すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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クライマックスがもう少し、もう少し盛り上がっていれば
冒頭から中盤までは、テンポよい展開と映像美で引きこまれて面白かった。
音効もすばらしく災厄シーンでは劇場がビリビリ響いて迫力がすごかった。
映画館で観て良かった。
後半も良かったけど、中盤までの感動や衝撃を超えないんだよね。
クライマックスに向けて、もっとストーリなり作画で盛り上げて欲しかった。
「ダイジン」がただ可愛い。ミステリアスな存在と猫の姿がマッチしてました。
ただダイジンの目的や心情の変化について、もう少し説明が欲しかった。
全て説明してくれとは言わないが考察するにしても情報が足りなすぎる。
あとは「こんなに綺麗だったんだな」って感想に対し、
すずめが「え?ここがきれい??」の返答について、最初はすずめにだけ何か
見えてるのかと思ったけど、真意を理解して息を呑んだ。
圧倒的な表現、だけど……
「阪神淡路大震災1.17のつどい」を訪れたあとで鑑賞しました。
圧倒的なスケールとクオリティー。
けれど、僕の目には、その表現は、あまりにも抽象的・観念的・感覚的に映りました。
そんなわけで、僕は実際に震災を経験した身ですが、新海監督がいちばん伝えたかったことは何なのかイマイチ届いてこなかったです。
すずめの戸締まり
見始めの時は、ジブリかよ?さらに、またまた君の名は、かよ?と若干退屈するのかな?と思いました。無理やり嫁に連れられ来ましたが、猫と(猫飼ってるので)大地震、そして早くて母親と死に別れしている状況にどんどん世界にハマり途中から何度か泣き出して(笑)しまいました。猫は味方?悪者?と戸惑いましたがソウタの友達、周りの人々の人間性が魅力的でどんどん引き込まれて行きました。とても考えさせられた映画であり、素晴らしい人間性に清々しさを感じ有難かったです。
エンタメアクションは最高
アニメでのエンタメアクションは本当に地球トップかも知れない。完璧に作り込まれていて見慣れていると思う心に新鮮な空気を流してくれる。爽快感もある。
そこは非の打ち所がない。ありがとうございます。
ただ一つ、なぜ主人公の女の子がそんなに相手を好きになったのかだけが全く共感できず、そのことが頭にずっと引っかかり、全ての楽しみを奪ってしまった。
新海誠作品はそういうもの。というのもわかる。でもそれでまとめてしまうのには勿体無い素晴らしいものがぎっしり詰まっているのに…なぜそこだけ新海誠の受けないところを磨き上げてしまったのか…
もっともっと新海誠の毒をうまく抜いた、はっきり言ってしまえは童貞臭さを抜いた作品を見てみたい。
一緒に見た妻は「男が思ってる女はこうであってほしいというイメージが気持ち悪くて腹たった」との感想でした。
新海誠というネームバリュー+野田新次郎の音楽 才能と才能の相乗効果...
新海誠というネームバリュー+野田新次郎の音楽
才能と才能の相乗効果
安定の作品
主役とさること、脇役のキャラクターが良かった
番宣で、新海誠の作品作りの方法を放送していたけれど、なんでも準備可大切っていう事ですね
自己を肯定するのみ
16歳となるすずめの反抗期なのか?自身の行動について自己を肯定することで前に進む。
そして旅先で出逢う人たちの優しさ。
目的はたまたま杭を抜いたことにより起こるんだけど、自己が行ったこの行動に対する対価はなんだったんだろう。
そしてその杭は東西それぞれにあると云いつつ、もう1つはだれが抜いたのか?もし抜いたのがネコなら終盤のネコに対する問答が意味をなさない。その点どうしても納得いかなかった。
そして主人公の背負ってきたものは理解できるが、彼女が伯母に対して持つ歪んだ想いと自身の行動の整合性のなさ。
そして何よりネコがどういう理由で彼を椅子にしたのか?自身の身代わりという理由のみで行ったのなら、杭自身にも想いや意思があることになり、その意思を自身の都合で杭に戻すことへの歪みはないのだろうか?
自然災害により苦境に立たされた人々の苦悩は理解出来るが、そのことと自身の行動が正解ということはイコールではないのではないかと感じてしまった。ただ派手な演出の連続なので、その点は楽しめました。
また(裏)設定が旅をテーマにしてる様に思え、魔女を思い浮かべてしまいました。なので出来ればあの曲は使わないで欲しかった。
さいごはグッときた
新海作品にハズレなし。話の展開も早くて引き込まれた。また映画後半の画面は迫力があった。地震を引き起こすミミズと(天気の子の)雲の中の竜の描き方や、前半の「ええっ?」というすずめのセリフ・反応が、(君の名はの)三葉の感じと被って見えて、「うーん、新海パターン!」と思えるところもちょこっとあったが、幼いすずめに、今のすずめが「これから良いことが沢山あるから(人生は素晴らしい)」と伝えるシーンのところなどはグッときた。何回見てもいいと思える大変良い映画。前作とはテーマがちがうけど、自分の好みとしては「天気の子」かな。
1-052
すずめの尻拭い
見る予定は予定は無かったのですが、友人に誘われて鑑賞しました。新海監督作品を見るのは初めてです。予備知識は特に無かったのですが、周りの子達はよく見てる作品だなぐらいの印象でした。
私のように歪んだ目でしか作品を見れない人にとっては、微妙に楽しみづらい作品かもしれません、、。
世間知らずで高校生ぐらいの年代の子に憧れてる小学生〜中学生が対象の作品かな。モヤモヤした点を全てこの世界線では普通のことで、こんな展開も主人公の運命で引きつけられるように起こってしまった出来事なんだと思えば大人でも面白いかもしれませんね。
小さい田舎の島に住んでて、いかにも島の人間ではない他人に空き家の場所を教えるとか。危険だと分かってて立ち入り禁止区域まで行って、いかにも何かを封印するために置いてありそうな石像を取ってしまうとか。自分のせいで他人が呪われときながら私が"手伝います"とか。
このヒロイン、馬鹿なんじゃないかと思うシーンが度々あります(^^)
でもヒーローに関してはそんなヒロインの真っ直ぐで一生懸命で天真爛漫なところにときめいてるんですよね。まあ、呪いにかけられたのもこのヒロインのせいなんですけど。やっぱり男にはこういう身勝手な女が好きなのか、、と思わせるような主人公です。主人公共感はあまり出来ません。
お話し上の歴史とかにも気になるところがあって
地震を起こすのはミミズって、、、なんか微妙。
地震とミミズってなんか関係あるんですか?現実的な感じで「ああ、昔から言われてるこれってこう言う解釈もできるよな、!」みたいな感じだとナマズとか、空に昇っていく災いの元として描くなら龍とか、他にもあったのでは。
あとすずめ自身が過去の自分に対面することで、過去の自分を助けるみたいなハリポタ的展開、エクスペクトパトローーーーナムです笑
他にもいろいろパロディみたいなシーンが多かったですね、ヒロインが走ってる時に転けるジブリ的なシーンとかわざとらしいのに笑に来させてるわけでもない場面が多々。
細かいことを気にせず大まかな話としてみれば面白いですし、今自分が暮らしている日本とは似た別の異世界で起こってる話だと思えばいいんじゃないでしょうか。
東北の大震災を交えたシーンは、小さなすずめちゃんがお母さんを呼ぶ声に自分が子供の頃迷子になった時の心細さと何倍も辛いだろうとか、お母さんや暮らしていた町がもう帰ってこないことを知りながら俯瞰して見ているどうしようもない切なさとかでずるい泣かせ方をしてくる場面もあるし。
彩度高めの繊細な日常の描き方も見どころだと思います。一回見れたら満足です(^^)
過去に闇を抱えた元気系ヒロインが椅子に変えられたイケメンと猫を追いかけるうちに災いを封印しながら気づいたら自分探しの旅に出いて日本を巡り一回り大きく成長する笑いあり涙ありのお話しです。
それされたら泣いちゃうよ
ラストシーン、子供の頃のすずめが泣いていて「それされたら泣いちゃうよ」って思いながら映画館で泣いた。
アニメ映画基本信用していない、映画館で見る意味あまりない、という派閥なんですが、新海誠だけは別格かなあ。
嫌いな人もいるみたいだけど、君の名は、天気の子から続くこの3部作は個人的に結構好きよりだったなあ。
椅子が走るくだりだけはまじ意味わからん。あとサダイジン。
地震をムカデに喩えるのとかは、面白くて納得感得られやすくていいなと思った。
何も調べずに観て下さい。
普段アニメが好きじゃない僕ですが観ましたよ。
初、新海ワールド。
観た時に、観たい映画すべて観てしまい、観る映画なかった事、
『天気の子』がアメリカで上映された時の様子を過去にニュースで観ていて、監督の事を気になっていた事、
テレビで、極楽の加藤さんが、監督に、
“このテーマ”を扱うっていう事は…
ってインタビューしてて、
“このテーマ”が何なのか気になり確かめたくなったから。
結論を言うと、これが大当たり!!
久々に映画で泣いてしまった。
初めて観た日に、すぐ2回目を観たくなり、同日に急遽2回目を観ました。
今までに4回観ていて、最低あと1回は観る予定です(笑)
映画館で流れていた予告を観ていて、
ラブストーリーっぽくてな…
イスが歩いたりとか子供向けだな…
と思ってたけど、
いざ観てみたら、恋愛要素は薄く、子供向けどころか大人向け。
子供が観ても分からないのでは?
名作だと思う。
出会えて良かった!!
まだ、ご覧になられてない方は、ぜひ何も調べずに観て下さい。
エンドロールに歌が流れますが、余韻が凄いので、
映像と音の良いドルビービジョンが、オススメです。
面白かったんだけど、ストーリーが進むにつれ"なんで?"が積み重なっ...
面白かったんだけど、ストーリーが進むにつれ"なんで?"が積み重なったのと、一部キャラクターの声の演技の違和感が溜まって、この世界に没入するまでには至れなかったなあ。
ちょっと残念。
さぼり同士気が合う
女子高生のすずめと椅子になった男が、各地の扉から邪悪な物がでてこないよう全国をまわる話。一応感動作のよう。
新海は狭い描写は上手いが、広いものはそれほどでもないのかもしれない。
今作は「君の名は」と比べるとテーマこそ重いものの、
やりたいことが先行しすぎで詰め込み過ぎ、洗練されておらず浅く粗末な出来である。
そしてややジブリテイスト。
監督自身の「君の名は」の成功に引っ張られ過ぎているのもあるのだろう。
良い点
・芹沢>>草太
・チカやルミのショートストーリー
・絵は基本的に綺麗
・棒読みがほぼ居ない
悪い点
・椅子男が不要なシーンで劇場モード(逆棒読み)
・唐突すぎる変身
・CGの椅子仕様が手抜きにも思える。
・地名を前面に出しすぎ
・猫の心理や能力が雑。幼稚風な仕様は手抜き。
・チカやルミの話を出すまではいいが、シーンの繋ぎが猫任せで苦しい。
・普通に考えて追いつけない無謀な追跡。
・目撃前に何故かカメラを構えている人
・唐突なすずめ任せ
・都合が悪くなると魔法でちゃんちゃん
・悪者のCGや質感に品が無い。手抜き。雑。
・311が記号的な扱い
・謎の猫が唐突に追加。かわいいだけ。
・爺さんの心理描写が唐突
・タマキの心理描写が唐突
・ミノルの扱いが雑
・基本的に登場人物の扱いが雑。
家なら号泣
今年の映画始め。
「君の名は」と「天気の子」は個人的にはダメでした。
この二作で、自分は新海誠アレルギーだと自己診断してしまったので腰が上がりませんでした。
なのでパスするつもりでしたが、何故かふと思い立ち、公開後2か月経ってからようやく映画館へ。
結果、観てよかったです。
パスしなくて本当によかった。
映画館を出てから5時間ほど経った今も余韻から抜けられません。
内容については皆さんがもう既にレビューし尽くしていらっしゃいますので私ごときが今更・・・というところですが
何かを言わずにはいられない、という心境です。
そういうわけで、つらつらと・・・。
しかし、あれですね、たった二本観ただけでその作者を「この人はこう!」と決めつけてはいけませんね。
人生の大損をするところでした。
この傑作が誕生するためには、まずその前に「君の名は」と「天気の子」という○○〇な作品の誕生が必要だったということでしょうか。
(両作のファンの方には申し訳ありません。あくまでも個人的な感想ですのでご容赦ください)
名作「続・夕陽のガンマン」が生まれるためには「荒野の用心棒」と「夕陽のガンマン」を通過しなくてはならなかったように。
(違うかな?合ってるかな?)
ラスト近くのあの場面では、映画館でオッサンが一人で泣いてるのを周囲に悟られないようにするのが大変でした。
長いエンドロール、こういう時は有難い。
家なら号泣でしたね。
この傑作に出会えたことに感謝。
ダイジンは言う、傍観者のままでいいのか。
古事記、日本書紀、
の編纂からはじまり、
寺院庵を造営して鎮魂し、
神社を建立、豊穣息災を祈る。
何の為に、
壮大な政(まつりごと)を、
行ってきたのか。
みみずが出ない為、
ではなく、
みみずは出る、
古今東西、
間違いなく、
絶妙なタイミングで、
出現する、
神戸の東?
太陽の塔?
神田明神?
アキバ?
付近。
100年後、
1000年後、
にも伝えないといけない。
出現した時に、
いや、
出現する前に、
出現に備えて、
あるいは、
出現してしまった場所、
人々に、
こちら側が、
何に耳を傾け、
心をひとつにし、
どのように対応するか。
ではなかったか。
キュゥべえみたいな、
ダイジンは言う、
【人の手で元に戻して】
とは、
どう意味なのか。
人とは?
何を元に戻す?
宮崎駿作品と異音同義、
違う所は、
設定は今のリアルな日本。
なので、
メッセージの強度は、
ジブリより高い、濃い、キツい。
311後の日本、
117を経験した日本人。
すずめにに何を望むのか、
観客全員が主人公、
主人公なら何をするのか。
きゅうべえ、
いや、
ダイジンは何を望むのか。
美しさ、ダイナミックさ、
精霊馬、精霊牛のような、
精霊椅子?
良かった。
唐突すぎて
最初の出会いが唐突すぎてビミョーな感じ。
3.11は題材にしても良い時期なのかな?自分は時期尚早と思うが人それぞれか。
良い音楽だと思うけど映像とのリンクが薄いと感じた。
チビっ子も多数観てたけど理解できてない様子だった。
3度目の災害テーマ
隕石落下・水没・地震と続いています
隕石以外全てこの日本で多くの被害を事実として出しています
このテーマを取り上げて、勇気があるなどのコメントもネットで散見しますが、他のクリエイターは怖気づいたのではなく、気遣って取り上げ無かっただけだと思います
歴史的災害を商業として扱う責任と、観る側の消費者や当事者などへ希望や暖かさや癒しを感じさせる事が出来るのか、自分の力を決して過信しなかったのではないでしょうか?
軽いコメディータッチやアイドルに惹かれるような一目惚れで命すら賭けかねない行動など、未だ多数の行方不明者がいて想いを割り切れない方も多くいるはずです、それを第三者が数字のキリのいい年月が経ったからと勝手に判断したりするのにはまだ時間が足りないでしょう、この題材を、この脚本で、商業として、営業するのは複雑な気持ちです。
せめて収益の大部分を防災や親を亡くした子供達などへ当てる基金など今後あったら素晴らしい事だと思いますしそれなら応援したいですね。
ミミズが雀とイチヤイチやする映画
多分、一ヶ月位前だったと思う。クローズアップ現代で新海誠監督が出演し、本作について自評していた。そこで本人も語っていたけど、村上春樹が随所に出てくる映画かなと。カエルくん東京を救うをモチーフとし、石や扉はハルキストならいつも通りだし、パラレルワールド的なストーリー展開もいつも通り。加えて宮崎駿的な呪詛もミミズとか、草太の唱える呪文に出てくる。そこで私は考えた。鈴芽はミミズと格闘しているとき、あれは実は男とのHをメタファーしてるのではないか、Hこそ生きている根源的な確認だから、村上春樹の影響を受けてるのなら濡場は必須にて。
番組では語っていなかったけど、新海誠はユングや河合隼雄を読んでない訳がない。河合先生の影響も強く滲んだ作品だと見た。番組では3,11を正面から取り上げた様に言われていたけど、私にはそうは思えなかった。または正面から取り上げるとはこういう形、メタファー的な様式、河合隼雄的に言えばナラティブになるのだろうと思う。
私は映画を見たあとしばらくは動けなかった。色んな思いが交錯し過ぎて手足が震えた。バーニングを見たときとは少し違うけど、すぐには立ち上がれない重さがあった。私の心は何にmoveされたのか? 人は誰もがある程度の歳を重ねると心の奥底に硬く蓋をした、澱の様なモノが横たわっているだろう。それを無理やりこの映画はこじ開けているのだ。映画を見ながらその場面にトリップさせられる様な、そういう暴力性にやられたんだと思う。扉が開くとはそういう事だし、それは何も震災に限ったことではなく、誰もが抱えている普遍的なモノだと思う。そして彼は草太と鈴芽とラッドウインプスにこう言わせるんだ。
・この世は仮初めなんだ。
・あなたは生き残ったのだから、自分に与えられた役割を果たしなさい。
・仕事とは、見えない所でやるものだ。
・いつまでも後を向いていても仕方ない。
・明日という日は希望に満ちているはずだ。
・それを可能にするのが物語だし想像力だ。
と。
実に暴利的、暴力的だけど、その尖ったエッジこそが傷ついた人の救いになっているとも思う。陳腐な絆は絆創膏で上書きされるのです。
作品を貫くモチーフに子ども用の椅子があった。3本足の子供用椅子。椅子は最後に草太と再会し、足が生えるんだ。Hな映画ですよ。
追記
一日経って、映画のシーンをまた考えて、こうして書いてしまう。かなり心に引っかかった映画だったんだ。
私のレビューのタイトルは案外、当たってるんじゃないかと思う。これはグロテスクな作品ですよ。鈴芽が叔母とオープンカーで被災地に向かうシーンで、松田聖子が流れた。監督は意図的に使ってると思う。強烈なメッセージだし、暴力的だ。でも、もし50年後に残るとしたら、三部作の中では、この作品かと思う。歴史の風雪に耐えうる映画なのではないか。
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