「その後の2人がとても気になる」夏へのトンネル、さよならの出口 bionさんの映画レビュー(感想・評価)
その後の2人がとても気になる
『映画大好きポンポさん』を制作したCLAPだけあって、アニメーションは美しい。トンネル内の紅葉が幻想的に光る風景は、ゲームオブスローンズのウィアウッドのようでもあり、神秘的なエネルギーで満ちている感じが伝わってくる。水族館のジンベイザメが2人の将来を暗示するように泳いでいるシーンも見とれてしまう。
花城あんずを飯豊まりえが演じているんだけど、これがビックリするくらい上手い。あんずは、東京から転校してくるなり超クールを貫いて、一悶着起こすんだけど、ドSキャラにピッタリの低くてドスの効いた声にしびれてしまう。
映像もいい、挿入歌もいい、花城あんずもいい、だけど物語に乗れない。鈴鹿央士の演技が置きに行っているというか、素のままというか、塔野カオルではなく鈴鹿央士がしゃべっているようにしか感じられない。その違和感を最後まで拭う事ができず、うーんって感じ。
偶然に、2人が抱き合う姿勢になる。この定番のシーンに、随分と大人の自分がドキドキしてしまう。そういう気持ちにさせてくれる作品でございました。
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