「見たいのはこれじゃなかった」チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい はるとさんの映画レビュー(感想・評価)
見たいのはこれじゃなかった
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結論から言うと、ドラマチェリまほの続編として見たい世界観の映画ではなかった、に尽きます。
映画化発表から公開までずっとお祭りの中にいて、肝心の映画は序盤こそ楽しかったですが、後はお祭りが終わった静けさの中で淡々と進む後片付けを見ているような感覚でした。
原作は未読なので、原作と同じ展開をしているのなら申し訳ないのですが、この映画でやりたいテーマを描写しきるには尺不足だったと思います。
映画の中で伝えたいことがたくさんあったのは理解できますが、ここまで駆け足になるくらいなら、もっとテーマを絞って、その過程を丁寧に描いてほしかったと思います。
そもそも安達の魔法がなくなるって、この物語において、めちゃくちゃキモの部分ですよね?禁じ手使ってまで魔法使い設定を戻したのに活かされてないから、なくなったときのカタルシスが薄すぎ。淡々と消化されてしまったのが、とにかく残念でした。
全体を通してエピソードが薄くて浅いから、制作側の伝えたいことがセリフやストーリーの中に馴染んでなくて、やたらアピール過剰で説教くさく感じてしまいました。
ラストに硬い表情で手をつないで歩くシーンもほろ苦さだけが残り、仄暗さがゆっくり広がってくる感覚で、何度見てもモヤモヤします。全体を通してコメディ成分足りなすぎ。
「ドラマから地続き」という触れ込みだったと思いますが、整合性がなく安直で無理やりな実は魔法使いのままでした設定、どう考えてもドラマと合わない時系列、私が知っている「地続き」とは意味が違ったようですね。
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