愛すべき夫妻の秘密のレビュー・感想・評価

ニコールキッドマンの顔は寄せて似せているからなのか始め誰？だったのだが段々見慣れてくる。ルーシーショウは聞いた事があったが見た事はなかったので、ルシル・ボールという人物を初めて知った。
激動の１週間を中心に話は展開するが、ルシルとデジの出会いの部分が入ったり、後の人が回顧して話すパートがあったりで話は複雑。夫の浮気、妻の妊娠、赤狩り対応などいっぺんに降りかかってくる。現代的に女性の地位に疑念を持ったり、発言したりと幅広い。
この物語では夫を非常に愛しているのだが、現実はどうだったか本人にしか分からない。最後のテロップを読むと、ドラマの為に夫婦を演じていたのかもしれないなぁと。

ルーシーのコミュニスト疑惑とデジの不倫というWスキャンダルに見舞われた週のエピソード収録の5日間を、２人の芸能界での出会いから道のりを挿入しつつ、モキュメンタリーのスタイルなんかも効果的に用いて、全編テンポ良く展開していくあたりが非常に小気味よい。番組継続が危ぶまれるコミュニスト疑惑が晴れて彼らが演じる夫婦は継続しても、現実の２人は不倫スキャンダルによって破局を迎えるオチが何ともシニカルな余韻を残すのも良き。「リカルド夫妻で在ること」というタイトルが示す通り、タフな人気商売の世界と夫婦のプライベートの光と陰のドラマを、知的な台詞の応酬でセンスたっぷりに脹らませていく鮮やかさはさすがソーキン。夫妻を演じたキッドマンとバルデムが哀愁たっぷりにその中で素晴らしい相性を見せる辺りも印象的。快作！

この作品を見てからamazon prime「アイ・ラブ・ルーシー」を観ると、アメリカ５０年代の赤狩りの凄さが伝わってきます。
主演のニコールキッドマン、ハビエル・バルデムの2人も素晴らしいけど、ストーリーも面白く、観る前の期待を上回る佳作だったと思います❤️

「ルーシー・ショー」はテレビの黎明期に放送された記憶があるが、子供だったのでよくわからず、「三ばか大将」のほうが面白かった。
夫妻を演じたルシル・ボール（ニコール・キッドマン）とデジ・アーナズ（ハビエル・バルデム）は当時実際にも夫婦だった。
赤狩りに巻き込まれたルーシーがメインストーリーとなるが、メイクアップが凝っていた。

恐ろしい週だった --- 考えてみて。国民的テレビスター = ルシル・ボールにかかった共産主義者の疑いに揺れる1週間。間違った項目を選んだから。ちょっと待って、よく分からないわ。納得いかない、出会った日を覚えてる？浮気してない？これは夫デジへの変わらぬ愛なのか、それとも…？ショー・マスト・ゴー・オン！食卓のシーンをもっと良く変えましょう。番組と夫婦の危機、撮影現場で朝食を。もう朝10時だから酔ってる。最後はなんとも胸締め付けられた。
Netflixオリジナルの次はAmazonオリジナル！脚本家出身監督アーロン・ソーキン節炸裂なセリフのやり取り、気の利いたテンポのいい掛け合い。そして今までの彼の脚本・監督作品よろしく主演ニコール・キッドマンの演技と存在感に惹きつけられる。見た目もルーシー本人にしか見えないレベル。かつそれが演技を殺したりすることなく、他の誰でもないニコール・キッドマンであることは分かるものにしっかりとなっていて、アカデミー賞など賞レースのメイク・ヘアスタイリング賞絡んできてもおかしくない。ハビエル・バルデムもJ・K・シモンズも好き。最高のショーにしましょう。ごめん、セリフが飛んだ！