「“欺瞞”を芸術的に仕上げたスパイ映画」オペレーション・ミンスミート ナチを欺いた死体 あささんの映画レビュー(感想・評価)
“欺瞞”を芸術的に仕上げたスパイ映画
冒頭と最後に締め括られる語りのセンスが心地よい。
欺瞞の徹底ぶりと緻密さには感服する。
ただのスパイ映画ではなく、その裏側が描かれていて知的で文学的な作品。
ただ、わたしにはちょっと難しくもう一度見ないと噛み砕けない。中盤何度も寝そうになったし。世界史の知識も必要だし、情緒的な理解も必要。見る人を選ぶ作品かと。
英国諜報部(MI5)がチャーチル首相に提案した作戦は「オペレーション・ミンスミート」
失敗するだろうと言われていた作戦、彼らの緻密に練られた計画と嘘、ファインプレーが功を奏すのだろうかーー?
ピアノの美しい音色とともに奏でられるのは戦時下のイギリス、人によっては愛する家族を失くしたり、家族と離れ離れになったり、互いに惹かれ合うも叶わぬ恋に涙したり。想いを伝えられない男女の恋の歯痒さも描かれている。
ラストシーンのコリン・ファースとマシューの二人の男の朝8時の会話、静かに胸に沁みる終わり方だった。
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NOBUさんのコメント
2022年2月19日
今晩は。
お褒めの言葉、有難うございます。
今作のジョン・マッケン監督は、「女神の見えざる手」の人なので、予め、当時の歴史をサクッと確認しておきました。
けれども、それでも脳内フル回転で観たため、鑑賞後はやや疲弊しました。(で、「アンチャーテッド」を観てリフレッシュ!)
”ラストシーンのコリン・ファースとマシューの二人の男の朝8時の会話、静かに胸に沁みる終わり方だった。”
全く、同感です。大仕事を成し遂げた男二人のあのラストは、良かったですね。では、又。