「すずめの尻拭い」すずめの戸締まり でぐでぐさんの映画レビュー(感想・評価)
すずめの尻拭い
見る予定は予定は無かったのですが、友人に誘われて鑑賞しました。新海監督作品を見るのは初めてです。予備知識は特に無かったのですが、周りの子達はよく見てる作品だなぐらいの印象でした。
私のように歪んだ目でしか作品を見れない人にとっては、微妙に楽しみづらい作品かもしれません、、。
世間知らずで高校生ぐらいの年代の子に憧れてる小学生〜中学生が対象の作品かな。モヤモヤした点を全てこの世界線では普通のことで、こんな展開も主人公の運命で引きつけられるように起こってしまった出来事なんだと思えば大人でも面白いかもしれませんね。
小さい田舎の島に住んでて、いかにも島の人間ではない他人に空き家の場所を教えるとか。危険だと分かってて立ち入り禁止区域まで行って、いかにも何かを封印するために置いてありそうな石像を取ってしまうとか。自分のせいで他人が呪われときながら私が"手伝います"とか。
このヒロイン、馬鹿なんじゃないかと思うシーンが度々あります(^^)
でもヒーローに関してはそんなヒロインの真っ直ぐで一生懸命で天真爛漫なところにときめいてるんですよね。まあ、呪いにかけられたのもこのヒロインのせいなんですけど。やっぱり男にはこういう身勝手な女が好きなのか、、と思わせるような主人公です。主人公共感はあまり出来ません。
お話し上の歴史とかにも気になるところがあって
地震を起こすのはミミズって、、、なんか微妙。
地震とミミズってなんか関係あるんですか?現実的な感じで「ああ、昔から言われてるこれってこう言う解釈もできるよな、!」みたいな感じだとナマズとか、空に昇っていく災いの元として描くなら龍とか、他にもあったのでは。
あとすずめ自身が過去の自分に対面することで、過去の自分を助けるみたいなハリポタ的展開、エクスペクトパトローーーーナムです笑
他にもいろいろパロディみたいなシーンが多かったですね、ヒロインが走ってる時に転けるジブリ的なシーンとかわざとらしいのに笑に来させてるわけでもない場面が多々。
細かいことを気にせず大まかな話としてみれば面白いですし、今自分が暮らしている日本とは似た別の異世界で起こってる話だと思えばいいんじゃないでしょうか。
東北の大震災を交えたシーンは、小さなすずめちゃんがお母さんを呼ぶ声に自分が子供の頃迷子になった時の心細さと何倍も辛いだろうとか、お母さんや暮らしていた町がもう帰ってこないことを知りながら俯瞰して見ているどうしようもない切なさとかでずるい泣かせ方をしてくる場面もあるし。
彩度高めの繊細な日常の描き方も見どころだと思います。一回見れたら満足です(^^)
過去に闇を抱えた元気系ヒロインが椅子に変えられたイケメンと猫を追いかけるうちに災いを封印しながら気づいたら自分探しの旅に出いて日本を巡り一回り大きく成長する笑いあり涙ありのお話しです。