劇場公開日 2022年8月19日

「サヨナラ(bye)じゃなくて、またね(see you)」サバカン SABAKAN bionさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0サヨナラ(bye)じゃなくて、またね(see you)

2022年8月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

 めちゃめちゃいい。自転車があればどこまでも行けそうな気がした少年時代、お姉さんの胸になぜか目がいってしまうあの頃、恐いけどやさしい近所のおじさん。自分の記憶もオーバーラップして蘇ってくる。ノスタルジーではない、今、もう一度前に進むための物語がそこにある。

 どうやってこの子役を見つけたのか、信じられないくらい自然な演技と表情を見せてくれる。いたいた、こんな同級生。昭和時代に田舎の小学校で過ごした僕にとって、ものすごくリアルな教室と先生の雰囲気。

 尾野真千子と竹原ピストルの息のあった掛け合いがほほえましく、股間を掻くお父さんを肝っ玉母さんがビシバシ叩きまくる。兄弟喧嘩も鉄拳でおさめてしまうんだけど、愛情に満ちていて、なんかうらやましい。こんな家族だったら子供はグレたりしない。

 サヨナラ(bye)じゃなくて、またね(see you)を言いたくなる。そんな作品でございました。

bion
NOBUさんのコメント
2022年8月20日

今晩は。
 コメント有難うございます。
 私、色々な映画でイロイロとコメントしておりますが、今作の様な”夏休み、冒険、友情・・の王道映画”には非情に弱く・・且つ涙脆く。
 もうね、尾野真千子と竹原ピストルさんの子供を大切に思っている姿や、駅での別れのシーンには、カタルシスが訪れて・・。
 草彅さんの柔らかいトーンのナレーションも沁みまして・・。
 周囲のお客さんも、客電が上がった後も”良かったね、良い映画だったね・・”との声があちらこちらから聞こえて来て。
 私は、アーティスティックな映画も勿論好きですが(最近では「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ」ですかね。)今作の様な王道映画はストレートに心に響きます。今作の監督・脚本を手掛けた・金沢監督には、今後の更なる活躍を期待したいですね。では。

NOBU