「日本語吹き替え版の存在が何とも…。」ソニック・ザ・ムービー ソニック vs ナックルズ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
日本語吹き替え版の存在が何とも…。
今年243本目(合計519本目/今月(2022年8月度)19本目)。
以前にも書いたように、この手の映画は日本語吹き替え版に一定の費用がかかるので費用回収の観点は理解するものの、字幕版で見られる配慮が欲しいな…というところです(大阪市内ではなんと1か所しかなく、それも他の映画と明らかに接続が取れないような「妙な」時間帯になっている…)。
ストーリーは前編エンディングで「続きがあるよ~」みたいな形で終わったそのあとの続きのお話。そうなると、どうしても、主人公ソニックが7割がたで残りの「新規投入組」が3割とか、逆に「ソニックが全然でない」(「ソニック」を「既存の主人公」と言い換えれば、どんな映画でもいえる話)といった類型も考えられますが、この映画はよく作られていて、どのキャラクタにも固有の登場シーンが用意されていて、最後には力を合わせて…というように、一人(一匹?)に極端に焦点があたらないように工夫されています。
一方で致命的なのは、日本語吹き替え版の「ほぼ強制化」状態の割に「謎の日本語」が出てきたり(「鳥肌が立つ」は単に「感動する」という意味では使用しません。この部分、字幕版だとどうなっているんだろう?まさか torihada up とか書いてあったりでもするの?)、かと思えば妙に英語が残っていたり(WhatやIfなどの一単語だけ)、看板などの翻訳も明確に足りていない(ただ、そこは何とでもなりますし、アニメ作品なので、看板などの翻訳抜けといっても、ホテルがHOTELだの何だのの、英検3級程度の話でしかない)など、こういった点が気になります。特に「事実上日本語吹き替え版を強制されるのに「鳥肌が立つ」の誤用はないでしょう」というところです。
そもそもの作品にないものを日本語版にして「日本語版押し付け」でこれだと減点幅は相場よりも高くなると言わざるを得ないでしょうね…。
本当にこの「日本語吹き替え版があるときの、各映画館が申し合わせたように日本語吹き替え版をごり押ししてくる」問題、なんとかしてほしいです…。
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▼ (減点0.5/日本語の乱用、字幕不足など)
・ 上記で触れた通りです。特に「鳥肌が立つ」は好意的に解釈しないと理解不可能になります(まぁ、「国語として」正しい国語を使うと思われる70代80代の方は来ないと思いますが…)。
さらに、妙な訳し抜け(WhatやIfなどの1語「だけ」がなぜか翻訳されていない)、字幕不足が若干がある(ただ、あるといっても、HOTELだのBANKだの、そういうレベル)ところも気になります。
今週はアニメ枠としては「ツルネ」との一騎打ちかなというところですが、完成度がより高い「ツルネ」に一本勝負あり、といったところだろう、と思います(相手が悪すぎた…)。
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