「期待していたよりも内容が中途半端でもうひと越えほしい」屋根裏のラジャー Oliverさんの映画レビュー(感想・評価)
期待していたよりも内容が中途半端でもうひと越えほしい
予告でジブリみたいな絵柄でとても映像が綺麗だったので面白そうだと公開初日に鑑賞。
結論からいうと全体的に中途半端でもうひと越えほしかったところである。
絵だけは綺麗で絵本のようで夢があるため観る価値はあるが。
まず、舞台は原作と街並みや車から察するに、イギリスだと思うが、ところどころ英語のスペルがイギリス英語表記ではなかったところがあり、細かいところが甘い。(例をあげればcenterじゃなくてcentreにしてたらなかなかちゃんとできてるじゃん。と思ったのに甘い。)
そして、戦闘ものばかり見ているせいか、敵に対して他のみんなが弱すぎてちょっとフラストレーションがたまる。
クライマックスなんか、ラジャーが食べられそうになってて危機的状況なのに、母親とアマンダが助けもせず悠長に、ママー!アマンダー!と抱き合ったりしていて、
犬(冷蔵庫)が助けに入った時も、抱き合ったままで動こうともしてなかった。
(さっさと助けにいかんか!!)←心の声
バンディングは人なのかなんなのか、なんであんなことしてるのか、あの幽霊みたいな少女の説明などもっと欲しかった。
バンディングに食べられそうになる時少女がなぜ笑って嬉しそうだったのか?
最後はなんであのタイミングでラジャーとの“最後の“冒険になるのか?(自分の理解が乏しいだけ?)
自己中な行動するラジャーのせいで犠牲になったエミリに関しても、最後にゴーグルがキラキラ光るだけ。それだけかい!
そして、アマンダが大人になってからのストーリーもあったらもっとストーリー的に深くなってたと思う。
なんか中途半端に終わったなぁ〜という印象。
内容は置いといて、絵柄が綺麗で場面がファンタジーで絵本のようにくるくると変わったりするのは子どもが観る分には楽しめそうではある。
が、セリフで直接的にいい言葉を言うだけで映画の伝えたいことを分からせるんじゃなく、もっとストーリーを通して観てる人に訴えるような深い何かを作り込んで欲しかった。
母親がかつてのイマジナリーを思い出す瞬間も、
映画の流れ的に冷蔵庫の名前を聞いただけで強制的に思い出すんじゃなくて、何か些細だけど心の記憶の引き出しを開けるキーになるような出来事をきっかけに、、とか。
可愛い絵本のような映画だったが、ちと浅かったのが残念である。