「なんとかならないだろうか」劇場版ラジエーションハウス グレシャムの法則さんの映画レビュー(感想・評価)
なんとかならないだろうか
もうやめませんか?
高嶋政宏演じる院長みたいなキャラクター設定は。
ドラマ性を持たせて盛り上げるために、主人公がケツをまくる相手として〝組織の壁〟を描くことに異論はありません。でも、コロナ禍や企業の不祥事対応のお粗末さ(判断の遅さやアベノマスクみたいな辻褄合わせの拙速な愚策など)をほとんどの国民が経験値として知っている中、あんなことを言うトップはあり得ません。どうせ壁を作るなら、チンケなひとりの人物ではなくて、もっと複層的に絡み合う組織や官僚の壁を描いて欲しかった。
素人の私でも、もし院長の立場にいたなら、これくらいは考えます。
①まずは感染症の情報、第一報を厚労省や学会の感染症関連トップの幹部に伝える。
②それらからの指示を待つ一方で、自らはお役所からの指示の遅れを想定し(たぶん期待よりは遅い)、他の複数の病院へ連絡を取り、現時点での応援要員(医師、看護師、技師など)や資材がどれくらい確保できるのか、交通手段は確保できるのか。
それらを院内で潰し込み、リスト化する。
そして、派遣チームを3つくらい準備しておく。
もちろん、自病院の患者に最低限の医療を施せることを前提に、内外から確保したメンバーの中から組成することになります。例えば…
多少、人員・物資とも不足はあっても即対応可能なA、人あるいは資材が調達でき次第いけるチームB、時間差は生じるが、それなりに万全な後続部隊C
③厚労省からの指示があれば、②で用意したものとの整合性を確認したうえで派遣。厚労省からの指示が遅ければ、チームAを見切り発車させる。
情報を一番先に得た医療機関のトップが、何も具体的に動かないことこそが一番やってはいけないことだし、後々もっとも批判されることになるはずです。
古いドラマで見たことのあるような、ひとりの患者を巡る判断で確執が浮き彫りになる、そんなレベル感の院長発言でした。
ストーリー全体からすれば、割と瑣末な失点なのですが、これで他のすべてまでが、なんだか軽く見えてしまい、どうにも不出来な感じの残る映画となってしまいました。
とても残念です。
グレシャムさん、『魔女の宅急便』への返信をもらっていたのに、謎の誤作動によってレビューを丸ごと消しちゃうというショックなことが起きました💦
コメント書いてもらってたのにすみません🙏
iPhoneのメモ機能に文章書いててよかった😩
グレシャムさん、「魔女の宅急便」へのコメントありがとうございます😊全盛期のユーミンのことは知らないのですが、どの歌も大好き🥰学生の頃彼女のアルバム曲を夢中で聴きました🤗
今晩は
院長の最初の判断は私も”何だこの保守的野郎!”と思いましたが、その後医師団を派遣した事でチャラにしました。
グレシャムさんが書いた”もし院長の立場にいたなら、これくらいは考えます。”は、私も思いましたが、私は今作、何故か沁みてしまったのですね・・。
それは、劇場内(珍しく、3割の大入り)から聞こえて来た笑いと、涕泣が原因だと思いました。(とどめは、隣に座った高齢のご夫婦の”良い映画だったなあ”という言葉。私の悪い癖ですが、場内の雰囲気に引っ張られます・・。)
ベタな展開でしたが、ドラマを見ていない私には、”この時期には良い映画だなあ”と思ってしまったのですよ。
(一昨年までは、この時期は、京都の行きつけの小料理店で酒を呑み、翌日二日酔で京都シネマで映画を見ていたのになあ・・。で、決めました。今年も徹底的に読書、映画と家族と過ごす時間を大切にしよう!と。グレシャムさんも佳き連休をお過ごしください。)では。
ご返信お気遣いありがとうございます。おっしゃるとおりです。医療は総合力ですねぇ。看護師、介護士、栄養士、調理師、掃除、廃棄担当者、事務調整者。映画みたいなキレイな状況は稀で、排泄物、吐瀉物、血液、体液、実際はたくさんの「ドクター」以外のスタッフの総合力ですよねぇ。ありがとうございました勉強になりました。今後もよろしくお願いいたします🙇😊。
こんにちは、イイねありがとうございます😊😊おっしゃる点ド共感です。ただ「現実の医者」は自分が権威主義のためか、むちゃくちゃ上の組織には信じられない程、例外無く弱いですね。「厚労省の指示待ち、指示が出なければそれで良し=厚労省の責任」が例外ないと思われます。ドクターの方だったらごめんなさい。でもお考えは同意です。😊