない。ナチス諜報部のボスがヒトラーの失脚を狙っているのだ。確からしい偽の情報が彼に届いたらどうなるのか、マトリックスで考えれば結論が出る。ボスが偽の情報を信じるか、信じないか。情報をヒトラーに伝えるか、伝えないかである。
イギリス側は、ヒトラーがそのボスに絶大な信頼を置いていると考えているが、その見方は少し安易すぎる。ヒトラーはたとえ側近であろうと躊躇せずに粛清する。そして諜報部のボスはナチスの高官だ。日本で言えば高級官僚であり、つまり役人である。役人の本質は既得権益の拡大と保身だ。ボスはヒトラーが自分を切り捨てる可能性があることを常に意識している。
ボスが死体の情報を信じた場合、ヒトラーに伝えるとドイツ軍はギリシアで連合軍を迎え撃つことになる。ヒトラーの失脚を狙うためには伝えないほうがいいが、情報を握りつぶしたことはいずれバレるから、自分の立場が危うくなる。ボスはヒトラーに伝えるだろう。するとシチリアが手薄になって、連合軍の上陸が成功する。
ボスが情報を信じなかった場合、ヒトラーに伝えると、ヒトラーは偽の情報に騙されてシチリアが手薄になり、連合軍の上陸が成功する。情報の中身が嘘でも、情報そのものは本物だから、自分の立場が危うくなることはない。ヒトラーに伝えなければドイツ軍はシチリアで連合軍を迎え撃つから、連合軍の上陸は失敗するが、この場合、ヒトラーの失脚が遠ざかる。やはりボスはヒトラーに伝えるだろう。
つまり、どう転んでも、ドイツ諜報部のボスは死体の情報をヒトラーに伝えるのだ。そしてヒトラーは諜報部の見解よりも自分の判断を常に優先する。客観的事実に基づいて判断する限り、死体の情報は真実だと思える。ユーエンたちの作戦はそれほど緻密だったのだ。
ユーエンは作戦は成功すると上官に報告する。その理由を聞かれて「私の直感だ」と答える。上官は、連合軍の上陸作戦をお前の直感に委ねるのかと激怒する。史実はわからないが、本作品においては、ユーエンの直感は正しかった。死体の情報がドイツ側に渡った時点で、作戦の成功は100パーセント約束されていたのだ。そしてチャーチルはどうやら、上官の見解よりもユーエンたちの報告書を信じたようである。
複雑に見えて実は一本道の物語だが、こういう荒唐無稽な作戦が大人たちによってクソ真面目に実行されるところが非常に愉快である。アメリカ人だったら会話の中で「fuck」や「fucking」や「goddamn」を多用するところだが、本作品の登場人物はそんな汚い言葉はまったく使わない。そこもイギリス人らしくていい。
む、難しい印象
実話に基づく偽情報を利用した
諜報員たちの話。
面白そうだと思い足を運んだが、
簡単に内容が入ってこなかった。
途中引き込まれる瞬間はあったが、
内容の理解に苦しんでしまい、
最後に作戦が成功した事だけ理解できた。
アクション物ではない作品でも
大変面白い物はあるが、
自分には難しいかった。
作戦についてよりも人間関係について
描いている作品の印象だった。
予習してから観ましょう
それぞれ重厚な作品でオスカーを取った監督と俳優が組んだ、アメリカ映画と異なるいかにも英国といった格調高い作品です。諜報戦を丁寧描き、戦争映画ですがドンパチはありません。
よくわからなかったという感想が多いですが、欧米人には有名な作戦なので、知ってる前提です。関ヶ原映画で家康や秀吉のこと説明しないのと同じこと。
「何が起きるか?どうなるか?」ではなくて顛末を知っている人が「進め方と欺き方のディテール」を観る映画です。故にWikipedia「ミンスミート作戦」の精読必須。予備知識ナシだとチンプンカンプンです。
簡単にいえば、連合軍の上陸はシチリアが常識であろうと思われていた当時の状況下で、英将校の遺体にギリシア上陸の偽文書をつけてスペイン海岸に流し、それを読んだナチスをまんまと騙す、という作戦です。ポイントは偽文書を偽と見破られないため遺体に数々の細工を施す部分と、スペインに漂着した遺体の偽文書をいかにしてナチスに読ませるかスパイ同士の駆け引きの部分です。
サスペンスというより人間ドラマ
分類としてはサスペンス作品だろうけど、主人公ユーエンの人間ドラマになってて、ミンスミート作戦の緊迫感も終盤のみで、全体的に戦時下の緊迫感をあまり感じられませんでした。
タイトルとしてはミンスミートだけど、本当ならユーエンとした方が合ってるように思えた。
地味なコメディ映画
堅苦しいイギリスの諜報部員たちが無茶苦茶な作戦に取り組む。史実に基づいた話でみんな大真面目に進めてるけど、自虐的だったり、ブラックユーモアが台詞に散りばめられてて(製作者の意図とは違うかもしれないけど)あたしにとってはコメディにしか思えなかったwww
全体的に会話劇で戦時下の緊張感無し?
重要な機密にしては酒場でラフに会話してたり高級官僚の集いに私服のおばさんがゆったりして緊迫感は薄く 相手側の視点が皆無なのでどの様に伝わってどの程度の騙された効果があったのか不明?死体を流してからもテンポが悪く退屈気味!
めっちゃ複雑。でも、めっちゃ格好良い!
「機密文書を持たせた死体を流して、ナチスを騙す作戦」の映画。
なんて、ぶっ飛んだ作戦なんや!
007とまでは行かなくても、それなりにドキドキワクワクできる映画なんだろな。
と思って、映画館に行きましたが、観ても観ても派手なシーンは無く、粛々と仕事をこなす登場人物達と、その人間模様が描かれた映画でした。
期待してたのと違ったけど、面白かった!
とにかく、面白かった!
映画は、ユーエン・モンタギュー少佐(コリン・ファース)が、妻子をアメリカに送り出す為のパーティから始まります。
ユーエンは、元弁護士の英国諜報部員(MI5)ですが、仕事に没頭するあまり、妻との間には深い溝か生まれ、旅立つ妻とは二度と会えないかもしれないと考えています。
また、ミンスミート作戦を共に遂行する、チャールズ・チャムリー大尉(マシュー・マクファディン)は、戦死して英雄と称えられている兄を持ち、兄の死から立ち直れないでいる母親と同居しています。
そして、機密文書を持って流される死体の偽のプロフィールとして創作された人物、ウィリアム・マーティン少佐の創作上の恋人として作戦に関わることとなったジーン(ケリー・マクドナルド)。
ジーンはユーエンに惹かれ、チャールズはジーンに惹かれており、チャールズは上司のジョン・ゴドフリー(007のMのモデル!演じるのはジェイソン・アイザックス)から、ユーエンの弟は共産主義者で、ソ連のスパイかもしれないからユーエンを監視しろという指令を受けています。
既に人間関係が複雑です…。
さらに、引き取り手の無い適切な死体を見つけて来て、ウィリアム・マーティン少佐の偽のプロフィールを創作して、偽の機密文書と偽のラブレターを持たせて海に流して、その偽情報をヒットラーまで伝えてナチス軍を撹乱させなければならないという作戦が、観る前に想像してたよりめちゃくちゃ複雑…。
想像以上に複雑でしたが、007ネタでクスッと笑わせてくれたり、ロングコートを来て、作戦について話しながらロンドンの街を歩くコリン・ファースとマシュー・マクファディンの格好良さだったり、派手では無いけれどストーリー以外の場面も良くて、観てる者を飽きさせない程よいバランスが素晴らしかったです。
また、死体流すという突拍子も無い作戦ながら、全線で戦っている兵士達の犠牲を少しでも減らして、ナチスに打撃を与えなければならないという、正義感は全ての登場人物達に共通で、「前線で大砲打ったりしてるだけが戦争じゃない。自分達は自分達の戦い方で敵を倒すんだ。」という、静かだけど熱い情熱を持って仕事をする彼らの諜報部員魂(?)みたいなのには、格好良い…と思わずにはいられませんでした。
ストーリーは複雑で、しかも淡々と進みますが、それが諜報戦争をリアルに見せ、彼らの静かな闘志をより浮き彫りにして見せることに繋がっていると思いました。
全てが終わった後の場面、多くを語らず最後もやっぱり静かに映画は終わります。
諜報員は多くを語る必要は無いんです。
当時、表には出てないであろう、イギリス本国からナチスと戦った影の存在達の格好良さを知れる良い映画でした。
何度も言いますが、確かに複雑なストーリーなので、映画館など映画に没頭できる環境でじっくり観ることをオススメする映画です。
期待値が大きすぎたか
公開前に予告で知った背景、ストーリーが自分の好みにピッタリとハマる映画だったのでとても期待していました。
けっしてつまらない映画ではないが(というより面白い部類)、とにかく長い、そして人間関係がわかりづらかった。相関図でもあればもっと楽しめたのだろうか。
登場人物多すぎ!
劇場予告が流れてなかったのでよく知りませんでしたが、名優コリン・ファースを迎え、第二次世界大戦中のナチを騙すスパイサスペンスを描く、という紹介サイトの内容に興味を惹かれて鑑賞してきました。
ストーリーは、第二次世界大戦中にイギリス軍のモンタギューが、シチリア島上陸作戦を成功させるため、標的はギリシャであるという偽の情報をドイツ軍に信じ込ませるため、入念な準備のもと、作戦を決行するというもの。
実在の作戦を元ネタとしており、ここにスポット当てたアイデアはおもしろいです。メインストーリーも、とにかくドイツを騙すという目的に向かってひたすら突き進むのでわかりやすいです。また、そのために虚構に真実味をもたせようと、死体にまつわる架空の設定を細部まで詰めていくくだりもなかなかよかったです。
しかし、登場人物がとにかく多いのには参りました。身内、同僚、上官、協力者、敵軍など、さまざまな立場の人物がわんさか登場し、頭の中で整理が追いつかず、正直理解できない場面が多々ありました。おまけに当時の勢力状況やイギリス軍部や諜報部に関する知識がないので、それがさらに理解を難しくしていたように思います。
また、あくまで諜報戦として描かれるので、激しい戦闘シーンはほとんどなく、絵的に地味な場面が続くのも少々退屈でした。その補填の意味合いかもしれませんが、ロマンス的なシーンが挿入されています。しかし、これがかえって話をわかりにくくしているようにも見えました。
当時の内情は複雑で、二重三重スパイも暗躍していたということを描きたかったのはわかりますし、それだけ興味深い元ネタだということもわかります。だからこそ、もう少しわかりやすく描いて、ラストは単純に作戦成功を喜び合えるような締めくくりでよかったのではないかとも思います。ヨーロッパ戦に詳しい人やイギリス人ならきっともっと楽しめたと思うのですが、知識の乏しい自分にはこのように感じられてしまいました。
主演のコリン・ファースは、ベテランらしい安定の存在感で、渋くきめています。しかし、それ以外はヒロインポジションの方も含めて、あまり知らない俳優さんばかりだったのも、ちょっと魅力に欠ける印象でした。
とはいえ、この突飛とも思える作戦が実際に成功したというのは興味深いです。きっと歴史の表舞台には表れない、このような諜報戦や謀略はまだまだ無数に存在しているのでしょう。その一つを世に知らしめたという意味では、本作の存在価値は十分にあったと思います。
背景知識がないと…
原作が大好きなので、映画化されたというだけで嬉しい。
ただ、背景知識がないとさっぱりかもしれない。とにかく話が入り組んでいて複雑。
作戦は偽作戦の書類を持たせた死体を名目上は中立国だがナチのスパイや協力者が溢れているスペインに流し、その情報をベルリンに届けさせるというもの。
原作同様に、スペインの漁師が死体を見つけるところから始めたらもう少し物語に入れ込めたと思う。
比較的馴染みのあるイアン・フレミングを登場させて興味を惹こうと思ったのだろうが、必要なかったように思う。
あとは映像化されたものによくあるけれど、恋愛模様は余計だった。その分、死体を流す以外の情報戦や、実際にシチリアに上陸すると見せかけるための部隊の動員などを描けば良かったと思う。
他でもっとそっくりに演じられているぶん、チャーチルがちょっとイメージと違ったように見えてしまった。
弟(アイバー・モンタギュー)はその筋の大物だったとは!
もともと第一大戦~第二次大戦前後の歴史ものは大好物だが、この作品って作戦そのものの巧妙さを楽しむというより、この作戦を取り巻く人間ドラマを楽しむってことかな、というのが個人的見解。
作戦そのものは至ってシンプル。偽の侵攻作戦の情報を持った(偽の)高級将校の死体を、ナチスのスパイに見つかりそうな中立国スペインの海岸に流してナチスを騙す。 以上。
この偽の情報を、どのようにもっともらしく見せるか、そのディテール作りの過程で起こる人間ドラマが正にこの映画の見どころかなと。
ちょっとややこしいのは、スペインの将校がドイツの二重スパイと見せかけてイギリスの三重スパイだというところと、ドイツの反ヒトラー派の情報将校が、この情報を偽物と理解しながらあえて正しい情報として国に報告したというところ。( イギリス軍御用達のクラブのバーテンが、実は反ヒトラー派のドイツのスパイだったという設定もちょっと複雑か。)
それから言わずもがな、コリン・ファースの演技はやはり格別ですね。戦時体制下のプラトニックなラブロマンスも個人的には悪くないなと。
あと、主人公のユーエン・モンタギュー少佐の弟(アイバー・モンタギュー)が共産主義に傾倒していたくだりについて、Wikipediaの「ヴェノナ文書」のページを見るに、彼はGRU(旧ソ連軍参謀本部情報総局)のスパイでコードネームはIntelligentsiaとNobility、ロンドン映画協会の設立者、国際卓球連盟創設者、初期のヒッチコック映画のプロデューサー等々の様々な肩書を持つそうな。 何と!(映画も卓球も後に共産主義を拡散するための媒体になったであろうことは想像に難くないが、この辺の史実はイギリスでは常識なのでしょうか?) ということは、当時弟の アイバー・モンタギュー(ソ連)経由でも本作戦の欺瞞情報をドイツに流していた、あるいは反ヒトラー派に働きかけていた可能性も!?と想像が膨らみます。
今や「ヴェノナ文書」が公開になって、そもそもルーズエベルト政権自体がコミンテルンの巣窟で、それら共産主義者のスパイが対日参戦の黒幕だったことが明るみとなっており、またチャーチルも米国の参戦を渇望していたわけで、太平洋戦争の開戦経緯が最大の欺瞞だよなぁと改めて考えてしまった。
ア〇ビ〇バボー向き(もうやった?)
ミンスミート(mincameat)
英国のドライフルーツをラム酒等に
漬け込んだ伝統的な保存食で
パイの詰め物に用いる
「挽肉」の意味があり
かつては本当に肉を使っていたので
ミートと呼んでいたそうである
第二次大戦末期の英国で
ナチスドイツを欺くために
諜報部MI5が本当に実施した
欺瞞作戦「ミンスミート作戦」
を映画にしたもの
面白そうじゃんと思って
観に行きましたがハッキリ
まぁ~眠かった
だいぶ第二次世界大戦の
予備知識無いとしんどい
感じでした
知ってても眠かった
戦争裏側映画としては
あまりに展開が淡々と
しており途中記憶の怪しい
部分があります
ヨーロッパ大陸をドイツに
征服された連合国軍は
反抗作戦の機を着々うかがって
おり英国のチャーチル首相は
その重要ポイントにドイツの
同盟国イタリアの南方
「シチリア島」の攻略を
掲げていました
ただ連合国にもドイツにも
その重要度はわかっていたので
当然ドイツもシチリアの
守りを厚く固めており
そのまま攻め込んでも
英国軍の犠牲が多大に
なることは明らかでした
チャーチルはそれでも
やるしかないと思って
いたため英国諜報部「MI5」の
ユーエン・モンタギュー少佐と
チャールズ・チャムリー大尉は
英国軍の被害を抑えるために
ドイツに
「シチリアと見せかけて
ギリシャから侵攻する」と
思い込ませる欺瞞作戦を
発動します
つまり(ニセの)重要文書を
持たせた死体を敵に偶然拾わせる
という凝った作戦です
そんなにうまくいくのかと思って
しまいますが
この作戦の発案には先例があり
一度目はニセの地雷原の地図を
ドイツの戦車団に拾わせたら
まんまと引っかかったこと
二度目はガチの重要文書を
運んでいた飛行機が墜落
したのだが遺体がイギリスに
帰ってきた時には機密文書を
遺体が持ったままで漏洩
「しなかった」というもの
である(手紙は未開封だった)
つまり今回は架空の将校が
スペイン海域で飛行機が墜落
重要文書を持ったまま死亡し
スペイン沖に漂着し
スペインはドイツ諜報部と
繋がっているのでニセ情報を
直達させるという作戦です
その架空の将校は英国海軍海兵隊の
「ウィリアム・マーティン少佐」で
・上官の連合国への紹介状
・身分証
・家族との手紙
・観劇チケットの半券
・パムという恋人との手紙
・軍服の請求書
・銀行の催促状
など全てを偽造
「マーティン少佐」が少々
ドジな性格である設定のため
身分証に再発行済の細工まで
する凝りようだった
そうです
諜報部はこれらを
ギリシャから攻め込むという
ニセの重要文書と一緒に
ブリーフケースに入れ
コートのベルトと鎖で
固定し離れないようにしました
その後英国の潜水艦セラフに
乗せられたマーティン少佐の遺体
は1943年4月24日にロンドンを出て
4月30日にスペイン沖に漂着する設定で
セラフから放流されました
この遺体の出所は不明ですがこの
映画ではウェールズのアル中の浮浪者
「グリンドウ・マイケル」という
事になっています
4月30日にスペインの漁師によって
マーティン少佐の死体は発見され
検死が行われた後英国領事館に引き渡され
ますがどの程度本腰でニセ機密情報が
伝わったかを確認させる描写が
なにせフィクション全開で
やや無理やりくさかったですが
まあうまくいってもらわないと
映画になりません
その間MI5は待って祈るしかない
のですがユーエン少佐は
マーティン少佐の架空の恋人の
モデルになったパム役の職員
ジーンに惚れちゃったりしましたが
ジーンには軍人の旦那がいました
チャムリー大尉はユーエン少佐に
スパイ容疑がかかってるから外せ
そうするなら兄の遺体を自宅に返す
などと軍令部から脅しをかけられる
場面もありますがなんだかんだ
ユーエンを信じるという
男の友情的な場面もありました
いやこういうシーン入れるから
また眠くなるんだけどね
結局このニセ機密文書はうまく
ドイツに届いたようで
シチリアに英国軍が攻め込むと
抵抗がほとんどなく
上陸したジーンの旦那も難なく
制圧できたり諜報部の頑張りと
「死体」は英国軍兵士の犠牲を
極力減らすことに成功し
連合国軍は後の
「史上最大の作戦」
ノルマンディ上陸作戦から
形勢逆転に繋がっていったん
でしょうね
スペインにあるマーティン少佐の
墓碑には後に英国政府から
「ウィリアム・マーティン少佐として
英国民の多大な命を守った英雄
グリンドウ・マイケル」と
彫られたそうです
当時MI5に所属はしていたらしい
イアン・フレミングの名前が
出てきますがこれはたぶん
創作だと思いますが
墓碑は本当らしいです
全体的に内容に対して
123分は長すぎました
せめて90分には出来たはず
お話し的には
奇跡体験アンビリバボーの
再現VTR使ったコーナーが
似合っていると思います
30分で出来ます(笑)
ひょっとしてもうやった?
本当にスポット的な知識がないと理解難易度アップ+軍事英単語祭り。
今年49本目(合計322本目/今月(2022年2月度)21本目)。
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★「グッバイ、ドン・グリーズ!」については、ある程度の調査が終わったので(実はこの映画、天文ネタが混ざっている…)、別途起こしました。それについては当該作品のほうで。
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ということで、こちら。
史実としては存在するので、あることないこと書けない状況です。描かれるのは第二次世界大戦のナチスドイツと他国の争い・作戦(「ミンスミート作戦」という語は、実際に存在します)を描いたものですが、日本の高校世界史ではこのような1日単位のマニアックな内容まで扱うことは絶対ないので(教科書が六法全書並みな分厚さになりそう…)、一般的知識で見に行くか、あるいは事前に調べるしかないと思いますが、後者はネタバレになります(史実通りである以上、事前に調べると大半わかってしまうので、あえて映画館で見る価値が損なわれてしまう)。
すると、一般的知識(中学までの義務教育と、準義務教育と言えうる高校の世界史レベル)で見に行くと、実にマニアックな内容が登場するので、本当に理解が難しい映画です。スパイ活動なども当時は平然と行われていた関係で、作内でもそれに配慮して、いわゆる「コードネーム」(相手側に知られないように、あえて別名を付ける)ことが日常的に行われていたのですが、「二重の裏切り」なども配慮して、「コードネームのコードネーム」まであり、理解はかなり難しいです(理解というより、固有名詞の多さに圧倒される?)。
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※ 作内でも序盤に説明されますが(ネタバレ扱いしません)、「二十委員会」はそのまま表記されますが、「二十(20)」をローマ数字表記すると XX になるところ、これは「二重の裏切り」(いわゆる「ダブルクロス」)を意味する語です。
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正直、かなりの長時間映画である割に、この「わかりにくい展開」がかなり占める一方で、この作戦に反応してドイツがどう動いたか、という点が見どころであり、逆に言えば序盤の「わかりにくい展開」はかなり圧縮できるのではないか…と思えます。もちろん日本だけ別に編集することはできませんが、イギリス・アメリカ等で常識扱いされていても日本ではそうではないこともあるので(逆に、日本映画では逆の現象が起きる)、他の方も書かれていますが「最後の30分だけでいいんじゃない?」というのも理解可能です。
さらに輪をかけて混乱するのが作内のセリフで、英検準1程度まで持っていれば、聞き取りに関しては1級には及ばないとはしても4~6割程度は理解できます。ただ、この作品は「軍事もの」であるため、一般的な映画で扱わないような特殊な単語がどんどん登場して、結局「英単語がどうだの聞き取りがどうだの」というレベルではなく「最低限の英語力があって、さらに当該分野の特殊な単語・表現を知らないとはまる」現象は避けられないかと思います。要は「英語力+特定分野の深い知識の理解」の二重でせめてくるパターンです。
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※ 単語自体は極端に難しい語はでませんが(上限でも準1程度)、「意味として、軍事用語として使われる意味」のほうで使われている表現のほうが多いところ、平和主義の日本でふだん意識することではないので、ややきつい印象です。
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なお、映画内では7割英語、2割スペイン語、1割が他の言語、といった感じですが、スペイン語等「他言語」に関しては字幕が丁寧なので、そこで「さらに混乱させる」ということはないかと思います。
ということで採点です。
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(減点0.4) 結局のところ、上記の部分につきるというところで「一般的知識でみにいくか」「事前に予習するか」のどちらかですが、後者はもう「映画館に行く必要がないほど詳しくどこでも書いてある」くらいなので(実在する事件のため)、すると前者の類型しかないと思いますが、そこでマニアックな英語セリフと「スパイ活動などを恐れて単語の入れ替えが二重三重に登場する」という事情があるため、「何がなんだか最初の100分くらいわからない」というのはやはりあるんじゃないか…と思います。
パンフレットには詳しく書いてあるようですが、パンフレット購入を前提にするのであればそれもそれでどうかと思いますし、何らか工夫があって欲しかったかな…というところです。
※ だから、他の方が書かれている通り「もう少し圧縮できなかったのか」「極論、最後の30分だけでいいだろう」というのも理解はできます。
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難しい…
実話をベースに描かれるスパイサスペンス。
重厚で丁寧な造りに主演はコリン・ファース、緻密な偽装作戦で敵国を欺くストーリー。あーだこーだと作戦を練りながら行う死体偽装はかなり地道で地味。その死体を使ってのミスリードを敵国へ念押しするための作戦も、派手なドンパチは皆無。
全体的に会話劇が続き登場人物もたくさん。エンタメ要素がら少ないことや、個人的に史実への知識が不足し過ぎていて、なかなか付いていくのが難しく楽しみきれませんでした…。
もっと歴史をちゃんと分かっていれば面白く感じたのだろう…。残念。
でも勉強になりました。
素材はよいが、緊迫感に欠ける
同じく第二次世界大戦時のイギリスが舞台だった『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』と同じレベルを期待したのがいけなかった。戦時中とは思えない緊張感のない政府関係者や、妙なラブロマンスがあるため物語が弛緩してしまっている。
チャールズ皇太子そっくりの軍人が登場したり、007オマージュがあったりとそれなりに楽しめるが、緊迫感のなさは致命的。『女神の見えざる手』を撮った監督とは思えない
チャーチルが決断できたのは、エニグマ解読によって、ドイツ軍の情報を把握できていたからじゃないかな。
全92件中、61~80件目を表示