夏へのトンネル、さよならの出口のレビュー・感想・評価
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時をかける少女、いや、時をかける少年か。「映画大好きポンポさん」の実践編的なアニメーション映画。
本作は、名作「映画大好きポンポさん」のCLAPがアニメーション制作しているので、その時点で期待できました。
最初に上映時間を確認すると「83分」と、ポンポさんのセオリー通り。
本作の大きな特徴は「ウラシマトンネル」という設定でしょうか。
クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」からインスパイアされた「ウラシマ効果」が主人公の高校生カオルと、どのように関わっていくのか。
そして、東京からの転校生あんずと、どのように関わっていくのか。
キャラクターデザインや作画、背景(美術)などはキチンとクオリティーを維持できていました。
あんず役の飯豊まりえは、もはや安定した声優という域にいます。
カオル役の鈴鹿央士は初声優でしたが、キャラクターの性格を踏まえると合っていたと思います。
さて、本作で気になるのは脚本で、やや強引な展開が目につきます。
それは、「ウラシマ効果」をもたらす「ウラシマトンネル」というのは設定自体に非常に難しいものがあるため、ある程度の偶然に頼らざるを得ない面があるのでしょう。
ただ、もう少しだけ滑らかに動くような脚本であることが望ましかった気がします。
そして、エッジを効かせたカットは嫌いではないですが、携帯電話のメールが読みにくいシーンは、やや攻めすぎな感がありました。
とは言え、テンポよく進むのは心地よさもあり、今後に期待したいようなアニメーション映画でした。
独特の世界観に弱い
突っ込みどころ満載。なぜ、ウラシマトンネルが他の人にみつからないのかなぞ。
十一年という時間差の後のラブストーリーちょっとついていけない。
走り続けていた男の時間と十一年待った女の時間を同等に扱っていいのか。
もうちょっと表現に工夫が必要だと思った。描ききれていない。
サンプリング映画の金字塔
ボーイミーツガール映画として出会いかた不自然すぎとか、トンネルに向かう同級生を尾行するとか、ストーリー面での粗さは多くある。それを補うだけの時間跳躍やメール、告白方法など含めた定番要素を既存作品からうまくミックスしているバランス感覚の良さがある。さらにそれを80分たらずでまとめあげる編集力もすごい。カメラワークや音の入り方などもこだわりを感じる。
1000年後とか大げさにみせておいて、道中に「14時間=4年か」というセリフを入れることで、観客側にも必ずUターンすることをお知らせする素晴らしい演出。ラストの主人公女から主人公男、主人公女とつながるダッシュの連続も良い。感動要素の要となる時間経過とメールに関する考証も前半部できっちり時間を割いているのも丁寧な仕事。
ありきたり
初期設定、それで回収!?
娘(高校生)に勧められて、Netflixで鑑賞。
絵はきれい。駅の風景と花火のシーンなど素晴らしかった。
音楽もなかなか良い。
お話は、初期設定や前半のストーリーはまぁ良かった。ついていける。
でも、終盤、妹ちゃんをトンネルから連れ帰ってくる設定がガン無視されちゃったところで「いや、そこはカレンちゃんをおいて走ったらダメやろ!」と声が出た(映画館じゃなくて良かった)。
思わず激しくツッコミを入れたため、それ以後(たぶん一番の泣かせどころの)エピソードに気持ちがついていかなかった。
あそこは、初志貫徹で妹ちゃんを連れ帰らないとダメでしょ。
過去から戻ってきたインコみたいにはならないだろうけど、それで例えば何らかの悲劇が起こったとしても、それを描いて欲しかった。
ちなみに心の清い娘(高校生)は絶賛してた作品なので、自分の感受性を省みるとちょっとほろ苦い気持ち。大人目線ではツッコミどころの多い作品でした。
恋の障害役はトンネルさん
あらすじを読むと、ウラシマトンネルというギミックを中心としたミステリーか、少なくともサスペンス的な要素がありそうに思えた。
しかし蓋を開けてみれば驚くほどシンプルなラブロマンス作品だった。
ウラシマトンネルのギミックは少々複雑で物語を前へ進めるために絶妙に機能しているけれど、仮にそれが分からないとしても問題ないところはいい。
塔野カオルと花城あんずが主人公である。この二人以外ほとんど誰も出てこないと言っていいほどに二人のことだけが描かれる。
二人はそれぞれ、得たいものをウラシマトンネルに求めるわけだが、本当の本当に必要だったものはトンネルの中ではなく互いに与え合えた。
恋愛映画を観る上で一番ひっかかるのは、なぜこの人を選んだのかというところだ。恋に理由などないだろうから、実際に求めるものは理由ではなくて、登場キャラクターが惹かれていると納得できる描写だ。
出来の悪い作品だと何があってもコイツは選ばねーだろと思えてしまったり、どう考えてもライバルキャラクターのほうが良いなどとなってしまったりするのだ。
その点本作は、ほとんどが塔野と花城の描写ということもあってか、言葉にはしない恋の芽生えを感じることができたし、何より、自分が躓いている壁を壊してくれる存在であるという互いに必要としている感は説得力があった。
つまり、想像もしていなかったロマンス的エモーションを含んだとても面白い作品なのだ。
悪くはないんだけど、うーん
他の人の口コミにもあったけど、綺麗で分かりやすくて比較的感動できる要素あるんだけど、その割に内容が軽すぎるというか、雑というか…もうちょっと背景とか細かく描いて、物語に重みを持たせて欲しい。
映画観て、よかったねって思うけど、ただそれだけで印象が薄くて記憶に残らない感じ。
新海誠ファンの自分から観ると、ちょっと寄せてるのかな?とも思うし。それが気にならなくなるほど良いならいいんだけど、そういう訳でもないし。
やっぱり、1時間22分の映画なら、もっと背景から内容を濃く、重くできたと思う。
ストーリーとか設定は悪くないのに、要所要所のありきたりなラブコメ要素とかも正直白けたし、11年は長いけど、あっという間の展開で感動も薄かった。
なんか、勿体無いというか、色々あるんだろうけど、その中でももうちょっとこの作品を大事に作る必要はあったと思う。声も、悪くないけど、入ってこない。軽い。
声優の実力は「日清CMの早見沙織を観よ!」です。
不思議なトンネルを見つけた少年少女の冒険を描く物語。
人気小説の劇場版。原作未読です。
ファンタジー映画は、ファンタジー部分の説得力を意識して欲しい・・・と強く思います。
この映画でいえば、「うらしまトンネル」とは?をしっかりと設定し描くことが、映画の説得力を上げ完成度を高めるのだと思います。
「うらしまトンネル」はどのように伝えられてきたのか?線路わきにあるのに、何故他の誰にも見つからなかったのか?
これを御座なりにすると、物語全体が薄くなっていきます。
中盤で図書室で資料を調べる描写があるので少し期待したのですが、そこで終わったのはとても残念に感じました。
あと、あんずの設定が軽いのも残念なところです。
カオルは分かるんです。妹を失くし、家族も失くしてしまった重い喪失。でも、あんずの漫画に対する思いの描写と彼女の行動に乖離があり、戸惑いを覚えます。
この設定にするのであれば、例えば何度も原稿を投稿してダメ出しされた・・・の方が説得力が上がります。その上で、祖父と幼少の頃に作ったアイデアを元に原稿に書き上げたのに、自信のなさから破り捨てた・・とか・・・なら説得力は上がるかもしれません。
作画は美しく劇場版に相応しいレベル。
ただ、声優は本職を起用しないのも、残念。本職が殆どいないので、それ程違和感を感じませんでしたが、それでも肝心のクライマックスの感情表現になるとレベルが低く、聞くに堪えません。
全体を通して面白い作品だと思いますので、少々残念に感じました。
私的評価は、やや厳しめです。
久々の超純愛映画だった
高校生が主人公のSF系恋愛映画。この映画はとにかくあんずのツンデレ具合が可愛い。カオルがラストで過去に戻って妹を連れ出すことより、あんずを優先して現代に戻ろうと葛藤しているシーンは痺れた。カオルはあんずが好きだと気づいたタイミングで、「大好きだ。」の一文だけを送るのが素敵だった。駅であんずがあの時のことを思い出して泣いてる時にメールが届くのは泣ける😭最後2人は両思いだったことに気づいて、結婚やらしたのかな?続きが気になる物語でした!
全体的にいいけど、少し期待はずれ
どう言えばいいだろうね、映画自体の作画が綺麗で、音楽もいいと思いますけど、全体的に物足りない感じが大きい。ストーリーは思うよりシンプルで、音楽の入れるタイミング、映画自体のリズムもちょっと雑...これは近年恋愛劇場アニメがどんどん出現した現状で、競争も激しくなって、私自身がこういうアニメに対する要求も高くなった結果かもしれません。
元々彼女もいない(笑)私自身でも、こういう恋愛アニメを映画館で迫力なビジュアルと音楽を楽しくこと自体は結構いいと思うし、なぜなら、アニメ自体が好きです。とはいえ、単純すぎる、眩し過ぎる青春アニメは流石に一人で映画館で挑む勇気と正しい気持ちが必要。この作品、最初はsf系の恋愛ストーリーと思いますが、sf系の内容は省略すぎて、ストーリー重視の私にとって、物足りないとしか言えませんよね。
別の話なんですけど、二、三年前の「ジョゼと虎と魚たち」が結構好きで、それはもちろん恋愛ストーリーが、作画の執着、音楽のタイミング、全体的な質感がどうしても気に入って、同じ恋愛アニメを見って、思い出させました。
まあ、別の視点から考えすれば、この作品が理解しやすいし、割とちゃんとしたストーリーもあって、アニメ好きなカップルにちょうどふさわしいかもしれませんね
不思議な雰囲気の作品。 エモいけど少し暗くてうっすら不気味な感じ。...
自分好みです。
優しい気持ちになれる
端折りすぎ
小説→映画の順で見た感想
ツッコミどころ挙げると正直キリがないんだけど特に。ウラシマトンネルで数年ぶりに再会するシーン、それまでの二人が惹かれあうまでの過程、花城の漫画を褒められた時と可愛いといわれて照れるシーンがカットされていて全く感情移入できなかった。それに加え原作はめちゃくちゃ感情を露わにして情熱的で感動できたシーンが映画だと数年ぶりだというのに2人とも異様なまでに落ち着いてるせいでアッサリしすぎたし地味すぎた。
絵が綺麗でめちゃくちゃ期待してたのに裏切られた気分。そもそも84分ってのが無理ある。
せめて120分は欲しかったか。ああ勿体ない。悔しい。
ふたりだけの秘密。入って出て入って出て...
夏っぽい作品かなと思いながら前情報無しで視聴。
劇中では訳あって8月2日に作戦を決行する。
2005年から2013までの間が舞台。回想シーンはさらに何年か前。
ヒロインが転入してイジメられるシーンのくだりで引き込まれ、彼が彼女の部屋で漫画を読んで面白いと言うくだりで感動し、ヒロインが「とうのくーン、とうのくーン…」でキュンキュン。
タイトルの"さよならの出口"の意味も深い。
8歳年上になった彼女とのラヴラヴな生活を想像しながら見るエンドクレジット。
あのトンネルが本当に何処かに有りそうでワクワクする。
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